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東京ゲームショウ2008現地レポート

エレクトロニック・アーツブースレポートその1
「Mirror's Edge」、「NFS: Undercover」ほか、
期待の新作ゲーム多数がプレイアブル展示

10月9日~12日 開催予定

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)
    小学生以下は無料


 プレイステーション 3やXbox 360を中心に、海外生まれのゲーム勢が大きな存在感を示した「東京ゲームショウ2008」。海外系ゲームパブリッシャーの中で最大規模のブースを構えていたエレクトロニック・アーツは、直近に発売が予定されている8タイトルをプレイアブル展示していた。本稿ではそのうち4タイトルをピックアップしてご紹介したい。


■ 期待の新感覚アクション「ミラーズエッジ」
 第2ステージの全貌や、タイムアタックモードなど詳細が明らかに

主人公のアクションは、フリーランニング、パルクールと呼ばれるシティスポーツがモデル。非常にユニークな作品だ
「ミラーズエッジ」コーナーはブース内でいちばんの人気。大勢の来場者が新感覚アクションを堪能していた
 EAブースにおける今回最大の目玉タイトルのひとつは「Mirror's Edge」。プレイステーション 3/Xbox 360向けに12月11日の国内発売が正式に発表されている本作は、ビルの屋上など様々なアクロバティック環境を、軽やかな体術を駆使して駆け抜けるという、スピード感溢れるアクションゲームだ。

 エレクトロニック・アーツのブース内に設置された同作の試遊台は非常に盛況で、常に行列ができているという状態だ。ユニークな作品なので、いちど試してみたいという来場者が多かったということだろう。

 実際、同作の一人称視点に固定されたカメラの演出と独特の操作系は、まるで映画「ヤマカシ」のアクションを実際に体験しているかのよう。これまでにない感覚を楽しめた。

 本誌ではこれまで、本作についていくつかの機会でご紹介してきたが、ここでは今回の取材で初めて明らかになった情報をご紹介したい。発売を2ヶ月後に控え、いよいよゲームの全貌が明らかになってきた次第である。

 我々の取材に答えてくれたEAスタッフは、これまでの機会では見ることのできなかった第2ステージのゲームプレイシーンを見せてくれた。このステージは東京にある巨大トンネル、神田川・環状七号線地下調節池をモチーフにしており、トンネルの最深部から地上への脱出を目指すというもの。

 ビルの屋上を疾走する第1ステージに比べ、パズル要素が非常に強いステージだ。垂直方向に100メートルはあろうかという巨大トンネルの壁面に足がかりや手がかりを見つけ、アクロバティックな機動で登っていく。説明によると、攻略の方法は何種類もあり、プレーヤー毎に異なるプレイ方法になるだろう、とのことだ。

EA DICEで本作のマーケティングを担当するスタッフが自らプレイを紹介してくれた
タイムアタックではゴーストが登場。他人のプレイデータをダウンロードすることもできる
 巨大トンネルをクリアして地上に出ると、今度は戦闘要素の強いシーンになっていく。ここでは重装備の警備員たちに包囲されるので、主人公の軽やかな身のこなしを駆使して切り抜ける。「プリンス・オブ・ペルシャ」ばりの壁走りからジャンプキック、そのまま足を相手に絡めて引き倒し、武器を奪うなんてアクションも可能。決まれば非常に鮮やかだ。

 また他のステージでは、「まだ誰にも見せたことがない」というチェイシングシーンを見せてもらえた。いつもの主人公は常時「追われる側」なのだが、そのステージでは「追う側」に代わる。ターゲットは流れるような動きで次々に障害物を乗り越えていくので、こちらも負けじと追いかける。着地時の衝撃吸収を忘れただけで差が開くというシビアさで、非常に緊迫したゲームプレイを楽しめそうだ。

 また、タイムアタックモードの存在も見逃せない。本作では一度クリアしたステージを、クリアタイムの短縮を目指して何度でもチャレンジしなおすことができる。各ステージには三段階のクリアタイムが設定されており、それを破れば「実績」のアンロックにつながるほか、オンラインのランキング機能もあるという。

