★PCゲーミングデバイスレビュー★
定番ゲーミングキーボードに最新モデルが登場!!
オンラインゲームにおけるマクロ機能の行方は?
「G15(S) Gaming Keyboard」 |
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- ジャンル:ゲーミングキーボード
- 販売元:ロジクール
- 価格:オープンプライス(ロジクールストア価格:12,800円)
- 対応OS:Windows XP/Vista
- 発売日:2007年11月2日(発売中)
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フルサイズキーボードに“GamePanel LCD”と“Gキー”が搭載されたゲーミングキーボード「G15(S) Gaming Keyboard」。GamePanel LCDは、プロファイルが対応しているゲームのステータス情報を表示させたり、CPUやメモリの使用率の表示、音楽ファイルなどのメディアファイル表示やコントロールが行なえる。また、Gキーにはキー入力手順をプログラム登録し、ワンタッチマクロキーとして活用できる。
この「G15(S) Gaming Keyboard」は、筆者が約2年前にレビューをした「G15 Gaming Keyboard(生産終了済み)」の最新モデルだ。いわばマイナーチェンジ版とも言える製品で、基本的な仕様や特徴はほとんど共通。そのため、日本での製品名称も同じG15だ。英語製品名や型番では区別されていて、レビューを行なった初代英字キーボード版が「G-15」、その日本語キーボード版が「G-15J」、そして本稿で紹介する最新モデルが「G-15S」となっている。
本稿では便宜上、日本語版のモデルを含めた以前の2モデルを「初代G15」、紹介する最新モデルを「G15S」としよう。最新モデル「G15S」で改めて、「G15 Gaming Keyboard」の魅力を紹介していこう。
■ 基本仕様に大きな変化はないが、オレンジがイメージカラーになりコンパクトになったG15-S
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オレンジのバックライトイルミネーションとGamePanel LCDが目を引く個性派なゲーミングキーボード |
製品名 日本語 G-15 ゲーミング専用キーボード
型番 G-15S
価格 オープン
保証期間 1年
発売時期 2007年11月2日
本体サイズ W×D×H (mm) 490×220×40
色 ブラック&シルバー
本体重量 (g) 1100
ケーブル長 (cm) 200
OS: Windows XP/Vista
付属ソフトウェア Logicool GamePanel Software V2.0
キーレイアウト 日本語キーレイアウト
USBハブ機能 2ポート
接続インターフェイス USB
まず外観から見ていくと、G15最大の特徴である3つのポイントに目がいく。全体に施されている“オレンジのバックライトイルミネーション”、上部に備えられた“GamePanel LCD”、左側に並んでいるプログラム可能なマクロ用キーの“Gキー”だ。
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こちらは付属のパームレストを装着したところ。手首付近の段差がなくなり、負担を軽減してくれる |
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GamePanel LCDとメディアコントロールキー周辺のアップ。ディスプレイが固定式になり、両サイドにキーが配置されるようになった |
“バックライトイルミネーション”は、初代G15ではブルーのLEDだったが、G15-SではオレンジのLEDになった。バックライトの色こそ変わったが、全体が発光することのカッコ良さと、薄暗い部屋でも視認性がいいという利点は変わらない。全体のデザインはブラック&シルバーで基本的には初代G15を踏襲しているが、シルバーの色味が初代G15は明るめで青が強く、G15Sは暗めにオレンジがかっている。
キートップの文字は透明になっていて、内部からLEDの光が漏れ出るようになっている。ただ、LEDはキーの中央で光るため、キーによってはLEDの光が全体に行き渡らず、まだらな感じになってしまうのが少し残念なところだ。テンキーの上にはバックライトの光量を調節するボタンがあって、LEDオフ、LED弱、LED強の3段階に設定できる。
“GamePanel LCD”は、周辺のメディアコントロールキーと共に外観がだいぶ変わった。以前のモデルはLCDディスプレイが折りたたみ式で上にLCDディスプレイ、下にメディアコントロールキーという配置だったが、G15-Sでは可動部分がなくなりキーボード本体と一体化した。角度の調節はできなくなったが少し傾斜がつけられているので視認性は良くなっている。
