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「GoGoXing」は、韓国GAMEHIが開発し、韓国NHNがオンラインゲームポータルサイト「Hangame」(韓国版)でサービスするオンラインカジュアルレースゲームだ。G★2007の「Hangame」ブースでも出展され、こちらの記事で概要をご紹介したとおりだ。2回のクローズドβテストを終え、2月14日からオープンβサービスを開始している。 「GoGoXing」は、2頭身のキャラクタがカートに乗ってドリフトを使いながらブーストゲージを貯め、要所要所でブーストを用いるスピード感のあるレースが楽しめる。また、低スペック環境でもリッチなグラフィックスを楽しむことができるなど、様々な工夫でオリジナルリティの高いゲーム性を実現している。 マルチプレイは最大8人で、待合室やカウントダウンの最中などで、プレーヤーがキャラクタの表情や仕種をアクティブに変化させることができたり、表彰台で順位発表されるシーンでは上位のキャラクタが上から下位のキャラクタにちょっかいを出したりできるなど、インタラクションの妙味を強調したところが斬新で面白かった。
サービススケジュールは未定だが、ビジネスモデルはアイテム課金が予定されている。GAMEHIは「サドンアタック」のデベロッパーでもあり、その子会社である日本の株式会社ゲームヤロウなどを通じた本作の日本展開も楽しみなところだ。早速、「GoGoXing」の模様をお伝えしたい。 ■ 低スペックながら綺麗なグラフィックスを実現。アクティブなキャラクタの仕草に注目!
同じく、登場するクルマも近未来的なデザインで、日本のアニメ「新世紀GPXサイバーフォーミュラ」で登場する「アスラダ」や「シュティール」といったマシンを彷彿とさせる。種類ごとにコーナリングのクセなどはあったが、性能自体には大差がなく、好みのクルマで楽しめる。 本作ではキャラクタの一連のインタラクションに注力している。セッションの待合室のチャットで「プンプン」や「笑い」といったキーワードを入力すると、画面上の自分のキャラクタが音声と共にいろいろな行動をしてくれる。泣き、笑い、怒り、戸惑い、ビックリなどの表情をアクティブに表現できた。 さらに、ゲームの最後に順位と獲得ポイントが発表される受賞式では、「↓」などのコマンドを入力すると勝者キャラクタが敗者キャラクタを上から殴ったりすることも可能で、オンラインならではのライブ感の演出が光るといえよう。
グラフィックスのディテールは、ハイエンドの最新タイトルにこそ及ばないが、デザインの秀逸さがその差をカバーしており、非常に綺麗にまとまった仕上がりになっている。本作の最低スペックはPentium 4以上、512MBメモリ、VGAはGeForce4 MX 440以上となっており、綺麗な絵を保ちながら必要環境を低スペックに押さえることも実現している。
■ ドリフトとブーストをマスターし、サーキットを制覇せよ! 本作のレース中の操作はカーソルキーの「↑」キーでアクセル、「↓」キーでブレーキ、「←」「→」で左右ターン、「X」キーでリアビュー、「Z」キーでブースト、「Shift」キーでドリフトとなっている。アクセルを踏みながら、「Shift」キーを押したままターンに入ると自動的にドリフトが行なわれる。 ドリフトでクルマが滑っている最中は画面下のブーストゲージが徐々に溜まっていき、「Z」キーでブーストゲージを消費することで、ブーストを使えるようになる。ドリフトが上手く滑るほどブーストゲージは貯まりやすい。 ドリフトは「↑」+「←」か「→」+「Shift」の操作で使用することができる。さらに、一度曲がってから「←」か「→」キーを放すと、クルマの向きを変えずにそのまま滑ることが出来る。本作ではこの機能を「スリップドリフト」と呼んでいた。ドリフトを自在に使いこなせば、どんなコーナーでも綺麗にコーナリングをすることができた。 また、ドリフトとブーストのテクニックは連動しており、ドリフトの最中にタイヤのスパークが青く光る時はアクセルを一旦放して押し直すと1~2秒間ミニブースト状態となる。「マリオカート DS」のそれに近い機能だ。操作に慣れてくるのと合わせて、ミニブーストをタイミングよく発動させていく手応えは段々とクセになってしまった。
