インタビュー

M2 Shot Triggers「弾銃フィーバロン」インタビュー後編

「FEVERモード」ではショットの性能も大幅に調整

――今日、PS4版を触ってみて感触はいかがでした?

PAL氏:最初は違和感があったんですけど、そこからセッティングを変えて頂いたんです。あとは私はそもそもアーケードのみで家ではゲームをしない人なので、そういうところからの感覚的な違いもあるんだとは思います。

堀井氏:感覚的なところは筐体に入れて遊んでもらえたら変わってくるかもしれない!

――PALさんはアーケードモードをプレイされたのでしょうか?

久保田氏:アーケードモードのみプレイして頂きました。やはり1番違いのわかるモードですからね。

PAL氏:基本的には違いはわからなかったです。ちらつきまで再現されているので、「ちらつくのは目に逆に悪いんじゃないか!?」的なことまで思ってました(笑)。

久保田氏:ちらつきはオプションでON/OFFできるので、ちらつかない「弾銃フィーバロン」も遊べます! アーケードよりスゴイ!

――まぁすごいと言っても相手は20年前の基板ですから(笑)

堀井氏:ですよねー。

PAL氏:アーケードでの私のプレイパターンには「ちらついていて見えないんだけど、その瞬間にボンバーを撃つ」っていうタイミングがあって。それがズレると失敗して死んじゃうんです。そこも大丈夫でした。

――なるほど、やはり徹底してやりこむと基板特有の挙動も体に組み込まれていきますよね。それがプレイのパターンに入っている。それのあるなしが重要になりますね。他のスコア稼ぎ的なポイントでも問題はなかったですか?

PAL氏:やっていた限りは違いを感じなかったです。ただ、私は下手くそなので……。

――そんな(笑)。

堀井氏:全一が下手って言い出したら意味がわからない。

PAL氏:自分はプレイにムラがあるんですよ。不安定という話はさっきもありましたけど、今でもひどいときは1面で死んだりするんです。でも、それはさておきプレイの感触は問題なかったです。

――なるほど。「弾銃フィーバロン」を名前ぐらいしか知らないという人も結構買ってプレイすると思うのですが、こうやって遊ぶといいよとか、面白いよとか。そういうのはありますか?

PAL氏:そうですね……、自分はたまたま「弾銃フィーバロン」と相性が良かったというのが大きかったと思うのですが。あとは「サイボーグ兵士」を回収していくとスコアの数字がドンドン大きくなっていくのが良いところです。……ただ、自動回収じゃないので逃すとがっくりくるんですけど(笑)。

 あまりやってない人のプレイを見ると、画面下の方で撃っていて、サイボーグ兵士が上に逃げてしまって、またスコアアップが1から始まって寂しい状況になるというのがあって。

久保田氏:寂しい。スコア的にも寂しい。

PAL氏:そういう感じだと、1面クリアしても5千点ぐらいのスコアが出たり。

久保田氏:でかでかと5千点ぐらいのスコアが出るんですよねー。

PAL氏:アーケードは初心者の人にはシステム的にハードなゲームだとは思うんです。

久保田氏:アーケードは本当にそうですね。

長野氏:それをカバーしているのが「SUPER EASY モード」と「FEVER モード」ということで。

久保田氏:他のモードで慣れてから、いずれアーケードにも挑んでもらいたいですね。

PAL氏:サイボーグ兵士回収とかの爽快感がわかるようになってくると、どんどん楽しいゲームになっていきます。「怒首領蜂」の星の回収とかとはまたちょっと違った快感があって。なんとも言えない独特な良さが「弾銃フィーバロン」にはあるのを知ってもらいたいなと。

――「弾銃フィーバロン」のゲーム性ってあやうい微妙なバランスで独特になっているというか。早回しは早回しですけど、テンポとかが特殊なような。

PAL氏:そうですね、先ほど話のあった「スターフォース」は、敵を全滅させると次の敵が出てくるという早回しがあって、「弾銃フィーバロン」は敵を全滅させると次のテーブルが出るというところで、近いです。ただ、それだけに敵撃破が遅いと爽快感を感じないというのが1番ポイントかもしれないです。

――無難にプレイしているだけでは、それを知らないままにもなりかねない。

PAL氏:インストカードにも実は書かれているんですよね。敵を速く倒せば敵が弾を撃ってこないし、点数も稼げるという。

――そういう意味では、「SUPER EASY モード」や「FEVER モード」には画面下側でプレイしましょうと勧めるようなセーフティーラインがあるわけで。そこからどうやって、この早回しのゲーム性へと誘導していくのかが悩ましかったのでは?

