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★オンラインゲームレビュー★

このユニットは……良い物だっ!
最高の編制と戦術で生き残れ!!

「ガンダムタクティクスオンライン」

  • ジャンル:ネットワーク戦術ゲーム
  • 開発元:ヴァンガード
  • 運営元:バンダイナムコゲームス
  • 利用料金:月額1,050円(補給チケット10枚セット:525円)より
  • 対応OS:Windows 2000/XP/Vista
  • サービス開始日:1月24日(正式サービス中)



 バンダイナムコゲームスは1月24日より「ガンダムタクティクスオンライン」の正式サービスを開始した。本作は月額課金制の対戦型ネットワーク戦術ゲームであるが、2月1日からは「チケット補給」として従量課金によるユニット(カード)の追加購入が可能になった。当初予定されたサービス形態がスタートしたことになる。

 前回の記事では「ガンダムタクティクスオンライン」(以下、「GTO」)の基本要素を紹介したが、今回は本作の“感触”を中心に紹介していきたい。 シンプルなルールの中に開発者の熱いガンダムへの想いと、プレーヤー達の試行錯誤による練られた戦術が体験できる作品である。


■ 「機動戦士ガンダム」をモチーフとしたストラテジーゲーム。ジオン軍の最初のラインナップはザク中心という“こだわり”

得られたユニットを組み合わせ編制していく。距離と戦い方もユニットとして得られ、有効なユニットはレア扱いなため、戦術は手に入れたユニットに大きく左右される
実際の戦闘は3Dで描かれる。MSの操作などはできないが、アイテムやパイロットスキルを使うタイミング、順番は戦闘に大きな影響を及ぼす。この戦闘を見ながら次はどうすればいいかを考えていく
 「GTO」はアニメ「機動戦士ガンダム」の“一年戦争”をテーマにした対戦型ネットワーク戦術ゲームである。プレーヤーは連邦軍もしくはジオン軍の部隊長となり、パイロット、モビルスーツ(MS)、アイテム、そして戦術の“ユニット(カード)”を使って“デッキ”を組み、敵軍プレーヤーと戦っていく。プレーヤー達1人1人の戦いの結果は全体の戦いに反映される。プレーヤーは対戦を重ね、部隊編制を洗練させながら、最終的に自軍の勝利を目指すこととなる。

 対戦型ネットワーク戦術ゲームである本作は、カードゲームに近いゲームデザインを採用しており、ユニットの“引き”が重要な意味を持つ。プレーヤーは課金によって支給される「チケット」を交換することで様々なユニットを入手することができる。1,050円の月額で得られるチケットは20枚、チケット2枚を使うことで「アイテム・戦術セット」、「MS・パイロットセット」と交換でき、1枚で「MS単品」、「パイロット単品」と交換できる。追加のチケットは10枚で525円となる。

 セットの交換はチケット2枚を使って3枚のユニットが手にはいるが、セットの内容自体が50種類以上あり、さらにレアユニットなどは出現確率が低いため、「これが欲しい」と考えていてもなかなか手に入れることはできない。チケットをある程度使ってその得たユニットで戦術を練っていく、というのが基本的なプレイスタイルだ。

 チケット1枚で交換できる「単品」の方は自分の好きなユニットを指定できる。「単品」のラインナップは一般ユニットだが自分の戦術の補強に使うこともできる。特にパイロットは全体的な能力は低くても「射撃」や「支援」など1つの能力に特化した者が多いため、自分の戦術を補強するために使える。ただ、今回筆者のプレイでは単品のラインナップは最初のラインナップか、セットでの購入のオマケとして揃ってしまっていたため、単品の交換を使用することはなかった。今後このメニューの有効性がどのように広げられていくかは気になるところだ。

 今回、筆者はジオン軍側に所属してみた。驚かされたのがジオン軍のラインナップである。一般的な「ザク」のバリエーションばかりなのだ。対する連邦軍は量産機のジムのバリエーションの他、戦車のようなガンタンク、両肩にキャノン砲を装備したガンキャノン、陸戦型ガンダム、更に陸戦型ガンダムの現地改修機ガンダムEz8と多彩なのである。

 「ガンダム」を知っている人にとってはこの“逆転”は面白く感じるはずだ。アニメ「機動戦士ガンダム」では主人公アムロ達が所属する連邦軍は、物語の中盤までアムロ達が乗る試作機以外MSは登場せず、その後ガンダムの量産型ジムと宇宙用ポッドに砲台をつけただけのボールの2種類が大量生産される。対するジオン軍は物語が進むごとにグフ、ドム、更に水中型MS、巨大なモビルアーマーなど多彩な兵器を繰り出してくる。バリエーションで言えば本来ジオン側が圧倒的に多いはずなのだ。

