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会場:幕張メッセ
リトルビッグプラネットでは、ゲームファンにはたまらない“コラボレーション”が、「白騎士物語」では、これまで明かされていなかった“マルチプレーヤーオンライン”という大きな要素が発表された。双方ともに期待度の高い大作だけに、お見逃し無くチェック頂きたい。
■ 「リトルビッグプラネット」スペシャルプレゼンテーション
まず最初の“夢”は、9月12日より行なっていた「コスチュームコンテスト」の展開について。これは、ユーザーの方からリビッツが着る“夢のあるコスチューム”を募集したという。コンテストでは最終的に、日米欧から1キャラずつチャンピオンが決定する。チャンピオンとなったコスチュームは、ゲーム発売後に無償ダウンロードで配信される。 続いては、9月19日から開始したβテストについて。日本では2万人の募集枠に対して、5万人の応募が集まった。βテストバージョンでもステージをクリエイトする機能が楽しめるが、現在ではβテスト参加ユーザーによって、お金を払ってもいいような素晴らしいステージが生まれているという。そうしたステージがインターネット上でも話題を呼んでいることを喜んでいる様子だった。
これに続き、PS3本体(80GB版)とLBPの同梱版パックを紹介。PS3本体にソフトとDUALSHOCK3を同梱した「ドリームボックス」のほか、LBPとコントローラのDUALSHOCK3をセットにした同梱版「バンドルパック」を紹介した。これについてはカンファレンス記事もご覧いただきたい。
すると、暗がりの画面にポツンとたたずむ1体のリビッツに雷が満ちた。同時に場内にはLBPらしからぬ勇ましい曲が流れ始める。どこかで聞いたことのある曲。画面では見る見るうちにリビッツの姿が変わっていく。黒いスニーキングスーツ、白い口髭、バンダナに、そして眼帯状のスネークアイ! リビッツはあっという間に「スネークリビッツ」になったのだ。場内に流れていた曲は、「メタルギアソリッド」のテーマだ。場内のそこかしこから予想だにしなかったスネークの登場に驚きの声が上がっていた。 サプライズはスネークだけにとどまらない。続いてまた、場内の曲が変わった。こちらはオペラ調のコーラスと共に、重く荘厳な旋律が響く。画面のリビッツはあっという間に、特徴的な上着や銀色の長髪をまとっていく。リビッツは、「ファイナルファンタジーVII」の人気キャラクタ、「セフィロス」に変身していた。
小林氏はまず今回のコラボレーションについて、「夢というキーワードにしているLBPですが、私たちゲームを作る側にも、あのタイトルとコラボレーションしたいなとか、あのキャラクタに登場して欲しいな、というような夢があったんですね。そこで、KONAMIさんとスクウェア・エニックスさんにアタックさせてもらいました。」と語った。 「最初にオファーされての印象はいかがでしたか?」という質問に対して小島氏は、「去年の発表の時からLBPは衝撃でして。完成を待ちわびていたんですよ、ボク本人が。すごいセンスだと思うんですよ、デザインも世界観も。こんなゲームなかなか無いと思う。そんなLBPからオファーを頂いて、非常に光栄でした。スネークがこの世界に入ったらどうなるのかというのが、そのときには分からなかったので。期待しながら今日の日を待っていました。」とコメント。LBPに注目していたことを語った。 続いて北瀬氏は、「最初に画面を見させて頂いて。すごくこう、リアルと一言で言うと違うんですけど、実在感のある画面で。すごくびっくりしました。オファーのお話を頂いて、すぐに即決しました。」と語った。 スネークリビッツとセフィロスリビッツの仕上がり具合についてはいかがですか? という質問に小島氏は、「最初にデザイン画がきたときにもびっくりしたんですけど、今日こうして実際に動いて。表情もすごい豊かなので。スネークがすごい元気に若返ったような感じ(笑)。非常に嬉しいです。ジジイなんですけどキュートで若さも保ちつつ、でもやっぱりジジイだなと(笑)。スネークの親として嬉しい限りです。」と、リビッツの表情や動きの豊かさについてもコメントした。 北瀬氏は、「セフィロスリビッツが動いてるのを見たのは今日が初めてなんです。セフィロスっていうキャラクタは普段は“悪”っていうイメージなんですけど、セフィロスリビッツはかわいい表情とか、新しい表情を見せて。(画面のセフィロスリビッツが怒った表情をしたのを見て)とは言っても、ときどき怖い表情もしてますけど(笑)。けっこう面白くできあがってるなと。意外と、スネークにしてもセフィロスにしても、元々は“かわいい”っていう言葉が似合わないキャラクタなのに、意外にはまってますね。」と、渋いスネークと悪のセフィロスがかわいらしい仕上がりになったことを楽しんでいるコメントをした。
