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E3 Media & Business Summit現地レポート

「E3 Media & Business Summit」メイン会場編 Part1
出展規模縮小だが「Wii Fit」などプレイ可能

7月11日~13日 開催(現地時間)

会場:Barker Hangar

Baker Hungerのとなりは空港
 Entertainment Software Association (ESA)が主催するE3(Electoric Entertainment Expo)の2007年度は、メディアやバイヤーを対象とした招待制イベント「E3 Media and Business Summit」と名を変え、会場も前回までのロサンゼルスからサンタモニカへと移動。さらにもっとも顕著な変更点としては、巨大なコンベンションセンターを中心としたイベント色豊かなものから、商談を中心とした、市内ホテルでのカンファレンスとミニブースによる商談をメインとしたトレードショーとしての体裁の変化といえるだろう。

 なにしろ、各社がブースを用意するメイン会場となっているはずのBarker Hangarは、サンタモニカ市街から少し離れたSanta Monica Municipal Airportという小さな空港のまさに真横にある倉庫。カンファレンスなどが行なわれているホテルとの行き来はシャトルバスで20分程度かかるため、交通手段こそシンプルながらも、我々メディアにとっては移動にかかる時間が多いということもあり、なかなか足が向かなかったことは確かだ。また、今回のE3全体がメイン会場規模を縮小し、とくにメディアにとっては以前にも増してカンファレンス中心のスケジュールが組まれていることもあり、会場となるホテルとメディアセンターでの取材でめいっぱいになっていることもその要因といえるのではないだろうか。

■ コンパクトにまとまった出展形態

会場規模はかなりコンパクトなものになっている
 Barker Hangarでは、従来とは比べ物にならないほど縮小された各ブースが理路整然と並んでいる。会場全体のスペースとしては、幕張メッセの1ホール程度。正方形のブースと、それを2つに割ったミニブースの2タイプしか存在しない。ド派手なセットやショーアップされた什器やフィギュア、コンパニオンなどはなく、ディスプレイされているものは各社共通のネームプレートや設置什器を使用している。従来のE3に一度でも参加したことのある人なら「これが? あのE3?」と思わず言ってしまいそうになるほど、「地味」だ。あとは出展タイトルを遊ぶだけだ。

 しかしながら、これが「E3」だな、と思うのは、マイクロソフト、任天堂、ソニー・コンピュータエンタテインメントがずらっと並んでいること。その隣はこれまた世界最大のソフトメーカーといわれるElectronic Artsだ。

 早速各ブースで目立った出展タイトルをチェックしていこう。任天堂ブースには、宮本 茂氏がメディアブリーフィングで発表していた「Wii Fit」と、これまた宮本氏が手がけている「Super Mario Gyalaxy」のWii2タイトルが出展。

「Wii バランスボード(仮)」は後部にインジケーターが付いている
 「Wii Fit」は実際に「Wii バランスボード(仮)」とセットになっており、11種類のメニューが用意されていた。ブリーフィングで公開された「ヘディング」のほか、「スキージャンプ」や「フラフープ」などのミニゲームと、4つのエクササイズなどを実際に試すことができる。「Wii バランスボード」は、靴を履いても反応してくれる模様(記者は靴を脱いで試したが、靴にビニールカバーをかけてプレイしている来場者もいた)。どうやら足の裏にかかる力を細かく計測することで、姿勢の変化を検出するような方法が取られているようだ。ワイヤレスで、本体後部にWiiリモコンと同じ青いランプが付くことでリンクが確立される。

 ミニゲームは同じ行動をずっと取っているだけでは終わらないようになっている。例えばフラフープは腰で回転させていると、途中でさらにフラフープが追加されるのだが、その際は頭をフラフープが飛んでくる方向に傾けてちゃんとキャッチすることになる。1つのミニゲームを終えると、ちょっと運動した気分になったが、これはいかに記者が普段運動していないかの証拠だろう。今までも健康器具との連携ソフトがコンシューママシンで出なかったわけではない。この「Wii Fit」の優れている点は、まだ煮詰めの段階だと思われるが、この時点でも非常に遊びやすいということと、今回は試せなかったが、記録を付けていくことで、変化がわかりやすく表示されるということだろう。

【Wii Fit】


「Super Mario Galaxy」
 「Super Mario Gyalaxy」は、初出展から1年以上経過しているが、遊べる星が増え、それぞれの星によって個性的な仕掛けが用意されているようだ。このゲームの魅力的なところは、重力の概念をうまくゲームシステムに取り込んでいるところと、カメラワークだろう。3Dのマリオといえば、ニンテンドウ64の「マリオ64」が元祖だが、その後3Dマリオは、ニンテンドーゲームキューブの「マリオサンシャイン」以降、カメラワークの改良を続けてきた。今回は3Dでありながら、移動感覚は2Dっぽいものがあり、カメラもうまく追随してくれる円熟味のようなものがあった。Wiiのコントローラによる操作性とゲームシステムが生み出す効果により、過去の3D「マリオ」のどれよりも遊びやすい。ヌンチャクスタイルでポイントし、Aボタンでアイテムを回収したりできるようになったのも便利だ。

「Devil May Cry 4」
 カプコンには、PS3/Xbox 360「Devil May Cry 4 (DMC4)」(出展はPS3版)、Wii「resident evil THE UMBRELLA CHRONICLES」、「ZACK&WiKI(宝島Z)」といったタイトルが並んでいた。「DMC4」は体験版。○ボタンで「DEVIL BRINGER」という新しいシステムにより行動範囲が広がった。R1ボタンを押してロックオンした対象の敵を○ボタンを押してつかんだり、青いサークルに入ると移動先が青く点滅し、その際にR1+○ボタンを押すことで遠距離に移動できる。移動中のカメラアングルは高さを表現したものが多く、爽快感にあふれている。△ボタンで斬撃し、さらに○で敵ををつかんで倒し、斬撃や射撃で追撃といった行動も可能。従来の打ち上げからのコンビネーション(R1+左スティック敵と逆方向+△)からでもこの○ボタンを使えば、空中で攻撃→つかんで叩きつけてバウンドさせることができるので、さらにコンボが続くはず?

「resident evil THE UMBRELLA CHRONICLES」
 Wii「resident evil THE UMBRELLA CHRONICLES」では「Zapper(仮)」でプレイできた。主観視点のFPSのような画面だが、キャラクタの移動はオート。プレーヤーは迫ってくるゾンビの射撃に集中できる。ヘッドショット以外はあまりダメージが与えられずになかなかゾンビが倒せないので、初期状態ではちょっと難易度が高いかもしれない。途中でマシンガンなどを拾って使いこなすことでパワーアップするが、弾切れには注意。また、リロードは「Zapper」を振ることで行なうので、ゾンビを狙っている途中で弾切れしないようにしないと狙いを付け直すのがちょっと難しくなる。こればかりはヌンチャクスタイルでプレイしたほうが楽かもしれない。



□E3のホームページ
http://www.e3expo.com/
□関連情報
「E3 Media and Business Summit」記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070712/e3link.htm

(2007年7月13日)

[Reported by 佐伯憲司]



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