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本作は、ヨーロッパのデベロッパーが開発したラリーシミュレーションゲーム「CRC2005」をベースに開発されているが、オンライン化のために注がれた期間は、およそ3年。カジュアルゲーム傾向を強めつつあるPCオンラインゲームの分野で、敢えてリアル系カーシミュレーションゲームを投入しようという試みは、必ずしも容易なものではなかった。ゲームポットではこの間、PCオンラインゲームとして多くのユーザーが楽しめるゲームに進化させるための、様々な努力が行なわれてきたという。 今回、「Level-R」の正式サービス開始にあたり、プロデューサーを勤める加賀直柔(なおなり)氏にインタビューを行ない、本作の特徴や今後の展開についてお話を伺うことができた。プレイ体験レポートを交え、本作の様々な情報をお届けしたい。
■ リアルな車体挙動を楽しめて、しかも無料でプレイできるオンラインゲーム
筆者はβテスト時点の本作について多少の経験があったが、2年という長きにわたったβテストの初期時点での本作の印象は、必ずしも良いものではなかった。カーレースゲームとしてはリアル系を標榜する本作のシビアな挙動特性は、ハンドルコントローラ以外のデバイスではまともに走ることすら難しかったからだ。 止まらない、曲がらない。一般ゲーマーの装備品であるキーボードやゲームパッドでは、ほとんどゲームにならないという状況すら見られた。従って、今回正式サービス直前のバージョンでは、操作性が改善されているかどうかを重点的に評価した。 結論から言うと、その点は見事に改善されていた。インタビュールームに用意されたPCには、ハンドルコントローラのほか、Xbox 360のゲームパッドが接続されており、その両方でプレイしたところ、ハンドルコントローラでは非常に快適、そしてゲームパッドでもなかなか快適だ。コーナリングの度に訪れるブレーキング、アクセルワーク、ハンドリングといったドライビング技術の醍醐味をしっかりと楽しむことができた。スキール音など演出も良くなっており、車両との一体感を感じられる。
一方、キーボード操作については、本作のプロデューサーである加賀氏によると「まだ調整中」とのことだが、本作にはβテスト中に実装された「アーケードVSモード」という、車体挙動をキーボード向けにチューニングしてくれるモードが搭載されており、こちらを使用すればキーボードでも問題なく操作することができる。 操作性が改善されたことで、リアルなカーシミュレーションをしっかりと味わえるようになった事は、本作にとって非常に重要な進歩といえるだろう。対象ユーザーを選ばずに、広く楽しんでもらうための必須事項であるからだ。これが達成されたからこそ正式サービスに踏み切るという決断が成されたと思われるが、車ファンにとっては新車種の追加も見逃せない。 本作に実装されている車両は、βテスト時点では架空のオリジナルカーばかりであったが、正式サービスにあたって「FC3S(マツダRX-7)」、「AE86(トヨタ)」という、2種類の実車モデルの車両が追加されている。これらは車好きの人々にとっては「おっ」と思うようなラインナップだ。特に後者の「AE86」は、“ハチロク”の愛称で知られ、車ファンならずともご存じの方は多いだろう。 今回実際に試遊してみた印象としては、本作のカーレースゲームとしての完成度は高い。カーレースゲームをプレイするときには、ヘッドトラッキングセンサーを必ず使用する筆者であるが、本作は「Track-IR」への対応を果たしているので、その点も万全だ。このほか、フォースフィードバック対応、ワイドスクリーン対応など、各種サポートが充実。これを無料で遊べてしまうというのは、多くのレースゲームファンにとって非常な朗報と言える。
■ 長きに渡る開発で何が行なわれていたのか?