軽快なナレーションの声でゲーム内容が紹介される中、スネーク、セフィロス、ピポサルのリビッツたちが、ステージを駆けめぐる。揺れる木材に掴まって、飛び跳ねて。最後にはスケートボードに乗って疾走! そのままゴールに飛び込むと、ゴール地点には「Welcome to TGS 2008」という文字がつり下げられていた。このスペシャルステージをプレイするデモパフォーマンスは一般日でも両日ともに開催されるので、来場されるかたはぜひご覧頂きたい。 このデモプレイに小島氏は、「最高ですねこれ(笑)。かわいくて、スネークとセフィロスとピポサルが3人一緒に協力してて。世界平和な感じで。素晴らしいと思います。」と賞賛のコメント。北瀬氏は、「すごく活き活きとしていて。ちょっと今回のプレイではダメセフィロスな感じが一瞬ありましたけど(笑)。でも、非常におもしろかったですね。」と楽しんだ様子だった。 なお、このスネークリビッツやセフィロスリビッツは、PLAYSTATION STOREにて配信予定とのこと。「リトルビッグプラネット メタルギアソリッドパック(仮称)」が12月に配信予定で価格は未定。「リトルビッグプラネット ファイナルファンタジーVIIパック(仮称)」は配信開始日、価格ともに未定となっている。さらに小林氏からは、この2つ以外のタイトルについても、いろいろなコラボレーションが続々登場予定。 スペシャルセッションの最後に、小島氏は「スネークさん、メタルギアソリッド4で最後やっていうんで。どこいくんや、旅に出る! って言うてたんで。どこいくんかなって思うてたら、LBPに(笑)。ボクも楽しみです。メタルギアはオンラインも続けておりまして、セカンドパックというのも出ますので。あと、年末に出荷されるPS3にメタルギアソリッド4の体験版が同梱されますので。遊んでいないかた、ぜひ遊んでください。」と宣伝を交えつつ締めくくった。
北瀬氏は、「非常にかわいいセフィロスを楽しみにしてもらいたいです。小島さんが宣伝してたのでボクも宣伝しちゃいますけど(笑)、PSPで出る「ディシディア」にはリアルのセフィロスが出ますので。ディシディアでリアルセフィロス、LBPでかわいいセフィロスリビッツを。それぞれ遊んでもらいたいと思います。」と締めくくった。
■ 「白騎士物語~古の鼓動~」LEVEL5 vs PS3スペシャルセッション
まず、12月25日という発売日について日野氏より、「一刻も早く発売したいというのはスタッフ一同あったんですけど、この時期までかかってしまったという。本当にお待たせしてしまいました。白騎士ということで、ホワイトクリスマスにかかっていて。12月25日という日はピッタリなのかな、と。」と、なんとか年内に間に合ったという気持ちを語った。また、現在のレベルファイブ内の様子については、「すごい状況です、みんな家には帰らず。1日おきぐらいにしか寝てないような。」と、強烈な追い込みの真っ最中であることを語った。 日野氏からの紹介によれば、「白騎士物語 ~古の鼓動~」のストーリーというのは、大河ドラマ的な歴史の要素を持っているとのこと。古の鼓動というサブタイトルについては、主人公たちの物語があるが、その物語のずっと過去に起こった物語が、現代に影響しているという。古代から繋がっている歴史の鼓動、息吹のようなものが、今目覚めようとしているという意味になっている。また、「白騎士物語」という壮大なストーリーが始まっていくという意味が込められた「鼓動」という言葉でもあるという。 「PS3のソフトというのは作っていくのが大変だが、それにめげずに長編のRPGを作った」と日野氏。ボリューム的にもたっぷり遊べる量となっているようだ。 「白騎士物語」で描きたかった物、目指したかった物はなにか、という質問に日野氏は、「ヒーロー物」と回答。ファンタジーの世界でヒーロー物をやったらどうなるんだろう、ロードオブザリングのような壮大なスケール感の中でヒーロー物をやったら面白いんじゃないかと考えたという。また、こだわったのは「7メートルの大きさ」だという。数十メートルの巨大な物体になると、小さいものが近づいても足しか見えなくなったりしてしまい、大きさを感じられない。だが、7メートルぐらいだと、接近しても下から見上げるようにして全体が見える。そのほうが大きさを感じやすいということだ。
