|
会場:幕張メッセ
入場料:中学生以上1,000円(前売り700円) カプコンブースには、メインとなる「タツノコVS.CAPCOM」の周囲には人垣ができ、注目度の高さを改めて証明した格好。エクサムは、オリジナルの「eX-BOARD」を活用したタイトルを一同に集め、派手な展示を行なっていたのが印象的。 ほかにも、ビデオゲームとエアガンの融合タイトル「バルカンウォー」など、AMショーならではのタイトルをピックアップしてみた。
カプコンのキャラクタと世界中のヒーローたちが戦う2D対戦格闘ゲーム「VS.シリーズ」の最新作。本作ではカプコンのキャラクタたちと、タツノコプロのヒーローたちが戦いを繰り広げる。 操作系統はレバー+4ボタンで、「ストリートファイターII」シリーズで言うところのPボタンの部分が弱、中、強の攻撃ボタンになっており、弱Kの位置に当たるボタンがパートナーボタンと呼ばれる特殊なボタンになっている。 基本的なシステムは従来の「VS.」シリーズと同様。連続技はチェーンコンボのシステムを使って、弱攻撃からエリアルレイブの始動技である3強攻撃に繋ぎ、そこからエリアルレイブへと繋いでいく、と言うのが基本の流れとなる。弱、弱、中、強という流れでボタンを押していけば、比較的簡単に連続技を決められる本作のシステムは、やはり単純で気持ちいい。 すでに複数回ロケテストが行なわれており、もう遊んだことのあるプレーヤーもいるかもしれないが、今回出展されていたバージョンでは、従来のロケテストバージョンでは使用できなかった大型キャラの「ゴールドライタン」と「PTX-40A」が使用可能になっていた。 通常のキャラとは異なり、これらのキャラは1キャラで2キャラ分の扱いになる。そのため最初の1キャラ目で別のキャラを選択してしまうと選択不可能になってしまうので、これらのキャラで遊んでみたいプレーヤーはそうならないように注意しよう。 筆者はゴールドライタンを選択して遊んでみたが、第一印象はとにかく"デカイ"。身長が大きすぎて、ゲーム中も常に体力バーがゴールドライタンの頭で隠れてしまうほど。ゴールドライタンと豆粒のような通常キャラたちが戦う、ある種異様な光景は本作のファンならずとも一見の価値はあるだろう。 特徴としては動きが遅い代わりに、相手の攻撃を食らっても怯まない、一般的に「スーパーアーマー」と呼ばれている特性が通常状態、攻撃モーション共に付与されており、相手の攻撃を受けつつも行動できるようになっている。また、技の1つ1つが重い攻撃になっており、通常攻撃がガードされても、相手の体力を削れる現象も確認できた。 動きが遅いので、相手に遠くから飛び道具系の攻撃を連発されると、接近がかなり難しいことと、体が大きすぎるため飛び道具系のハイパーコンボをジャンプで回避することが難しいのは弱点なのではないだろうか。特に本作は、削りダメージが意外と大きいので、ハイパーコンボを連発されてしまうとかなりのダメージを余儀なくされる。それでもうまく接近し、攻めがはまった時の爆発力はすさまじい。見た目に違わぬ迫力を持つキャラだ。
とにかく「ゴールドライタン」の大きさも含め、全体的には見た目に楽しい印象を受けた。連続技を決めた際に表示されるダメージ表記も、なぜか最低単位が「万」になっており、ハイパーコンボを決めると「1億4,520万」などやたらとバカでかい数値が表示される(笑)。ハイパーコンボそのものの演出も派手なものになっていて、待機中のキャラも同時にハイパーコンボを発動するヴァリアブルコンビネーションなども使って連続技を決めた時の爽快感は、他のゲームではなかなか味わえないだろう。シリーズのファンならずともぜひ1度プレイして、そのド派手な演出とゲーム性を体験してみて欲しい。
□カプコンのホームページ
「すっごい! アルカナハート2 ~転校生 あかねとなずな~」は、ハートフル2D対戦アクションの続編。2人の新キャラクタを追加し、総勢20名の聖女が集結した。キャラクタセレクト画面の顔アイコンの多さは圧巻で、フルボリュームに達した感のある意欲作。10月下旬稼働予定。 新キャラクタは「犬若あかね」と「犬若なずな」の姉妹。姉の犬若あかねは脚足技をメインとした接近戦に強いキャラクタ。体力ゲージの下に最大3つまでストック可能なサブゲージ「言霊」があり、「言霊」ゲージを使用することで連続技の組み合わせを自由に変更することができる。 妹の「犬若なずな」は犬に乗り、カラスのような鳥で攻撃することができるという特殊なキャラクタ。体力ゲージの下に「霊力」ゲージがあり、「霊力」ゲージがあるうちは犬攻撃や鳥攻撃が強化されるのだが、「霊力」ゲージが減っていくとリーチも威力も減少していく。特殊動作で「霊力」ゲージを常に回復させるという戦略性が、使っていて面白さを感じられたキャラクタだ。