 ガンダムEz8や陸戦型GMが登場するOVA作品「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」でも敵としてグフやドムが登場するため、時代設定としてもラインナップがザクばかりというのは時代設定的には少し矛盾があるように感じる。しかし、ここはあえて「ザク」にこだわったスタッフを評価したい。実は、アニメ「機動戦士ガンダム」では前半部、全50話の12話まで敵MSといえばザクしか登場しないのだ。

 それまでスペシャルタイプとしてのシャア専用ザクと旧ザクが登場したのみで、12話に登場したグフもランバ・ラルが乗る隊長機であり、一般兵はザクに乗っている。「ジオン軍といえばザク」というイメージは最終話まで揺るがない。当時のアニメファンは1話限りのゲストとしての敵ではなく、敵の“軍隊”が使う“大量生産兵器”として描かれるザクにしびれ、「ガンダム」を“新しいアニメ”と認識したのである。

 この後、“リアル”を求めたファン達の声を受けて、ガンダムのMSは主にプラモデルで劇中には登場しなかった多彩なバリエーションを見せる。その中で最も多くの広がりを見せたのがザクであった。「GTO」のザクはその設定を受け継いでいる。巨大な戦車であるマゼラトップを脚がわりにしたザクタンクや、核戦争を想定したC型、耐核武装を廃し機動性を向上させたF型、地上用にスラスターを減らし防塵装備などを施したJ型、指揮官用のS型、さらにザクキャノン、特別用として中将のドズル・ザビ専用機まで登場する。C型やF型は外見的にはあまり違わないが3Dモデルでは脚部スラスターなどで違いがわかる。また砲撃用にマゼラトップの主砲が持てたり、スタッフの強いこだわりを感じられる。

 「GTO」では今後、5カ月にわたって一年戦争が描かれる。そのタイムテーブルに合わせて様々なMSが追加される予定である。追加されるMSの一部はプレーヤーの投票によって方向性が決定されるシステムになっており、ジオン軍はドムに決定した。今後、原作ではジオン軍は様々な機体が戦場に投入されるが、連邦軍は設定的なバリエーションでもジムばかりである。これまでのガンダムファンの“流れ”を無視したゲームオリジナルの機体をいきなり作ればファンの猛反発を食らうのは必至である。「GTO」が原作ファンの思い入れと、ゲームの面白さをどう両立させていくか、注目したいところだ。

チケットを2枚使うことでこの中から3枚のユニットが得られる。ちょっと量が多いかな、というのが正直なところだ 得られた3枚のユニット。目的のユニットは中々手に入らないが、得られたユニットで改めて戦略を練り直すのも楽しい こちらは自分の意志で選べる単品ユニット。レアはないが自分の戦術を補強するのに使える
ジオン軍のザクバリエーション。真ん中は格闘武器のみのドズル・ザビ専用ザク。右は砲撃しかできないザクタンクだ
左からスプレーミサイル装備のガンキャノン、ガンダムEz8、陸戦型ガンダムとガンタンク。ジムタイプのMSもザクにはない接近専用バルカンがあり、ジオン側から見ると強力に感じる


■ 手持ちのユニットから最適な組み合わせを試行錯誤していく楽しさ。任務ではファンにもうれしいシチュエーションも

任務選択画面。クリアしていくと1つずつ増えてくる。現在は5つまでのミッションが実装されている
パイロットユニット。女性は若い兵士が多い。平均的に強い能力の者を使うか、特化した者を使うか、持っているパイロットスキルも考えて使っていきたい
 MSは何を使うか、パイロットは、そして戦術は? 「GTO」では常にこの問いに最適の組み合わせを考えていくことになる。回避重視で行くか、攻撃を中心にするか、遠距離にするか、それとも全員で格闘を……テーマによって必要なパイロット、戦術は大きく異なってくる。

 「GTO」ではユニットを設定する「編制」の他、「演習」、「任務」、「対戦」というメニューがある。演習は自軍の力を試すための練習が可能で、任務では様々なシチュエーションで戦うことができる。そして対戦は敵軍プレーヤーと戦い、この成績で昇進していくことが可能だ。