キーボード全体同様にオレンジ色のバックライト付きで、LCDディスプレイの解像度は160×43ピクセル。ディスプレイのサイズ自体は初代G15と比べて若干小さくなっているものの、バックライトがとても明るくなって、圧倒的に見やすくなった。なにより、外観が洗練されたところが嬉しいところだ。
LCDディスプレイの左横には表示するプログラムの切り替えボタン、そして下には4つのコントロールボタンが搭載されている。これらはプログラムの機能を操作するボタンだ。例えばストップウォッチ機能のプログラムがLCDディスプレイで表示されているときなら、時間計測の開始、停止などをコントロールする。このあたりのボタン数や機能、仕様等は初代G15と変わりがない。
音楽ファイルの再生などを操作する“メディアコントロールキー”は、GamePanel LCDの左右に配置された。再生/一時停止、停止、曲スキップ/バック、ボリュームアップ/ダウンといったボタンが搭載されている。このボタン数や機能も初代モデルと同等だが、ダイヤル式だったボリュームコントロールがボタンになったのは好みによるが少し残念なところだろうか。LCD周りのボタン類はいずれも押すと「カチカチ」とした確かな感触があって押し心地は悪くない。
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左側に並ぶ「Gキー」。初代G15が18キーあったが、さすがに多すぎたのか、G15-Sでは縦に6個となり、コンパクト化が図られた |
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赤く光っているのが3セットの切り替えに使うキー、青く光っているのがマクロレコーディングボタンだ |
マクロ機能の“Gキー”は初代G15だと18キーが搭載されていて、切り替え式で3セット、合計54パターンもの入力プログラムをセットできた。だがこちらはだいぶ数が減り6個になった。初代G15と同じく3セット切り替え式で18パターンが登録できる。キー数こそは減ったがその分サイズはコンパクトになった。キー数については、頻繁に使う入力の補助機能キーを6個、切り替えれば全18個使えると考えれば充分だろうか。キー数が減少したことよりも、サイズがコンパクトになった利点のほうが強く感じられるところだ。
また、初代G15同様に“USBハブ機能”も搭載されている。ポートは2つありUSB1.1までの対応となる。マウスとヘッドセット用と考えれば必要十分だが、カードリーダーなどのデータ転送の機器を接続する用途としては、転送速度の面で辛いところだし、それ以外の機器でも電力供給面の制限もある。USBポートから供給される電力には限りがあって、そもそもG15自体も普通のキーボードより電力を使っている。そこにバスパワーをあてにした電力消費の多いUSB機器を接続して使うのは厳しい。例えば、シリコンオーディオ機器のUSB接続による充電なども、できなくはないが時間がかかってしまうだろう。
そうした理由のため、G15のUSBハブ経由で実用できるのは、自ずと絞られてくる。また、ゲームパッドにおいては、例えば振動機能などは消費電力が多いため、製品によっては動作が厳しくなることもあるようだ。安定した利用用途としてはマウスとヘッドセットの2つが無難だろうか。なお、キーボードの底面にはUSB接続機器のケーブルを通せる溝が設けられている。着脱式のパームレストにもケーブルを引き出す隙間がついているので、ケーブルの取り回しはなかなか良好だ。
Windowsキーの動作を無効にする“ゲームモードスイッチ”も、初代G15同様に健在だ。Windowsキーはゲームプレイ中につい触ってしまうと、ウィンドウのフォーカスが移り誤動作を起こしてしまう。これをキーボード側でオンオフできる機能は、派手さこそはないが堅実でありがたい。ひし形のボタンを左右にスライドさせる作りで、右にスライドさせてWindowsキーを無効にすると、ボヤーっとバックライトが光るという凝った仕組みだ。
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上部の背面にはUSBポートを2つ搭載。電力供給量の面があるため、マウスやヘッドセットに限られる。ただ、写真中央では、筆者がPC用途に愛用しているPS3用ワイヤレスコントローラ「Cordless Precision」を装着している。ワイヤレスコントローラだと、コントローラ側は電池などで動作させるため活用できる。写真左は底面。USB接続した機器のケーブルを取り回せる
