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価格:4,300円
「カブトレ!」は株の売買をゲームを進めることで学習していけるシミュレーションソフト。ゲームとはいえ2002年1月から2006年12月までの、東証1部、東証2部、東証マザーズの株価を収録しているほか、会社四季報などのデータも収められている。現実に即した値動きで株の仕組みを体験することができる。 イベントではKONAMIの代表取締役を務める田中富美明氏がまずは登壇し、「任天堂のニンテンドーDSやWiiが活況を呈し、これまでにないユーザーが入ってきて新しいものが求められている。株式の分野でもインターネットが普及し個人株主が増えている。そういった背景を元にエンターテインメントとマーケットの融合ということで考えた」と「カブトレ!」の発売までの経緯を説明。さらに「KONAMIとしてはお金を支援することはできないが、(このソフトで) 価値ある時間を過ごしていただくことはできる。このソフトで楽しんでいただきたい」と付け加えた。
ここでゲームの制作にも協力したマネックス証券の松本大代表取締役社長兼CEOが挨拶を行なった。松本氏はKONAMIとの関係について「『ときメモ』ファンド以来のお付き合い」と振り返りながら、「カブトレ!」シリーズについて「エンターテインメントと株の融合」とし、「『カブトレ!』がきっかけとなり株ゲーが作られるようになり、それがきっかけで口座を作り株の売買を始めた人も多い。その中には若い人たちも多くゲームが資産運用のきっかけを与えている」とその影響力の強さに驚いているようだった。
さらに細かいゲームの説明としては、「株式売買トレーナー カブトレ! NEXT」で加わった「問診」と「ロウソク足スクリーニング」を重点的に説明。「問診」はエキスパートモードでゲームを開始させるときに、目標設定として何年後にこれだけ設けるという金額を入力。さらに、株のトレードにどれくらい時間を割くことができるのかなどを設定するとどれくらいの頻度で取引を行なえばいいか、1回の取引での利益目標、損切りライン (どれくらい損失を出したら切ればいいか) などガイドラインが表示される。これらのアドバイスを元に投資を進めていくこととなる。 岡村氏は「目標として1億儲けると言ってもイメージが湧かない」と言い、ユーザーが具体的なイメージを持てるように、指標や具体的な数値を示し、各取引の後にはきちんと投資の評価を行なってくれる。会場では実機においてスタートさせKONAMIの株を購入。ゲームでは時間を進めることができるため、結果をすぐに知る事もできる。今回のデモンストレーションでは株価が下がり2週間ほどで売却。少し間が空きすぎたことで、ゲームの評価欄には「狼狽売りになっています。もう少し早く損切りしましょう」と手厳しい評価が表示された。 一方、「ロウソク足スクリーニング」とは、短期トレードにおいて株価チャートに表示される「ロウソク足チャート」を検索するシステム。似通った「ロウソク足チャート」は値動きも似通っているということで、似たような「ロウソク足チャート」を検索し、投資の見極めに役立てることができる。 ここではニンテンドーDSのタッチペン機能を使い、グラフに探したい「ロウソク足チャート」を描き検索すると、同様のチャートを探し出してくれる。実は前作には中長期トレード時のチャート検索として一筆描きスクリーニングは用意されていた。グラフに探したいチャートの曲線を描き検索するというものだが、短期トレード時のロウソク足スクリーニングは搭載されていなかったため、「個人的に欲しかった」という岡村氏の要望で今回は新規機能として収録されている。「2~3日前の値動きが気になる人は多い。そういう人に使ってもらえれば」と岡村氏は語った。 松本氏はこのデモンストレーションを袖で眺めていて、ソフトの出来について「プロ真っ青」と表現し、「プロの養成に使える。あれだけのデータベースが収録され、このスピード。自分でも使いたい。長年経って忘れていることも多く、(このソフトをプレイすることで) 長年株の売買をしている人でも思い出すことがあると思う」と絶賛。 岡村氏は「株を始めた人は誰もが『もうちょっと、もうちょっと』と売り時を逃したりする。このゲームで思う存分負けていただければ。損はしませんし(笑)」と言えば、松本氏も「実際には自分のお金が無くなったらできない。シミュレーションで練習してからデビューしてもらえばいい。シミュレーションは何度でも練習できる」と続けた。
最後に株について聞かれた松本氏は、「大きすぎる夢を見るとついていけない。正しい目標を持ってコツコツやっていくのが重要。節度を持った目標を定めて楽しくやるのが大切」と語った。株式の仕組みを理解していなければ、投資について考えたときどうしても博打的なイメージを持ちがちだが、それはあくまでも投資についての理解度が足りないことから来ている。そういった意味ではこういったソフトで理解を深めながら、勉強を続け、トレーニングしていくのは良いことだろう。 (C)2006 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
□KONAMIのホームページ (2007年11月26日) [Reported by 船津稔]
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