 対戦は原作のシチュエーションを活かしたもので、現在は5つのシチュエーションが実装されている。試作機である「プロトタイプグフ」を守るためには突出しようとするグフをいかに守るかを考え、編制を組み直す必要もあるだろう。ジオン側の最終ミッションではアムロ達ホワイトベースのモビルスーツ部隊と戦うことが可能だ。

 原作のようにアムロが乗るガンダムはかなわない、ということはないがそこそこに強く、プレーヤーを悩ませることになるだろう。このミッションではハヤトが「こんなところで、一人で……さびしく死ねるかよ!」という原作を彷彿とさせるセリフと共にスキルを使ってくるなど、細かいところも楽しい。アムロが乗るRX-78ガンダムはプレーヤーユニットとして実装されていないため、現在はこの任務でしか見ることができない。ファンにはうれしいミッションである。

 アムロ達と戦うミッションをクリアすることで「完全回避」というユニットを手に入れることができる。現在ミッションは5つしか実装されていないので、正直すぐ終わってしまう。どのくらいのペースで追加されるか、新しいミッションに期待したい。

 任務でそこそこ勝てるようになっても、対戦をするとコアプレーヤー達の戦術に改めて驚かされることが多い。対戦しているプレーヤーのユニットが非常に充実しているように見え、「自分のユニットが少ないんじゃないか」という気持ちが強くなってしまう。筆者はユニットの充実を考えるあまり、最初に与えられたチケットはすぐに使い切り、追加チケットも購入してしまった。それでも強いプレーヤーには勝てそうにない。アニメのように「連邦の方が機体が優秀なんじゃないか」とさえ思ってしまう。

 ユニットによる運が「GTO」では大きいが、それだけではない。大事なのは“テーマ”である、というのが数日戦ってみて得た実感だ。回避重視にするか、一気に殲滅するか、うまいプレーヤーは自分のテーマに合わせて様々なユニットを編制に組み込んでいる。徹底的にHP回復を編制に組み込んだり、「見切り」などを使って部隊の延命を図るプレーヤーもいれば、妨害を積極的に使いこちらの作戦を封じようとするプレーヤーもいる。

 パイロット、MS共に起用できるコストの上限が決められているため、優秀なパイロット、MSのみを使うことができないが、ここにも独特のバランスがある。ジオン軍で現在最も優秀なのはプロトタイプグフだが、これは接近専用の機体でありコストも高いため使うと他のMSにポイントが回せなくなる。支援用の武器を持つMSは攻撃力は高いが接近戦に弱く、支援火器も攻撃間隔が長めだ。自分が考える戦術に合うMSは何が良いか、悩まされる。

 プレイを繰り返してみてパイロットの能力値とスキルの重要性を改めて認識させられた。パイロットはコストが低くても射撃がうまかったり、格闘に秀でたりと明確な長所を持った者がいる。彼等を使うか、それとも全体的に底上げされた能力を使うか、作戦を決めてからそれを起用していくのは楽しい。

 編制とは直接関係ないが筆者は最初、パイロットの中に「女性」が多いことが気になった。戦場に女の子ばっかり、というのは硬派なガンダムファンには抵抗があるだろう。しかし「GTO」では原作のキャラクタがレアユニットとして登場する。このユニットはほとんどが男で、特にジオン側は“おっさん”ばっかりである。原作のキャラクタは能力値が高い者が多く、必然的に編制に組み込まれる確率が高いので、一般兵は女性が多いくらいがバランスが取れているかもしれない。何よりも、外見で起用するパイロットを選べるほど“勝つための作戦”は甘くない、ということをプレイを重ねることで実感させられた。

 面白いのは連邦とジオンではMSもパイロットも違うため、相手の作戦に感心させられても自分でそのまま真似できない、というところだ。手持ちのユニットが全く異なる場合も多い。プレイの最初は相手のレアユニットがとてもうらやましく感じるが、強さを得るためにはそれだけではだめだというのがわかってくる。対戦を続けることで改めてゲーム性を考えさせられるのが「GTO」の魅力だ。

任務では砂漠や平地などの地形で戦うことになる。今後、水中や山岳地帯なども追加されていくのだろうか
ホワイトベースの部隊と戦うミッション。アムロ、カイ、ハヤトという原作ファンにはおなじみのメンバーと戦うことができる
本作はやはりプレーヤーとの対戦がメインだ。何も手が出せずに負けると悔しい。コンセプトを考えすぎると任務ですら苦戦する部隊バランスになってしまうことも
対戦でもNPCと戦うことも可能だ。戦闘後の評価画面で自分の戦いを振り返ることができる。どうすればもっと敵にダメージを与えられるか、自軍のダメージを減らせるか、試行錯誤していくのが楽しい


