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2月14日15時~21日15時 クローズドβテスト実施予定 2月27日15時~3月5日15時 クローズドβテスト開始予定 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、MMORPG「ドデカオンライン」と本格格闘ゲーム「覇拳伝 (はけんでん)」のサービスを予定している。「ドデカオンライン」は2月14日よりクローズドβテストを開始予定で、今後オープンβテスト、アイテム課金による正式サービスのスケジュールを発表する予定だ。「覇拳伝」は2月27日にクローズドβテストを開始し、2008年内にアイテム課金制の正式サービスをスタートする。 この2タイトルは現在韓国ですでに正式サービス中のタイトルだが、ガンホーはユニークな方法でアレンジを加えた日本展開を考えているという。ガンホーにとっては2005年11月から正式サービスをスタートさせた「ヨーグルティング」以来のパブリッシングタイトルとなる。コンテンツそのものの情報と共に、これらのコンテンツをどのように運営していくか注目したいところだ。 今回、クローズドβテスト開始に先がけてガンホー本社にてこの2つのタイトルを体験することができた。各タイトルの基本要素と感触、そしてガンホーの取り組みの方向性を紹介していきたい。
■ MMORPGの常識を覆すレベルアップスピードを実現した「ドデカオンライン」。誰でもRvRを体験できる!?
本作ではプレーヤーは接近戦に秀でた「武人」、素早い攻撃や遠距離攻撃を得意とする「隠密」、遠距離から大ダメージを与えるスキルを持つ「道士」、回復能力を持つ「法師」の4つの職業からキャラクタタイプを選択、レベルアップさせてキャラクタを強化させていく。 クリックで移動しキャラクタを移動させ、ターゲットをクリックして攻撃。ショートカットに登録してスキルや回復アイテムを使用し、戦闘でレベルアップをしていく。レベルに応じた狩り場を求めてフィールドを移動し、レベルアップによって得られたスキルポイントを割り振り、スキルを上げていく。本作の基本システムは非常にオーソドックスな韓国産MMORPGのものだ。 2002年からサービスされているタイトルだけにグラフィックスやゲームの基本システムに斬新な部分はないものの、ガンホーはこのタイトルに「超速レベルアップ」という大胆なアレンジを加える。超速レベルアップとはその名の通り、今までのMMORPGの常識を覆すレベルアップを実現させるシステムだ。 本作は「熱心にレベルアップを励めばプレイ3時間でレベル40にも到達するのも可能」(クローズドβテスト時にはキャップをレベル70を予定)だという。基本要素を確認していくチュートリアルを兼ねたNPCの会話だけでレベルが上がり、敵を数匹倒すとレベルが上がる。さらに一定数の敵を倒すとある確率で通常の約40倍の経験値が得られる「ドデカシステム」という仕掛けがあり、作業になりがちのレベルアップのための戦いに大きな爽快感をもたらしている。 プレーヤーは早いレベルアップの中徐々に自分なりの戦い方を見いだしていく。「ドデカオンライン」のキャラクタは同じ職業でも扱う武器によって戦い方が変わる。隠密は弓を使えば遠距離タイプとなり、爪や剣を使えば素早い攻撃を得意とする接近タイプになる。その武器に対応したスキルを鍛えていくことでキャラクタの特性はさらにはっきりとしていく。この他複数のスキルを1つのショートカットで使うシステムや、ゲージを貯めると一定時間攻撃力を上げる「怒りシステム」も取り入れられている。 このレベルアップへの労力を極端に省いたバランスは日本オリジナルのものだ。ここには「素早くレベルアップし爽快感を味わってもらうと共に、“対人戦”など他のタイトルでは上級者しか味わえないコンテンツをタップリと楽しんで欲しい」という運営側の強い想いが込められている。 「ドデカオンライン」はキャラクタが36レベルに達すると「龍派」の選択が可能になる。本作の世界では「白龍派」と「黒龍派」が争っており、プレーヤーはどちらかに所属することで大規模PvPである「龍派大戦」に参加できる。この他ギルドの戦いの「ギルド血戦」などいくつかの対戦システムが用意されている。 「超速レベルアップ」というバランスは多くのプレーヤーを対戦のステージへ上がることを可能にする。他のMMORPGとは全く違う多くのプレーヤーが激しくぶつかり合う世界が生まれるかもしれない。非常に興味を惹かれるところだ。 「ドデカオンライン」はコンテンツ単体を見れば最新のMMORPGと比べるとインパクトに欠ける感は否めない。しかし他の韓国産MMORPGでは「遠い目標」と設定され、コアプレーヤーしか楽しむことのできなかった大規模戦に簡単に参加できるという点は注目したい。非常にユニークな特徴を持った作品となりそうだ。 実際のプレイは敵をクリックするよりもTキーを押してターゲットを指定し、Aキーで攻撃するというスタイルでどんどん手近なモンスターを狩っていくという「TANTRA」に近い印象を持つ狩りとなる。基本システムの他、多くのスキルやレベルアップのための広大なフィールド、乗り物システムなど、「ドデカオンライン」は長いサービスを経た作品のため厚みがあるコンテンツとなっている。サービス開始時から広大な世界でプレイできるという点も大きなセールスポイントだ。