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写真左は初代G15と並べてみたところ。筆者が実際に数年使い込んだものなので色落ちしているところはご容赦いただきたい。こうして並べてみるとG15Sが非常にコンパクトになったのがわかる。写真中央はゲームモードスイッチとミュートボタン。写真右はキーボード右上部のアップだ
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■ キータッチはタイピングに向いた、軽く柔らかい感触
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キーピッチは筐体全体のサイズからすると比較的小さめ |
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キーは全体的に奥に向かって傾斜がつけられている。写真は底面のスタンドを立てている |
G15Sのキーは軽くて柔らかいタイプだ。キーの高さは5mmあるかないか程度と低く、キーストローク、つまりキーを押し込んだときの深さは2~3mm程度と浅い。そのストロークの後半、2mmあたりで入力が認識される。そこそこの高さがありつつも低めなキーと、ストロークの浅さ、入力認識位置の早さが相まって、スピーディーな連続入力を力を入れずにサクサクできる。それでいて、キーの返り、反発は、柔らかすぎずにしっかりとあるのがポイントだ。
キーが浅めで軽く指や手への負担が少ないというのは、ゲーム用途のキーボードとして向いているだろう。それでいて文章入力などのタイピングや、ゲーム中でのチャットにも向いた質感と思える。このあたりは、初代G15に筆者が感じた「MMORPGなどのオンラインゲームに向いている」という感触を、G15Sでも同様に得られた。
キーの打鍵音は「パシパシ」という表現になる。ちなみに初代G15の打鍵音は「カコカコ」という感触で、G15Sと比べると堅さがある。筆者なりの打鍵音表現をほかにも示してみると、マイクロソフト製のキーボードであればもう少し柔らかい音で「パコパコ」という音のものが多く、メカニカルキーのキーボードであれば「カチカチ」といった表現だ。
キーピッチは、1.3cmと筐体全体の大きさからすると小さめ。傾斜が奥に向かってついていて、背面にある折りたたみ式のスタンドを立てた状態でキートップが机と平行になるように設計されている。キーピッチの大きさ、奥傾斜の設計などは、初代G15とまったく変わりがない。同時押下数に関しても初代と同様に6キーの動作を確認した。7キー以上を同時押しすると、キー入力が行なわれなくなる。
実際に本稿もG15Sを使って書いているのだが、タイピングの感触は良好だ。若干キーピッチが小さめのため、押そうとはしていないキーを巻き込んでしまうときもあるのだが、扱い慣れてくるとそうした事は無くなってきた。
それより気になるのは左端に並ぶSHIFTキーやCTRLキーなどと、Gキーの距離が近いことだろうか。左手の指でSHIFTキーやCTRLキーを押そうとするとき、たまにGキーが当たってきて、指が置かれている位置を混乱する。ここも基本的には慣れてくると「あーこのキーボードにはGキーがあるから、ここがCTRLキーで間違いない」といった感じに頭で理解できる。いずれにしても多少慣れが必要なキーボードではある。
■ GamePanel LCDには、ユーザー作成のプログラムも追加可能。単体で楽曲再生のコントロールもできる
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GamePanel LCDには様々な専用プログラムを表示できる。写真は「ロジクール LCD クロック」。未読メールがある場合は、メール数も表示される |
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こちらは「ロジクール LCD カウントダウンタイマ」。簡単な5分タイマーとストップウォッチだが、案外オンラインゲームなどで活用シーンがある |
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こちらは「ロジクール メディア ディスプレイ」。再生中楽曲のタイトルやアーティスト名、プレイタイムなどが表示されるほか、周囲に配置されているメディアコントロールキーで再生操作できる |
最大の特徴である“GamePanel LCD”は、様々なプログラムを動かし表示させることができる。初期状態で組み込まれる主なプログラムは以下のようなものがある。
「ロジクール LCD クロック」:日付と時計、未読メール数を表示
「ロジクール メディア ディスプレイ」:音楽ファイル情報の表示、コントロール
「ロジクール パフォーマンス モニタ」:CPU、メモリ使用率を表示
「ロジクール LCD カウントダウンタイマ」:カウントダウンとストップウォッチの機能
「ロジクール LCD POP3 モニタ」:設定したメールサーバーのメールをチェック