9月20日の一般入場日は、14時より、「アルカナハート2 全国大会」の決勝が行なわれる。声優の新堂真弓さんもゲストとして参加するので、全国レベルの戦いを覗いてみるのも一興だ。
映像出展の2D対戦格闘だが、尖ったキャラクタデザインセンスと大胆なセリフまわしに、荒削りながらも可能性を感じさせられた作品。対戦ムービーでは、体の線の細いキャラクタたちが「天使(or悪魔)と融合した力」によって派手な技を繰り出していた。
稼働は未定だが、稼働に先駆けてドラマCDの発売が決定している。また、20日のステージイベントでは、ゲームに出演する声優の谷山紀章さんと伊藤健太郎さんをゲストに招いた「デモンブライドトークショウ」が開催される。黒に染まりたい人たちはぜひトークショウを見にきてほしい。
■ 「Sketcher(参考出展)」(エクサム) 元々は韓国でモバイル用コンテンツとして発売されたものをアーケードゲームに逆移植した作品。コース上を走る主人公とマップをよく見て、途中で道が切れていたり障害物を発見したら、タイミングよく対応するボタンを押して避けながらゴールを目指すというアクションゲームだ。 ボタンは上り坂、平地、下り坂の道を作る3つボタンと、障害物や壁をジャンプして避けるための3ボタンの計6ボタンを使用する。主人公自体の方向やスピードを操作するレバー類は一切なく、その代わりに障害物を連続で避けるとコンボボナースが発生する要素が盛り込まれている。また、ときどき出現する音符のアイテムを集めてゲージが満タンになった際に攻撃ボタンを押すと、一定時間無敵(何もしない状態でもベストのタイミングで障害物をクリアできる)になる効果も表われる。
面白さのキモとなるのは、ボタンを押すタイミングをヒップホップ調のBGMのリズムに合わせて作ってあること。つまり、単なる反射神経重視のアクションゲームではなく、音楽ゲームをプレーしているときと同様にボタンを押すタイミングと曲を体で覚えることが上達への近道となるわけだ。ただ、まだ開発途中段階ということもあり、出展バージョンではボタンとリズムがズレている部分がいくつか散見されたが、これは製品段階ではおそらく修正されるものと思われる。発売時期などは未定。
「GTO」は、「eX-BOARD」を使用した花札やトランプなどのミニゲームを集めたオムニバス作品で、今回は花札のみがプレイできる状態での出展となっていた。内容はいたってシンプルな花札で、「花合わせ」や「こいこい」などのルールを採用している。発売日は未定。 「オトメクライシス」も「eX-BOARD」を使用した作品で、PCゲームをアーケード向けに移植したもの。2頭身のコミカルなヒロインを操作して、1分以内に何人の相手を倒せるかを競う(※最大で戦えるのは5人まで)という1人プレイ用格闘アクションゲームで、操作は8方向レバーとガード(またはダッシュ)、小攻撃、大攻撃の3ボタンを使用する。 必殺技コマンドもいくつか存在するが、いずれも→+AとかA,B同時押しなど簡単に入力でき、なおかつ相手に大きなダメージを与えたりダウンさせたりすることができる。また、クリア後には連続ヒット数や相手を倒したスピードなどの要素によって、ボーナス得点がさらに加算されるスコアアタック的な要素も盛り込まれていた。
まだ参考出展の段階ということもあり、現状はたったの1分でゲームが終了するシステムのため、このままだと当然ながらプレーヤーには敬遠されてしまうだろう。今後はプレーヤーがうまくなればある程度長い時間が遊べるようにシステムを変更したり、あるいは1分でいかにプレーヤーを満足させられる付加価値を見出せるかが完成までの課題となるだろう。
□EXAMUのホームページ
