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会場:KINTEX
韓国のゲーム市場は、コンシューマも進出してきているとはいえ、まだまだPCが圧倒的に強い。「ゲームしかできないマシンは富裕層のもの」という意識があるのだそうで、日本とは反対のとらえ方をされていて興味深い。G★2007の出展各社のラインナップを見ても、ほとんどがPC用タイトルとなっている。 その中にあって、大半がコンシューマタイトルというのはここだけ。ブースの展開が地味だとはいえ、Microsoft Koreaがコンシューマゲームを強く推進しようという姿勢が感じられる。
出展タイトルの中でのイチオシは、やはり「Halo 3」なのだが、サードパーティ製のタイトルも数多く並んでいる。日本で発売前のものだと、セガの「バーチャファイター5」やカプコンの「デビル メイ クライ 4」は試遊台が多めに用意されており、来場者の人気を集めていた。ただ内容的には「東京ゲームショウ2007」などに出たものとさほど変わらないので、ここでは他に目に付いた2タイトルを紹介しておく。
■ Xbox 360「SEGA Rally Revo」
グラフィックスは昨今のレースゲームと比較すると格段に美しいというものでもなく、フレームレートも見たところ30fps程度でさほど出ていない。しかし雪道などを1周走ると、先の周回で走ったラインがくっきり残っていたりして、オフロードレースならではの表現はうまい。そういったところから本物っぽさは感じられる。 操作面では、きちんとハンドルを切る量やタイミングを考えないと綺麗なコーナリングができず、リアル志向なドライビングが要求される。ただ失敗しても大きなペナルティはなく、コーナーに当たっても車がゴンと跳ねて戻るだけ。手軽に遊べて奥も深い、リアルとゲームのいいとこ取りなバランスになっている。
会場では通常のXbox 360コントローラで操作するもののほか、Xbox 360 ワイヤレス レーシング ホイールを接続した試遊台も置かれていた。操作がややセンシティブで慣れが必要そうだった(このあたりは製品版では設定があるのかもしれない)ものの、ハンドルへのフィードバックは良好で、ぐっと臨場感が増す。ボタン操作では難しい細かな操作もできるので、リアル志向の人はレーシングホイールの導入も検討して欲しい。
■ Windows「Gears of War」
ぱっと見た感じでは、操作がマウスとキーボードに対応したほかには、大きな違いは感じられない。逆に言えば、PCでも十分なクオリティで快適なゲームプレイが可能になっている。試遊台のPCスペックは不明だが、さほど処理が重くなったようなシーンもなく、気持ちよくプレイできたのが好印象だった。 私自身、PCゲームでのFPSになれているせいか、Xbox 360版はエイミング(照準あわせ)に時間がかかり、ときにもどかしい気持ちになることがあった。本作はあまりシビアなエイミングを求められないデザインにはなっているが、やはり慣れ親しんだマウスとキーボードで操作できるのは嬉しい。本作の特徴である物陰に隠れる操作もマウスのボタン1つでできるので、ゲームとしての違和感もない。
最高のグラフィックスで楽しみたいならば、Windows VistaとDirectX 10サポートのビデオカードということになるが、Xbox 360でのヒット作が慣れ親しんだスタイルで遊べるというだけでも、PCゲーマーには十分価値がある。新たなマルチプレイモードの搭載といったゲーム内容の拡張に加えて、Games for Windowsにも対応と、魅力的な内容になっているだけに、日本語版の発売も期待したいところだ。
(2007年11月8日) [Reported by 石田賀津男]
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