インタビュー
M2 Shot Triggers「弾銃フィーバロン」インタビュー後編
全一スコアラーPAL氏を交え、さらにフィーバロンの魅力を聞く! M2 Shot Triggersの第3弾、第4弾、第5弾についても
2017年5月2日 12:00
エムツーのSTGブランド「M2 Shot Triggers」第2弾、プレイステーション 4用シューティング「弾銃フィーバロン」のインタビュー後編をお送りしよう(前編はこちら)。
インタビューに参加頂いたのは、エムツー代表取締役の堀井直樹氏、M2 Shot Triggers シリーズディレクターの長野敦也氏、「弾銃フィーバロン」ディレクターの久保田和樹氏、「弾銃フィーバロン」プログラマーの福井将之氏。そして、全国1位ハイスコア記録保持者(2017年4月25日現在)のプレーヤー「PAL」さん。
後編ではPALさんとエムツーの皆様による「弾銃フィーバロン」の魅力やプレイの醍醐味についてのトーク、PALさんのプレイ動画、ディレクター久保田氏による「グラッチェ・愛の裁きモード」のプレイ動画などをお届けしよう。
「弾銃フィーバロン」全一スコアラーのPALさんに聞くフィーバロンの魅力、スコアラーとしての取り組み
――PALさんにお伺いしますが、「弾銃フィーバロン」をプレイし続けて昨年と今年(4月)には全一スコアを記録されたわけですが、そもそも「弾銃フィーバロン」の面白さというのはどういうところにあるのでしょう?
PAL氏:それはもう「早回し」ですね(敵を出現直後に素早く倒していくことで、通常より多くの敵を出現させるスコア稼ぎの方法)。ただそれだけに、ミスしたときのショックが大きいゲームでもあるのですが。
――スコアアタック目線だと特にミスの許されないゲームという。
PAL氏:まったく許されないですね……。でも、「魚太郎」でスコアアタックしている人よりはマシかなという感じです。僕よりも魚太郎でやっている人の方がスゴイと思いますよ(笑)。
福井氏:とは言っても、全一スコアを魚太郎ではなくTYPE-Bで出してますよね。TYPE-Bの方がスコアを狙えると気づいたのはいつ頃だったんですか?
PAL氏:気づいたのは去年の3月ぐらいですね。去年の3月ぐらいのスコアで「あれ? これって魚太郎のスコア抜けるんじゃないか?」と思えて。
自分は「弾銃フィーバロン」の基板を持っているんですけど、どこに置かせてもらおうか知人に相談したら「蕨のデイトナにツテがあるのでどう?(デイトナは埼玉県川口市にあるゲームセンター)」と紹介してくれて。そこに置かせて頂いて写真を撮って、4月ぐらいからパターン作りをはじめてスタートという感じでした。
その頃にいろんな人にプレイを見てもらったりもしたんですけど、「お前のプレイは不安定過ぎる」って言われまくってました(笑)。
久保田氏:いやでも、このゲームは安定しないと思いますよ(笑)。
堀井氏:スコアを狙うと不安定になるゲームだと思えるよね。
PAL氏:そうなんですよね。でも不安定な要素が多い中でも少しでも安定できる動きを見つけた方が良いなと考えて。そこからパターン作りをしていったんです。
福井氏:遊びはじめの最初の頃からずっとTYPE-Bでプレイしてきたんですか?
PAL氏:いや、最初は選ぶのがめんどくさいっていう理由からAロック2(機体=TYPE-A、パワフルショット=LOCK-ON、スピード=2)でやっていて……。
堀井氏:1番どうにもならないやつだ(笑)。
PAL氏:すぐに「これ無理」ってなりました(笑)。
久保田氏:Aはやばいですねー。
PAL氏:それでTYPE-Bに変えて、それがしっくりきて。最初はスコア稼ぎではなくクリア目的だったのでBのLOCK-ONでプレイしてました。そこから早回しがだんだんわかってきてスコア稼ぎもやっていきたいなとなってBOMBに変えてます。ROLLは早回しには向かないので。
それが1998年ぐらいのことなんですけど、その頃にも全国スコア争いで実は全一のスコアを出せていたときもあったんです。
久保田氏:え、そうなんですか!?
