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価格:未定
PS2「ソウルクレイドル」は、日本一ソフトウェアが得意とする従来のシミュレーションRPGシリーズとは異なり“ギャグ”ではなく“シリアス”路線を軸にストーリー性が強調された作品。世界観、キャラクタのバックグラウンドなどの設定は同社作品中でも過去最大のボリュームになるという。まずは世界設定とストーリーからご紹介していこう。
「ソウルクレイドル」の世界は、中世を彷彿とさせる王権社会。長い戦争の日々が続き、ようやくその火も消えたかに思えた時代、大陸に突如“世界を喰らう者”が出現。残虐極まりない破壊を繰り返したそれも、200年が過ぎた今は、不気味な沈黙を守ったまま大陸にそびえ立っている。
物語の舞台となるのは大陸プロデスト。タマイト暦800年、激しい戦乱の末、プロデストは“レイド国”と“オウビスカ国”の2カ国のみが残された。レイド、オウビスカとも、戦争が終結した現在は自国の維持で精一杯の様子。主人公はレイド国近郊にある“荒野の隠れ里”に住んでいる。
「人間」は、中世と同程度の文明を持ち、野心が強く歴史で争いの種をまいてきた種族。「セプー」は、人間と同じような体格を持ち、頭に牛の角が生えたような容姿が特徴。戦争を境に人口が増加し、力強いがなにか抜けたようなところがある。寿命は人間と大差ないという。
【歴史】 長い戦乱の時代を終結させ、大陸プロデストの国々を統一した男が居た。その名は「覇王メディアン」。彼は人間でありながら驚異的な戦闘能力を持ち、世界に名をとどろかせた英雄だった。 しかし、タマイト暦535年、覇王メディアンが彼の幼い王子とともにこの世を去ると、10年続いた統一国家は終焉を迎え、大陸プロデストは再び戦乱の時代へと戻っていった。タマイト暦550年、再発した戦争は長くは続かなかった。成長した覇王メディアンの娘「レナ」が、圧倒的な力で国々を制圧。各国は平和条約を締結し、世界は再び束の間の平和を手に入れた。 タマイト暦600年、ひとつの影とみっつの巨人が世界に現われた。彼らはプロデストの大地を荒らし、人々を恐怖の渦に陥れていった。各国も手をこまねいているばかりではなかった。国家間で共同戦線を張り、未知の敵と対峙した。しかし、大陸は混乱する一方で、国々の結束は崩れ、なす術なく敵の力に屈していった。
誰もが絶望しかけたとき、灼連の術師と呼ばれた覇王の娘「レナ」が、最後の同志と共に軍を揚げる。老いた王女と“影”は相打ちになり、残ったみっつの巨人は沈黙。巨人たちは、後に“世界を喰らう者”として恐れられていく。
【ストーリー】 タマイト暦800年。灼連の術師「レナ」が世界を恐怖させた“影”を倒してから、200年の歳月が過ぎた。あの日以来、影とともに現われた巨人“世界を喰らう者”は、沈黙を保ったまま今も大陸に存在している。平和の兆しが見えたレイド国の領内にも一体の巨人が立っており、住民は不安を抱えながら過ごしていた。 レイド国の近郊にある、外界から認知できない“荒野の隠れ里”では、主人公とセプー族の「ダネット」が、レッドフォッドや他のセプーとともに住んでいた。そして、そこには齢200歳を超える「レナ」が里の人々に守られながら生きていた。年老いた「レナ」は、里を守るための武器を授けるため、主人公と「ダネット」を呼びつける。幼い頃から里守になることを夢見ていた「ダネット」は、「レナ」から短刀を貰い受けて大喜び。一方、主人公が渡されたのは、ひとふりの“漆黒の長剣”だった。
主人公が手に取ると同時に、漆黒の長剣は汚い言葉で「レナ」を罵り始めた。戸惑う主人公と「ダネット」。200年前に滅ぼされた“影”の魂は、「レナ」の力で漆黒の長剣に寄生させられていた。“影”の名は「ギグ」。「レナ」は「ギグ」の力を利用するために、主人公に剣を渡したのだった。主人公に取引を申し出る「ギグ」。それは「ギグ」と融合することで常人にはない力が得られるものの、力を使うほど「ギグ」に少しずつ肉体を支配されていくというものだった。半強制的に主人公に融合する「ギグ」。遠退いていく意識。こうして主人公の身体に最強の男「ギグ」が融合した。
意識を取り戻した主人公は、10年前から“世界を喰らう者”の力が戻りつつあることを知る。「レナ」は“世界を喰らう者”を倒し、滅びに向かう世界の運命を変えるため、主人公に「ギグ」の力を託したのだという。これには、なぜ自分に長剣が渡されなかったのか納得できないでいた「ダネット」も頭を冷やし、主人公と融合した「ギグ」の“支配の力”によって、世界を喰らう者を倒すため協力しようと決意する。
レイド国領内に存在する世界を喰らう者“フィーヌ”は、かつて「ギグ」の手下として世界を震撼させた巨人。「ギグ」の力を最大限に引き出せれば、勝利することも夢ではない。しかし、その代償は主人公の肉体。安易に出せる結論ではない。世界を喰らう者“フィーヌ”を刺激させまいと立ち塞がるレイド国の騎士団を退け、主人公たちはかつてない恐怖の存在“フィーヌ”と対峙すべく歩みを進める。
本作は、イベントデモを含めると“5つのパート”を繰り返すことでゲームが進行していく。ゲーム開始時に必要であればイベントデモが発生。続く「町パート」で情報収集、アイテム購入などを行ない冒険の準備を整える。町を出たら「ワールドマップパート」に移行。マップの道にそって目的地に向かうが、道がつながらない場所や障害となるイベントがあるルートは通れなくなっている。「編成パート」は、戦闘に参加させる味方および部隊数を決定する。「戦闘フィールドパート」では、前パートで編成した部隊を戦闘フィールドに召喚して敵と戦う。ちなみに「編成」は町やワールドマップでも実行できる。
戦闘に突入すると“戦闘フィールドパート”に画面が切り替わる。このパートでは、編成パートであらかじめ作成した部隊を召喚して敵部隊と戦う。戦闘フィールドは見下し型のタクティカルシミュレーション形式。移動はマス目単位で、行動順番は敵味方含め素早いキャラクタから順次行なわれていく。
勝利条件は、敵をすべて倒すだけではなく、ストーリーの関係から特定のキャラクタを倒すなど、さまざまなバリエーションが用意されている。
■ オマケ ~いきなりエンディング!? ゲーム開始10分でラスボス級と対決!!~ ゲーム開始直後にボスキャラが出現するのは、RPGなどでよく見られる演出パターンのひとつ。いきなり出てきて主人公たちを圧倒し「悔しければ……」などとあざけり去っていくのが通例だ。本作でも開始直後にボスキャラ“世界を喰らう者”が出現するが、驚くべきことに、プレーヤーの手腕によっては倒すことが可能だという。
初期状態で倒せるようなボスでいいのか! と思わず叫んでしまいそうになるが、そこは数多のシミュレーションRPGを手がけた日本一ソフトウェアだけに、一筋縄ではいかないらしい。圧倒的な大きさと力を持つボスキャラをスタート直後に退治する。その果てにはどんなストーリーが待ち受けているのだろうか……
(C)2007 NIPPON ICHI SOFTWARE INC. ※画面は開発中のものです
□日本一ソフトウェアのホームページ (2006年9月22日) [Reported by 豊臣和孝]
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