【東京ゲームショウ2007レポート】

KDDI(AU)ブース。全体をイメージカラーのオレンジで統一し、スタイリッシュなタイトルを揃えた

入場料：当日1,200円、前売1,000円
　　　　小学生以下無料

　「東京ゲームショウ2007」携帯アプリの最後のレポートは、コンシューマゲーム機にも劣らない、ハイクオリティなゲームを紹介する。

　携帯電話もコンシューマゲーム機と同じように、3Dグラフィックスの描画能力が徐々に向上している。端末のサイズや機能の多さから考えれば、コンシューマゲーム機よりも根本的に不利な条件ではあるが、ハードとなる端末の刷新はコンシューマゲーム機の数倍のペースで行なわれており、性能で追いつけ追い越せという勢いが見える。

　コンシューマゲームメーカーも、この動きを無視する手はないようで、各社の人気タイトルを携帯向けにアレンジして持ってくるものが増えている。今までは端末の性能不足で実現できなかったフル3Dタイトルの移植も、そろそろ現実的になってきたようだ。

　ホラーアクション「バイオハザード」シリーズの4作目、「biohazard4」のモバイルバージョン。大統領の娘アシュリーを救い出すため、エージェントのレオンが奮闘する。「biohazard4」から採用された、レオンの背後から見るカメラ視点をそのまま継承。対応機種は、現在は未発売のものになるとしており、試遊機は開発用の端末を使っていた。

　会場では、あるエリアにある青い的を銃で撃っていくという、操作体験的なゲームをプレイできた。最新機種での登場となるだけあって、3Dのグラフィックスはかなり綺麗でなめらか。また背後視点での操作が携帯端末のインターフェイスによくなじんでおり、標的にレーザーポインターをあわせるという細かい操作も含め、操作感は非常に良好だった。

　「biohazard4」のファンならば、何ら違和感なくプレイできるだろう。未経験のプレーヤーでも、さほど違和感はなく、むしろ手軽に「biohazard4」を体験できるという点でオススメできる。

　12月配信予定で、料金は未定。

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/

　PSP用レースゲーム「リッジレーサーズ」のモバイルアプリ版。ワイドスクリーンに対応しており、試遊機では携帯電話を横向きに持って操作するような形になっていた。こちらも現在は未発表の端末が使われている。

　ゲームについては「リッジレーサーズ」を再現している、ということが何よりも素晴らしい。とにかくグラフィックスが美しく、これだけのクオリティのものが携帯で動くということに、ただひたすら驚かされた。

　「リッジレーサー」ではおなじみのドリフトや、ドリフトによってたまるニトロゲージといったゲームシステムも踏襲。操作感はさすがにコンシューマゲーム機並みとはいかないが、非常にインパクトのあるタイトルだ。

　配信は今冬の予定。

□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/

　三国志に登場する武将を操り、一騎当千の爽快感を味わえるタクティカルアクション「真・三國無双」のモバイルアプリ版。iモードの大容量アプリ「メガアプリ」に対応し、3Dグラフィックスによるアクションゲームとなっている。

　基本的に「真・三國無双」のシステムを踏襲しつつ、操作系をアレンジ。ボタンを連打すると小攻撃、長く押すと大攻撃が出る。小・小・小・大と攻撃を繋ぎたければ、ボタンをタイミングよく3回押した後、長く押せばいい。携帯ならではのアレンジだが、コンシューマでもこれでいいんじゃないか? と思えるほど好感触だった。攻撃しながらの方向転換は難しいが、敵にいる方へとある程度自動的に向きを補正してくれる。

　3Dグラフィックスはややフレームレートが少なめに感じるものの、かなりの数の敵が表示されており、雰囲気は十分味わえる。今後のチューニングによって、もう少し改善してくれることを期待したい。

　今冬配信予定で、価格は月額525円。対応機種は、FOMA 903i/703iシリーズ以降。

□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/

【スクリーンショット】

(C) KOEI Co., Ltd.

　数々の携帯アプリを手がけるコトブキソリューション(ケムコ)の一押しタイトルがこちら。「ガッチャマン」というとアクションゲームになりそうなイメージなのだが、本作はタイトルにもあるとおり、RPGになっている。

　中でもユニークなのが戦闘シーン。デフォルメされた科学忍者隊の5人が鉄獣メカと戦うシーンは、リアルタイムバトル形式を採用。何もせずにいると、5人が通常攻撃を繰り返すので、プレーヤーが個別に技やアイテムを使う指示を出せる。技を使うと戦闘の進行が一瞬止まり、演出が加わって大ダメージを与える。

　グラフィックス的に特別綺麗ということはないのだが、小さなキャラクタがワラワラと動く様子が可愛らしく、「ガッチャマン」らしからぬところもまた面白い。ただバトルはちょっと気を抜くとすぐに倒されてしまうので、見た目によらず素早い判断が求められる。

　12月配信予定で、料金は1ダウンロード525円。

□コトブキソリューションのホームページ
http://www.kemco.jp/

　スクウェア・エニックスで注目の携帯アプリといえば、「ファイナルファンタジー アギトXIII」なのだが、残念ながら今回は映像出展のみとなった。しかし同社のブースには、ほかにも「いただきストリートMobile」や「TOBAL M」といった新作が置かれており、かなり豪華なラインナップをそろえている。

　その中で紹介したいのが、iモード「ドラゴンクエスト モンスターバトルロード」。同名のアーケード用カードゲームからの移植で、「ドラゴンクエスト」に登場したモンスターによる3対3のバトルが繰り広げられる。

　AC版に比べてグラフィックスは簡略化されているものの、基本となるゲームシステムはほぼ共通。各モンスターに用意されている2種類の行動の中から1つを選ぶもので、早く選ぶほど「ゆうき」がたまっていく。「ゆうき」が満タンになると、そのターンの攻撃などの効果がアップする。

　AC版のカードにあるコードをカメラで読み取ることで、新たなモンスターを獲得できるという連動機能も搭載している。今回出展されていたのは、配信中の無料体験版ということで、カードの読み取り機能は残念ながら体験できなかった。プレーヤー同士の対戦機能についても、現時点では搭載未定としている。

　製品版は今冬配信予定。対応機種は、FOMA 901i/703iシリーズ以降。

【スクリーンショット】

(C)2004-2007 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/

(2007年9月24日)

[Reported by 石田賀津男]