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【東京ゲームショウ2007レポート】

SCEJ「GT5プレゼンテーション」を開催
「GT5」の構想の一部を公開

9月20日~23日 開催予定(20、21日はビジネスデイ)

会場:SCEJブース クローズドシアター内


 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCEJ)は、東京ゲームショウ2007の同社ブース内のクローズドシアターにて、PS3「グランツーリスモ5 プロローグ」のプレゼンテーションを約30分行なった。

 プレゼンテーションでは、株式会社ポリフォニーデジタル代表取締役 山内一典氏の解説により、まず発売日、発売形態が伝えられた。そして、PS3ならではのオンライン機能で実現した、“ゲームにとどまらず、カーライフを『グランツーリスモ』を通じて届ける”という試みについて、次々に紹介されていった。30分と短い時間だったこともあり、主に新機能の列挙になっているが、その内容は充実している。GTファンならずともご覧頂きたい。


■ PS3のパワーとオンライン機能で最高のカーライフを実現する第一歩

「グランツーリスモ5 プロローグ」

    発売日:12月13日
    価格:Blu-ray Disc版:4,980円、ダウンロード版:4,500円
    10月20日 ダウンロード開始予定(無料体験版)


制作元の株式会社ポリフォニー取締役、山内一典氏。短い時間ながら内容満載のプレゼンテーションとなった
 まず冒頭で発表されたのは発売日と発売形態について。本作の発売日は12月13日。PS3ならではのポイントとして、発売方式をBlu-ray Discによる従来のパッケージ販売のほかに、ダウンロード販売も同日に開始される。価格はダウンロード版のほうが480円ほどリーズナブルとなっている。

 また、無料体験版のリリースも伝えられた。こちらは10月20日に配信開始。この10月20日という配信開始日は、10月24日に開催される「東京モーターショー」に理由がある。東京モーターショーで発表される新しいスポーツカーはGT5プロローグの無料体験版に早くも収録されるのだが、20日時点の体験版では一部の車以外は姿が隠されており、プレイできない。これが東京モーターショーの開催にあわせてベールを脱ぎ、プレイ可能になるという。

 現実の発表というイベントが、同タイミングでGT5プロローグにもアクションを起こすわけだ。オフィシャルサイトのグランツーリスモ・ドットコムのGT5プロローグコーナーでは、すでに、10月24日に「東京モーターショー開幕にあわせ体験版上にてアンヴェイルイベント実施予定」という告知が掲示されている。

プレゼンテーションの最初に公開された発売日、販売形態。Blu-ray Disc版とダウンロード版の同時発売には驚きが隠せない。右は「GT5」へと至るロードマップ。プロローグで成長したGT Lifeの一編が体験できるわけだが、「GT5」の姿はよりとてつもない変貌を遂げそうだ

・オンラインと融合したトップ画面「マイページ」

メインメニューであり、オンライン情報も総合して表示する「マイページ」
 いわゆるメニュー画面にあたるトップ画面は、オンライン情報と融合した「マイページ」に進化。オンラインの情報が各種表示される。背景はリアルタイムレンダリングされる一種の壁紙のようなもので、好みの景色と車に組み合わせを変更できる。

 画面上部には時計や地名、気温、マーカーが光る地図が表示されていて、世界中のオンラインユーザーが過ごす場所やそこの時間を見られる。左にあるカレンダーには、オンラインで開催されるイベントなどの様々なスケジュールが表示される。

 下側にはテキストによるニュースが右から左にスクロールしていた。このニュースはゲーム内に関する情報はもちろん、世界中のモータースポーツ関連のニュースなども次々に順次更新されて表示される。この機能はすでにプレゼンテーションの時点ですでに更新されているということで、このときには一昨日に亡くなったコリン・マクレー氏のニュースや、まさに今その場で行われていた東京ゲームショー開催のニュースなどが流れていた。

 実際にプレゼンテーションで解説されたのはここまでなのだが、下に掲載しているマイページ画面のスクリーンショットには、メニューに「HOME」の項目があるなど、まだなにか秘密がありそうに感じさせる。

【マイページのスクリーンショット】
同日に公開されたスクリーンショットより。背景の車との組み合わせが変わっているほか、メニューには「HOME」などの気になる項目も見られる

・「レース面の進化」1080p、60フレームの世界で16台が走行! 内装視点も登場

待望の内装視点が登場! 内装にリアルタイムに陽光が入り、質感が伝わってくるクオリティは圧巻
 メイン要素といえる「レース」の変化だが、レース前に設定するドライビングオプションで、車のシミュレーションを「スタンダード」と「プロフェッショナル」の2つから選択可能になった。これは、GTシリーズに対して、ユーザーから寄せられた中で最も多い要望である「車の運転が難しい」という声、そしてコアなユーザーからの「もっと難しい本格的な操作を楽しみたい」という声、この正反対の要望を実現するための進化ということだ。

