参加料金：無料

　株式会社セガは、東京都・お台場にある「東京ジョイポリス」で、「『頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED』～ヤングマガジンGP～」決勝大会を8月26日に開催した。

　「『頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED』～ヤングマガジンGP～」は、アーケード用レースアトラクション「頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED」が東京ジョイポリスに導入されたことを記念して開催された、同アトラクションを使った初の公式大会。7月28日から行なわれた予選大会の勝者15名(本来は16名だったが、1名欠員が出た)によって雌雄を決した。

　「頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED」は、「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズの最新作「頭文字D ARCADE STAGE 4」を東京ジョイポリス向けにアトラクション化したもの。実際に実車に乗り込んでゲームを楽しむことができ、プレーヤーの操作に合わせて筐体自体も動くようになっている。1プレイ600円。1台の筐体に2人(運転席と助手席)まで同乗できる。

　本稿では、予選大会を勝ちあがってきた15名の選手によるハイレベルなバトルが繰り広げられた「『頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED』～ヤングマガジンGP～」決勝大会の模様をお伝えする。

これが、東京ジョイポリスに設置されたアトラクション「頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED」。係員の指示に従って、実際に運転席に乗車する

■ カップル同士の対戦も実現した1回戦～準決勝

大会をおおいに盛り上げてくれたお三方。左から解説の新井氏・松本氏、実況の斉藤氏

　「『頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED』～ヤングマガジンGP～」決勝大会を始める前に、まずは本大会の解説者を務める「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズのプロデューサー新井健二氏と同シリーズのディレクター松本功氏の紹介が行なわれた。

　このとき、新井氏を迎え入れるコールがかかると、会場から一斉にブーイングが。どうやら、「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズの大会ではお馴染みの光景のようで、初っ端から手荒い歓迎を受けた新井氏は「知っている方ばかりでガッカリです」と反撃していた。これには、会場全体が大爆笑。実に和やかなムードで決勝大会は開幕した。

　決勝大会は、トーナメント方式(1回戦の相手はくじ引きによって決定)による勝ち抜き戦によって進行。とにかく先にフィニッシュラインを通過したほうが勝者になるという、いたってわかりやすいルールが採用されていた。使用車種は、ハチロクとFDの2台。バトルの舞台となったコースは「妙義」で、1回戦が「下り・昼・晴れ」、2回戦が「上り・夜・晴れ」、準決勝が「上り・昼・雨」、決勝が「下り・夜・雨」という設定のもとレースが行なわれた。

　また、バトルを始める前にジャンケンを行ない、勝ったほうが、乗車する車(ハチロクかFD)もしくはスタート位置(前方、後方)のどちらかを先に選択、負けたほうはもう一方の選択権を得る(例えば勝者がハチロクを選んだ場合は、敗者は自動的にFDになるが、そのかわりにスタート位置を先に決めることができる)、という手順を踏みつつ大会は進められた。

　会場が最初に盛り上がったのは、1回戦の対戦相手を決めるくじ引きのとき。決勝大会に進んできた15名の中に1名だけ女性ドライバーがいたのだが、実はこの方、カップルで決勝大会に進んできており、なんと1回戦で彼氏と対戦することに。これには、実況の方も「カ、カップル!?」と素直に驚いていた。またこの15名の中には、全国大会の準優勝者9･6(クロ)氏もおり、「前大会で準優勝だった選手が優勝する」というジンクスがあることから、今大会の優勝候補の本命として名前を挙げられていた。

　さて、気になるバトル内容のほうはというと、ルールがルールだけに、レースの大半は、コーナリング中だろうがストレートを走行中だろうが、先行するプレーヤーが後方から追い上げてくるマシンをひたすらブロックするという展開。レース中、実況の方が「もはやこれは格闘技ですね」とコメントするほど激しい戦いが第1試合から続いた。

カップルバトルで会場を盛り上げてくれたリョウコさん(左)とパピンコ氏(右)