PAL氏:ちょっと事情があって。スコアラーの人たちは次元がおかしいと当時から思っていたんですけど……。
堀井氏:いや、あんたもおかしいよ! プレイを見たけど! あ、ごめんなさい続けてください(笑)。
PAL氏:(笑)。当時だと「ゲーメスト」だったと思うのですが、そういう人たちの出したスコアのページを見るのが楽しみだったんです。あくまで自分のスコアは全一のスコアと比べてどうなんだろうって楽しんでいたんですが、当時の「弾銃フィーバロン」の全一スコアが1,340万ぐらいだったんですけど、僕は1回だけ1,350万を出していたことがあって。
久保田氏:「俺、全一じゃん!」みたいな(笑)。
堀井氏:申請してればそうだったんだねー。
PAL氏:そうなんです。それから「ちゃんとやっておけばよかったな」っていう心残りができて。逆に、自分の腕はまんざらでもないとも思えたんですけど。そういうこともあったりで「弾銃フィーバロン」は自分と相性の良いゲームだなと思えて、ずっとプレイし続けていったという感じです。
当時から何年も同じプレイを続けていたんですけど、それから「オトメディウス」をプレイしたときにネットランキング経由でほかのスコアラーさんと知り合いになって。その知り合った人たちと話をしたことで、いろいろ影響を受けてプレイが変わって、パターン作りも変わっていって。それが、去年の結果に繋がっていったんだなと思います。
堀井氏:なるほどー。でも、最初に適当に選んだAロックでよくめげなかったですよね。プレイを辞めていてもおかしくはないと思う(笑)。
PAL氏:初めてプレイするときはとりあえずデフォルトを選ぶっていうところがありますね。
――Aロックでプレイしていたときには、どのあたりを「面白い」って感じていたんでしょう?
PAL氏:思い返すとAロックでプレイしていたときには、あんまり面白いって思ってなかったかもしれないです(笑)。ただ、ケイブのシューティング作品に憧れていたところがあって。「首領蜂」、「怒首領蜂」、「エスプレイド」、「弾銃フィーバロン」と当時にプレイしてます。あくまでクリアを目指すぐらいの遊び方だったんですけど、「弾銃フィーバロン」は早回しを理解してから面白くなって、ハマっていったという感じですね。
堀井氏:インタビュー前にも「『弾銃フィーバロン』はケイブが作った『スターフォース』だと思うんです!」ってお話されてて。俺の思う「スターフォース」感とは違うけど言いたいことはわかる!
久保田氏:タイムアタックモードにも「スターフォース」っぽいのがいますからね(笑)。そもそもタイムアタックモードって某キャラバンルールですし(笑)。
PAL氏:タイムアタックと言えば、最近知り合った人がタイムアタックモードの全一スコアラーだったことがあるという人なんですけど、全一スコアは確か250万か260万ぐらいだったと思うんですけど、何百点差とか何十点差とかで争っているような熱い時期があったそうで。タイムアタックのスコア争いも熱いゲームですよね。
久保田氏:兵士を先に取るか敵を壊すのが先かで、微妙に変わってくるんですよねこのゲーム。
福井氏:3分の世界の戦い……!
久保田氏:それと同じようにPS4版でも熱い戦いが繰り広げられてくれると嬉しいですねー。
福井氏:ちなみに「SUPER EASY モード」でのタイムアタックモードもプレイ可能なのですが、タイムアタック用の便利機能もつけているんですよ。
久保田氏:タイムアタックモードだと隠れている「地上物」があるんですよね。近づかないと表示されないのですが、「SUPER EASY モード」だと最初から点滅して表示されるようにしてあります。
これで、まずは地上物の出現位置を覚えてもらいたいなと思いまして。全部で「ゼビウス」と同じ46個あるので。
堀井氏:絶対狙っているよね、その数。
久保田氏:(笑)。
福井氏:タイムアタックモード中のM2ガジェットには隠し地上物を壊した数も表示されます。