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「RATATAN(ラタタン)」試遊レポート。リズムとアクションの「パタポン」とはあえて異なるゲーム性に!【TIGS2025】
2025年3月8日 20:44
- 【TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025】
- 開催期間:3月8日~3月9日
- 会場:武蔵野公会堂、吉祥寺東急REIホテル
3月8日から開催されている「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2025(TIGS2025)」では、PC用リズムローグライクアクション「RATATAN(ラタタン)」が出展されている。同作は、2007年にソニー・コンピュータエンタテインメントが、PSP向けに発売したソフト「PATAPON(パタポン)」のクリエイター陣の精神的続編にあたるタイトルだ。
早速、ゲームを簡単に試遊してきたので、その所感についてお届けしていきたい。なお、GAME Watchでは同作の開発チーム・TVTへインタビューも行っているので、気になる方はぜひ、そちらも合わせてご覧いただきたい。
「リズムコマンド」を入力と移動が重要な「RATATAN」のバトルシステム
ゲームとしてはステージ制になっており、左から右へと進んでいき、出現した敵を全滅させ先へと進んでいく必要がある。ステージ内では「リズムコマンド」を駆使して、コブンたちに指示を与えていく。リズムコマンドは、画面中央下部に表示されたバーに対し、音楽のリズムに合わせたノーツが流れてくるので、タイミングを合わせてボタン入力をしていくことで発動するコマンドのことだ。
会場のゲームパッドではX/Y/Bボタンにそれぞれ異なるリズムが割り当てられており、X→X→Xとリズムに合わせて入力するとコブンたちが前進。Y→Y→Yではスキルを発動し、B→B→Bでコブンたちが攻撃を行なってくれる。どうやらコマンドはこのほかにもあるようだ。
リズムコマンドを入力しコブンたちの位置を調節したり、敵への攻撃やスキルを使って攻略を目指す。当然、リズムよくボタンを押すだけでなく、適切なリズムコマンドを入力する必要があり最初は苦戦するかもしれない。
リズムに合わせてボタンを押す点などは「PATAPON」に近い。ただ、本作ではコブンを率いるプレーヤーキャラクターをリズムコマンドと関係なく、直接操作することができるため、戦闘中に指示を出した後、咄嗟に敵の攻撃を避けることが可能だ。こうした横スクロールアクションの動きと、「PATAPON」を彷彿とさせるリズムコマンドの掛け合わせが「RATATAN」のバトルシステムになっている。
さらに、ローグライク要素も存在し、プレーヤーはステージ開始直後とバトル終了後にパワーアップできるカードを選択していき、デッキを構築しながらボスバトルを突破していくという流れになる。
筆者はPSPで「PATAPON」をプレイしたことがあるが、要所要所で「PATAPON」らしさを感じさせるリズムコマンドと、新たに追加された横スクロールアクションらしい別軸の動きに一瞬混乱した。思い出してみると「PATAPON」で操作するのは集団として行動するパタポンたちであり、前進も防御も全てリズムに合わせたコマンド入力が必要であった。一方で本作はコブンに指示を出すことに加え、プレーヤーキャラクターを動かす必要があり、別のゲームとして仕上がっているように感じた。
ちなみに今回の試遊プレイではボス敵の撃破とまではいかず、2度も敗北を喫する結果となった。中々に歯応えのある印象だったが、実施したクローズドβテストのフィードバックにて、プレーヤーからも難易度についての意見は貰っているとのことだった。
TVTの坂尻氏は、ローグライク醍醐味である、ランダムなビルド構築の達成感を損なわないバランスを意識しながら、ブラッシュアップを進めていくとコメント。また、ゲーム内には装備による恒久的なパワーアップ要素があり、繰り返しプレイすることで、クリアを容易にする設計になっているようだ。
坂尻氏は「『PATAPON』ファンにも、Steamでインディーゲームをプレイするコアなゲームファンにも楽しんで貰いたい」として、あえてゲーム性の差別化を図ったことを明かした。2025年の正式発売を心待ちにしたい。