 タイムアタックモードでは、プレーヤーが最後に記録した最高タイムのゴーストプレーヤーが登場。区間ごとのラップタイムも記録されるなど、ほとんどレースゲームのような機能が搭載されているのだ。またゴーストの走行データは、方法は不明だがネットワークを通じてやりとりすることが可能ということで、「ほう、そうやって攻略するのか!」と唸るようなプレイデータも飛び出しそうだ。

 開発状況について質問したところ、現時点でゲーム本体はほぼ完成しており、あとはローカライズの完了を待つだけの状態であるとのこと。試遊台で実際にプレイしてみたところ、プレイの感触は非常によく、期待通りの作品に仕上がっていると感じた次第だ。これから「東京ゲームショウ2008」の会場に訪れる皆さんにもぜひ一度プレイしてみてほしい。

【ミラーズエッジ】
タイトルの「Mirror's Edge」は、無機質なビル群が作る稜線(エッジ)と、情報の運び屋であるヒロインの社会的立場を意味的に被せたものだという

試遊台では第1ステージがプレイできるが、今回特別に第2ステージ以降のシーンもお見せしていただいた。画像の巨大なトンネルは、東京の大地下構造をモデルに制作された第2ステージのものだ

フリーランニングもしくはパルクールをモチーフとする本作は、ある意味でスポーツゲームともいえる。ステージクリア後にアクセスできるようになるタイムアタックモードでは、走行データを「ゴースト」としてオンライン共有することも可能であるという。やりこみが盛り上がりそうだ


■ 「NFS」シリーズ最新作はハリウッドばりのアクションで勝負!

「NFS」最新作は警察とのカーチェイスが復活!マルチプレイでも「警ドロ」を楽しめる
EAブース内に設置された本作の試遊コーナー。奥には実車の展示も
 エレクトロニック・アーツのブースで大きく取り上げられていたもうひとつの新作タイトルが「ニードフォースピード:アンダーカバー」だ。本作はタイトルの通り、レースゲームファンならおなじみの「NFS」シリーズ最新作だ。

 本作は2005年にリリースされた「ニードフォースピード:モストウォンテッド」以来3年ぶりに「警察とのチェイシング」が楽しめる作品になった。そしてレースゲームとしてのリアルさよりも、カーアクションゲームとしてのダイナミックさを重視したゲームデザインが取られているのが特徴といえる。

 本作の紹介を行ってくれたスタッフの説明によると、本作で実現されたゲーム性には2つの大きな軸があるという。

 ひとつめの軸は、ハリウッドスタイルのド派手なカーアクションを楽しむ、アクションドライビングの方向性だ。本作に搭載された「ヒーロードライビングエンジン」と呼ばれるシステムによって、クラッシュや大ジャンプといったアクシデントが格好良く演出され、アクションの迫力を強化している。

 また本作では総延長130km以上にも及ぶオープンマップのコースが用意されており、都市の路地裏で、はたまたハイウェイで、警察や敵対車両とクラッシュ上等のカーチェイスを楽しめる。

 実際にプレイした感じでは、警察車両のAIが巧妙にプレーヤーを追い詰めてくるのが面白い。1台が横づけしながら、もう1台が前に入って逃げ場をなくすような連携も見られるため、プレーヤーは一手先を読んだドライビングでしのぎ切る必要がある。クラッシュによる破壊も再現されており、ボンネットが視界を遮って走行困難に陥ることもあった。

開発スタッフがゲームの特徴を丁寧に教えてくれた
行く手を阻むパトカーを蹴散らしながら爆走。レースゲームファンよりも、むしろアクションゲームファンに受けがいいかもしれない
 本作ふたつめの軸は、ひとりのドライバーとしてミッションをこなしていくという、アドベンチャーゲーム的な方向性だ。本作のプレーヤーは闇のシンジケートを追う覆面捜査官として様々なチャレンジに遭遇する。例えば、指定された高級車を盗み、特定エリアまで無傷のまま輸送するといったものがあるという。

 ストーリーの展開によっては、覆面捜査官としてシンジケートの一員として活動する一方で、一介の警察官に戻って悪玉を追いかける展開も見られるかもしれない。ド派手なカーアクションはもちろん、3つの都市で構成された「トライ・シティ・エリア」を舞台に展開するドライビングアドベンチャーゲームとしての側面にも注目したいところだ。