「Level-R」プロデューサー 加賀 直柔氏:加賀直柔(なおなり)と申します。「Level-R」のコンテンツリーダーとして、企画・開発・運営のすべてを統括しております。ローカライズから、ゲーム内の企画や監修、そしてWebページの設営など、本作にかかわるありとあらゆることをやらせていただいている感じです。 ─── いよいよサービスインという「Level-R」ですが、そもそもの開発経緯はどのようなものだったのでしょうか? 加賀氏:本格的なレースゲームということで、開発初期から色々な苦労がありました。開発はハンガリーのINVICTUSスタジオで行なっていまして、初期バージョンはスタンドアロンのレースゲームである「CRC2005」というタイトルをベースにしていました。 「CRC2005」はプロのラリードライバーが監修したということで、非常にリアルで本格的な作品だったのですが、どうにも操作がシビアで、このままオンライン化することは無理だろうということになりまして、全面的な改修を行ないました。それが現バージョンにつながっています。 ─── 日本とハンガリーの共同開発というわけですね。時差の問題などもあったのでは? 加賀氏: そうですね。時差がありますので、ハンガリーのスタジオでは日本時間の午後4時から働き始めて、夜11時に仕事が終わるという感じで、それを日本からリアルタイムで見なければならない立場としては、10時出社12時退社ということになりますので、すごく大変でした。
加賀氏: まず、ベースとなった「CRC2005」は、現在の「Level-R」のようなストリートレースのゲームではなく、ラリーゲームでしたので、ゲームの基本部分から大きく変えていく必要がありました。路面特性が違いますから、車の挙動も違ってくるんですね。 電話会議などを通じて、ちょっとブレーキングを強くしてくれとか、アクセルを踏んだときにパワーが上がりすぎてレースにならないから調整してくれ、といった感じで、レースゲームとしての大幅な見直しを行いました。 ───レースゲームとしての基本である操作性から見直したと? 加賀氏: 特に本作は無料でプレイできるオンラインゲームですから、ハンドルコントローラーではなくキーボードでプレイする方もたくさんいらっしゃいます。それにあわせて車の挙動をうまく調整していくことは必須だったのですが、INVICTUSのほうには「リアルなレースを作っているんだ」という自負みたいなものもありましたので、反論してくると。そこのぶつかり合いですよね。 2006年の末にクローズドβテストが始まるで、そのあたりの調整が難航していたのが実際のところです。しかし、テストでたくさんの方にプレイしていただいて、良きにつけ悪きにつけ反響をいだだくようになると、やはり変えていかなければならないという認識が強まりまして。そこからまた大きな変化がありました。 ─── 確かに、私がはじめて触った「Level-R」は、キーボード操作ではすぐにタイヤのグリップが失われて、止まらない、曲がらないと大変なゲームでした。そのクローズβテスト後にはどのような改善が行なわれたのでしょうか。 加賀氏: 色々変えました。ハンドリングはもとより、操作性の見直しのほかにも、グラフィックスの改善や車種の追加などです。また、ユーザーさんの話を聞いてみると、そもそもゲームが重すぎてまともにプレイできていないらしい、ということもありましたので、全面的にゲームを見直して軽量化を図りました。
■ ロビーに戻らずに次々とレースができる「連続レースモード」を実装!
加賀氏: まずご紹介したいのは、「連続レースモード」というゲームシステムを実装したことです。これは、ロビーに戻らずにどんどんレースを続けられるというものでして、レースに参加しているユーザーの投票で次のコースを選択して、次々にプレイできるというものです。 ─── スタンドアロンのFPSゲームに見られる、“votemap”投票の仕組みのようなものと理解して良いのでしょうか? 加賀氏: そうですね。「連続レースモード」では、ユーザーがロビーに戻ることなくゲームを続けられますし、投票でコースも決められます。また、レースが終わった後の投票時間内であれば、他のユーザーが途中参加することも可能です。この「連続レースモード」は実はまだ調整中でして、21日のバージョンに載せられるかはわからないんですけれども、是非組み込みたいと考えています。 ─── 次々にレースできるというのは非常に楽しそうです。他にはどんな変更がありましたか? 加賀氏: 全体的に、1レースあたりの所要時間を短縮しました。今までは、長いコースですと20~30分くらいかかることもあったのですが、これを大幅に短縮して、大体5分から10分の間、長くても15分までに1レースが終わるようにコース長やラップ数を調整しています。 この変更によって、負けてしまってもすぐに次のチャレンジができますので、さきほどの「連続レースモード」と組み合わせることで、「勝つチャンス」というのをユーザーの皆さんがどんどん得られるようになっています。
