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利用料金:無料(アイテム課金を予定)
「アミーゴ・アミーガ」は、いまや珍しくなくなった純国産のMMORPGであり、開発はドワンゴを母体としたオンラインゲーム開発会社ゲームズアリーナが担当し、チュンソフトが企画、監修を行なっている。ディレクターは元ドワンゴで「ストラガーデン」等の開発に携わってきたゲームズアリーナの山口尚氏が担当し、プロデューサーはチュンソフトの代表取締役社長の中村光一氏が務めている。 パブリッシャーは大手オンラインゲームパブリッシャーのNHN Japan。同社は、昨年「ファミスタオンライン」や「メテオスオンライン」など、日本オリジナルタイトルのパブリッシング事業を本格的にスタートさせ、オンラインゲーム市場を大いに盛り上げてくれたメーカーである。12月27日には、国産MMORPGの主要通信ライブラリMPS(MassplayerSystem)の開発元であるマルチタームを完全子会社化。2007年も引き続き国産タイトルを増やしていく方針を明らかにしたばかりだ。 「アミーゴ・アミーガ」は、そうしたNHN Japanのラインナップの中でも最有力タイトルと目される今年期待のMMORPGだ。本稿では、取材を経て判明した「アミーゴ・アミーガ」の魅力をご紹介していきたい。
■ 「アミーゴ・アミーガ」の随所に散りばめられた中村光一イズム
その原点は、チュンソフトのオンラインゲーム第1弾となるゲームキューブ向けネットワーク対応RPG「ホームランド」にあり、主人公自身が用いる変身アイテム“マスコット”に変わる、新しいキャラクタシステムが“アミーゴ”と考えるとわかりやすいかもしれない。 アミーゴは、イス、ベンチ、看板、モップなどあらゆるオブジェクトが対象で、山口氏によればその総数は500種類以上だという。常時はフィールドに静止オブジェクトとして鎮座し、自分の主が現われるのを静かに待っている。アミーゴを仲間にするには、一定の条件を満たす必要があるが、その“条件”は同作における謎解きそのものであり、プレーヤー自ら試行錯誤を繰り返して見つけ出す必要がある。代表的な例としては、アミーゴが好む“キラキラ”を持っていること、あとはレベル、クエスト、職業などさまざまな条件が付加される。 プレーヤーが条件を満たした状態で近づくと、静止オブジェクトが突如として活性化してアミーゴとなり、飛び跳ねたり、うねうね動いたりしてプレーヤーに話しかけてくれる。このアミーゴの活性化の演出は、サーバー側ではなくクライアント側で処理されるため、他のパーティーメンバーにはそれを見ることができない。自分だけに反応してくれるという演出が、アミーゴを見つけた時のうれしさを何倍にも増幅させてくれる。 アミーゴは仲間にして一緒に戦うだけでなく、家やテント型のアミーゴはフィールド上に配置して居住することができ、内部にイスや机といった家具型アミーゴを配置することもできる。ちなみにテント型アミーゴは、内部でHPの回復が行なえるだけでなく、他のユーザーも呼び入れることができる。さらに、テントアミーゴ設置後は、どこからでも瞬時にテントまで戻れるというスペシャルな機能が付いている。また、生産に関しては、アミーゴごとに得意分野があり、採取、合成、分解という3つの生産プロセスを手伝わせることができる。 このアミーゴシステムに関して、フィールド上の静止オブジェクトを“ペット”として仲間に入れるのではなく、あくまで“お友達”として会話という1対1のコミュニケーションを経て仲間に迎え入れるようにしたのは、中村光一氏の発案と言うことで、中村氏はそのほかにも極力シンプルにしたメニューデザインや、各アミーゴの扱いなどについて、アドバイスを与えているという。
特にアミーゴに対する中村氏のこだわりについては、いくつかおもしろいエピソードを伺ったのだが、ストーリー上のネタバレになるため、ここでふれることは控えたい。逆に言えば、同作にはそれだけストーリーと謎解きの楽しみがあるMMORPGということでもある。アミーゴのアイデアに関しては、機会があれば中村氏ご本人に、直接伺ってみたいところだ。
■ 生産システムはすべてスロットゲームに。将来的にはデュエルやオークションなども
ナゼットさんを見つけるとクリア、というわけではなく、実際にはストーリーを消化していくことで新たな事実が判明し、世界を覆う大きな存在も次第に明らかになる。この存在を倒すとクリアとなるかどうかは現時点では不明だが、通常のRPGと同様にわかりやすい敵が存在するMMORPGになるのは間違いなさそうだ。 バトルシステムは、「ストラガーデン」と同様にエンカウント方式を採用し、好きなアミーゴと二人一組で戦うことができる。スキルを組み合わせることでコンボが発生し、敵に大ダメージを与えることができる。他のプレーヤーとパーティーを組むことで最大10コラボまで繋げることができるようだ。 生産システムに関しては、すべて「スロットゲーム」で当たり外れを決めるという割り切ったシステムを採用している。採取は採掘、伐採、収穫、釣りの4種類があり、採取で得た素材を合成することで新たなアイテムを生み出すことができ、逆に分解でアイテムから素材を抽出することができる。「アミーゴ・アミーガ」では、これらの成功失敗、クオリティの設定をすべてスロットゲームで決める。 スロットの“当選確率”は、ベースとなるスキル値と、サポートさせるアミーゴの能力で決まる。あとは運次第で、採取に必要なアイテムさえ所持していれば連続して回すこともできる。非常にシンプルでわかりやすいシステムだ。合成は、素材作製、武器作製、防具作製の3つのスキルがあり、分解にも固有のスキルが設定されている。中には分解でしか手に入らないアイテムや、将来的には有料アイテムの分解も可能になるようだ。 最後に1月末から2月初旬にかけて予定されている正式サービス以降のアップデート計画についてまとめておきたい。まず、有料アイテムについては、経験値アップアイテムや攻撃・防御力アップアイテムなどブースト系のアイテムのほか、武器、防具、消費系アイテム、合成用素材などの販売を予定しているという。肝心のアミーゴについては、有料販売するつもりはないということで、週に1回程度の頻度で新しいアミーゴを実装していく方針だという。
正式サービス後は、徐々にメインストーリーに絡んだシナリオクエストが実装されるほか、定期的に新コンテンツも盛り込まれる。現時点での構想としては、闘技場でのデュエルシステム、インスタンスダンジョンシステム、オークションシステムなど。これらはいずれも春以降の実装を予定しているという。この記事を読んで気になった読者は、まもなくスタートするオープンβテストに参加してみてはいかがだろうか。
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□NHN Japanのホームページ (2007年1月5日) [Reported by 中村聖司]
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