 PS3にハードを移し、さらに熟成を重ねてきたことによる、ダウンロードリリースされた「GT HD」と比してもGT5のグラフィックスは確実に進化している。レース画面のクオリティは1080pの60フレーム、リプレイ画面は走行中よりも豪華なエフェクトをかけるということで、解像度1080pの30フレームになる。

 ピットメニューというレース直前のシーンも、1080pの60フレームのフルレンダリング。山内氏はGT4のオープニングにあったシーンを例に、「GT4ではそうしたシーンがムービーであったのに対して、PS3なら同程度のクオリティのものなら、リアルタイムフルレンダリングで描画できる」と、グラフィックパワーの違いを解説した。

 高速オーバルトラックの「デイトナスピードウェイ」もお披露目された。レース中は同時に走行可能な車が16台に増加していることもあり、スタート時に連なっている様は迫力がある。CPUが運転するAIも新たに構築され、今まで以上に賢くスムーズに走るという。また、ファン待望の車の内装画面視点がすべての車に加わる。内装のリアリティは高く、走行中に車の向きが変わり、陽の光が内装に入ってくると自然な陰影をつけていた。

【レース関連のスクリーンショット】
ピットメニューからレースの模様までのスクリーンショット。16台が同時走行しているのは高速オーバルコースの新トラック「デイトナスピードウェイ」

【マスキングされたGT-Rのスクリーンショット】
試作車がテストコースを走るときに仮装される、マスキングされた次期GT-Rも登場。10月24日の東京モーターショーまでこの状態で公開されている

・オンラインを通じて新車種が登場する「オンラインカーディーラー」

 「ガレージ」では、乗車する車を変えると、前述のマイページの背景中の車が変化する。背景も変更でき、様々な組み合わせを楽しめる。また、「カーディーラー」には「オンラインカーディーラー」が登場。自動車メーカーからのプレスリリースやニュースが更新され流れるほか、メーカーから新しい車が発表されるとゲーム中にも登場したり、試乗できるようになったりする。また、「チャンネル」という機能からは、車のプロモーションビデオなどが配信される。

ガレージの新要素「オンラインカーディーラー」は、オンラインを通じて車メーカーが発表した新車種の追加などが行なわれるという。下段の3枚の画像は「チャンネル」という機能でプロモーションビデオを再生しているところ

・世界中のカースポーツ映像コンテンツを楽しめる「グランツーリスモ.TV」

世界中のカースポーツ関連の映像や番組を観られるようにするという「グランツーリスモ.TV」
 この機能は、世界中の車に関連する映像や番組をグランツーリスモを通じて観られるというオンラインサービス。このプレゼンテーションの時点で10以上のラインナップがあるように見えたが、さらに続々と追加されていくという。プレゼンテーションでは山内氏がリストに並んだアニメーションサムネイルのひとつ「Best MOTORing」を選択。すると、映像がスムーズに再生された。次にレースの中継番組「Super GT 2007 FUJI」、「Top of the Drifting World」と切り替えていく。待ち時間などもほとんどなくスムーズだ。

 山内氏は夜遅く家に帰ると「レースの中継やってないかな? 車関連の番組やっていないかな?」と、テレビのリモコンを手に取るというのだが、車関連の放送は、たとえば「F1」は一定のオーディエンスが見込めるが、その他大半の車関連コンテンツは視聴率が少なく、有料コンテンツなどに限られ、一般的なテレビ放送では見ることが難しい状況だ。

 そこでDVDという販売方式で提供されているものを頼るわけだが、実際に販売店の店頭に行って選ぶのは苦労する。もっと気軽に楽しめる仕組みになれば、F1のように何千万人が観るコンテンツにはならないかもしれないが、何百万人が観るものにはなるかもしれない。車関連の映像コンテンツはそういう可能性を秘めているのではと考えたという。「グランツーリスモ.TV」というサービスは車好きである山内氏本人の想いがきっかけになっていることを語ってくれた。

【グランツーリスモ.TVのスクリーンショット】
HDDに保存するのか、ストリーミングになるのかなど詳しい形式は定かでないが、地上波のテレビ放送では観られないようなカースポーツ番組が楽しめるという


締めくくりに出された「Gran Turismo Life」の図。ポリフォニー、メーカー、メディアがGT5にコンテンツを入れ込み、ユーザーがそれを存分に楽しむという、壮大な構図だ
 短時間ながら発売日、販売形式、体験版ダウンロード、新機能を中心とした内容と、中身の濃いプレゼンテーションとなった。また、プレゼンテーションの最後に山内氏は、レースゲームとしてのグランツーリスモの進化はもちろんだが、それ以外の「オンラインのグランツーリスモとは何か」という部分にも注目してもらいたいと語った。

 そして、「オンラインディーラー、配信されてくる映像やニュース、ネットワークを通じて楽しめる世界中の車関連コンテンツ。トータルなカーライフをグランツーリスモを通じて届けたい。」と締めくくった。


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□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□グランツーリスモ・ドットコムのホームページ
http://www.gran-turismo.com/jp/

(2007年9月20日)

[Reported by 山村智美]



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