【特別企画】

Switch初購入でもわかる! 「あつまれ どうぶつの森」を家族みんなでプレイする方法

1人1台と1台共有のどっちがいい? 環境別に必要な準備と注意点を詳しく解説

3月20日発売予定

価格:5,980円(税別)

 Nintendo Switch「あつまれ どうぶつの森」(以下、あつ森)発売まであと1週間。2月20日に公開された動画「あつまれ どうぶつの森 Direct」以降、プロモーションは本格的になり、いよいよプレイできるその日が目前に迫ってきた。

 「あつ森」の魅力は、なんと言ってもそのスローライフ感、そしてかわいいキャラクターが満載という点に尽きる。本作の舞台は無人島であり、つりやムシとり、理想の家づくりといった今までの要素だけなく、マルチプレイ要素が強化され、島の土地そのものの改造などもできるようになった。

 友人とわいわい楽しむのはもちろん、ファミリーでプレイするにはまさに最適。子どもと一緒にプレイするため、本作の発売に合わせていよいよNintendo Switchを購入するというお父さん、お母さんも多いのではないだろうか。

 しかし“家族でプレイすること”を念頭に置いた場合、悩ましいのは「Nintendo Switchとゲームソフトをいくつ用意すればいいか」である。というのも、家族で楽しむ「あつ森」には、“1人1台プレイ”と“1台をみんなで共有する”という大きく2種類の方法があるからだ。

 そこで本稿では、「あつ森」発売に合わせて今まさにNintendo Switch、Nintendo Switch Lite購入を検討中という方に向けて、2種類あるマルチプレイに必要な準備とそれぞれのメリットを整理していく。目の前に立ちはだかる「Switch何台買えばいいのか問題」を解決し、それぞれの家庭に合わせた理想的「あつ森」ライフの一助になれば幸いだ。

【あつまれ どうぶつの森 Direct 2020.2.20 無人島生活をくわしくご紹介】
ゲーム内容についてはこちらの映像に詳しいので参考にしていただきたい。なお本稿のスクリーンショットはすべてこの映像からの切り出しである

事前準備1:Nintendo Switchの「ユーザー」と「ニンテンドーアカウント」の違いは?

 まずNintendo Switchと「あつ森」を同時購入して家族でプレイしようとした際、最初に躓きそうなのが本体のユーザー設定とニンテンドーアカウントの連携かと思う。本題に入る前に、少しだけこちらを整理しておきたい。

 というのも、事前準備なしにNintendo Switchを起動した場合、まずユーザー登録をして、さらにインターネットの接続とニンテンドーアカウントとの連携を聞かれることになるから。慣れていないと、「ひとつアカウントを作ったのにもうひとつ作るの?」と混乱しかねない。

 簡単に言うと、「ユーザー」はNintendo Switchを起動直後、インターネット接続の有無に関わらず本体に登録するもの。「ニンテンドーアカウント」は、任天堂のオンラインゲームストア「ニンテンドーeショップ」などを利用する際に必要になるもの。つまり、「ユーザー」はNintendo Switchに、「ニンテンドーアカウント」は任天堂のWebサービスに登録するアカウントというわけだ。

本体で作成する「ユーザー」
「ニンテンドーアカウント」はSwitch本体では作成できず、PCやスマホから作成する必要がある

 ユーザーとニンテンドーアカウントは別々のものだが、インターネットに接続し、この2つを連携させることでソフトの購入などオンラインサービスへの接続がとてもスムーズになる。

 特に「Nintendo Switch あつまれ どうぶつの森セット」を購入している場合はソフトの最初の起動時にインターネット環境とニンテンドーアカウント連携が必要になるとのこと。ニンテンドーアカウントは専用ページから作成できるので、ここで事前に準備しておくと、本セット購入後の連携がすばやく済むかと思う。

事前準備2:ソフトはダウンロード版? パッケージ版?