福井氏:そうなんです、社内でも相当に議論したところで。ある程度慣れている人に一言で言うのは簡単なのですが、初めて遊ぶという人にどうステップアップをしていってもらうか、特に“気づいてもらえるようにしたい”というのがありましたね。

 まず、いきなり早回しを推奨していくのは難しいと判断しました。そこで、「SUPER EASY モード」や「FEVER モード」では、最初の段階ではセーフティーラインがあります。そこから「FEVER モード」で景気良く稼いでいると、いつかセーフティーラインが消えて、早回しなプレイを自然としていくような。そういう二段構えにしています。

堀井氏:敵セットを知らずに画面上にいっても死ぬだけですから。敵セットを覚えてもらってから、画面上へ行くようにしようというのを、モードや仕様でオススメしている感じです。

福井氏:ちょっとおこがましくもあるのですが、まずは“遊び方の基礎を知ってもらいたい、伝えたい”というものがありました。なのでシステム的にそういう作りにしています。「FEVER モード」で裏に入ったら思う存分、早回しをして欲しいです!

久保田氏:そこまで進んでから先はもう、早回しがプレイの鍵になりますので。

――なるほど。(PALさんを見つつ)これだけ言われると「FEVER モード」の裏がどういうものなのか気になっちゃいますよね(笑)。

PAL氏:めっちゃ気になってます(笑)。

久保田氏:でもケイブ祭り(4月29日開催済)の「FEVERモード大会」があるので、今日PALさんに詳しくお話はできないですよ(笑)。

――アーケードでこれだけプレイした人が「FEVER モード」をどれぐらい楽しいと感じるかも気になるところではあるのですが……。ケイブ祭りの公平性のために今日は我慢ですね(笑)。

久保田氏:ですね(笑)。アーケードでも上手い人はサイボーグ兵士をじゃらじゃら取っていくプレイになりますが、「FEVER モード」はそれどころじゃないぐらいにドバドバとサイボーグ兵士が出てきますので。脳汁が出まくるんじゃないでしょうか。

――サイボーグ兵士がドバドバ出るっていうお話ですが、キャラクターオーバー(限界の表示数や出現数)もアーケードとは変えているんですか?

久保田氏:「FEVER モード」では変えています。アーケードだとサイボーグ兵士は50人でキャラクターオーバーになるんですね。そして、50人をわっと回収すると得点の数字がバッと表示されるのですが、その数字が表示されている間はそれ以上サイボーグ兵士が出てこないという仕様なんです。そこを「FEVER モード」では福井が調整しまして。サイボーグ兵士取得時の数字を速やかに消えるようにしたんです。

――速やかに表示を消すことで、次のサイボーグ兵士が出てこない時間を短縮したわけですね。

久保田氏:そうなんです。なので、アーケード版よりもサイボーグ兵士がたくさん出るんですよ。

福井氏:あと「FEVER モード」の裏については“稼ぎのリミッターを外す”という表現でお伝えしましたが、他にももっといろいろな調整や仕様を入れて稼げるようにしています。

 逆に、「FEVERモード」の表は、アーケードに近いぐらいまで要素を削っていて、シンプルとも言えるんです。表では、敵の配置や弾を画面下で避けたりといった、基礎を知っていくものにしていて、その先の早回しや稼ぎの要素は裏に持っていってます。そういう二重構造なモードですね。

――なるほど、そのために細かな調整もたくさん入れているというのがわかりました。ちなみに「バトルガレッガ Rev.2016」だとステージ順を入れ替えたりもしていましたが。

久保田氏:やりましたね。あれもちゃんと理由があって入れ替えようという話になったのですが。

長野氏:あれもスコア稼ぎのためにやった仕様だよね。

久保田氏:ですね。「PREMIUM モード」には裏があったので、鳥にウエポン4つ持っていかせるためのものです。

堀井氏:1面で裏に入るための条件を満たすと、ウエポンがなくなっちゃうんですよね。でも鳥にウエポン当てたいじゃないですか! 焼き鳥したいじゃないですか! なので面を入れ替えたんです。

福井氏:あとはアーケード版との差別化をしたかった、ちょっとステージ構成も変わっているよっていうのを出したかったというのもありましたね。

――今回の「弾銃フィーバロン」ではそういうのはないですよね?

福井氏:ステージを入れ替えていたりというのはないですね。

――「弾銃フィーバロン」の「FEVER モード」では自機のショットの性能も変わっていますよね?

福井氏:「FEVER モード」では各パワフルショットを大幅に調整しています。「LOCK-ON」は火力を相当に高めていますし、「BOMB」は通常は同時3発まで撃てたところを10発撃てます。溜め撃ちの「ROLL」は溜めた時の火力を最大で3倍まで高めています。ボスに強くなっていますね。

久保田氏:BOMBは10発も出せますから、置き方がかなり変わってきますよ。

福井氏:最初は15発撃てるようにしていたんですけどキャラ表示が欠け出したので……(笑)。

――そうしたオリジナル版の仕様を調整をしたりといったところの印象は、実際どうでしたか?

