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音楽館、プレイステーション 3「Railfan」を公開
HD映像を瞬時に切り替えて描く新時代鉄道運転バラエティ

発売未定

価格:未定

これまで「Train Simulator」シリーズとしてリリースされてきたが、今作ではタイトルが「Railfan」となった。向谷氏によればより多くの人にプレイして欲しいためだという
 株式会社音楽館は、プレイステーション 3用鉄道運転ゲーム「Railfan」の最新画像を公開した。発売時期、価格は未定。なお、9月22日から開催される「東京ゲームショウ2006」でもソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンブースに出展される。

 これまで同社は長い間「Train Simulator」シリーズをリリースし続けてきた。運転台からの実際の映像を収録し、本当の運転を再現するために動きを徹底的にシミュレートしてきた。その一方で、より一般層にアピールするために株式会社タイトーの「電車でGO!」シリーズとコラボを行ない「Train Simulator + 電車でGO! 東京急行編」もリリースしている。

 しかし今回はまったく新しくタイトルを「Railfan」に改め、新プラットフォームであるプレイステーション 3専用ソフトとして開発が進められている。「実写映像を使用する」という点、「リアルなシミュレートを行なうマシンパワーが必要」などを考えるとより高いスペックを求めるのは当然で、そういった意味ではプレイステーション 3は当然の選択肢であるといえる。タイトルを「Railfan」にした理由について、「Train Simulator」シリーズを手がけてきた向谷実氏は「プラットフォームがプレイステーションとなってより多くの人にアピールしたいと考えて『Railfan』を企画した。そういった理由からタイトルも変更しました」とコメントしている。

 「Railfan」に収録される路線は以下の3路線。

    米国「シカゴ交通局 ブラウンライン」
       シカゴを走る通勤電車。高層ビル街を抜けるように高架橋が設置されており、映画などに使用されることが多い景色は美しい。Fullertonからはじまって環状線一周後、Fullertonに戻るまでを収録。

    日本「JR東日本中央線」
       東京駅から西に延びる通勤電車。中野から新宿に向けての高層ビル群、お茶の水から四谷にかけての外堀の風景、そして三鷹付近の郊外の風景などが収録されている。三鷹から東京駅まで。

    日本「京阪電鉄京阪本線・鴨東線」
       京都から大阪にかけての通勤電車。京都の左京区から大阪の中心街まで中央線とはまた違った風景が収録されている。出町柳から淀屋橋まで。

 収録路線についてはすべて郊外から都心に向かってのラインとなっている。「Railfan」ではこれまでの作品より敷居を低くし誰でも遊べるようにエンターテインメント性も重要視されている。収録路線の映像が様々な角度から収録されていることもあり、見栄えのいい風景という観点から「シカゴ交通局 ブラウンライン」等は収録されている。向谷氏曰く「『Railfan』では、ジャイロでぶれないような仕組みを搭載したハイビジョンカメラをヘリコプターに設置して、走行中の電車の空撮を行なっている。高層ビルが建ち並ぶシカゴの街並みを縫って走る路線を空撮で見ると迫力がある」ということで、こういったことも今回の収録路線の選定の理由の一端となっているようだ。

 「Railfan」ではより多くの人に楽しんでもらえる工夫として「観光ガイド」が用意されている。駅に停車すると、その駅の周辺に観光地がありなおかつデータ収録されていれば○ボタンを押すと観光データを見ることができる。「シカゴ交通局 ブラウンライン」の路線では「地球の歩き方」から情報を受けており、各種観光データを楽しむことができる。「JR東日本中央線」と「京阪電鉄京阪本線・鴨東線」は同社の取材による観光データを楽しめる。「Train Simulator」のシリーズ初期において駅の階段や売店の位置などのデータを収録していたときがあったが、こういった関連データを収録するのは久しぶりだ。プラットフォームを一新したことで、より幅広い層に楽しんでもらいたいという意気込みが伺える。

