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会場:幕張メッセ
このブリーフィングではプロジェクトマネージャーを務めるDee Lee氏と、ディレクターのHenry Lee氏がデモプレイと共に本作の様々な特徴が紹介した。強力な力を持った主人公が、不気味なモンスターをなぎ倒して進む爽快感、武器のカスタマイズによる自分だけのプレイスタイルの追求、マルチプレイでの連帯感が体験できる魅力のある作品である。
■ 6人の主人公、アイテムの属性付与、アビリティ……とことんまで楽しめるキャラクタカスタマイズ
ゲームでは巨大生物の体内や、溶岩地帯、螺旋を描き上に伸びる塔など、それぞれテーマを持った6つの世界を進み、モンスターと戦いを繰り広げることとなる。世界はいくつかの階層にわかれており、多数のモンスターと、ボスモンスターが待ち受けている。 英雄達は剣や弓、銃など多彩な武器を使いこなす。攻撃ボタンは4つ、右手と左手、それぞれに接近戦用武器、遠距離武器を装備できる。盾を両手に持つというようなユニークな装備も可能だ。 本作の大きな特徴は、アイテムのカスタマイズ制にある。「サークルオブドゥーム」では武器に様々な特性を付与することができる。「回復」、「カウンター」、「飛翔」など付与できる特性は60種類もあり、手に入るアイテムから取捨選択し、自分のプレイスタイルを確立した上で、より強い武器やアイテムを求めて戦い続けることになる。 ブーメランのように投げるともどってくる巨大な投擲武器に、「飛翔」をつけると飛距離が伸び、「追尾」をつけると敵を追いかけるようになる。この他にも体力の回復速度が上がったり、敵を吹き飛ばしたり、敵の攻撃に合わせてこちらが攻撃をするとカウンターになるなど様々な追加効果を付与できる。特性は複数つけることも可能で、更にレベルが設定されており、高レベルなものほど効果が高い。 弓や大剣など使用できる装備はキャラクタごとにある程度設定されている。また単純に強力な武器を使えばいいわけでもない。武器には「消費SP」が設定されており、一回振るごとにSPが減り、攻撃を止めていれば回復する。大ダメージを与えられるがSPの消費が激しい武器は囲まれたときに不利だ。状況に応じて武器を変えるのも良いし、近距離でも弓を乱射して敵を遠ざける、など自分のプレイスタイルに合わせた戦い方が可能だ。 さらにキャラクタにはそれぞれ「アビリティ」が用意されている。どのアビリティを伸ばすかの選択もプレーヤーにゆだねられており、さらにため撃ちをするとSP消費は激しくなるが集中攻撃ができるなど、使い方も状況に合わせて変更できる。 キャラクタにはHP、SP、そして運というパラメーターがあり、ここにポイントを割り振って成長させていく。キャラクタによって上がりやすいステータスは違う。ワールドはクリアすると、キャラクタデータを引き継いで更に難易度の上がったものに挑戦ができる。キャラクタのレベルキャップは120レベルだという。
6人のキャラクタ、ステータス、武器の選択、特性の付与、更にアビリティプレーヤーの選択肢は無限にあり、手に入るアイテムなどに合わせて戦略を変化させていきながら自分なりのプレイスタイルを確立させていく。特にアイテム収集とカスタマイズには強い魅力を感じた。レベルを上げるだけでなく、よりよいアイテムを求めて繰り返しプレイしていくことになりそうだ。
■ いつでも他のプレーヤーが参加可能なマルチプレイ。ストーリーは「夢の世界」で展開
ゲームそのものにはマルチプレイ、シングルプレイの違いはない。プレーヤーはクエストを受け、それに対応した世界に赴き条件をクリアすることでレベルを上げ、より強力なアイテムを手に入れていく。ゲーム開始時にワールドをオープンに設定していればいつでも他のプレーヤーが参加することが可能になる。参加したプレーヤーはホストプレーヤーが現在いる世界の階層のスタート地点に現われる。 協力プレイをすることで経験値はパーティーとして分散されるが人数が増えるごとにボーナスがつく。人数が増えればそれだけモンスターを倒すことが容易になり、アイテム収集もしやすくなる。マルチプレイ時にはアイテムトレードも可能だ。もちろんサーバーの設定でフレンドのみを招くことも、ソロプレイも可能だ。ボイスチャットにも対応している。 ゲーム内で役立つアイテムの他、課金アイテムとしてアバター要素も盛り込まれ、マーケットプレイスで販売していく予定だ。ラインナップとしては、野球帽や鳥のくちばしのような兜さらに開発スタッフの顔、などが確認できた。アバターアイテムに関してはマルチプレイでは参加キャラクタに制限は掛からないため、同じ顔形をしたキャラクタが並ぶこともある。個性を主張したいプレーヤーはアバターアイテムで自分のキャラクタを飾り立てたくなるだろう。 アイテムの合成などは各世界の階層のスタート地点にある「愛の精霊」がいる泉で行なうことができる。この泉ではプレーヤーは“眠る”ことで、夢の世界にはいることができる。夢の世界ではストーリーを振り返ったり、クエストを受ける事ができる。夢の世界では戦闘がなく、クエストをクリアしNPCと会話することでストーリーが展開する。 本作はメッセージだけでなく、NPCとの会話も全てローカライズされており、日本の声優達が声を当てている。他にもボイスは英語や韓国語、フランス語など7カ国言葉が収録されており、中国語のみは字幕で対応しているという。 夢の世界は幻想的で、ムービーシーンのキャラクタは非常に細かく書き込まれていて美しい。個人的には「サークルオブドゥーム」の世界観に惹かれた。巨大な石像がごとごとと歩いてきて、プレーヤーは大剣でその像を粉々に打ち砕くが、無機質なモンスターはそれをものともせずにキャラクタを取り囲む。次々と飛びかかってくる怪物を巧みにかわし至近距離で弓でを連射する。薄暗い洞窟に立つ美しい女神……。 幻想的でありながらどこか閉塞感があり、全体としては陰鬱で重厚だが、非常に「美しい」のだ。そんな世界だからこそ自分も凶暴になって無慈悲にモンスターを倒していく。リアルなグラフィックスと、爽快感と、重厚さ、この世界観には強い魅力がある。 マルチプレイのシステムや、アイテム収集の楽しさ、1つをクリアすると高い難易度に挑戦できる展開など、本作は「Diablo」のコンセプトを受け継いでいる。Henry Lee氏は、「戦闘システムやアイテムの特性などには個性的なものを追求したが、マルチプレイのシステムや、アイテム収集の楽しさなどは、あえてメジャーな、多くのプレーヤーにとって親しみやすいシステムを参考にした」と語った。思い切った割り切り方である。
スタッフが追求した「ゲームとしての面白さ」とマルチプレイ要素がどんな感触を生み出すのかは興味のあるところだ。筆者はこの重厚で陰惨な戦いに明け暮れる世界観、そして派手で爽快な戦いができる戦闘システムに強い魅力を感じた。ユーザーがこの作品をどう評価し、どのようなプレーヤーコミュニティが生まれるか、興味のあるところだ。
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□BLUESIDEのホームページ (2007年9月24日) [Reported by 勝田哲也]
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