 もうひとつ、「あつ森」のソフトの方をダウンロード版で買うか、パッケージ版で買うかでも事前準備に少し差が出てくる。

 ダウンロード版で購入するなら、任天堂のサイトに接続する必要があるためインターネット環境、ニンテンドーアカウントが必須。ダウンロード版は手元にパッケージがない代わりに、データは本体か別売りのmicroSDカードに収納されるので「カートリッジが行方不明」という事態が防げる。あらかじめダウンロードによって、発売日当日の0時、つまり発売後最速で遊べるようになるのも大きなメリットだろう。

ダウンロード版はマイニンテンドーストアなどから購入可能

 一方、パッケージ版「あつ森」を購入している場合は上記のニンテンドーアカウント作成・連携を飛ばせるというメリットがある。インターネットに接続せずとも、本体のユーザー設定だけを終えてソフトを起動すればいい。ローカル通信を使えばそのままマルチプレイも可能だ。オフライン環境しかない場合は、こちらも十分にアリなプレイスタイルではある。

 ただ付け加えるとするなら、本作は発売以降、インターネット経由のタイトルアップデートによって機能が拡張していく。ダウンロード版、パッケージ版に関わらず、インターネット環境はあった方が本作の魅力を最大限楽しめる。加えて他のNintendo Switchタイトルも楽しめるようになるので、ニンテンドーアカウントも合わせて作っておく方が筆者としてはオススメである。

パッケージ版はマイニンテンドーストアのほか、家電量販店などでも購入できる。ダウンロード版、パッケージ版ともに価格は変わらない

“1人1台タイプ”と“1台共有タイプ”のスタイルの違いをチェック!

 その上で、“1人1台タイプ”と“1台共有タイプ”では以下のような特徴の違いがある。

1人1台タイプ

・1人につき本体1台とソフト1本が必要
・1人1つの島で、自由に開拓できる
・オンライン通信、ローカル通信でお互いの島を行き来できる
・マルチプレイは最大8人

【ダウンロード版の場合】
・ニンテンドーアカウントを人数分作る必要がある
(アカウント管理が面倒ならパッケージ版が便利!)

1人1台のプレイイメージ。「あつ森」公式サイト「無人島移住ガイド」より引用

1台共有タイプ

・順番に遊ぶ場合は本体1台とソフト1本でOK
・1つの島をみんな(最大8人)で開拓する
・協力して遊べる
・最大4人までの同時プレイ(人数分のコントローラーが必要)

【ダウンロード版の場合】
・ニンテンドーアカウント作成がひとつで済む(オンライン通信は除く)

1台共有タイプでプレイする場合のイメージ。「あつ森」公式サイト「無人島移住ガイド」より引用

 まず“1人1台タイプ”は、1人がSwitch本体と「あつ森」を1つずつ所有することになるので、資金的にはもっとも贅沢な選択となる。このタイプのメリットは、家族それぞれが島を思い思いに開拓できる点。

 マルチプレイではローカル通信やオンライン通信を利用することになり、お互いの島を行き来しながら、島の状況を見せ合ったり手伝ったりしながらコミュニケーションできる。前作のニンテンドー3DS「とびだせ どうぶつの森」の通信プレイに近いイメージと言えば、わかりやすいかもしれない。なおオンライン通信の利用はNintendo Switch Onlineへの加入が必要となる。

通信は「飛行場」から。飛行機でそれぞれの無人島を行き来するイメージのようだ

 注意点があるとすれば、1台に1つずつソフトが必要なので、アカウントの作り分けは予めイメージしておいた方がいい。特に家族のソフトをすべてダウンロード版で揃える場合、「誰のニンテンドーアカウント(に紐付いた本体ユーザー)で買ったか」がポイントだ。

 たとえば「父親が子どもにダウンロード版ソフトを買ってあげる」という場合は、父親のアカウントとは別に「子ども用の本体ユーザーとニンテンドーアカウントを作成、設定して購入する」という手順が肝心となる。

 すでに父親がダウンロード版を購入済みであれば、他の本体であっても父親アカウントを連携させることでソフトを新しく買わずにダウンロード自体はできる。そのままプレイすることも仕様上は可能(※これまでのソフトの場合)だが、みんなが父親アカウントのままプレイしてしまうと“誰かがプレイしていると他の本体で遊べない”こととなり、何よりマルチプレイが不可能になって本末転倒の事態を招く。そうしたトラブルを避けるためにも、家族それぞれにニンテンドーアカウントを作り、個別に買うことが必要というわけだ。