加賀氏: 正式サービス開始時に、「AE86」、「FC3S」という2種類の実車モデルの車両を有料アイテムとして販売していきます。これらはいわゆる「走り屋」の人たちに人気のある車です。しかし性能については、有料だから速い、というわけではないんですよ。 速さを求める方々は、ゲーム内で獲得できるポイント“PP”を使ってカスタムパーツを購入し、車両をチューンナップしていくことができます。そういった車両性能にはゲーム内のポイントを使ってもらいつつ、有料アイテムとしては、“PP”の獲得量が増えるアイテムですとか、レース中に詳細なコースレイアウトが見れるコースマップ機能ですとか、ゲームバランスを壊さず、プレイを快適にするものを考えています。 ─── お金を払って車両性能を高める、ということはできないのですか? 加賀氏: ある程度は用意しますが、それはあくまでも補助的な位置づけです。“PP”を使って最強段階にした車よりも、若干劣る程度までには、有料アイテムですぐに到達できるようにはしようと思っています。それを使っていただければ、全体的に20%から30%程度のプレイ時間短縮ができるようになります。 ─── なるほど、レースゲームでありながら、成長要素を重視するわけですね。ちなみに、ひとつの車を最強レベルまでチューンナップするためには、どの程度の時間が必要なのでしょうか? 加賀氏: 1日に1時間、2時間ほどプレイして、およそ1カ月から1カ月半くらいです。大体1カ月スパンで愛車を変えていけるようにしていこうと考えています。というのも、上位車種に乗るための必要なプレーヤーレベルというものがあるんですよね。そういったプレーヤーレベルと、車両のチューンナップがうまく同期していくような感じになっています。 ─── プレーヤーレベルについて教えてください。 加賀氏: レースを行なうと“XP”と呼ばれる経験値ポイントを獲得できまして、獲得量に応じてプレーヤーのレベルが上がっていきます。プレーヤーのレベルが上がると、新コースがアンロックされたり、各車両用のアイテムが使えるようになったりといった利点が得られます。 ですので、レベル1のプレーヤーがお金をかけてパーツを買って最強の車を作る、ということはできないんですよ。そのためにはある程度の実力を証明しなければならない、という内容になっています。 ─── なるほど。レベルでプレーヤーの実力を測るんですね。 加賀氏: はい。それに加えて、ただ走りこめばレベルが上がるというものでもなくて、一定のレベルに達すると「ライセンステスト」と言う試練が待っています。これをクリアしなければ、次のレベルに到達できない仕組みなんですね。 これを作った目的というのは、本作のプレーヤーレベルが、ドライバーとしての腕前をきちんと表せるようにしようということです。最初のテストはもちろん簡単にクリアできるのですが、ある程度レベルが上がってくると、ハンドリング、トラクション、加重移動といった、車の挙動や操縦の基本を求められる内容になってきます。それがわかっていれば簡単にクリアできるのですが、わかっていなければちょっと難しいというバランスです。
■ 正式サービス後は2週間に1~2台ペースで新車両を投入
加賀氏: そうですね。実は、現時点で用意されているのは遅いほうの車なんです。正式サービス後には速い車が順次登場することになりまして、これに乗るためには一定のプレーヤーレベルが必要になるというわけです。 現在登場している車では、0kmから100kmまで加速するのに6秒から7秒くらいかかる車ばかりです。それがだんだんと、5秒で100kmに到達するような車が出てきて、次に4秒、速い車では3秒で、というふうになっていきます。そうなるとプレーヤーの技術も必要になってきますから、まずはレースやライセンステストで技術を磨いてもらうという感じです。 ─── 新車種はどれくらいのペースで追加されていくのでしょうか。 加賀氏: 現在考えているところでは、2週間に1、2車種くらいのペースで追加していきたいと考えています。現時点でユーザーの皆さんにお見せできているのは、全体を100%とすると、わずか10%くらいです。ですので、速めに車種を追加していって、どんどんユーザーさんにお見せしたいなと考えています。 そして追加される車種は、実車ベースのもののみならず、オリジナルカーも交えていくことになります。サービス開始と同時に使えるようになる「FC3S」と「AE86」の2車種は、現在ゲームに存在しているオリジナルカーと同じくらいの性能です。次の段階になれば、もっと性能の良いオリジナルカー、それと同等の実車、というふうに充実させて行きます。 ─── 実車ベースの車に関しては基本的に有料アイテムになると考えて良いですか。 加賀氏: そうですね。