両手サイズのかなり大きなガトリングガン型のガンコントローラーを操作して、敵兵やヘリ、戦車などを倒していくガンシューティングゲーム。その最大の特徴は、なんとガトリングガンが回転しながら本物の蛍光BB弾を発射できる仕組みになっていて(振動もする)、プロジェクターに映し出された敵に向かって直接弾をぶつけ、倒すというところ。縁日で昔からよく見かける射的ゲームのアナログ的な要素と、3DCGによる迫力ある映像のデジタル的要素とを融合させた作品であると言えるだろう。着弾点はかなり正確に検出され、敵を攻撃できていた。
出展されていた筐体では、2人同時プレイも可能となっていたが、PCや家庭用のFPSのようにもっと多人数でワイワイ遊べるようにしたほうがさらに楽しさが増すのではないだろうか? もしマルチプレイシステムが実現したとしたら、設置店舗ではかなりのインパクトのある作品になりそうだ。発売時期は未定。
□アトラスのホームページ http://www.atlus.co.jp/
ブロックを組み換えながららせん状に連なる塔の坂道に階段を作り、相手よりも早く登れば勝ちとなる対戦型のアクションパズルゲーム。ゲーム中にときどき出現するスターを取ると相手側の塔を低くさせる攻撃の効果が発生したり、また同じ色同士のブロックをつなげるとペナルティとしてたくさんのお邪魔ブロックが空から降ってくる(当たると一定時間気絶する)ため、ブロックの色に注意しながら階段を組むというパズル的な要素も含まれている。2008年末~2009年春稼動予定。
ちなみに作品中に登場するキャラクタのひとりで、タマゴの殻をかぶったコミカルな風貌の「マイル」は、かつて同社より1995年に発売されたドットイート型アクションゲーム「ススメ! マイルスマイル」の主人公がモデルとなっている(開発者談)とのこと。もしこれに気付いた人はかなりのアーケードゲーム通(?)だ。
■ 「箱つみMAX」(富貴商会) 画面上から落下してくるブロックを組み合わせて、同じ色同士のものを3個以上くっつけて消していくという、こちらは一転して実にシンプルな落ち物対戦パズルゲーム。
ブロックは横長で3キャラクタ分がつながった状態で出現し、ボタンを押すことで色の並びが変化するようになっている。もちろん、連鎖消しの要素も組み込まれている。2008年末~2009年春稼動予定。
□富貴商会のホームページ
筆者がライター豊臣氏と会場の面白物件を探していた時の話。「チョウザメが釣れる釣り堀」を見つけてキャッキャとはしゃいでいた時、あり得ない光景が飛び込んできた。網である。キャッチャーマシーンの中でクルクルと回転する網。「これは現実の光景なのか?」我々は網に引き寄せられるように、出展社「日本システム」ブースに足を踏み入れた。そこは鉱脈であった――。 家庭用「ディスガイア」シリーズなどで有名な日本一ソフトウェアが開発元というプライズマシーン(発売中)。キャッチャーマシーンのアームの代わりに「網」が釣り下がっているという点ですでに一本取られた。景品まで「網」を移動させるための移動ボタンを押すと、突如「網」がグルグル高速回転。「キャッチャーマシーンの中で網が回る」という異次元の光景にやられながらも、網を奥に移動させていく。
移動ボタンを離すと、バサッと網が景品めがけて落下。あとは「もちあげ」ボタンか「引きずり」ボタンの2択。引きずりで景品を引き寄せるシーンは網に景品が引っ掛かりやすいという難点があるが、シュールな光景は一度見たら忘れられない。ぜひ、20日は日本システムブースで投網漁に励んでいただきたい。
スタートからゴールまでが1mという超短距離バトルで体を使って楽しめる新感覚ゲーム。CPUの対戦キャラクタをセレクトし、両手の指をスタートラインに付け、足をスターティングブロックに置いたクラウチングスタートの体制で待機。号令と共にスタートダッシュして、1mを何秒で駆け抜けられるかを競う。
スタートラインの横にはセンサーがあり、きちんと手をつかないとフライングになるなど、かなり真面目にバカなことをしている。安全面も対策が施され、例え勢いがついたとしても1m先の壁はクッション素材でできているので問題ない。事実豊臣氏は壁にクラッシュしたが、ノーダメージであった。通信対戦で最大4人までプレイできるそうだが、残念ながらショーバージョンは1台しかなかった。
□日本システムのホームページ
□アミューズメントマシンショーのホームページ (2008年9月18日) [Reported by 米澤大祐/福田柵太郎/鴫原盛之]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|