 子ども用のニンテンドーアカウントについては、0歳から17歳が対象の「子どもアカウント」というものがある。一般のニンテンドーアカウント(例えば父親アカウントなど)から作成でき、「みまもり設定」をすることでソフトの購入制限ができたり、SNSとの連携機能が始めからなかったりする。詳細はニンテンドーアカウント サポート「子どもアカウント」に詳しいので、参考にしていただきたい。

 一方で、パッケージ版の場合はアカウントの紐付けなどを気にする必要はない。細かい設定が面倒に感じるなら、最初からパッケージ版で揃えるとよりラクにプレイをスタートできるかもしれない。「アカウント管理が面倒ならパッケージ版!」。ここは声を大にして言いたいところである。

通信マルチプレイは最大8人まで遊べるのも嬉しい。アカウント管理のハードルを乗り越えれば、もっとも贅沢な環境でプレイできる
ベストフレンド登録をすれば、島の開拓もローカル通信と同じようにプレイできる

 また“1台共有タイプ”は、本体1台とソフト1本で準備が済むのがメリット。本体ユーザーの追加も設定自体はサクサク終わるので、手間もそこまでかからない。ダウンロード版を買うつもりであっても、作るニンテンドーアカウントは1つでいいのでハードルは低いだろう。

 さらに1台共有タイプでは、誰かのプレイ中に「住人呼び出し」をすることでできる。呼び出せるのは4人までだが、気をつけたいのはその分のコントローラーが必要なこと。ただ最低限、1人につきJoy-Conが1つあれば横持ちでプレイ可能なので、4人なら左右のJoy-Conが2組あれば協力プレイは成立する。

 なお、この「住人呼び出し」はNintendo Switch Liteでもできる。ただどうしても画面の大きさが制限されるので、最初から複数人プレイを想定しているならモニターに出力できるNintendo Switchがより遊びやすいのではないかと思う。

本体に登録した「ユーザー」ごとに8人の住人を登録できる
「住人呼び出し」で同じ島の住人と一緒に遊べる

 プレイスタイルは、“1人1台タイプ”とはガラッと変わって「1つの島をみんなで共有する」ものとなる。たとえば、本作ではまず居住用のテントを島のどこかに設置するが、プレーヤーが3人いるならそれぞれ別の場所にテントA、テントB、テントCが作られるわけだ。島の状況は完全シェアなので、誰かが何かを設置したり、ゲームを進行させたら他のプレーヤーも影響を受ける。

 そのため、島全体はみんなで開拓して、居住スペースやファッションで個性を出すイメージかと思う。マルチプレイ時は誰かをリーダーとしてプレイが進行するので、「マイルを稼ぎたい」、「素材を集めたい」などそれぞれがやりたいことを話し合いながら遊ぶとスムーズに行きそうだ。

プレイの中心は「リーダー」。いつでも交代できる
フォロワーが入手したアイテムは「リサイクルボックス」へ。後で回収できる

メリット、デメリットをチェックし各家庭ベストの選択を!

 あるいは、“1人1台タイプ”と“1台共有タイプ”を併用するパターンもあると思う。たとえば父親と母親が“1人1台”でプレイし、息子は父と“1台共有”して3人で「あつ森」を楽しむ、といった感じだ。

 “1台共有”の場合、1人が島の開拓をリードして遊びやすい環境を整えることが可能なので、子どもがまだ小さいなど場合によっては大きなメリットとなる。ただし「ローカル/オンライン通信で遊びに行けるのは1人」という制限があるので、上のケースでは「父と息子が2人一緒に母の島に行けない」こととなる。

1人でやってもみんなでやっても魅力満載!

 この辺りはまさにケースバイケースで、どこにメリットを感じるかによってベストなプレイスタイルを選択していただけたらと思う。「家族全員シリーズのファンで最速でプレイしたい」という場合なら1人1台、全員ダウンロード版で揃えるのがベストかもしれないし、「とりあえずどんなものかやってみたい」ならSwitch1台、ソフト1本で十分満足できるかもしれない。

 「あつ森」のプレイスタイルについてはいろいろと選択肢があるゆえに複雑に見えるところもあるのだが、つまりはそれだけ選択の幅が広いということだ。それぞれのメリット、デメリットを確認し、各家庭のベストを決めていただければと思う。