実車ベースのものについては全て課金アイテムになります。とはいっても、同等の性能を持つ、いわばライバル的なオリジナルカーはゲーム内で獲得する“PP”で購入できますので、お金を使わなくても、ほとんど同等の条件でレースをすることができます。 ─── リアル系のレースゲームであるだけに、実車系の充実は楽しみですね。話を変えまして、他に、ゲームシステム的なアップデートは予定していますか? 加賀氏: はい。「Level-R」は、現在のところ、レースゲーム部分は最大8人で対戦するという、いわゆるMOスタイルですが、今後、これに加えて、レースに入る前も車に乗ってコミュニケーションできるMMO的な広場を作りたいと考えています。 現在では実際に開発に入っている段階なのですが、実は難点がひとつありまして、現時点におけるゲームエンジン的な制限として、同時に100台の車を表示するようなことができないんですよね。本作の車両は非常にハイポリゴンのモデルになっていまして、現状では最大で8台ということになっています。これを技術的にクリアしていくことが現在の課題です。 ─── そのMMO的な広場で、プレーヤーはどのようなことができるのでしょうか。 加賀氏: オンラインゲームですので、やはりソーシャルコミュニティ的な要素を強化していきたいと考えています。レース中にはチャットなんてできませんよね。ですから広場でチャットをしたり、ヘッドライトをチカチカさせたり、ドアを開けたりして、いわば車をアバターとして扱うような表現ができるようにと考えています。 ─── アバターと言えば、視覚的なカスタマイズ要素が重要になってくると思います。そのあたりは何か考えていますか。 加賀氏: 今後のアップデートでは、自分の車の好きな場所に任意のステッカーを貼り付けられるような機能を実装したいと考えています。サイズや角度を変えて模様を張るといったようなカスタマイズシステムです。実際にゲームに登場するのは、おそらく来年になると思いますので、長期計画と言うことになります。 ─── その機能は、Xbox 360の「Forza Mortorsport 2」ぐらいの水準を期待して良いですか? 加賀氏: そこまで実現できれば理想なのですけれども(笑)、現時点ではその中間といいますか、他のオンラインゲームと比べてより充実した機能を目指しています。
■ やはりハンドルコントローラーかゲームパッドは必須?
加賀氏: そうですね、今まで色々なイベントをやってきて、その中でハンドルコントローラやアナログコントローラをユーザーの方にプレゼントしたり、といった事をやってきました。またゲームの中でも、アナログコントローラーの使用をお勧めするようなTipsを入れていたりします。 それとは逆に、キーボードでもなんとか疑似アナログ的な入力ができるのではないかと考えて、集中的に取り組んできています。 ─── 現状ではキーボードでプレイすると、逆に難しいバランスですよね。それに対応して、例えば非常に豪華なアシストシステムを導入するといった考えはありますか。 加賀氏: 実は、現時点で入っているレースモードが2つありまして、「シミュレーションVSモード」と「アーケードVSモード」といいます。 先ほどプレイしていただいたものは「シミュレーションVSモード」で、ハンドルコントローラーが最適なリアル系のセッティングです。もうひとつの「アーケードVSモード」はキーボードでも問題なく操作できる仕様になっています。 「アーケード」で大きく違っているところは、まずタイヤのグリップを2倍に高まっているところです。これによってスピンが極力減らされています。それに伴ってブレーキングも相当強くなっていまして、「シミュレーションVSモード」では30~40メートル前からブレーキングを開始するような場面でも、5~10メートル手前、コーナーに気づいたときにブレーキを押せば一瞬でググッと減速できます。 その意味でドライビングシミュレーションではなくなっているのですけれども、カーレースゲームとしてしっかり楽しんでいただけるバランスになっていると思います。ですので、キーボードでプレイするときには、ある程度「アーケードVSモード」をお勧めしたいと考えています。すごく簡単に、誰でも曲がれるように作りましたので。
