【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

テクモ、大ヒットドラマのオリジナルストーリーが楽しめる「相棒DS」
杉下右京・亀山薫が全編実写で動きまくるアドベンチャーゲーム

3月5日 発売予定

価格:4,980円

CEROレーティング:審査予定

1月14日から「相棒 season7」が再開される他、3月28日にはスピンオフ映画「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」が公開されるなど、作品世界がますます広がりをみせるシリーズに育っている
 テクモ株式会社は、株式会社テレビ朝日の人気シリーズ「相棒」をモチーフとしたニンテンドーDS用アドベンチャーゲーム「相棒DS」を3月5日に4,980円で発売すると発表した。CEROレーティングは審査予定。

 「相棒」は、警視庁特命係の名コンビ……天才的なひらめきと深い洞察力を有する杉下右京と動物的な直感と軽快な行動力が特長の亀山薫の活躍を描いたテレビドラマシリーズ。昨年公開された映画は観客動員数370万人を記録し2008年上半期最大級のヒットとなったことは記憶に新しいところ。1月14日からは「season7」の11話「越境捜査」から放送が再開されるほか、3月28日からは初のスピンオフ映画「相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿」の公開が決定している。

 「相棒DS」はテレビシリーズをモチーフとしながらも、実写映像を撮り下ろしで用意しさらにはオリジナルストーリーを使用した完全新作としてテレビ朝日と共同で制作されている。搭載されているモードは大きく3つ用意されており、中心となるのは前述のオリジナルストーリーを3編収録した「ドラマモード」。ニンテンドーDSらしくタッチペンで事件現場の証拠を集め、事件関係者との会話では上手く会話を誘導し矛盾をついていく。

 捜査が進み決定的な証拠が見つかると「ひとつだけ」ボタンが現われる。これはドラマの中の杉下右京の名台詞を再現したもので、このボタンを押すことで“右京ビジョン”がひらめき仮説が立証され、より真実に近づくことができるようになる。オーソドックスだが、ドラマシリーズの特長を上手くゲームシステムに取り込んでいるようだ。

 また、チュートリアルや人物紹介などをいつでも見ることができるなど初心者に配慮したゲーム作りは、同社がこのところ「DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ」など幅広い年齢層に向けたゲーム作りなどで得意としているところ。今回も誰もが楽しめる作品になるよう気をつけているという。

 このほかにも「相棒 season5」までの中から5話の物語を収録した「ノベルモード」、ミニゲームなどを集めた「おまけモード」を収録。「ノベルモード」では本編で使用された画像やBGMを使い、ニンテンドーDS上において5つのストーリーを小説で再現。朝日文庫版の小説から収録されている物語もあるが、小説とは違うオリジナル版を1本、初ノベライズ化作品も2作品収録されている。

 一方「おまけモード」には、同じ指紋を合わせる「鑑識課・米沢守の鑑識力検定」や、杉下右京や亀山薫の目を盗んで珈琲サーバーから珈琲を継ぎ続ける「組織犯罪対策5課・課長 角田六郎ミニゲーム」、各種用語を解説した「『相棒』用語辞典」の3つが収録されている。

【スクリーンショット】
「相棒DS」のスクリーンショット。実写映像がなめらかに動くなど、ニンテンドーDSというハードの限界を超えたクオリティで「相棒」の世界観を再現している


 テレビ朝日で行なわれた制作発表会見には、「相棒DS」の制作にあたっているテクモの設楽昌宏プロデューサー、テレビ朝日の「相棒」チーフプロデューサーを務める松本基弘氏、そして杉下右京役の水谷豊さんが出席。

 最初に登壇した設楽氏と松本氏によれば、制作が開始されるきっかけとなったアプローチはテクモ側から発せられたようだ。設楽氏が「ドラマの大ファンで、良くできているドラマ『相棒』をゲーム化したい」ということでテレビ朝日の門戸を叩いたのだという。一方松本氏は「ゲームをしないので説明を受けても何かわからなかった」と言うが、実際にゲームを見せてもらい熱心な説明を受けるうちに「なるほど」と思うようになり、「相棒」ワールドを広げる1つになると考え引き受ける事にしたのだという。