白騎士物語は2つのプレイ要素を持っている。ひとつは前述のように壮大なスケールで描かれる物語を紡ぐ、1人用のRPGであること。もうひとつは“マルチプレーヤーオンライン(MO)”である、ということだ。白騎士物語の企画当初は“オンライン導入RPG”という位置づけだったという。企画当初の当時はまだ、オンラインという要素はそれほど浸透していなかったという。その頃から開発し、現在の最終仕様に落ち着くまでに紆余曲折あったそうだが、最終的にとても面白いMORPGの要素を持ったタイトルに仕上がったという。 本作のマルチプレーヤー要素は、系統としては最近人気の“モンスターを狩る4人で遊べるゲーム”に近いという。最近はそのタイトルのおかげで一気に身近になったジャンルだが、本作の企画当初はここまでオンライン協力プレイが身近になるとは思っていなかったようだ。日野氏は今のタイミングに本作を発表できるのはありがたいと語っていた。 ここでマルチプレーヤーを紹介するムービーが上映された。ゲーム内容として、主人公レナードを操って壮大な物語を楽しむ1人プレイが「ストーリーパート」、もう1人別の主人公を作って全国のユーザーと協力してプレイするのが「ライブパート」となる。 ライブパートのプレイは、自分の分身を作成するキャラクタークリエイションから始まっていく。顔のタイプからはじまり、体型の細かな特徴や、ヒゲのタイプも選べるなど、カスタマイズ項目は豊富だ。プレイステーションネットワークを介して、全国のユーザーが作成したキャラクタと一緒にクエストに挑める。メールでやりとりをして、ストーリーパートをプレイ中のフレンドを招待することもできるとのこと。 バトルでは、レベルアップ時にもらえるポイントで様々な技を習得できる。その中から使うものをパレットに設定するという仕組みだ。強力な技ほどアクションチップという設定ポイントのようなものを多く使うようだ。また、自分だけの連続技も作ることができるということだ。技のセットによって戦闘や補助といったバトルのスタイルを作れるうえに、連続技を作って自分だけの個性も付けられるというわけだ。 役割分担や戦闘の作戦を決めたあとは、いよいよモンスターとのバトル。戦闘画面はスピーディーでログの表示やステータス表示などのインターフェース周りも細かだが邪魔にならない場所にレイアウトされている。
今回挑んだのは、「赤い巨人」というモンスター。文字通り真っ赤な巨体をしている。巨大なメイスのような武器を怪力で振りまわしたり、足で踏みつけるような攻撃をしていた。ユーザー側は、赤い巨人の足のあたりにターゲットマークが出ていて、そこを攻撃していた。モンスターには部位の要素があって、足を攻撃すればそのうちに崩れ落ち、頭やお腹を攻撃できるようになる。また、魔法攻撃なら直接頭などを攻撃できる。 画像をご覧頂くのが早いが、前述の「7メートルほどの大きさ」というこだわりポイントが、赤い巨人に感じられる。プレーヤーキャラクタから見上げるように全体が見えるので、距離に関わらず巨体の存在感が感じられる。実はこの赤い巨人は、本来だと毒を喰らわせてからダメージを通りやすくして戦うべきという特徴があるそうだ。
セッション終わりの一言として、浜村氏からは、「PS3での本格RPGというのは初めてですから。最高級のグラフィックスで贅沢に楽しんで、その後にはみんなで敵を倒しに行く。すごい楽しみですね。期待してます。」と締めくくられた。また日野氏からは、「白騎士物語は本当に長い時間かかってしまったんですけど、PS3のRPGとして本気のボリュームで作っている大作です。大作というのはおこがましいですけど、本当に大きな作品になりましたので。みなさんにぜひ遊んで頂きたいと思っております。よろしくお願いします。」と締めくくられた。
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□CESAのホームページ (2008年10月9日) [Reported by 山村智美]
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