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【連載第13回】韓国最新オンラインゲームレポート

Webzen、MMOFPS「Huxley」CBT記者懇談会を開催
PC/Xbox 360間のクロスプラットフォーム展開を正式発表

韓国にて9月13日~17日クローズドβテスト実施

正式サービス開始時期:未定
ビジネスモデル:未定


 Webzenは9月6日、「Huxley CBT 記者懇談会」を韓国ソウル市江南区清潭洞のカフェ「Platic」で開催し、9月13日から17日に行なわれる同作のクローズドベータテストの概要を公開した。

 「Huxley」はMMORPSとFPSを融合させた「MMOFPS」を標榜するWebzenの最新タイトルだ。最大200人による同時対戦が可能なFPSプレイ、Unreal Engine 3.0を用いた美しいグラフィックス、「Unreal」シリーズや「Gears of War」のBGMを担当したKevin Riepl氏がサウンドを担当するなど、現在16人から32人対戦が主流のオンラインFPSタイトルと比較して、度外れたスケールを備えた作品である。

 「Huxley」CBTは9月13日から17日までの4日間行なわれる予定で、現在、韓国国内限定でβテスターを募集している段階だ。17日以降のサービススケジュールやビジネスモデルは未定となっている。

 発表会では、PC版とXbox 360版とのクロスプラットフォーム対応が発表され、Xbox 360版ユーザー専用の勢力が登場することが発表されるなど、本作にかけるWebzenの意気込みが大きく感じられるイベントとなった。


■ 100人対100人の対戦を実現!! 種族によって異なる特殊なスキルや乗り物が登場

WEBZENの代表取締役キム・ナムジュ氏。「新ジャンルの開拓は冒険的ともいえるが、韓国オンラインゲーム市場で新たな道を示すと信じている」と抱負を述べた
各部位に応じて多様なスキルパーツを選択する事が可能。種族によって使用スキルが異なる
 「Huxley」は「Sapiens」と「Alternative」という2つのプレーヤー陣営と、NPC陣営「Hybrid」による3陣営間の戦いを描いている。人間をモデルにした「Sapiens」とパンキッシュな雰囲気の「Alternative」、「Hybrid」は腕が多数あるなど異形のキャラクタデザインが特徴的だ。それぞれの陣営には独自の種族が存在し、今回のテストでは「Sapiens」陣営の「One」、「Syn」、「Alternative」陣営の「Alteraver」、「Alternix」の2陣営4種族がプレイ可能だ。

 また、各陣営には、ユーザーの拠点となる都市が存在する。「Sapiens」にはNostalonia、「Alternative」にはEskaがそれぞれの都市として用意され、街を一種のロビーとして活用して、一緒に戦場へ行く仲間を募集したり、アーマーや武器を売買したりすることができる。この都市から鉄道や飛行機に乗ってバトルゾーンへ移動すれば、セッション形式でFPSの戦いが始められるシステムだ。今回のテストでは7つのバトルゾーンが実装されている。

 セッションのゲームモードはチームデスマッチが基本となっているが、他の仲間との協力プレイで攻略可能なクエストモードも盛り込まれるとのことだ。詳細な情報はベータテストの公開を待たなければならないが、コーエーのオンラインアクション「真・三國無双BB」のような、対戦だけに限らない多様なオンラインプレイを楽しむことができるようだ。

 本作の成長システムは、セッションの結果によって得たポイントでライセンスを取得し、そのライセンスに応じてスキルを習得したり、アーマーや乗り物に乗ることができるシステムとなっている。将来的にはチームメンバーにコマンドを与えられたり、スパイ能力やペット(傭兵)を駆使することができるスキルも追加されるとのことだ。

 キャラクタのカスタマイズ性も秀でており、ヘルメットには「赤外線レーダー」、チェストには「一定時間無敵」や「クローキング」、ブーツには「2段ジャンプ」など、スキルパーツを埋め込むことで、各種能力を使うことができる。武器の種類やプレーヤーパートに合わせて選択したいところだ。

人間をイメージした種族「Sapiens」。「One」(左)、「Syn」(右)

アウトローなイメージの種族「Alternative」。「Alteraver」(左)、「Alternix」(右)

「Sapiens」と「Alternative」の間に生まれたNPC種族「Hybrid」。「Romeo」(左)、「Pantino」(右)

「Sapiens」の都市「Nostalonia」(左)と「Alternative」の都市「Eska」(右)。「Alternative」の方がハイテク文明といったイメージだ


■ PCとXbox 360のクロスプレイが可能に! NPC種族「Hybrid」はXbox 360ユーザーだけに解放

パートナー企業として登壇したNVIDIAソフトウェアコンテンツ事業本部/アジア太平洋部長の飯田慶太氏。「2004年、初めて『Huxley』に出会って一緒に仕事をすることになった。WEBZENとの仕事は良い経験となり、とても嬉しく思う」と語った
「Huxley」の紹介をするプロデューサー、カン・ギジョン氏
 この日の発表でとりわけ注目を集めたのが、2006年のE3で発表されたXbox 360版「Huxley」の新情報が公開されたことだ。Xbox 360版では、PCと同等のゲームプレイに加え、Xbox LIVEを利用して、PCとXbox 360間でのクロスプラットフォームプレイが可能になるという。また、今回NPC陣営として公開された「Hybrid」は、Xbox 360版ではプレイアブル種族として実装されることも明らかにされた。

 Windows VistaとXbox 360のクロスプラットフォームプレイで話題を集めた「Shadowrun」では、公平な対戦環境が追求された結果、いずれかのプラットフォームでのプレイに特別にメリットが与えられることはなかった。

 しかし、Xbox 360専用の陣営といった明確な差別化は、同じクロスプラットフォームを売りにした「Shadowrun」とは正反対で面白い試みだ。韓国市場に限って言えば、PCプラットフォームのユーザーと比較してコンソールユーザーが伸び悩んでいることもあり、マーケティング面においても効果的だと感じる。

 しかし、様々なパッチやファイル容量の大きいアップデートが常々重ねられるPCオンラインタイトルのアップデートに、Xbox 360プラットフォームをどのように追従させていくのか気になるところだ。

 この点についてカン・ギジョン氏は、マイクロソフトと詳細を協議中だとしながらも、すべてのエリアやコンテンツを共通とするのではなく、クロスプレイエリアを設けるなど共有コンテンツを絞ることで実現に結びつける見通しを述べた。今後の情報に注目したいところだ。

 「Huxley」の海外展開については、中国The9と3,500万ドルでパブリッシング契約が成立され、 欧米、ヨーロッパ及び他のアジア地域とのサービスも現地パブリッシャと交渉中とのことだ。尚、クローズドベータテストの模様は本連載にて取り上げる予定。100対100の対戦の模様を楽しみにしていてほしい。



公開されたプレイ画面。赤外線レーダーでクローキングを使用したプレーヤーを探し出したり、ビークルを乗り回すシーンも。第1次クローズドベータテストでは、ビデオカードはGeforce 6600GT、メモリー1Gが最低スペックになるという。これはオープンベータテストまでにはGeforce 5600世代まで下げられる予定だ

□Webzenのホームページ
http://www.webzengames.com/
□「Huxley」のホームページ
http://www.huxley.co.kr/

(2007年9月11日)

[Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]



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