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株式会社ガマニアデジタルエンターテインメントは11月27日にMMORPG「ブライトシャドウ」の大型アップデート「CARD MASTER」を実装した。 これまで収集しかできなかったモンスターのカードが、今回のアップデートでゲーム内で使用可能になった。現段階では召喚と補助効果だが、今後機能としてどのようにふくらんでいくか興味のあるところだ。さらにレベル70以上の広大な新地域が実装された。レベル70~90の高難易度地域が各地に新地域に複数追加され、冒険と探索の楽しさが大きく増しそうだ。 新しい騎乗用ペットと連れ歩けるペット、新装備も追加される。全体的に高レベル向け要素が目立つが、カードのモンスターを連れ歩く姿などゲームの世界はますますにぎやかになりそうだ。今回は実装に先がけて行なわれた体験会でのスクリーンショットと共にアップデート要素を紹介したい。
■ カードからモンスター召喚! 高レベル地域追加など遊びの幅を広げる「ブライトシャドウ」
最大のものが、“カード要素”だろう。「ブライトシャドウ」では敵を倒すと一定の確率でカードが手に入る。カードには倒されたモンスターの絵が描かれている。このカードは魔物を封じるカードとしてストーリーにも関わってくるのだが、これまではコレクション要素以外使い道がなかった。今回のアップデートでこのカードの有用性が大きく増したのだ。 今回、カードからモンスターを召喚させることが可能になった。召喚にはカードを1枚使うのと、2枚使う方法があり、1枚だと召喚して後ろに連れ歩くのみ、2枚使うことでモンスターを戦闘に参加させることができる。フィールドにいるモンスターそのままのステータスを持って召喚され、成長要素などはない。召喚時間は1時間で、使ったカードは消滅する。 2枚召喚を行なうと、プレーヤーの攻撃に合わせ召喚モンスターも攻撃を開始する。スキルなども使うが、残念ながら指示や、モンスターの体力回復などはできない。面白いのは召喚モンスターが倒されても、1時間という召喚時間以内なら何度でも一定時間で復活することだ。魔法系キャラクタは強い召喚モンスターを使えば盾役などにも使えそうだ。 このほかにもカードは“補助効果”に使うこともできる。この場合は、最大3種類のカードを使うことができる。 カードによる補助効果は、ステータスアップというシンプルなものだが、モンスターによって伸ばせるステータスが違う。面白いのが種類が同じならば何枚もカードを消費できるところだ。初期モンスターは補助効果は弱いがコストも小さい、複数使うことでそこそこの効果を発揮できるだろう。どの能力を伸ばすかは各プレーヤーでも異なるだろう。補助効果は召喚と同じ1時間だ。 ちなみに、キャラクタには「残留SP」という上限が決められている。カードにはコストが設定されており、この上限までの組み合わせで最大の効果を発揮できるように考えなくてはならない。 もうひとつの目玉が、新地域として追加される11の新エリアだ。このエリアはレベル70~90の敵が点在している高レベル向け地帯となっている。これまで「ブライトシャドウ」には、レベル70以上の高レベル向けの狩り場が少なかった。今回、高レベル向けマップが多数追加されることで冒険の幅が広がることになる。 新フィールドは「EPISODE1」で追加された氷山地帯から、砂漠地帯へ変わっていく。高レベルユーザーが挑戦するコンテンツとしては、「バンパイア城」や「ナムの王墓」、「黄泉の城」といったフィールドがある。各エリアにはまばらにレベル70~90帯のモンスターが存在していて、ボスの数やレベルで比較すると「ナムの王墓」が最も困難なフィールドといえる。地域に合わせてクエストも追加され、さらに新装備や新スキルが追加されるため、上級者プレーヤーはさらにキャラクタを強化し、この新地域へ挑戦していくだろう。 この他、ペットも様々な種類が追加される。騎乗ペットの「石紋」は翼を持つ怪獣のような姿で、拳のようなエフェクトの攻撃スキルを発動できる。巨大な呪符の上に乗れる「呪文」は範囲攻撃ができる。この他に、スキルはないがロボットのようなユニークな騎乗ペット「械犬」も確認できた。これら新ペット、新騎乗ペットはアイテムショップで販売されるという。 今後の方向性としては、2~3カ月での要素を追加するアップデートを予定していくという。新コンテンツだけでなく、従来の要素のバランスの調整を行なっていく。日本では年明けから速いペースでのアップデートにシフトしていく予定とのことだ。さらなる上級者向け要素や、新職業も予定していくが、チュートリアルもより充実させ、広いユーザーをターゲットにしていくという。 具体的な今後の要素としては、新クエストの追加と共に既存クエストのバランスを見直し、特定のクエストに関してはクリアすることで称号を得るようにするという。また、クエストの達成状況も確認できるようにするとのこと。各職業・スキルの仕様についての調整も検討している。この他に高レベルキャラクタ向けのダンジョンも企画されているという。 運営はギルド同士がGMが呼び出すボスモンスターを倒す時間を競うという「ギルドバトル」というイベントを頻繁に開催している。キャストキャラクタのBS研究員が現われてモンスターを呼び出すという、手作り感のあるイベントだが、この方向は続けつつ、新しい試みも考えているという。初心者がギルドバトルを見学して、ボスと戦う高レベルユーザーの姿に憧れる、といった効果も狙っているとのことだ。 運営、開発の方向として、「初心者と高レベルの交流」を考えていて、ユーザー社会の活性化を考えているという。既存ユーザーにボーナスとして新キャラクタを作るようなキャンペーンも考えて、初心者に近いスタートを誘ったり、開発でも上級者が初心者を助けられるシステムや、お互い役割を持って助け合えるような仕掛けも考えているとのことだ。 今回、追加されたカードシステムに関しては、「これからかな」という印象を持った。このモンスターに特別に強い、といったモンスターを活かす属性のような概念などもなく、かなりシンプルなシステムの印象だ。ただ、カード集めが楽しくなるのは間違いないし、今後の可能性もぐっと広がったと言える。これからの展開に期待したい。
「ブライトシャドウ」に関しては、攻城戦や対戦要素など、MMORPGが取りやすい「横並び、平均化」の進化ではなく、プレーヤー達が協力していく要素、より楽しく交流していく方向性を目指して、開発、運営スタッフが努力している事が感じられ、好感を持った。先駆者があまりいない分野だからこそ、どのようなシステムやアイデアを出していくかに期待が掛かる。
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□ガマニアデジタルエンターテインメントのホームページ (2008年11月27日) [Reported by 勝田哲也]
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