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会場:幕張メッセ 今年は、「信長の野望 Online」、「大航海時代 Online」、「真・三國無双BB」、「三國志 Online」と4タイトルものラインナップが揃うこともあり、初の大規模な出展に踏み切った。本稿では、コーエーのオンラインゲーム事業における大きなマイルストーンとなった「ネットエンターテインメントフェスタ2007」の模様をご紹介したい。
■ 4タイトルをすべてプレイアブル出展。体験者には全クライアント封入のDVDとゲーム内アイテムをプレゼント
企画の方向性としては、他のオンラインゲームメーカーに多い、現役ユーザーに対するファンサービスというよりは、東京ゲームショウを見に来たコンシューマユーザーに対し、年々規模とラインナップを拡大してきたオンラインゲームタイトルをお披露目するという性格が強く、「信長の野望 Online」とはどのようなゲームなのか? といった基礎の基礎から各タイトルを紹介していた。 2階の体験コーナーでは、「信長の野望 Online」、「大航海時代 Online」、「真・三國無双BB」、「三國志 Online」の試遊台がずらりと並べられ、スタッフの説明を受けながら、実際にゲームを体験することができた。体験者には、4タイトルのクライアントが封入されたDVD-ROMがもれなくプレゼントされた。
このDVD-ROMには、ゲーム内で使用できる限定アイテムのシリアルコードが封入されており、現役ユーザーにもメリットがあるという特典付き。このため、一般公開日の22日以降は、2階エリアは試遊を待つユーザーで長い長い行列ができた。60分待ち、90分待ちはざらで、すべてのブースを周りたい来場者には、大きなタイムロスとなってしまって可愛そうだったが、コーエー側としてもオンラインゲームのオフラインイベントに大きな手応えを掴んだのではないだろうか。
■ プロデューサー総出演で大いに盛り上がったステージイベント。最終日には松原社長がゲスト出演
なお、最終日の23日には、コーエーのオンラインゲーム事業の育ての親である元オンラインゲーム部門執行役員、現コーエー代表取締役社長の松原健二氏がスペシャルゲストとして登壇し、ユーザーに向けて感謝の言葉を述べた。もともと松原氏の登壇は予定されていなかったが、松原氏自身、4タイトルの立ち上げから成長を見守ってきた立場だけに、「やはりここは私が」と、自ら会場に足を運んだようだ。 松原氏は、「コーエーのオンラインゲームを楽しんでいる方なら(私のことは)ご存じのことだと思いますが」と笑顔で切り出し、各タイトルの最高責任者として、「(各プロデューサーの話を聞いていたら)それぞれの立ち上げ時や運営時の出来事が思い出された」とコメント。来週からプレオープンテストがスタートする「三國志 Online」については、「シンガポールで作っているんですけど、3年前に会社を設立し、当時は毎月シンガポールに行った」と立ち上げ時のエピソードを披露した。
続いて、「大航海時代 Online」、「真・三國無双BB」について触れた後、「信長の野望 Online」については、4周年を迎え、現在新たな拡張ディスクの開発が佳境を迎えていることを報告。もともと拡張ディスク第3弾の存在は、今年2月に行なわれたAOGCの講演の中で松原氏がさりげなく発表したものだが、「21カ国以外の大名がどんな形ででるのかな? というのも発表会でお伝えできると思います」と含みのあるコメントを残してくれた。
■ 良問珍問続出だった「プロデューサーに訊け!」
●「信長の野望 Online」 回答者:開発プロデューサー山中肇氏 ・滅多にクリアできないような高難易度のダンジョンがほしい。 山中: 最新拡張ディスク「破天の章」で追加された高難易度ダンジョンは、なかなかクリアできないものにしたつもりだったが、もうクリアされてしまった。「滅多に」の度合いが難しいが、次回の拡張ディスクで高難易度ダンジョンを追加したいと考えている。 ・釣りやミニゲーム、ペットなど、本筋以外で楽しめる要素を入れる予定はないのか? 山中: 「信長の野望 Online」には、本筋以外の要素として武家屋敷があるが、要素の追加を求める声もあるので、今後検討していきたい。 ・レベルキャップの60以上への開放はないのか? 山中: レベル60になってもそこで終わりではなく、潜在能力を伸ばしていくという要素もある。単純にレベルキャップを上げればゲームがおもしろくなるというわけではないので、慎重に検討したい。 ・ひこにゃんイベントが楽しかった。しまさこにゃんイベントはないのか。 山中: ひこにゃんイベントは、彦根市の彦根城400周年を記念した地域興しイベントで使われている“ひこにゃん”とのタイアップイベントで、8月に実施した。しまさこにゃんはそのライバルとして登場するいわばネタキャラ。今後もなるべく世界観にあったタイアップイベントを企画していきたい。 ・「大航海時代 Online」では、ユーザー参加型の発表会を行なったが、「信長の野望 Online」でオフイベントの予定はないのか? 山中: これまでは一方通行の発表会だったので、これからはやはりユーザーさんとのコミュニケーションという点で、実現に向けて努力していきたい。 ・次の拡張パックのサービスはいつ頃なのか? 山中: いま開発が佳境に入っている。「飛龍の章」から「破天の章」は2年を費やしてしまったが、今回はもっと短い時間でのリリースを考えている。リリース時期は来年の前半ぐらいを考えている。 ●「大航海時代 Online」 回答者:運営プロデューサー渥美貴史氏