 「相棒DS」の特長として設楽氏が挙げた点は2つ。ひとつは全編実写を採用したという点。これはこれまでのありものの素材ではなく撮り下ろしを使用し、シリーズの映像作品同様なめらかぬ動くことを目指したのだという。もうひとつはファンに楽しんで欲しいという想いから完全オリジナルストーリーを採用したということ。オリジナルストーリーということで松本氏は「大変だった」としみじみと振り返った。設楽氏によれば「松本氏からは『相棒っぽくない!』と言われた」ということで、何度もダメ出しがあり練り込まれたストーリーとなっていったようだ。

 さらに設楽氏は「ひとつだけ」ボタンについて、「杉下右京さんの『ひとつだけ』って言ってみたいじゃないですか!」とファンのツボを突いたゲームシステムの導入にこだわったという。このボタンが登場したら、かなりいいところまで進んでいることだという。

 発表会の中盤で登場した水谷さんはゲームに自身が登場しているのを見て「不思議ですね……」とコメント。ゲームについては「久しくやってないんです。むかし『ドンキーコング』に燃えたときがあった。あれ以来、ゲームをやってみようかな。撮影所でやるわけにはいかないから、オフの時にでも」と続けた。

 ゲームにおける映像素材の収録はブルーバックの前で長時間にわたって行なわれたということで、「思ったより時間かかりましたね」とコメント。これには設楽氏も「すいませんでした」と頭を下げたが、水谷さんは「会うとすいませんという癖が付きましたね」と設楽氏に声をかけ、初めは訳がわからなかったゲームの映像収録についても「ストーリーは事前にもらって読んでいて、どこでどうなるなどゲームのディレクターに説明を受けていました。ゲームの世界観がわかってきて、(撮影についてわかってきた) 後半は『OK、OK』って」と次第に馴れていったようだ。

 ゲーム素材の収録については松本氏もコメントしており、「現場のスタッフからもいっぱいしかられた」ということで、かなり長時間に渡って行なわれ大変だったようだ。それだけに動きのなめらかさには自信があるようで、「プレーヤーのために動いているような気になる」とアピールした。

 松本氏はゲームの制作について「ドラマは撮影して放送するだけ。ゲームはシステムから作っていかないといけない。想像を絶する。その甲斐があって、(ゲームをプレイすると) フッと『相棒』の世界に入っていける。それぞれの人が『相棒』を楽しんでもらえると思う」とコメント。さらに「ドラマは1時間の枠に収めなければならないが、ゲームではそういったことに囚われないストーリーを楽しめる」とゲームならではの魅力を強調した。

「相棒」の顔、杉下右京役の水谷豊さん。撮影の合間を縫って発表会に駆けつけた テクモの設楽昌宏プロデューサー。DSでヒットを記録したサスペンスADV「DS西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ」などを担当してきた テレビ朝日の「相棒」チーフプロデューサーを務める松本基弘氏。設楽氏によれば、松本氏から「こんなのは『相棒』じゃない!」とかなりのダメ出しがあったとか
発表会に出席した3名によるフォトセッション。会場では撮影禁止だったが、ゲームの開発中映像なども公開され、完成度は高まってきているようだ 「相棒」での杉下右京の有名なポーズ「ひとつだけ」で撮影に臨む水谷豊さん。ゲームについては「不思議ですね……」とコメント 「遂にゲームまでできて、俳優をやめたときの自慢話がまたひとつ……」と水谷さんの独特のコメントに会場は大いに沸いた
ドラマで色々なチャレンジを行なってきたのを受け継いで、ゲームでも2つのチャレンジを行なうという設楽氏。そのチャレンジとは「全編実写」と「オリジナルストーリー」だという 大きく3つのモードを搭載。オリジナルストーリーを3編収録した「ドラマモード」を初め「ノベルモード」、そして発表会で「暇つぶしに最適」と盛り上がった「おまけモード」が収録される 「相棒DS」の基本情報。3月5日に4,980円で発売される予定となっている


(C)テレビ朝日・東映
(C)TECMO,LTD. 2009

□テクモのホームページ
http://www.tecmo.co.jp/
□「相棒DS」のページ
http://www.tecmo.co.jp/product/aibou_ds/

(2009年1月14日)

[Reported by 船津稔]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c)2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.