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ディズニー・インタラクティブ・スタジオ、映画「ルイスと未来泥棒」
ドロシー・マッキム プロデューサーが語るゲームの魅力

【ルイスと未来泥棒~ウィルバーの危険な時間旅行】
12月20日 発売

価格:6,090円 (Wii/プレイステーション 2)、5,040円 (ニンテンドーDS)

CEROレーティング:A (全年齢対象)

【映画「ルイスと未来泥棒]】
12月22日 公開



フルCGアニメ「ルイスと未来泥棒」のポスター。非常に前向きな内容で、見れば元気になれる映画に仕上がっている。特に子供に見て欲しい
左のやんちゃそうなウィルバーと発明家の天才的少年ルイス。ある日、突如ルイスの前にウィルバーがタイムマシンに乗り現われた所から物語ははじまる
 ディズニー・インタラクティブ・スタジオは、12月22日 (土) から丸の内ピカデリー2ほか全国でロードショー上映されるフルCGアニメ「ルイスと未来泥棒」からスピンアウトしたゲーム作品「ルイスと未来泥棒~ウィルバーの危険な時間旅行」を12月20日 (木) に発売する。プラットフォームはWii、プレイステーション 2、ニンテンドーDS。価格はWii版、プレイステーション 2版が6,090円で、ニンテンドーDS版は5,040円。CEROレーティングはA (全年齢対象)。

 映画「ルイスと未来泥棒」は、主人公ルイスの今と未来を繋ぐ物語。12歳の少年ルイスは赤ちゃんの頃に養護施設に預けられ、母の記憶はない。いつもひとりの彼は発明に没頭。みんなが幸せに暮らせるようにと発明を続け、その才能の片鱗は見せるが、最後の最後でいつも失敗してしまう。それでもチャレンジし続ける理由は、行方がわからない母の記憶を取り戻すために「メモリー・スキャナー」を完成させるためだ。

 そんなある日、突然現われた謎の男 (未来泥棒) がマシンを奪い去る。それはそのマシンに未来を変える力があるためだった。ルイスに警告を送るために未来からやってきた少年ウィルバーと協力し、マシンを取り戻すべく未来にタイムトラベルすることをルイスは決意。ルイスの見た未来は誰もが幸せに暮らし、そしてルイスを受け入れてくれる“家族”がいた。ルイスはこの未来のため、そしてこの家族のために未来泥棒から未来を取り戻すべく戦う決意を固める……。

 原作は人気絵本作家ウィリアム・ジョイスの「ロビンソン一家のゆかいな一日」。この映画で描かれている未来は、35歳以上の大人達が夢見た「無公害の車が空を飛び」、「透明チューブのエレベーター」や「シャボン玉に乗って移動」する、レトロフューチャーな世界。今の子供達にとっては夢を描きにくい世界となっているが、この映画では本来の夢のある世界が描かれていると同時に、それを実現するのは自分たちであり、その夢を諦めてはならないというメッセージが込められている。

 そして映画の公開に合わせてWii、プレイステーション 2、ニンテンドーDSでゲームが発売となる。ゲームでは映画のストーリーを再現するのではなく、同じ世界観の中でウィルバーの視点で描かれる別の冒険譚が語られている。

 今回は映画のプロデューサーを務めたドロシー・マッキム氏にゲーム関連のお話を中心に映画全般について共同インタビューが行なわれたので、お伝えする。


ドロシー・マッキム氏
―― 「ルイスと未来泥棒」は、ディズニーアニメとしてははじめて未来を描いているということで、製作に至った経緯と狙い……もしそれがゲームと関わるようであればそちらもよろしくお願いいたします。

ドロシー・マッキム氏(以下:ドロシー) 我々は今回、未来というテーマを扱ったわけですが、観客の皆様を誰も見たことのない世界にお連れしたいと思い、それならばということで未来を舞台としました。未来の世界の中では、たとえばシャボン玉で移動できたり、空飛ぶ歩道があったりですとか、希望に満ちていて非常に美しいのです。空は青空でふわふわとした雲が浮かんでいるような未来へ皆さんをお連れしたかったのです。

 そしてゲームに関してなのですが、映画では観客の皆さんが入り込めず見られなかったところをゲームで見せたいなと思いました。たとえばロビンソン家 (ルイスが未来に行き訪れる家族) のダイニングルームなどの家の中ですね。普通に映画を見ていればそれほど目にすることのないシーンをゲームでは表現しています。

―― 映画のプロデューサーとして、ゲーム「ルイスと未来泥棒~ウィルバーの危険な時間旅行」において、「これだけは表現して欲しい」、逆に「これだけはやめて欲しい」といったこだわりはありましたか?

