「Xbox Series X」プレビュー

Xbox Series X

セットアップはモバイル対応でよりシームレスに

 開封したらお次はセットアップ。PC向けOSの担い手であるMicrosoftの製品だけに、シンプルでわかりやすい。Xbox One世代と比較して大きく進化しているのはモバイルセットアップへの対応だ。セットアップの途中で、モバイル向けのXboxアプリでのセットアップを促される。これは無視してそのままXboxでセットアップを継続しても良いが、画面に表示されるコードをモバイルアプリで入力することで、単にスマホでセットアップが継続できるだけでなく、Xboxへの登録や、個人認証もセットでクリアできるため、わざわざ個人情報をゲームパッドで登録したり、再ログインする必要がない。あまりにシームレスすぎて、逆に「次世代機に来た!」という感慨すら与えてくれないほどだが、技術の進化というのはそういうものなのだろう。

【Xbox Series X|Sセットアップ】
グリーンバックからブラックにイメージチェンジしたロゴ
Xboxアプリでのセットアップを促される
あらかじめアプリを用意しておきたい
画面に表示されるコードを入力して進めていく
モバイルでのセットアップの様子

 初期セットアップ終了後は、ゲームのインストールだ。Xbox One世代のゲームは幸か不幸か、日本ではパッケージ版が少なく、ダウンロード版を利用することが多かったため、驚くほどすんなりだった。「マイコレクション」から「フルライブラリ」を参照して、自身のダウンロード版コレクションの中から遊びたいゲームを選択するだけだ。

 もっとも、選択後は即座にダウンロードはスタートするものの、1タイトルあたり数十GBだからそれなりに時間が掛かる。10、20も選択すると、すぐ数百GBになる。ちなみにディスク版の場合は、すぐ遊べるかというとまったくそんなことはなく、1枚ずつスロットインに挿入してインストールとアップデートを行なうことになるため、時間が掛かるのは変わらない。

【パッケージ版】
パッケージも結局インストールが必要なので、遊び始めるまでに時間が掛かる点は一緒だ

 待ちきれない場合は、Xbox Oneで使っていた外付けストレージをXbox Series Xに差し替えるという手もある。この場合、外部ストレージとして認識された後は、マイライブラリにインストール済みタイトルとして加わるため、すぐ遊ぶことができる。

【Xbox Oneの外部ストレージはそのまま移行が可能】
筆者は海外ではXboxのオフィシャルストレージとして発売されているSeagateの外付けHDDをずっと使っている。1つはゲーム用、1つはメディア用
ゲーム用は刺せば、ゲーム用ストレージとしてそのまま認識する
一番下が直前までXbox One Xで使っていたストレージ。キチンと認識している
メディア用は、刺した時にダイアログが出る。PCフォーマットのストレージを接続した際に出るダイアログで、Xbox Oneで使っていたメディア用ストレージなら「メディアに使用」でそのまま使える
全部ダウンロードしていると膨大な時間が掛かるので、Xbox One用の外部ストレージを繋いでコピーしてしまうのも手。Xbox Series X|S用Seagate ストレージ拡張カードを手に入れるまでの繋ぎにも使える

 ただし、外部ストレージを使う場合に注意しなければならないのは、Xbox Series Xの最大の特徴である「Xbox Velocity Architecture」の枠組みから外れてしまうことだ。わかりやすくいうと、Xbox Series Xとしてのパフォーマンスを100%発揮できず、動作が遅くなる、ということだ。

 現状で内蔵ストレージと共に「Xbox Velocity Architecture」での動作を保証している唯一の外部ストレージとなる「Xbox Series X|S用Seagate ストレージ拡張カード」は、日本での発売時期が明示されていない。このままいけば11月10日に間に合わない可能性もあり、そうなると内蔵の1TBだけで戦わなければならない。そうなったら、多少遅くなるのは覚悟の上で、手持ちの外部ストレージを使うというのもありえるだろう。

【Xbox Series X|S用Seagateストレージ拡張カード】
プレビュープログラムに含まれていた「Xbox Series X|S用Seagateストレージ拡張カード」。専用スロットに刺して使用し、内蔵ストレージと同等のスピードを保証する優れもの
最初に刺した時は「ちょっと出っ張りすぎでは?」と思ったが、実際に必要なケーブルを挿していくとそうでもない

 筆者の場合は、Xbox Series Xの正確なパフォーマンスを計測するために、今回外部ストレージは使わなかった。ただ、全部ダウンロードするのは時間が掛かりすぎるために、少しでも時間を短縮化するために、外部ストレージから、内部ストレージへのデータのコピーを行なった。Xbox Oneユーザーはこの方法がおすすめだ。

【横置きから縦置きへ】
Xbox One Xレビューでも掲載した3年前の筆者のゲーム機置き場。掲載後、「エアフローに問題があるのではないか」ともっともなお叱りを受け、初代Xbox Oneを退役させ、縦置きに変えた
現在の様子。今後さらにXbox Series SとPS5が加わりそうだが、PS5を置くには高さが足らないので抜本的に置き方を変える必要がありそうだ