このほか、ゲームプロファイルを自動検出して切り替える「ロジクール G-Series キーボード プロファイラ」や、Gキーへのマクロ登録をLCDディスプレイでガイドする機能などもある。
この初期状態のプログラムは、いずれも多くの説明は必要ないだろう。PC環境や再生中の楽曲ファイル情報を表示でき、そしてメディアコントロールキーで簡単な操作もできる。G15シリーズの最大の魅力として、それらをPC側ではなく、キーボードのLCDディスプレイで行なえるところが大きい。PCモニタ側は切り替えることなく、手元で操作できるのがポイントだ。
これは2年前の初代G15レビューでも書いたことだが、PCゲーム、オンラインゲームをプレイしつつ、自分の好きな曲を別のアプリケーションで再生しているという人は今も多い。だが、プレイ中に音楽再生側のアプリケーションをコントロールしようとすると、マウス操作してウィンドウを切り替えなければならない。G15ならメディアコントロールキーで直接操作可能だ。また、他のキーボードでもメディアファイルをコントロールするキーを備えている製品もあるが、楽曲のタイトルなどはPCモニタ側で確認しなければならない。G15ならLCDディスプレイで確認できる。
そのほか、「ロジクール LCD カウントダウンタイマ」は地味な存在ながら、オンラインゲームではけっこう活用できるシーンがある。例えばMMORPGだと、時間制限のあるバトルコンテンツに挑むとき、時間経過を測っておくという使い道がある。筆者は弊誌にて連載中のスクウェア・エニックスの「ファイナルファンタジー XI」を頻繁にプレイしているが、「FFXI」には時間制限のあるバトルコンテンツがとても豊富にある。オンラインゲームファンには「タイマーが手元にあれば」と思った経験はあるはずだ。そうしたコンテンツでは残り時間を意識しつつ行動することが大事なので、手元には時間を測るタイマーが欠かせない。それをキーボードが備えてくれているというのは、なかなかにありがたい。
このほか大きなポイントとして、GamePanel LCD用のプログラムは追加可能だ。基本的な仕様は初代G15と変わっておらず、プログラムも共通している。プログラムはユーザーが作成可能で、海外ファンサイトの「Logitech G15 Forums」や「G15mods.com」
などには多くのプログラムが公開されている。初代G15のレビューでも紹介した、メッセンジャーの履歴やメッセージを確認できるものや、ボイスチャットアプリケーションをサポートするものもある。ユーザーがSDKで作成できるので、知識があれば自作することも可能だ。
この「プログラムを追加できる、設定できる」というポイントは、そのままG15のカスタマイズ性の高さ、対応アプリケーションの豊富さに直結している。音楽ファイル再生のところで少し触れたように、他のキーボードでもメディアコントロールキーを備えているものはあるが、対応するアプリケーションは製品側が想定されているものに限られてくる。だが、G15は「Windows Media Player」や「iTunes」、「Winamp」といった代表的なものは元から対応しているのはもちろん、プログラムを追加すればそれ以外にも対応してくれる。
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写真左はプロファイラ、中央と右はGamePanelマネージャだ。Gキーへの機能割り当てや、GamePanelLCDに表示するプログラムを細かく設定できる。「ロジクール メディア ディスプレイ」の設定ひとつとっても、コントロール対応させるアプリケーションを設定できるのが嬉しい。GamePanelLCDの明るさやコントラスト、色の反転なども可能だ
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また、正式にプロファイルが対応しているゲームでは、プログラムを後から追加せずともゲーム内の情報がGamePanel LCDに表示される。ロジクールの製品情報サイトに掲載されているものは以下のようになっている。また、公式にはサポートされていないタイトルでも、前述の海外ファンサイトで公開されているユーザー作成のプロファイルを導入することで、GamePanel LCDを活用できるようになるタイトルも多い。
Battlefield 2142
Brothers In Arms Earned In Blood
Commandos Strike Force
Falcon 4.0: Allied Force
GT Legends
GTR
GTR 2
Prey
Red Orchestra: Ostfront 41-45
Rise of Legends
Sid Meier's Civilization IV
Sid Meier's Railroads!