ドロシー氏 私達はゲームを開発するということで、かなり最初のタイミングからアバランチという会社とやり取りを始め、私自身もこのアバランチという会社とのミーティングを楽しみました。彼らの側も結構我々の動向を気にしていて、たとえば我々が映画で使っていた全てのファイルに関して、彼らはアクセス権を持っていました。ですから映画で「ココが変わった」ということであれば、その変更点について彼らは熟知した状態でゲームの開発を進めていました。

 彼らの素晴らしいところは、単純に我々の作った映画の一部のシーンだけを使ってゲームを作ったのではなく、新たにゲームならではのシーンを作り上げたところだと思うんです。だからこそ、私達の映画には出てこないスタンリーやリジーといったキャラクタがゲームならではという形で出てきますし、本当に新しい世界を作り出すという権利がゲーム制作側に与えられていたというのが、彼らのためにも良かったのだと思います。

 ゲーム作品にぜひお願いしたかったのは、ゲームですから挑戦するという気持ちにならないといけないと思うので、ある程度の難度が必要だと思いました。でも同時に、やっている人が楽しいと思えるようなゲームでなければなりません。そして、過去に出たゲームとは少し違ったゲームにして欲しいなというのが基本です。

―― 最近の子供達は映画を観に行くよりゲームをプレイしている子供が少し多いと思うのですが、アニメーション映画の魅力といったものがあれば教えてください。

ドロシー氏 この映画に関して言うのであれば、未来がすごく描かれていると思うのです。ゲームの方では少し暗い場所でキャラクタ出てくるシーンもあるのですが、それとは違って明るい未来というのが映画では楽しめると思います。ゲームではあまりに多くのキャラクタを使うことができないので、ゲームにはないキャラクタと出会うこともできるかと思います。

―― 「誰も見たことのない未来」を描きたかったと言うことですが、ここは観てほしいといったシーンはありますか?

ドロシー氏 特に私が気に入っているのは、一番最後の方のシーンなのですが、ルイスは未来ではなく過去に戻りお母さんに会いに行くというシーンがあるのですが、あそこでルイスがお母さんに声をかけていたらその後の時空間が変わっていたわけですが、あえてルイスが「自分は未来の家族に会いに行くんだ」と考え、声をかけるという選択をしなかったところが、映画全体の中でも重要なシーンだと思います。そのシーンに本当に良い具合に音楽が流れてくるので、そこをぜひ皆さんには見て欲しいと思います。

―― 「ルイスと未来泥棒」の原作はウィリアム・ジョイス氏ですが、ジョイス氏は以前短編アニメーションを制作されていたかと思います。それらの作品と、今作との違いはどういったところにあると思われますか?

ドロシー氏 実は今回の作品において、ウィリアム・ジョイス氏は我々のビジュアル・ディベロップメント・コンサルタントを務めています。ですから我々の映画において、ビジュアル面でかなりコラボレーションが行なわれています。特に今回、未来に行くわけですが、未来のビジュアルイメージというのが少し懐かしい雰囲気の未来のイメージとなっているかと思います。こういった点はまさにウィリアム・ジョイス氏の影響を受けています。

 また、キャラクタ作りという点においても、かなりコラボレーションが行なわれています。今回我々は、彼の本に出てくるキャラクタというのはできる限りその通りに表現しようと思ったのです。それは、彼の本に出てくるキャラクタというのが、彼の友人や家族をモチーフにしていますので、あまりはずしたくなかったのです。ですから、そこにパーソナリティなどを加えていきました。

―― 映画とゲームで同じ舞台を扱っているかと思うのですが、同じ舞台でありながら主人公がルイスとウィルバーと別々になっています。これはどのような経緯でそのような設定になったのでしょうか?

ドロシー氏 今回ゲーム制作を行なったアバランチとの打合せの中で出た話なのですが、子供達にとってウィルバーのほうがより親しみやすいのではないかと言うことだったのです。ウィルバーの方が言ってみれば今風というか現代風のキャラクタなのです。

 それに、ゲームの設定にはまるのは、ルイスよりむしろウィルバーの方ではないかという話になったのです。ですから今回のゲームではウィルバーが主人公となりました。ウィルバーの方がルイスに比べてより冒険心が強いですし、よりリスクを取ろうという度胸のあるキャラクタになっていますので、そういった意味ではゲームにピッタリなキャラクタになったと思います。

―― 映画よりもゲームの方が先に発売されますが、その点に関しては?