加賀氏: そうですね。はじめ本作のバランスは明確にコア向けといいますか、本格派のユーザーに向けたものだったのですけれども、βテストを通じて、小学生や中学生といった若いユーザーの方が増え始めてきていまして、難しくてプレイできないという状況もありました。ではもっと簡単にプレイできるモードも入れましょう、ということで、こういった構成になっています。 ─── 一方で、「シミュレーションVSモード」のリアル度、というのはどれくらいなのでしょうか? 加賀氏: それはもう、本当にリアルに作られています。もう実車の訓練になるほどですよ。車の免許を持っていない方は、「Level-R」で練習してから教習所にいけば、きっと「同じだ!」と思うかもしれません。それくらいリアルに作ってあります。それは実際にプレイしていただければすぐにわかっていただけると思います。 それに関してとても嬉しかったことがあります。最近の話ですが、元プロレーサーの方とお話をさせていただく機会がありまして、その方は最初は「やっぱりゲームはゲームだよね、タイヤのグリップとかわかってないよね」という話をされていたんですが、本作のシミュレーションモードを見ていただいたところ、「これはちゃんと出来てるね、立派なものだ」と言ってもらえました。実車と同じブレーキング、ハンドリングが必要になってくるという。それで大きな自信を持つことができました。
■ マッチメイキング機能の強化、ギルド機能、レース規模の拡大……
加賀氏: 課題としては、まずインターフェイスの改良を考えています。ゲームには詳しくないけど、車に興味があるからやってみようというユーザーの方も沢山いらっしゃると思いますが、その人たちがスムーズにレースへ入っていけるよう、画面構成をシンプル化していこうと思います。目標としては、小学生からおじいさんまで、誰でも簡単にプレイできるようにすることです。 そこで大きな要素として考えているのが、オートマッチメイキングシステムの強化です。具体的には、プレイしたいゲームモードを、第1候補、第2候補と入れていくと、それに対応する部屋が見つかれば自動的に参加させてくれるような機能です。これを、ゲームを立ち上げてすぐのメイン画面に組み込みたいと考えています。 ─── マッチメイキングが強化されることで、自分と同じくらいの実力の相手とプレイしたい、といった要望も満たされるのでしょうか? 加賀氏: はい、そういうことも自分で設定することができるようになります。この機能はか開発優先度を高く設定しておりまして、来年早々には確実に出したいなと考えています。 ─── 正式サービス開始後の最初の大型アップデートはいつになりますか? 加賀氏: 今年末を予定しています。最大の目玉となるのはギルドシステムです。ギルドを使って、いわゆるギルドマッチ、今まで味わえなかったチーム戦が可能になります。ルール的には、順位に応じたポイント制でチームスコアを競うような形になると思います。 チームの管理もインゲームのユーザーインターフェースから可能になります。ゆくゆくは、先ほどお話した車の外見カスタマイズを使って、ギルド独自のステッカーを車に貼り付けることが可能になったりと、そういうものを考えています。 ─── 現在、1レースに参加できるプレーヤー数は8名までとなっていますが、チーム戦をサポートするとなると、例えば16人、32人でやりたいといった要望が出てくると思います。そのあたりは今後の拡張が期待できますか。 加賀氏: そうですね、今のところは、とにかくポリゴン数を減らして、ゲームの動作を軽くしないといけないな、というところです。実は、ヨーロッパ向けのバージョンで、日本にはないゲームモードがサポートされていまして、そこでは最大12台が参加できるんですね。いわゆる“NASCAR”的なモードなのですが、コースも車もポリゴン数を極限まで下げて、という感じで実現しています。 同様の方法は考えられますが、そうすると車のディテールが損なわれますので、非常に難しいところです。長期的な課題として考えていきたいと思います。まずは先ほどお話しした、MMO的な広場の実現方法を確立するところからですね。 ─── MMO広場が実現すれば、副次的に、レースモードの参加人数拡大にも道が開けそうですね。 加賀氏: そうです。それができれば、レースモードにも大きな影響がありますので、それを私たちはものすごく大きなプロジェクトとして捉えています。絶対実現しましょうと。それが「Level-R」の、大きな意味での次のステップになると考えています。 ─── 最後に、「Level-R」正式サービスに向けて、読者の皆さんにメッセージをお願いします。 加賀氏: 車ってとっても面白くて、ものすごく奥が深いものです。「Level-R」はその面白さに入門するための足がかりになるゲームです。アーケードスタイルの簡単で楽しいレースから、実車に近いシミュレーションスタイルのレースまで、車の面白さを体感することができます。ですので、1回でもいいので、ハンドルコントローラでこのゲームをやっていただきたいなと思います。今後キーボードでも面白くなるようにがんばっていきますので、無料で楽しめる「Level-R」をぜひ遊んでみてください。 ─── ありがとうございました。
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(2008年10月21日) [Reported by 佐藤カフジ]
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