SiN Episodes: Emergence
Star Wars Battlefront II
Titan Quest Immortal Throne
Tom Clancy's Rainbow Six Lockdown
Unreal Tournament 2004
Vendetta Online
War Front: Turning Point
World of Warcraft
■ マクロ機能は、多くのオンラインゲームにおいて不正行為対策の一環として“無効”に
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こちらは「World of Warcraft」にて告知されたG15キーボードのマクロ機能についての見解。キーボードとしての仕様ではあるが、マクロにより“無人”で自動化されるようなプレイを行なった場合は対処の対象となる、とした。後に、G15のマクロ機能自体が無効化された |
Gキーにキー入力をプログラムして登録できるマクロレコーディング機能だが、実際に使用する場合は注意が必要だ。というのは、この「マクロ」という機能は、今やほとんどのオンラインゲームでは活用できなくなってしまったからだ。これはG15キーボード側の話ではなく、ゲームのクライアント側の対応によるところが大きい。
例えば、ゲーム中の不正行為を対策するプログラムとして、多くのオンラインゲームが採用しているウィルス対策ツールの「nProtect」には、G15のGキーによるマクロ入力は無効化されてしまうようになった。このため、「nProtect」を採用しているオンラインゲームは、マクロレコーディング機能を使うことができない。実際、筆者もいくつかのタイトルを試してみたが、Gキーは動作しなかった。また、「nProtect」を使っていないタイトル、例えば「ファイナルファンタジー XI」でも同様に動作しなかった。
ここ数年でオンラインゲーム内で不正行為を行ない、RMTなどの重大な規約違反などに繋げられているという問題が大きくクローズアップされるようになった。初代G15をレビューしたときにもその流れは既にあったが、今ではその時の何倍も重要視されている。各タイトルで不正行為対策が進み、G15のような特殊な動作をする機器もガードされるようになった。
筆者はもともと初代G15のレビューにおいても、「度を越えた利益の追求に使うと、効率がよくなる代わりにゲーム体験は味気なくなってしまう」と書いた。その気持ちは今も変わっていない。逆を言えば、しっかりとモラルを持ってゲームをより楽しむ程度に活用するのなら、G15のマクロ機能のようなものも問題はないだろうとも思う。
ただ、今となってはそうしたユーザーのモラルに委ねられるような時勢ではなくなってしまった。ゲームを利用して現実の利益を挙げようと考えている集団の存在が確かにあり、そうした人たちによってゲームバランスが破壊され、最悪のケースとしてゲーム運営自体が成立しなくなる。それらが取り締まられる一環の中で、G15のマクロ機能は機能しなくなってしまった。残念な話だが、活用したい人も現状では諦めるほかない。
というわけで、結果としてG15SのGキーを使うマクロ機能は、多くのオンラインゲームで無効になっている。仮になんらかの手段などで使えるようになったとしても、それは取り締まられる対象となってくる。マクロ機能に興味をもってG15Sの購入をお考えのかたは気をつけてもらいたい。
■ ゲーム以外にも、多機能でカスタマイズ性が高いメディアキーボードとして魅力的
「G15(S) Gaming Keyboard」は、基本的な仕様は初代G15とほぼ変わらないが、世代が進み洗練されたデザイン、コンパクトになった筐体など魅力は多い。オンラインゲームに使う向きとしては、マクロ機能の制限など残念な話題もついてきたが、メディアコントロール機能などはやはりありがたい存在だ。プロファイル対応によるGamePanel LCDの情報表示も見逃せない。ゲームプレイ中の環境をちょっと快適にしてくれる。そういう意味でゲーミングなキーボードだ。
もっと言ってしまうと筆者はこのG15シリーズに、ゲームに特化したデバイスとしての魅力よりも、汎用に使えるメディアキーボードとしての魅力も強く感じている。独立したGamePanel LCDで楽曲をコントロールできるため、PC作業の妨げにならず、スピーディな連続タイピングに向いたキーは、ゲームプレイ以外でも快適だ。
Gキーやマクロ機能の活用においても、アプリケーションショートカットを割り当てたり、カット、コピー、ペーストなんかを割り当てたり。ちょっと特殊なところとしては、htmlタグなんかを手書きするときにも、頻繁に使うタグをプログラム登録しておけば一発だ。他にもなにかキーひとつで済ませたい、行ないたいことはいろいろとあるだろう。他のメディアキーボードなどではできない細かなカスタマイズができるので、幅広い用途に自在に使える。そのカスタマイズ性の魅力は、別にゲーム用途に絞って捉えなくともいいのかもしれない。
□ 「G15(S) Gaming Keyboard」の製品情報
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/keyboards/keyboard/devices/3498&cl=jp,ja
□ ロジクールのホームページ
http://www.princeton.co.jp/
□関連情報
【2007年11月13日】ロジクール、「G15 Gaming Keyboard」(G-15S)
NHN Japan「SPECIAL FORCE」認定のゲーミングキーボード
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071017/g15s.htm
【2007年8月24日】ロジクール、コアゲーマー向けキーボード
「G15 Gaming Keyboard」の日本語レイアウト版を発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070612/g15j.htm
【2006年2月3日】PCゲームパーツレビュー「G15 Gaming Keyboard」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060203/g15.htm
(2008年4月16日)
[Reported by 山村智美]
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