ドロシー氏 ゲームをプレイした方はその後に映画をご覧いただきたいと思いますが、できれば映画のテイストをゲームでまず少し感じていただいてから、ではもう少し映画を知ってみたいとか、ウィルバーのことをもっと知りたいという気持ちを持って映画を観ていただくと、より面白いんじゃないかと思います。特にスタンリーとリジーはゲームでは映画とまったく違った風に描かれていますので、そう言ったところを観るのもまた新しい発見にもなるのではないかと思います。

―― 今回ゲームはWiiでも発売されますが、ファミリーをターゲットとしたWiiというプラットフォームにおいてゲームを遊ぶ家族の人たちに向け、メッセージがあればお願いします。

ドロシー氏 Wiiでファミリーで遊ぶというのは、ある意味、家族というチームでの遊びだと思います。そういったゲームを遊ぶ方達に向けても、ぜひ映画を観て欲しいと思います。この映画の中でも家族の大切さを謳っていますし、家族の中でそれぞれの気持ちになって立場を考えて行動すると言う感情的なことも描いています。それにゲームと同じように皆さんが行ったこともないような場所に映画ではお連れするわけですから、ぜひ観に来ていただき、いろんなキャラクタのことを知っていただきたいと思います。またこの映画の中に出てくる家族の一員という風に感じてもいただきたいと思います。

―― この映画はどんな人に観て欲しいですか?

ドロシー氏 映画もゲームも同じですが、15歳であろうが50歳であろうが90歳であろうがみんなのために作った映画で、みんなが楽しめる映画だと思っています。これはウォルト・ディズニーがずっとそうしてきたように、ディズニーの映画とは家族全員で楽しめる映画でなくてはならないという信念に基づいて作られているのです。ですから特にどんな人に観て欲しいというのではなく、家族全員で観て欲しいと思っています。

【ドロシー・マッキム プロデューサー】
「ルイスと未来泥棒」のプロデューサーを務めるドロシー・マッキム氏。実写作品の編集などを手がけた後、「リトル・マーメイド/人魚姫」、「美女と野獣」、「ライオン・キング」、「ターザン」などに関わる。これまでにプロダクション・マネージャー、制作ディレクタ、共同プロデューサーなどを歴任し、今回プロデューサーをはじめて経験した
【世界観】
世界観を表わしたグラフィックス。実は全て未来世界なのだが、左のグラフィックスと右のグラフィックスでは雰囲気がまったく違っている。未来を舞台に何が起ころうとしているのか? そしてルイスとウィルバーの冒険にどのように関わってくるのだろうか?


(C) DISNEY ENTERPRISES,INC.


 映画「ルイスと未来泥棒」では、ルイスが主人公として物語が展開していくが、ゲームではウィルバーを主人公としたアクションアドベンチャーとなっている。ウィルバーは父コーネリアスの発明したチャージボールグローブ、ぶんかいき、ハボックグローブ、ふわふわガンなど様々な発明品を駆使して敵を倒していく。

 物語は、お調子者のウィルバーが未来世界はもちろんのこと、過去にまでさかのぼり様々な時代で謎の男の陰謀を阻止するために冒険を繰り広げる。毎日のようにタイムマシンで時間旅行を楽しんでいたウィルバーだが、ある日うっかりガレージを閉め忘れタイムマシンが盗まれてしまう。もう1台のタイムマシンを使い犯人を捜すウィルバーだが、そこに未来からSOS信号が届く。何らかの影響で過去が変わってしまい、その影響で未来が悲惨な姿になってしまったのだ。ウィルバーは元の未来世界を取り戻すため、冒険に旅立つことになる。

 Wii版、プレイステーション 2版では映画さながらの美しいグラフィックスを実現。映画に登場するキャラクタ達も登場し、そういったキャラクタとの会話を楽しみながら、40以上用意されたミッションをクリアしていく。その中には映画には登場しない過去の世界も描かれている。

 通常のミッションのほかにもパズルなどのサブゲームも収録されており、レアアイテムや隠し要素などのやり込み要素も用意されている。

【Wii / プレイステーション 2】

【ニンテンドーDS】


(C) DISNEY.

□ディズニーのホームページ
http://www.disney.co.jp/
□映画「ルイスと未来泥棒」のページ
http://www.disney.co.jp/movies/lewis/
□ディズニー・インタラクティブ・スタジオのホームページ
http://www.disney.co.jp/interactive/
□「ルイスと未来泥棒~ウィルバーの危険な時間旅行」のホームページ
http://www.disney.co.jp/interactive/mirai/

(2007年12月18日)

[Reported by 船津稔]



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