渥美氏: 今後種類が増えていく可能性はある。 ・航海者養成学校のチャットスクールが、夜になると満員で入れない。定員を増やす予定は? 渥美氏: 予想以上に好評で、夜は満員になってしまっている。「初心者」の人が入れないという状況を解決するために、現在満員を防ぐための施策を練っているのでもうしばらくお待ちいただきたい。 ・クエストが史実に忠実で素晴らしい。大学受験の世界史はこれで学んだようなもの。クエストはどのような方が考えているのか? 渥美氏: クエスト班が考えている。クエスト班に入るための条件は、歴史に詳しい必要がある。詳しくなくても入れるが、みっちり勉強してもらうことになる。昨年のセンター試験では、大航海時代に関する出題もあったようで、「大航海時代 Online」は受験の役に立つといえるかもしれない(笑)。 ・航海者養成学校の制服はなぜ「変装度」のパラメーターが高いのか? 渥美氏: 大航海時代の当時は、ヨーロッパ諸国とイスラム圏の仲があまり良くなかったため、ヨーロッパの人がイスラム圏に入る際は変装して入る必要があった。航海者養成学校のカリキュラムの中にイスラム圏に行くという内容のものがあって、その際に、いきなり変装度の高い服装を用意させるのは難しいので、制服と制帽の変装度を高く設定している。 ・渥美さんも一般ユーザーに紛れてプレイしているのか? 渥美氏: 基本的なポリシーとして、開発、運営のすべてのメンバーに、サーバーの情勢や雰囲気を掴むために、一般のサーバーに入ってプレイするように指導している。私がどのサーバーで、どれぐらいプレイしているのかについてはご想像にお任せしたい(笑) ・新海域が次々と追加されたが、本拠地であるヨーロッパでのクエストを追加する予定はないのか? 渥美氏: 先日、ヨーロッパで新しい衣装が追加された時はそれに合わせてクエストも追加した。そういう機会があれば追加していきたいと考えている。それから、「大航海時代 Online」は、15世紀から始まって、16世紀、17世紀と歴史が後ろの方にずれていっているので、新しいネタも出てくるのかなと考えている。 ●「真・三國無双BB」 回答者:開発プロデューサー藤重和博氏
藤重: 本来なら私が一番うまくないとおかしいが、実際には私より強い人に出会うことがある。ただ、「真・三國無双BB」はアクションだけでなく、戦術や武器の選択も重要な要素。私が好きな武器は最近追加された「棍」。アニメーションも格好良く、お気に入り。 ・争奪では一進一退が続くことが多い。テンポアップなどの変更は考えていないのか? 藤重: あえて一進一退が楽しめるような調整にしてあるが、みなさんのご意見を聞きながら今後も調整していきたい。 ・影浩宣はまた現われるのか? 藤重: 影浩宣は昨年末にゲーム内に現れた吟遊詩人。テーマソングを歌っていただいている影山ヒロノブさんから取った名前。また現れていただきたいな(笑) ●「三國志 Online」 回答者:開発プロデューサー上野彰三氏
上野氏: ケースバイケースで使い分けることをお勧めする。移動時はマウス、戦闘ではキーボードというのが私のお気に入り。 ・呂布が好きだが、史実では三国時代には彼はすでにいない。今後登場する予定はあるのか? 上野氏: 「三國志 Online」は、ひとつの時代に絞っているわけではなく、三国志の物語の最初から最後までを楽しめるようになっているので、三国志時代以外の武将ももれなく登場させていきたい。ですので、呂布と出会う機会も考えている。どのような形で登場するか、期待してほしい。 ・サーバー(ワールド)名はどうなるのか。βテストでは長江だったが、黄河などの川の名前になるのか? 上野氏: サーバーの名前は、中国の名所から撮っていく予定。来週スタートのプレオープンからサーバー名が公開されるので、ぜひ参加してほしい。 ・プレオープンから正式サービスへの移行に際し、データの移行は行なうのか? 上野氏: プレオープンで育てたキャラクタは、そのまま正式サービスでも使えるようにする予定。 ・ゲームを知らない女性でもプレイできるのか?
上野氏: チュートリアルを入れて初心者でも楽しめるようにしている。「三国志」のネタは入っているが、それを知らなくても「ああ、そうなんだ」と理解を深めていけるようになっている。「三国志」は、小説や漫画やウチのゲームなどがあり、「三國志 Online」を皮切りにこの世界に入っていくこともできるのではないかと考えている。
□コーエーのホームページ (2007年9月23日) [Reported by 中村聖司]
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