久保田氏:実装面で言うと福井が本当にいろいろと苦労して。1箇所変えれば同じもの全部に反映されるかな……と思いきや、されないとか。

福井氏:つまりサブルーチンを使わずに、いわばマクロ展開したようなコードになっているところがあり……。

堀井氏:いろんなところに同じものが……(笑)。

久保田氏:1個変えると、手作業で全部の同じものを変えていかないといけないという。

福井氏:というところもありましたね……(笑)。逆に、そうじゃないところもあったんですけどね。ただフォローをすると、処理の高速化のためにそういう書き方をしていたのかもしれないですから!

堀井氏:すごいフォローしてくれてるけど、多分違う(笑)。

各ゲームモードにはオリジナルな仕様や調整が盛りだくさん!今作ではTIPS画面でのモード解説も搭載

「バトルガレッガ Rev.2016」以上にオリジナルな調整や機能を搭載した「弾銃フィーバロン」ではゲームモード変更時にTIPS画面を表示。機能や特徴が紹介される

――「バトルガレッガ Rev.2016」をプレイして感じたのは、アーケードでやりこんでいた人は良いとしても、初めてプレイしていく人がどう知っていくのか。そこが難しいなということでした。

福井氏:やはりそこですよね。「弾銃フィーバロン」はスピーディーな敵撃破や張りつきをどこまでやれるかっていうものなので「バトルガレッガ Rev.2016」よりはシンプルです。上手い人の動画配信やリプレイを見るとわかるのでは……と思うのですが。

 今回ひとつ手を入れたのは、プレイ開始時にゲームモードの特徴を紹介する「TIPS」を表示するようにしています。その中でも画面上は危険だけど画面下は安全だよと促したりしていて。そういう形を今後伸ばしていけたらなと。

久保田氏:「バトルガレッガ Rev.2016」にはそれすらなかったですからね(苦笑)。遊んで初めて「オートウェポンになっているのかな……?」と知ったりするような。

長野氏:やらないとわからない要素が多い(苦笑)。

久保田氏:今回はその「TIPS」画面をつけているので。とりあえず知っておいてもらいたいことをそこに書いています。例えば、「A+Cボタン同時押し」で自機がスロー移動になるという機能がありますが……。

――説明を入れないとわからないですよね(笑)。その機能の存在を知らないままずっとプレイする人もたくさん出てきてしまいそう。

久保田氏:そうなんですよ、隠し機能になっちゃうので。

長野氏:「バグなんじゃないの!?」ともなりかねない(笑)。

久保田氏:パワフルショットでLOCK-ONを選んでいる人だとA+Cボタンっていう操作はあまりしないかもしれないですし。BOMB使いの人はわりとA+Cボタンを結構するのですけど。

 そんなわけで、これはさすがに書かないと活用してもらえないだろうということで、その説明をつけて、それならセーフティーラインの説明もちゃんとしようよと、そこも書いています。

――セーフティーラインも説明されないと「この線はなんだろう」ってなりますね。

久保田氏:「テニスコートかな?」みたいになりかねない(苦笑)。そんなわけで、さすがに今回はTIPS画面を入れました。

――「バトルガレッガ Rev.2016」の「PREMIUM モード」はある意味、ミステリーツアーみたいなことになってました(笑)。

長野氏:確かに(笑)。でも、そういう“プレイすると気づいて驚く”みたいな楽しさを考えていたところは実際あったんですよ。ただ、さすがに「何も書かないでいるとわからないよね」となって(苦笑)。

久保田氏:今回は「バトルガレッガ Rev.2016」以上に説明しないとわからないものがあったので。前作の反省点を踏まえていろいろ入れています。

長野氏:同じような説明は「バトルガレッガ Rev.2016」にも今後のアップデートで入るかもしれない!

久保田氏:わぁ、インタビューの場ですごいこと言ってる! でも、ゲームモードのルールは書いた方がいいですよね。今思えば、前はそれすらなかったですから、入れたいですよね。

――「バトルガレッガ Rev.2016」は、このままだと20周年に間に合わないという状況だったということですし。

長野氏:そうなんですけど、でもそれを言うと今回だって短期間によくこれだけ詰め込めたなっていう感じはあるんですよ。

久保田氏:ギリギリでしたねー。

福井氏:いろいろと綱渡りな。

長野氏:でも、なんとかなったもんね。「なんとかなるんだ!」ということがわかってしまった(笑)。

堀井氏:俺たち、今までもそうやって生きてきたじゃないか……!

――なんとかした話はこれまでにも何度も聞いてきたような気がします……!

堀井氏:最近はさすがに、寝る時間を削るのがきついです……!