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ゲームポット、カジュアルMMORPG「ラテール」体験レポート
ビギナーに優しいシステムを盛り込んだ横スクロールアクション

今冬正式サービス開始予定

利用料金:無料(アイテム課金制を予定)

 株式会社ゲームポットは、韓国Actoz Softが現在開発しているカジュアルMMORPG「トキメキファンタジー ラテール」(原題「LaTale」)」の日本サービスを今冬に開始する。12月中にもクローズドβテストを開始する方針で、ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金制を予定している。


■ アバター機能を重視したカジュアルアクションゲーム「ラテール」

取材に応じていただいた「ラテール」担当ディレクターのキム・イネ氏。すべて女性で構成されている「ラテール」運営チームのリーダーだ
「ラテール」の強みはアバター要素の充実ぶり。ファッションアイテムにより、強さを追求しながら、自分好みの見た目のキャラクタが育成できる
 「ラテール」は、子供や女性などライト層を強く意識した横スクロール型のカジュアルアクションMMORPG。このジャンルは、日本でもネクソンジャパンの「メイプルストーリー」やNHN Japanの「アラド戦記」など、いくつか類例が見いだせるが、難しい操作を必要とせず、低スペックPCでもプレイでき、基本プレイ無料、そして何より“ベルトスクロールアクション”に懐かしさを感じさせることなどから、日韓で根強い人気を誇るジャンルのひとつとなっている。

 「ラテール」は、横スクロール型のアクションゲームでありながら、エリアの果てで1ステージが終わるわけではなく、エリアの先にはまた別のエリアに繋がっている。ちょうど街を中心に網の目のようにエリアが広がっており、プレーヤーは街から各エリアへと自由に旅することができる。横スクロールマップで、大きなファンタジー世界が構築されているというとイメージが掴みやすいかもしれない。

 グラフィックスは3Dではなく、2Dベースのアクションゲームなので、基本操作は前後の移動とジャンプ、そして通常攻撃、スキル攻撃のみとなる。カカッと2度同じ方向キーを押すことでダッシュ状態となり、そのまま攻撃を行なうとダッシュ攻撃が発生する。そのほかにもロープを渡ったり、階段を上ったり、ジャンプで障害物を飛び越えたりといったアクションが用意されている。現時点ではキーボードのみの操作となるが、将来的にはゲームパッドに対応する予定としている。

 「ラテール」は韓国では7月に正式サービスが開始され、ユーザー数は未公表。現在、日本に向けたローカライズ作業が行なわれている段階となっている。韓国では主に低年齢層に支持されているジャンルだが、日本では成人以上の男女に加え、子供も視野に入れた幅広い層をターゲットとしている。ちなみに日本の運営チームはディレクター以下、PRまで含めて全員女性で編成されており、女性の感性で運営される珍しいオンラインゲームとなる。

ファミコン時代の横スクロールアクションを思い出してしまう懐かしい画面構成。操作も簡単で初心者にも遊びやすいゲームデザインだ

ゲーム世界「ジエンディア」は複数のエリアと、エリアの中にまた細かくステージがわけられている。各エリアにはイリスの石塔があり、ここを目指すのが目的となる


■ 謎の少女イリスを追って謎を解き明かしていくストーリー

彼女がストーリーの鍵を握る謎の少女イリス。さまざまなところで姿を現わすことになる
キャラクタ作成画面。寝間着のような姿でスタートするところが、逆にアバター性の重視ぶりを伺わせてくれる
クエスト受託画面。報酬に経験値(XP)がリストアップされているのがわかる
中には倒すのが惜しくなってしまうようなかわいらしいモンスターも
装備項目には、戦闘とファッションの2系統を同時に装備できる。性能は戦闘系が、見た目はファッション系が反映される仕組みだ
 ゲームの舞台は、複数の異なる文化圏で構成された架空の世界「ジエンディア」。ゲーム開始直後からプレーヤーに頻繁に接触してくる謎の少女イリスを追いつつ、その都度彼女の話に耳を傾けながら世界の謎を解き明かしていくというのが本筋のストーリーとなる。

 実際のゲームプレイは、街ごとに無数のお使い系を主体としたクエストを解きつつ、レベルを上げ、装備を調えて、さらに奥の街を目指して旅を続けていくことになる。クエストを達成すると経験値を得られるようになっており、特に序盤では敵を繰り返し倒すといった作業的な負担が軽減されているのがライト層にはありがたいだろう。