慣れてくると直線を真っ直ぐ走るより車体を左右に振りながらミニブーストを使った方がより速く走ることができるようになる。上級ユーザーほど直線コースをジグザグにドリフトしながら、ミニブースト機能を存分に利用していた。同時に直線でも小刻みなドリフトによりブーストゲージを貯めることができるため、どんどん加速していく爽快さが面白かった。
■ 最大8人のマルチプレイで、4vs4のチーム戦もサポート。4vs4のアイテム戦がアツイ! 本作は同時に最大8人プレイが楽しめる。ゲームモードは個人戦とチーム戦にわかれて、さらに各モードにアイテム戦とスピード戦が用意されている。 チーム戦では、1位は10点、2位は7点、3位は6点といった具合に順位によってポイントが加算され、獲得ポイントが多いチームが勝利となる。1位のタイムから10秒が経つと走行中のプレーヤーは強制的にリタイアとなり得点が入らない。1位を取ったとしても、2位、3位を取り逃すとチームの勝利は難しいため、チーム全体の実力が大きく左右された。個人戦は順位によって獲得する経験値やマネーに差が付けられた。 スピード戦はアイテムが登場せず、ドリフトなどの己のテクニックのみで競争することになる。1回のミスで結果は大きく左右されるほどシビアなレース展開になる。ドリフトでジグザグな動きをしながら、ブーストゲージが最大値になると一気に放出する。ブーストゲージを如何に早く貯め込めるかがポイントで、ハイエンドのユーザー間では非常にシビアな戦いが繰り広げられていた。 注目したいのはアイテム戦である。アイテム戦はマップ中に「?」マークのアイテム箱が設置されており、プレーヤーはその上を通過することで、アイテムをランダムで2つまでゲットすることできる。順位によって獲得できるアイテムの質が変化するようで、後方にいるほど強力なアイテムを獲得する機会が多いのが特徴だ。 アイテムは1位のプレーヤーの動きを3秒程封じることができる「竜巻」、ターゲットの速度を激減させる「津波」、相手を撃墜してトラックの外に飛ばすことが出来る「ミサイル」、前を走る相手にチェーンをかけて自分の速度を加速させることができる「ロープ」、加速アイテム「Zエンジン」、ガムのようなトラップ「アービス」、攻撃アイテムから防御することができる「シールド」など、計10種類が用意されている。 後方からのアイテムはどれも強力で、1位になるとすぐ「竜巻」や「ミサイル」、「津波」などが襲い掛かってくる。このため、アイテム戦での独走はなかなか難しい。ブーストなどを使って離れようとしても獲得できるアイテムはトラップのような使い道の薄いものが多く、1位になっても一瞬で最下位に落ちる場面も多く見られた。 アイテム戦はとにかく乱戦になりがちで、気が付くと殆どのプレーヤーがダンゴ状態になっていることも多かった。ある程度周回が進むまではどんなにブーストを使ってもあまり差がつかないため、勝負はラストスパートとなる。貯めておいたブーストやアイテムも最後に一気に使いきり、頭1つの差で勝利を狙うのがセオリーだった。 しかし、最終周回以外が冗長になるかといえばそんなことはない。相手との距離が一定以上遠ざかると「竜巻」以外の殆どの攻撃アイテムが届かないため、常にアイテムを駆使した展開となる。アイテム戦のゲーム中はずっと乱戦が続けられるため、攻撃された相手へのリベンジの応酬を最後まで味わうことのできる白熱したモードといえるだろう。
同時にタイムアタックが苦手な人でも十分1位も狙えることができるカジュアルなモードのため、ユーザーの人気は高かった。ウデに自信があるユーザーはスピード戦でコントロールのスキルを試すことができるので、幅広い層に受け入れることができるだろう。日本での展開も含めて今後の展開が楽しみな作品だ。
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□NHNのホームページ (2008年3月4日) [Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]
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