しかし、やはり本作で最も注目したいのはたくさんのプレーヤーが参加するオープンβサービス、アイテム販売による正式サービス時である。大規模戦闘へのハードルを大きく下げたこの作品でプレーヤー達がどのような世界を作っているか、楽しみである。
■ 5つのスタイルからさらに自分だけの戦い方を追求していくオンライン本格格闘ゲーム
「覇拳伝」には中国で生まれた接近戦中心の拳法「八極拳」、韓国の国技で足技主体の「テコンドー」、タイの国技で鋭いキックとパンチを繰り出す「ムエタイ」、伝統的な中国武術であり健康目的の愛好者や美しい演舞の一面も持つ「太極拳」、そして日本で生まれ現在は世界的にも競技者人口の多い組技主体の武術「柔道」の5つの格闘スタイルが登場する。 ゲームの操作はキーボードの他、ゲームパッドにも対応している。キャラクタ移動と、パンチ、キック、ガード、そしてヒーロースキルのキーが用意されており、ゲームパッドに自由に割り振ることができる。パンチとガードを同時押しすると投げ、というように同時押しのキーも登録が可能なほか、初心者向けに1つのボタンでコマンド技が出るようなシステムも検討中だ。コマンドボタンのショートカットは自分でコマンドを入れた場合と比べてダメージが半減するなどバランスを考えていくとのこと。 「覇拳伝」ではマッチングロビーでプレーヤーがルームを作りそこに対戦プレーヤーを集めるという方式で戦いを楽しむという「スカッとゴルフ パンヤ」などのオンラインゲームでおなじみのスタイルになっている。対戦プレイだけでなく、「100人組み手」などのシングルプレイの要素も導入する予定だ。また、「観戦」モードも用意されており、数十人といったできるだけたくさんの観客が戦いを見守れるように調整をしているという。 対戦スタイルは1vs1から、2vs2、3vs3の対戦も可能になっている。複数のキャラクタが画面に登場する、というわけではなく、「ザ・キング・オブ・ファイターズ」の勝ち抜き戦のようなイメージで、基本的には1vs1での対戦が行なわれる。 キャラクタは3Dモデルで描かれており、最新の格闘ゲームには及ばないものの、様々なモーションで技を繰り出す迫力タップリの作品になっている。技を当てたときに雷が走るなど、「鉄拳」風の演出も取り入れられている。格闘スタイルに柔道を選択してもパンチやキックなどの基本技は用意されているなど、オリジナルの武術の雰囲気を前面に押し出すと言うよりも、ライトに格闘ゲームを楽しむという方向性のようだ。パッドへのレスポンスも良好で、手軽に戦いを楽しむことができた。 キャラクタにはレベルの概念があり、上げていくことで様々なスキルを習得でき、格闘スタイルによるプレイの方向性が強くなっていく。太極拳などは相手のカウンターを狙えたり、柔道は大ダメージを与える投げ技が強くなっていく。ムエタイやテコンドーは素早い攻撃でガンガン攻められる初心者向けの格闘スタイルの傾向を強くしていくという。 コマンドを入力する通常スキルの他に、ヒーロースキルがある。これは攻撃を食らったりする事で上昇するゲージを使用して使う技で、ヒーロースキルボタンを押すだけで発動する手軽な技となっている。技は各スタイルによって異なるが基本的には連続攻撃を繰り出すコンボ技で決まれば大ダメージを与えることができる。 ヒーロースキルが決まれば一発逆転も可能で、この要素がアクセントとなり、対戦は最後まで気が抜けないものになるだろう。ただしこのスキルは相手の単発のパンチなどで止められてしまう時もあり、上級者同士の対戦時にはコンボに組み込むなど工夫が必要だろう。 スキルや服装などは対戦をすることで得られるゲーム内通貨や、課金でのポイントを消費して入手できる。キャラクタはデフォルトの状態ではちょっとした髪型や顔つき、そして体格が変えられるだけなので、アクセサリで自分なりのキャラクタを主張したいところだ。柔道着など特定の格闘スタイルでしか装備できない物もある。 ガンホーは日本展開では特に「スキル」に関して独自性を打ち出していこうと考えているという。韓国のバージョンは特定のスキルをレベルアップさせ威力を上げたり、ステータスにプラス効果のあるアイテムを装備させてキャラクタを強化させていくが、もっと自分なりの「格闘スタイル」を主張できるようなバランスを模索している。 柔道家というスタイルでも投げに特化したり、打撃が得意だったり、格闘スタイルという大きな枠の中でプレーヤーが考える自分なりの戦い方と、それを活かすためのキャラクタ作りを理想として現在開発しているという。この要素をうまく打ち出すことができ、戦いのバランスをうまく調整できれば格闘ゲームファンから熱い注目を浴びることは必至だろう。
現在、Xbox 360の「バーチャファイター」などオンラインでの対戦を可能にする本格的な格闘ゲームは登場しているが、「覇拳伝」はカジュアルさを併せ持つ、手軽な3D対戦格闘ゲームはまだ少ない。要求スペックもCPUはPentium 4 1.6GHz以上、メインメモリは256MB以上、ビデオカードはGeForce 4 MX以上と比較的押さえているため、たくさんの競技者を獲得できる可能性もある。特にガンホーが提示する「自分なりの格闘スタイルの追求」をどこまで実現できるか、注目していきたいタイトルだ。
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□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2008年1月28日) [Reported by 勝田哲也]
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