 ゲームのコンセプトを反映し、ドライビングモデルは非常に「ゲーム的」なものに仕上げられている。リアル系の挙動を求めるプレーヤーには物足りないかもしれないが、アクションゲームとしての迫力は抜群で、タイヤを削りながら激しいコーナリングを成功させ、段差で大ジャンプしてパトカーを振り切れば抜群の爽快感を味わえることだろう。

 マルチプレーヤー機能としては、周回コースでタイムを競う「サーキット」モード、都市の一定区間で順位を競う「スプリント」モードに加え、最大4人対4人で警察と車泥棒に分かれて鬼ごっこ的なプレイを楽しむという「Cops and Robbers(警ドロ)」モードがサポートされる。

 本作「ニードフォースピード:アンダーカバー」の日本国内での発売日は12月18日に決定している。対応プラットフォームはプレイステーション 3、Xbox 360、PS2、Wii、PSP、そしてPCとなっており、エレクトロニック・アーツによる日本語ローカライズ版が提供される予定だ。

【ニードフォースピード:アンダーカバー】
「Need for Speed: Undercover」は、ハリウッドスタイルのアクションと、アドベンチャーゲーム的なストーリー展開に注力する作品だ。カーアクションゲームとしてシリーズの原点回帰を目指す内容となった


■ すべてを破壊しろ!「マーセナリーズ2」プレイアブル展示

ストレス解消にはもってこいの「マーセナリーズ2」プレイアブル展示。ぜひ試してみよう
 EA PANDEMICが開発する新作FPS「マーセナリーズ2:ワールドインフレームス」も発売が間近に迫ってきた。「破壊行為」にとことんこだわったという本作は、強力な物理エンジンで表現された戦場で、ほとんどありとあらゆるものを破壊することができるというゲーム性が最大のウリだ。

 ロケットランチャー、戦車、戦闘ヘリ、果ては戦術核ミサイルまで、ステージ上のあらゆるものを吹っ飛ばす方法は枚挙にいとまがない。壊されるオブジェクトのほうも、小屋、物見櫓といった小型のものから、大きくは橋、海上プラットフォーム、高層ビルと、従来では考えられなかったほどいろいろな物をコナゴナに砕ける。

 発売予定日は11月20日で、対応プラットフォームはプレイステーション 3、Xbox 360、PS2、PCとなる。会場には本作の試遊台が6台設置されているので、破壊の限りをつくす本作のゲーム性を確かめてみたい方はお早めにEAブースへ向かおう。

【マーセナリーズ2:ワールドインフレームス】
「マーセナリーズ2」では、ネットワーク経由の2人同時プレイで破壊の限りをつくすこともできる


■ 王国に幸せを取り戻そう。「ぼくとシムのまち キングダム」

日本人デザイナーの手によるかわいらしいキャラクタが登場する「ぼくとシムのまち キングダム」。ブースではWii版とDS版の両方がプレイできた
 エレクトロニック・アーツがカジュアル路線を狙うシリーズ、「ぼくとシムのまち」。ブース内にはシリーズ最新作となる「ぼくとシムのまち キングダム」がプレイアブル展示されていた。

 「ぼくとシムのまち」は、かわいらしいシムが生活するまちの中で、家のインテリアや町並みをデザインしたり、ときにはシムたちから頼まれごとを受けてちょっとした冒険を楽しむというアドベンチャーゲームだ。

 最新作となる「キングダム」では、生活シミュレーション色の強かった前作に、ユーザーからの要望が多かったストーリー要素が大幅に追加されている。インテリアだけでなく、まちのいろいろな物をカスタマイズできる魔法の杖を手に、荒れた王国に幸せを取り戻すための冒険に出かける、というのが今回のテーマだ。

 「ぼくとシムのまち キングダム」の対応プラットフォームはWiiとニンテンドーDSで、Wii版は10月30日に、ニンテンドーDS版は12月4日に発売が予定されている。

【ぼくとシムのまち キングダム】
個性的なシムたちがすむ「まち」での楽しい生活を体験できる「ぼくとシムのまち」。最新作の「キングダム」では、王国に幸せを取り戻すための冒険を軸に、アドベンチャーゲーム的な側面が強化されている



□エレクトロニック・アーツのホームページ
http://www.microsoft.com/ja/jp/default.aspx
□関連情報
「東京ゲームショウ2008」記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081010/tgslink.htm

(2008年10月10日)

[Reported by 佐藤カフジ]



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