【収録路線】
「Railfan」に収録される路線は米国「シカゴ交通局 ブラウンライン」、「JR東日本中央線」、「京阪電鉄京阪本線・鴨東線」の3路線となっている。やはり目を引くのはシカゴ交通局の「ブラウンライン」だろう。全路線において収録されているヘリを飛ばし上空からの空撮映像は、特に迫力だ
※これらの画面は東京ゲームショー限定のものです。


 ゲームの1つのモード「トレインツアーモード」は、これまで通り電車を運転して目的地まで向かうというもの。画面インターフェイスは、「Train Simulator」と同じく運転台が描かれ、より本物に近い雰囲気で運転が楽しめるモードの他に、「電車でGO!」の画面のように各種ゲージなどが見えやすい画面モードも用意されている。リアル指向なユーザーは「Train Simulator」ライクな画面モードを選択すればいいし、よりライトに楽しみたければ「電車でGO!」ライクな画面モードを選ぶことも可能だ。また、それらの画面構成を好みにカスタマイズもでき、運転前なら、例えば京阪特急の通過駅の周辺の観光ガイドも見ることができる。もう一方のモードはミッションモード。このモードではチュートリアル、定刻運転、タイムトライアルのほか、ミニゲーム感覚でゲームを楽しめことができる。

 さらに画面上にはサブウィンドウを表示することができる。たとえば運転台からの画面を全面に表示しゲームをプレイし、アウタービューをサブウィンドウに表示することができる。もちろん逆も可能で、これは前述の画面の表示モードにかかわらず可能となっている。この機能はある意味プレイステーション 3のパワーを見せつけるもので、メインの映像とサブウィンドウの画像を瞬時に切り替えることが可能となっている。つまり、平行していくつかのハイビジョン映像を同時に再生していることと同様の作業がマシン内で行なわれていることとなる。

 これが単純に映像が再生されているだけなら既存機種でも可能かもしれないが、「Railfan」では電車の操車に合わせて細かくスピードの調整が行なわれ、シミュレーションによって映像の流れが調整されている。メイン画面の映像はそれに合わせて再生することは可能でも、アウタービューの列車の動きもこれに連動させなければならない(空撮中のヘリコプターの動くスピードと列車の運転スピードは違うので単純にシンクロさせるわけにはいかない)。このプログラムの開発、調整は目処が立ったというが、かなりの難題だったという。

 これだけ豊富な映像素材を収録していることもあり、最新メディアであるはずのBlu-ray Discを使用しているにもかかわらず、1層約24GBとほぼフルに使用しているという点が凄い。プレイステーション 3の持つパワーのある側面をフルに引き出したソフトといえるので、その完成が期待される1本といえるだろう

【スクリーンショット】
米国「シカゴ交通局 ブラウンライン」のスクリーンショット。今回映像を切り替えることができ、列車外からの映像 (アウタービュー) が収録されていることから、鉄道ファン以外にも周辺風景を眺めることができるという点では非常にアピールする点と言えるだろう

「Railfan」の注目点のひとつは、瞬時にカメラの切替が可能である点。拠点にカメラを配置しハイビジョン映像を撮影。プレーヤーが駅を通過したときにカメラを切り替えると、駅を通過する自分の車両を外から眺めることもできる。さらにサブ画面を表示することもできるので、大きな画面でゲームをプレイしながらサブ画面で同時に映像を表示することもできる。これは実は凄いことで、ハイビジョン映像を同時に複数再生するだけのパワーが必要であることを意味する


(C)ONGAKUKAN CO.,LTD. 2006 ALL RIGHTS RESERVED
(C)TAITO CORPORATION 2006 ALL RIGHT RESERVED
※画像は開発中のものです。本製品では変更される場合がございます。

□音楽館のホームページ
http://www.ongakukan.co.jp/

(2006年9月22日)

[Reported by 船津稔]



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