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会場:NHN Japan本社
会場には、約30名のユーザーが集まり、NHN Japanの運営担当者、ならびに「アラド戦記」開発元の韓国neopleの開発者と、直接話をする場が設けられた。ユーザーと運営・開発が直接顔をあわせて意見交換をするイベントは、「アラド戦記」だけでなく、NHN Japanとしても今回が初めてだという。
■ 「Act.4」は11月21日に実装決定
体験会の合間には、杉浦氏(GMスピッド)と、先日行なわれたGM対戦イベントで最も成績が悪かったというGMナゲール氏が、来場者と対戦を行なった。ゲームパッドが事前に用意されておらず、普段ゲームパッドでプレイしている来場者には辛い戦いだったようだが、杉浦氏は5戦のうち2戦を落とした。GMナゲール氏は雪辱を果たせず3戦全敗。GM対戦での勝者には、賞品としてビデオカードがプレゼントされた。
体験会とGM対戦イベントの後、「Dungeon & Fighter」(韓国版の「アラド戦記」)のプロモーションビデオが上映された。こちらはまだ韓国でも公開されていないということで、写真は撮影させてもらえなかったが、全編でアニメーションを使った内容となっており、来場者にもなかなか好評を博していた。いずれ日本でも公開されるものと思われるので、期待していただきたい。
■ 「日韓アラド戦記決闘大会」12月から予選開催
韓国の大会では、日本円で約240万円の賞金が用意され、個人戦と3対3の2つの形式で大会が行なわれている。会場では、韓国の個人戦の準々決勝の動画が上映されたが、豪華なステージやラウンドガールが登場するなど、テレビ番組として体裁が整えられていた。対戦内容を見ると、日本よりも先のバージョンとなっているため同様にはいかないが、さすがに先にサービスされているだけあって、息もつかせぬ連続攻撃の応酬が見られ、韓国のレベルの高さを感じさせた。またクライアントは、画面表示がカスタマイズされた大会特別仕様になっていた。 日本大会は、12月5日から17日までが予選、12月26日に本戦、2008年1月末に日韓決勝大会というスケジュールになっている。まず予選では、期間内の格闘場での大会勝敗ポイントが集計され、サーバーごとに上位8名が選ばれる。次に本戦で、各サーバーの8人によってトーナメント戦を実施。各上位2名、計4名が日韓決勝大会に進出できる。日韓決勝大会では、まず日本で日本代表と韓国代表の各4名を2つの組に分けてリーグ戦を実施。各上位2名が、韓国で開催される最終トーナメントに進出する。 なお、日本と韓国のサーバーの仕様の違いについては、現在設計を進めているところだという。具体的には、日本と韓国でバージョンの差があるが、先に進んでいる韓国に合わせると触れたことがない日本選手が不利になるため、日本のバージョンに合わせて進める予定だという。韓国では既にない古いバージョンとなるため、これにあわせた練習ができない分、日本に有利な状況ともいえる。
大会につづいて、「ミスアラドコンテスト」が発表された。10人の女性モデルの中から、1人を「ミスアラド」として選出するもので、今回のイベントの来場者による投票で、上位5名に絞り込まれた後、12月5日から17日までオンラインで投票が行なわれる。「ミスアラド」の発表は12月24日で、翌25日のWEB上でのクリスマスイベントに早速登場する予定。その後も日韓決勝大会でマネージャーを担当したり、2008年のアップデート「Act.5」、「Act.6」の動画撮影、イベント報告ページで「ミスアラドコミュニティー」を設けるといった活動が予定されている。
■ 公式ガイドブックやコスチュームの発売が決定 イベントの説明に続いて、今後のプロモーション展開についての発表が行なわれた。まず2008年1月に、ゴマブックスより「アラド戦記オフィシャルガイド ~戦いの軌跡編~」が発売される。「Act.4」の内容も盛り込まれたガイドブックで、キャラクタ育成手順がわかるスキル入手手順リスト、ダンジョンマップ、初心者向け基礎情報などが収録される予定。他にも、現在検討中ながら特典も用意したいとしている。 次に、公式ライセンス衣装が発表された。提供するのは、株式会社クリアストーンのコスプレ衣装ブランド「非常」。ライセンス管理リーダーの橋本宗明氏は「非常」のコンセプトについて、「従来は1着5万円程度と高価だった公式コスチュームを、1万5千円から3万円程度の安価で、かつ質のいいものを提供したい」と説明した。
会場では、実際に制作されたメイジの衣装を着た女性も登場。衣装だけでなく頭に付ける小物も用意されており、3万円以内という価格にしてはかなり豪華な内容になっている。会場には男性向けのガンナーと鬼剣士も展示されたいたほか、セリアの衣装も制作を検討しているという。
■ 来場者と運営・開発が直接対話。厳しい質問も飛び交う
質問の中で、来場者、運営・開発側ともに最も気にしていたのが「クリーンパッド」。これはゲーム中、短時間に極端な大ダメージを与えるなど、不正行為と思しき行動が発生した場合、ユーザーに6文字の入力を求めるというシステム。誤入力が連続3回、あるいは累積10回になると、アカウント停止という厳しい措置がとられる。 日本版と韓国版のバージョンアップの差があるためか、日本版においてクリーンパッドの表示が発生する頻度が高くなっているのではないかという。またoとcなどの見分けが付きにくい文字もあり、誤入力しやすいという問題もある。実際に来場者の反応を見ていると、週に2、3回程度は出るという人が多かった。また累積10回という仕掛けもあるため、「クリーンパッドの誤入力で停止されたアカウントは再開できるか」といった質問も寄せられた。 運営側ては、「クリーンパッドが出やすくなっている状態は認識しており、早期に解決したい」としている。また停止されたアカウントも再開はできるとしている。ただ、クリーンパッドが出る条件については、セキュリティ面の問題もあってか回答はなかった。 このほかの質問と回答を見ていくと、「ストームパスの専用チャンネルは韓国では設けられているが、日本ではあまりストームパスが利用されていないので、兼ね合いを見ながら導入したい」、「鬼剣士の改変は未定だが、Act.5に入る可能性が高い。来年春までに実装したい」、「決闘の故意な回線切断は開発側では防げない。回線切断によるペナルティも考えていない。ただ相手の職業を見て強制追放する問題には今後対応を考えたい」、「BOTは認識している。特定は難しいが、不正利用者は随時対応している。ユーザーからの報告を受けても現場にいないとわからないが、調査して対応する」といったところ。 逆に開発側から来場者への質問も行なわれた。こちらでは韓国の開発者が、日本のクライアントの現状をユーザーの意見から把握したいという様子で、クライアントの強制終了やフリーズ画面のブラックアウトといった致命的な問題がないか繰り返し尋ねていた。
オンラインゲームのユーザー参加イベントにおいて、日本の運営担当者がユーザーと話をするという風景は何度か見たことがあるが、開発元の韓国から人を呼んで、日本のユーザーと対話させるというイベントはなかなか珍しい。開発者も、日本のユーザーのことはかなり気にかけている様子で、数々の貴重な意見・要望を韓国に持ち帰りたいと話していた。こういった場所はそう頻繁には設けられないとは思うが、ユーザーにとっても開発者にとっても実のある内容だっただけに、ぜひとも規模を広げての開催も期待したいところだ。
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□NHN Japanのホームページ (2007年11月18日) [Reported by 石田賀津男]
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