■ アップデートによってがらりと変わっていくバランスと戦術のトレンド

前半でリーダーを務めていたガデム。原作に登場したキャラクタは能力値が高くてコストが低いのがうれしい
戦術での全力回避を入手したことを受けて起用したジオン兵010。彼女が敵を引き付けてひたすら回避している間に周りの敵を撃破するのが基本作戦だが、他のメンバーの命中率を上げるのが現在の課題だ
 「GTO」では“現実の時間”が重要な意味を持つ。2月7日にはパッチによってバランスが変更され、格闘攻撃が弱体化し、射撃、砲撃が強化された。サービスを始めたばかりの「GTO」は短期間で目まぐるしくバランスが変わっているが、本作に関してはそれも“アリ”ではないかと思う。

 2月7日の変更によって、本作がバランスによってがらりとトレンドの戦術が変わるゲームである、ということを実感させられた。それまではすべてのMSを接近戦重視にして集団で圧倒する、というのがポピュラーな戦術だったが、変更後は壁役を1機、もしくは2機にして砲撃で援護をするというプレーヤーが多くなった。ジムとガンダムばっかりだった連邦軍が、変更後はガンキャノンやガンタンクを使う部隊が増えた。

 このバランス変更と同時に、周囲にダメージを与える「ゲリラ屋の戦法」や、敵機の周りに敵味方問わず攻撃を加える「砲撃要請」、敵味方の効果を打ち消す「ミノフスキー粒子散布」といった新しいユニットが増え、これらもプレーヤーの戦いに大きな変化を与えた。筆者の場合、特に「砲撃要請」の威力に驚かされたが、これはあまりに攻撃力が高かったためか次の日にバランスが調節された。

 こういった混乱も含めて、そのトレンドに合わせて編制を変えていく、というのは「GTO」の方向性として面白く感じた。一方で頑固に接近戦重視を貫き、さらに戦術を洗練させているプレーヤーもいて、改めて戦術の多彩さと、編制を組むことの楽しさを実感させられた。流行を追うためにはとっていたチケットを変更直後に使うか、手持ちがなければ追加チケットを買わなくてはいけない。筆者は変更時にチケットを追加購入してしまった。こういう“熱狂性”も本作の大事なスパイスではないかと思う。

 筆者の編制は最初格闘重視の布陣にしていた。戦闘の最初にダメージをMP(モラールポイント)に変換する「不屈の闘志」を使いつつ、リペアをふんだんに持ち回復しながら戦うという方式だった。この方法を採ったのは防御と格闘に秀でる「ガデム」というパイロットが中心的な存在だったからだ。

 現在は「全力回避」のユニットが手に入ったことを受けて、前衛を回避能力に特化した「ジオン兵010」をトップに、射撃能力の高い3人でフォローするという形にしている。フォローにリペアを持たせるなどで延命を図っているが、もう一つ戦術を突き詰めていない感じで、上位プレーヤー達と戦うには力不足だ。レアユニットである「リーダーリペア」が手に入れば、という気もするが、実際はそれだけではないだろう。もっと戦術を練り込まなくては、というところで現在試行錯誤中である。

 ユニットは購入以外でも1日に1回「エクスチェンジ」というルールで交換ができる、また対戦を30回やるとボーナスで一度交換できる。対戦は優秀な成績で勝つことでより多くのポイントを入手でき、その結果はランキングという形で評価される。ポイントは2週間に1度集計され、優秀な成績を収めたものはより上の階級に立つことができる。

 2月10日に集計が行なわれたが、筆者は階級を上げることができなかった。ユニットの不足も感じるが、それ以上にやはり戦術をもう少し練り込まなくては、というところだ。プレイしていく上で新ユニットの登場やバランスの変更は自分の戦術を見直すいい機会になる。つい短期間のみに集中した視点になってしまうが、今回の変更で改めて本作の「リズム」が見えてきた気がする。1カ月、数カ月のスパンで見ていくとどうなるか、じっくりつきあっていきたいタイトルだ。

2月7日までは敵も味方も格闘中心という構成が多かった。右は2月1日から実装されたエクスチェンジ機能。1日1枚ユニットを交換できる
最近は前衛を盾にして他のメンバーで射撃するというのが多い。前衛を1人にするか、2人にするかでもバランスが大きく違ってくる
2月7日に実装された砲撃要請とミノフスキー粒子散布。右のパイロットは部隊全体に影響を及ぼすスキルを持つ。筆者が持つジオンパイロットにはない能力で、少しうらやましい


