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会場:韓国国際展示場(KINTEX)
入場料:5,000ウォン(約650円) 「pmang」は成長性を持ったミリタリーFPS「Special Force」が看板タイトルとして人気を博しているが、今回「A.V.A」と「Cross Fire」が加わり、来年に向けミリタリーFPS王国の地位を固めつつある。このFPS2作品の試遊台は常に対戦待ちの列ができ、連日賑わいを見せていた。
■ FPS先駆者NEOWIZの次の一手は、ミリタリー系FPSユーザーの徹底的な囲い込みへ 新作のラインナップで疑問を感じたのは、「Special Force」のヒットにも関わらず、なぜ同じミリタリー系のFPSを2作品も出展したのかということだ。一見して、インターフェイスが「Counter-Strike」そのままの「Cross Fire」と、「BattleField」や「Rainbow Six」シリーズを彷彿とさせる本格派「A.V.A」の2タイトルを同じ時期に相次いでリリースするというのは、無謀な行ないに見えた。 しかし、実際に触れてみると、「Cross Fire」はスポーツ系で、「A.V.A」は正統派ミリタリー系と、外見は似ていながらゲーム性や世界観はまったく異なっている。「Cross Fire」はe-Sports向けタイトルに必要なスピード感や操作性を兼ね備えており、一方の「A.V.A」はUnreal Engine 3を用いた現代歩兵戦のリアルさを実現し、ミリタリーファンをうなずかせる仕上がりになっていると感じた。 NEOWIZ自身の「Special Force」によって火がついたアイテム課金によるオンラインFPSのジャンルだが、「Special Force」はキャラクタのグラフィックが現行タイトルとしては少しチープで、それでいながらスポーツ性もそれほど重視されていない。いささかフォーカスの甘い作品で、e-Sports向けともミリタリー系ともいいがたい世界観とゲーム性が惜しい点だった。 NEOWIZは、「A.V.A」では軍隊を除隊した成人以上の男性、「Cross Fire」は子供からの全年齢層と、ターゲット層を分けていくという。表面的には「アイテム課金で、成長要素があり、さまざまなミッションが楽しめるミリタリーFPS」と、3作ともまったく同じように見える。しかし、多数のユーザーがオンラインのミリタリーFPSをプレイしている現在の韓国市場において、スポーツ系や、リアルな世界観の演出に特化することで、最終的にあらゆるユーザー層を貪欲に取り込んでいく戦略だ。まだNEOWIZがカバーしていないユーザー層には、「BattleField 2」のような大規模戦闘をウリにしたものあげられるが、今後そうしたユーザー層に訴求するタイトルの投入にも期待が持たれるだろう。
■ 本格派FPS「A.V.A」。繊細なグラフィックスで、現代の歩兵戦を再現
リアルなグラフィック環境で最新鋭のライフルを駆使した白兵戦の雰囲気を存分に味わうことができる作品だ。また、個人のスキルや好みが活かされる兵科制を採用しており、武器のカスタマイズなど細部に渡るチューニングが可能になるようだ。試遊台では「ポイントマン」、「ライフルマン」、「スナイパー」の3種類の兵科からキャラを選択し出撃できた。NEOWIZブースに用意された試遊台の中では「A.V.A」が一番人気で、ターゲットとする成人以上のユーザー層にがっちりフィットした作品と言えるだろう。
ミリタリー好きのユーザーへの「A.V.A」への吸い込まれるような没入感はなかなかで、多くの歓声を上げながらプレイしている様子は印象的だった。また、銃撃の際、弾のバラつきや不確実的要素が含まれるところなどはリアル志向であり、マップの中を探すとM60のような強力な武器が落ちているのも面白い点だ。リアル系特有の移動の遅さはあまり感じられず、逆に用意されたマップではゲーム開始から数秒で敵チームのプレーヤーと遭遇してしまう。マップの広さやスピード感のバランス調整が今後のポイントになるだろう。
■ 三国志世界を駆ける「Warload」、爽快感のある演出が光るMO+MMORPG
プレーヤーは騎士・マジシャン・戦士・アサシンの4人の中からキャラクタを選択する。1パーティは最大6人まで参加可能で、さまざまなミッションやクエストに挑む。キーボード操作での移動にはW、A、S、Dキーと攻撃にはテンキーの1~6キーを用いる。1キーと2キーが基本攻撃となっていて、「1 1 1 1 2 2」などの簡単な組み合わせで軽快にコンボが発動する。
コンシューマゲームのようなスムーズなネットワーク処理は実によくできており、コンボの軽快な発動のタイミングは実に軽快で楽しかった。着想を得たとするコーエーの3Dアクション「真・三国無双」シリーズ以上の爽快感を持っていると感じた。今回出展されたバージョンは、戦闘場面だけの公開で、ロビー機能やMMO部分のコンテンツは公開されなかった。何より爽快感と操作性の良さが光る一作である。今後、この爽快感を保ったまま完成度を上げていって欲しい。
■ ソウル市内を完全再現。コンビニにまでも立ち寄れるレーシングRPG「Raycity」
今回のバージョンでは、ミッションの多くは、「クレイジータクシー」のような客の要望に応えて運んでいくものだった。歩いている町の人々の近くに車を寄せると、その人に応じて「どこに行ってくれ」といったミッションを受けることができる。ユニークなのは、乗客によって難易度がまったく異なること。若い人を乗せた場合は、画面上部に行き先の方向を細かく指示をしてくれるのだが、おばあさんを乗せると「麻浦の病院に行ってくれ」という情報が出るだけ。自分で道や施設を見つけなくてはならない。 町を走行していくと画面下のゲージが溜まっていく。これを消費するとジャンプしたり、左右への斜線変更や、ニトロを発動させたりすることができる。ジャンプは何段も重ねられ、ニトロで一気に加速したところで、たくさんの車を飛び越えると一気に経験値を多く稼ぐことができる。稼いだ経験値でレベルアップすることによってプレイできる車の種類や、装着できるパーツが増えていく。
このゲームにはコラボレーションによって実在のソウルで有名なコンビニチェーン「LG25」が登場する。ここでは、ゲーム内のアイテムを購入できる。商店に限らず、バスの塗装や看板など実際の世界の世界と同じく自然に広告を打てる箇所はいくらでもある。一般車両のバンの後ろにNEOWIZのロゴが書いてあるところなど、さらなるスポンサーを募集しているかのような印象を受けた。
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□G★ 2006のホームページ (2006年11月11日) [Reported by 三浦尋一]
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