 職業は、シールダー、ファイター、レンジャー、マジシャンの4種類で、それぞれ男女が用意されている。職業ごとに異なるスキルツリーを備えており、ブックを購入してスキルを覚え、レベルアップ時に獲得したスキルポイントを割り振ることでその効果を高めることができる。ユニークなのは、笑う、怒る、泣くといったエモーションもスキル扱いになっているところ。スキルブックは、店で買うだけでなく、敵からドロップすることもあり、習得の際は失敗することもあるという。中にはなかなか覚えにくいエモーションもあるなど、遊び心のあるゲームデザインだ。

 また、装備にもひと工夫がある。同作の防具は、防御力をはじめとした戦闘に役立つ能力を備えた「戦闘アイテム」と、戦闘にはまったく影響を及ぼさないビジュアル重視の「ファッションアイテム」の2系統があり、性能は「戦闘アイテム」に依存し、見た目は「ファッションアイテム」に依存するシステムを採用している。これにより、性能を気にせずに思う存分見た目にこだわれるようになっている。ファッションアイテムは、店売りと課金アイテムとしての有料販売となる。民族衣装や季節衣装、各種イベントに沿った衣装などを取りそろえる予定だという。

 一方、武器に関しては、短剣、槍、杖、鈍器、格闘、片手剣、両手剣と種類豊富で、こちらは店売り品と、モンスターからのドロップ品で若干性能が異なっている。具体的には、ドロップ品には属性効果が付与され、店売り品には何も属性効果が付かない。なお、武器、防具、アイテムを組み合わせることで強化が図れるエンチャントシステムも実装される。

 マップは、韓国風のデザインを採用した最大の都市エアリスを皮切りに、日本風の青一、中国風の龍京、東南アジア風のベス、北欧風のベロス、中東風のエルパなどなど、海外展開時にアピールしやすいワールドデザインとなっている。

 ゲームはベロスのすぐ側にある修練場からスタートし、低レベル向けのマップ「山林地帯」を乗り越え、大都市エアリスにたどり着く。そこから網の目のようにエリアが四方に伸び、プレーヤーは自由に冒険を開始することができる。ワールドマップには、各エリアごとに対象レベルが明記され、現在位置と、パーティーメンバーがいる場合はその位置もわかる。エリアマップも最初から全域がすべて確認できるようになっているなど、非常に親切な設計だ。

 今回、実際にプレイすることができたが、やはり他の横スクロール型アクションと同様にキーボードでのプレイは、一般的なゲーマーにとって違和感が感じられる。ただし、アクションそのものは単純なので、ノンアクティブの雑魚モンスターを相手に、ひとつひとつ確認しながら操作をマスターしていける。

 気になる課金アイテムは、手始めに需要の高いファッションアイテムと消費アイテムを揃え、プラスアルファとしてディレイのない消費アイテムや、各種ステータスブースト系アイテム、エンチャントの失敗をなくすアイテム、経験値アップアイテムなどアシスト系のアイテムを拡充していく方針としている。

 当初の予定どおり年内サービスインは厳しい状況だが、実際にプレイしてみた限りでは、ローカライズもほとんど終えており、あとは日本語版固有のバグフィックスを行なう段階に入っていた。また、本日11月29日よりティザーサイトがオープンし、「まもなくクローズドβテスト開始」とあることから、βテスト以降は比較的スムーズな展開が予定されている。弊誌でもテスターを募集する予定なので、参加希望者は見逃さないようにしたい。

「ラテール」では、ファイター、シールダー、レンジャー、マジシャンの4つの職業に対して、それぞれ異なるスキルツリーが用意されている。モンスターとは衝突判定がないため、スキルを使う場合は、少し後ろに下がるぐらいの感じで使うとちょうどいい

エモーションは30種類ほど用意されている。比較的キャラクタサイズの小さいゲームだが、感情表現は豊か。スキル扱いなので、最初は感情を表現できない

(C) 2006 Actozsoft, All right reserved. (C) 2006 Gamepot Inc, All right reserved. .

□ゲームポットのホームページ
http://www.gamepot.co.jp/
□「ラテール」のホームページ(韓国語)
http://www.latale.jp/
□関連情報
【4月4日】ゲームポット、MMORPG「LaTale」
2006年中にサービス開始予定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060404/latale.htm

(2006年11月29日)

[Reported by 中村聖司]



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