次期生産投票画面。公式ページでこういったことをテーマにコミュニケーションを楽しむ要素が欲しい。今回の投票ではドムの生産が決定した。いつ投入されるか楽しみだ
 最後に本作の問題点を指摘しておきたい。ガンダムファンにとって魅力的な本作だが、サーバー周り、通信部分に不安要素がある。特に筆者の環境ではプレイ時間よりもサーバーに繋がらない、対戦相手が見つからない時間が長かった。公式ページのサポートにはポートを空けるという説明があったが、それを実行してもほとんど状況は改善されなかった。サポートに連絡しなくてはいけない事態ではあるが、ベンチマークソフトのように、原因がちゃんと特定できる調査ツールを配布して欲しいとも感じた。

 ポートを空けるという必要があるネットワークゲームも多いが、昨今のネットゲームにはこの問題に対応している作品も多く、コアなPCゲーム以外もターゲットにしている以上、早急に克服すべき課題だろう。加えて現在のインターフェイスではそもそも対戦者がいるか、それともマッチングサーバーが停止しているのか、どのくらいの対戦者が接続しているかリアルタイムではわからない。サーバーの状態や対戦者数などの状況がゲーム内できちんと把握できるインターフェイスを望みたいところだ。

 ユーザー間のコミュニティへのサポートに関しても不安がある。公式ページではユーザー達が自由に情報交換できる掲示板などがなく、ゲーム内でも“チーム”に参加するか、テーマごとのチャットに参加しなくてはプレーヤー間での会話すら楽しめない。チームは公式ページでプレーヤーが検索しないと調べられないため、もう少しチームのアピールをわかりやすくして欲しいと感じた。対戦相手は見ることができるのに、戦友である自軍のプレーヤーの存在感が希薄なのが残念だ。

 コミュニケーションを活発にするためか運営側は当初「上位プレーヤーの所属するチームメンバーは戦功(昇進に必要)が得られる」という要素をアピールしていたが、2月11日戦功の集計が終わった直後に、仕様変更ではなく「説明の誤り」として、チームによる戦功付与はなくなった事がアナウンスされた。最初の説明で戦功目的でチームを決めるプレーヤーも多かっただろう。もう少し仕様を詰めてからスタートできなかったか、疑問が残る。こちらに関しては運営側も対応を検討中とのことで今後注目したい。

 スタートしたばかり、これからの「GTO」だが、「ガンダムゲーム」ではなく、「ネットゲーム」として見た場合、運営ノウハウやユーザーインターフェイスの部分で、昨今のネットゲームと比べてもう少しといったところだ。通信環境、コミュニケーションという根幹部分の早急な改善を望みたい。

(C)創通・サンライズ


【ガンダムタクティクスオンライン(3D Highモード)】
  • CPU:Pentium 4 2GHz以上(Pentium 4 3GHz以上推奨)
  • HDD:2GB以上
  • メモリ:1GB以上(2GB以上推奨)
  • ビデオカード:VRAM128MB以上(VRAM256MB以上推奨)


【ガンダムタクティクスオンライン(3D Lowモード)】
  • CPU:Celeron 1.60GHz以上(Pentium 4 2GHz以上推奨)
  • HDD:2GB以上
  • メモリ:512MB以上(1GB以上推奨)
  • ビデオカード:VRAM64MB以上


□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□バンダイナムコゲームスPCオンラインゲーム情報のホームページ
http://www.bngpc.net/
□「ガンダムタクティクスオンライン」のページ
http://www.gundam-gto.jp/
□関連情報
【1月23日】バンダイナムコゲームス、「ガンダムタクティクスオンライン」
先行テストで体験できたゲームの基本要素、感触を紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080123/gto.htm
【2007年12月22日】バンダイナムコ、「ガンダムタクティクスオンライン」の正式サービスを2008年1月24日より開始
【1月22日】バンダイナムコ、WIN「ガンダムタクティクスオンライン」
バトルシーンを再現したベンチマークソフトを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080122/gto.htm
【2007年12月22日】バンダイナムコ、「ガンダムタクティクスオンライン」の正式サービスを2008年1月24日より開始
「GNO」の系譜を受け継いだタクティカルオンラインゲーム
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070925/gto.htm
【2007年9月25日】バンダイナムコゲームス、WIN「ガンダムタクティクスオンライン」
クローズドβテスト実施決定。10月1日より参加者募集開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070925/gto.htm

(2008年2月14日)

[Reported by 勝田哲也]



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