22世紀。人類は無限のエネルギーを生産する超自然的な制御法の理論化に成功、旧テクノロジーとなった科学は全世界的な禁止事項となった。しかし、人類同士の紛争は止まることなく続き、魔法理論に基づく殺傷行為は熾烈を極めた。そしてついに人類は命を持った禁断の生態兵器「GEAR」を生み出してしまった。
某先進国は、「GEAR」の市場を独占し他国を制圧しようとした。しかし、本来従順であったはずのこの兵器の中から、ある日ひときわ強力な戦闘能力と確固たる意志を持った一体が出現する。それは、自らを「ジャスティス」と名乗り、種の存在意義を唱え、全世界の「GEAR」を従えて人類に宣戦布告した。
これに対して人類は、急遽団結、対GEAR組織「聖騎士団」を結成。
ここに人類対GEARの戦い「聖戦」が勃発。全面戦争となった。
……聖戦は、百年の永きにわたった。
幾多の壮絶な戦いの末、ジャスティスは「次元牢」深くへと封印された。そして司令塔を失ったGEARたちはなす術もなく次々と駆逐されていった……。
こうして人類は勝利を収め、再び平穏な日々を取り戻したかに思えた。しかし、その平穏が束の間であることに、気づいている者たちもいた。数年後の悪夢を予測するほんのわずかの者たちが。
聖戦終結から5年後、封印決壊の疲労からか、ジャスティス復活を予感させる空気が世界を包んだ。事態を重く見た国際連合は「第二次聖騎士団」の結団に向け、人員選考のため、世界規模の武闘大会の開催を決定。強者を切望するあまり、優勝者にはいかなる望みのものでも与えられることが約束された。さらに、罪人の出場、ついには試合中の殺人を認めるといった過酷なものになっていった……。
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