　1回戦から準決勝まででもっとも印象に残ったのは、なんといってもカップル対戦となったリョウコさん(ハチロク)vsパピンコ氏(FD)のバトル。お互いになんとなくやりづらそうな雰囲気の中、見事なドライビングテクニックを披露したリョウコさんが勝利した。リョウコさんは、このあと準決勝まで進出。接戦の末ヒゲ氏に惜しくも敗れたが、巧みなマシンコントロールを随所に見せてギャラリーを沸かせていた。

2つのライブモニターでバトルを観戦。ギャラリーも食い入るように見つめていた	「ぶ、ぶつかるっ」と、見ているこっちのほうが冷や冷やしてしまいそうなほどイン側ギリギリを攻めていた

■ 大本命の9･6氏が評判通りの走りを見せて優勝。そして待ちに待った(?)表彰式

　一瞬の判断ミスも許されない激戦を制し、見事決勝戦まで勝ちあがってきたのは、9･6氏とヒゲ氏の両名。互いに卓越したドライビングテクニックを有する。特に9･6氏のほうは全国大会で準優勝に輝いた実績を持つだけあって、相手をブロックしたり、イン側ギリギリを走行するなどの緊張感がグッと高まる場面でも、どこか余裕が感じられた。

　決勝戦を始める前に、解説者のお二人に優勝予想を聞いたが、新井氏は「勢いに乗っている9･6氏」、松本氏は「実績のある9･6氏。ジンクスもありますし」と述べた。

ブロックする技術等、すべての面でほかの参加者を上回っていた9･6氏の走り

　決勝戦は、ジャンケンに勝ったヒゲ氏がハチロクでスタート位置は前方、9･6氏がFDで位置は後方という設定でスタート。今回も、これまでのバトルと同様に、先行するプレーヤーが後方の車をブロックして、なんとしても1位を死守するという展開になった。

　抜きつ抜かれつのデッドヒートを制し、見事優勝に輝いたのは、大方の予想通り9･6氏となった。途中何度かヒゲ氏に前に出られる場面もあったが、奇しくも「前大会の準優勝者が優勝する」という「頭文字D ARCADE STAGE」シリーズの大会のジンクス通りの結果となった。

表彰式には「ミスマガジン 2007」でセガ賞を授賞した伊勢みはとさんも参加。ギャラリーの注目を集めていた

　決勝戦のあと、同フロア内の「Vステージ」に移動して今大会最後のプログラムである表彰式が行なわれた。これには、新井氏と松本氏のほか、本年度の「ミスマガジン 2007」でセガ賞を授賞した伊勢みはとさんも登場。優勝・準優勝者に盾と賞品を進呈した。そして最後に、解説者のお二人が「今日は本当にありがとうございました。レベルの高い争いに驚きの連続でした。今後も『頭文字D』シリーズをよろしくお願いします」と述べ、「『頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED』～ヤングマガジンGP～」決勝大会は閉幕した。

優勝・準優勝者に盾などを手渡す伊勢さん。貰うほうはやや緊張気味だった	最後はみんなで記念撮影。伊勢さんの隣が準優勝者のヒゲ氏。その隣が優勝した9･6氏	表彰式終了後、ギャラリーも含めてじゃんけん大会が開かれた。勝った人には、「頭文字D」グッズのほか、伊勢さんの私物であるポーチなどが贈呈された

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□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「ジョイポリス」のページ
http://sega.jp/joypolis/home.shtml
□関連情報
【7月9日】セガ、東京ジョイポリス「頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED」
優勝者/準優勝者にはミスマガジン2007：ファイナリストが表彰
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070709/joyp.htm
【6月13日】セガ、「東京ジョイポリス」で「頭文字D」をアトラクション化
「頭文字D ARCADE STAGE 4 LIMITED」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070613/inid.htm

(2007年8月27日)

[Reported by 中野信二]