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会場:幕張メッセ
入場料:当日1,200円、前売1,000円 もちろんプレイステーション 2やPSPのソフトもまだまだ元気で、PSP用のカメラやGPSレシーバー、PS2とPSPのピンクカラーバージョンなども出展されている。ただ、来場者の注目はやはりPS3に集まっており、ビジネスデイとなる初日からブース内は通路が見えないほど混雑していた。明日以降は行列自体が制限される可能性もあるので、お目当てのタイトルがある人は早めに足を運んでおくことをお勧めしておく。 ここではSCEJが発売するPS3用ソフトのうち、試遊台が出展された10タイトル(「グランツーリスモHD」のみ別稿とさせていただく)のプレイレポートを掲載する。グラフィックスの美しさだけでなく、6軸検出システムを搭載したコントローラによる独特な操作感や、全く別のインターフェイスを搭載したものもあるので、その辺りにも注目していただきたい。
なお、今回発表されたソフトは、一部で発売日が決定したものはあるが、価格はいずれも未定。その程度の価格帯になるのかも、発売に向けて気になるところだ。
■ みんなのGOLF 5(仮題)
基本的な操作方法やゲームシステムは、従来のシリーズを継承しており、プレイ経験のある人ならば説明書きを見るまでもなくプレイできる。とはいえ、操作は今作もシンプルなので、これまで遊んだことがない人も問題なく遊べるはず。 もっとも変わったのは、やはりグラフィックス。デフォルメされたキャラクタはそのままなので、遠目に見るとあまり違いが感じられないのだが、コースのビジュアル表現は格段に上がっている。解像度が上がったことで画面の情報量も増えているので、プレイも心持ち快適になったように感じられる。 他にも、ズームアップしたゴルフボールにコースの木々がかすかに映りこんでいたり、スイングに合わせてスカートが滑らかにヒラヒラと動くなど、細かいところでクオリティアップが図られている。特別にリアルさで売り込むゲームではないが、定番タイトルとして安心してプレイできるのは間違いない。
2007年発売予定で、開発進行度は30%。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ GENJI -神威奏乱-
「GENJI」の代名詞ともいえる神威アクションのシステムも大幅に変更されている。前作では敵の攻撃を待って発動するものだったが、今作では発動後リズミカルに攻撃を出してアクションをつないでいくことで、空間の中にいる敵をバッタバッタとなぎ倒すという、能動的かつ爽快なものになった。しかも今作では神威アクションを使用してくる敵もいるとのことで、どのような攻防が展開されるのか気になるところだ。 ゲームショウでプレイできるバージョンでは、簡単なチュートリアルをかねた戦闘のあとに中ボスが出現し、それを倒すと3人に新しい武器が支給される。それを入手して進むと、一定時間内に指定された数の敵を倒すモードに突入、条件をみたすと大型のボスが登場……という展開だ。まだ開発中ということもあり、カメラの角度が見えにくい部分もあったが、ジャンプ攻撃や溜め攻撃、○ボタンを押して繰り出す固有アクションなどを組み合わせたバトルは十分に堪能できた。
11月11日発売予定で、開発進行度は70%。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ THE EYE OF JUDGMENT
ブースには2台の試遊機が用意されており、1台はCPUを相手にしたバトル専用。もう1台はカードの情報を読み取らせて、情報やグラフィックなどを楽しむ「カードビューモード」専用となっていた。どちらの試遊機も3×3のマスのあるマットの上に、専用のカードを乗せるだけ。ゲームの細かいルールなどは、試遊機に常駐しているインストラクターが教えてくれるので安心して遊べるはずだ。 実際にプレイをしてみると、使用するカードにはクリーチャーの情報と上下に2次元バーコードが印刷されている。これでカメラがカード情報を読み取り、ゲーム画面にカードのクリーチャーを表示するのだ。カードの取り込みに若干の間はあるものの、プレイ時に誤認識することはなく、正確にカード情報をゲーム上に反映していた。また、カードの向きも読み取り、横向きにカードを配置すれば画面上に配置されるクリーチャーも横向きになってくれる。ゲーム画面を見ながらカードを配置していくことで、あたかも自分手でクリーチャーを召喚して動かしている感覚を味わえる。また、CPUとのバトルではクリーチャーの攻撃指示やターン終了のコマンドなども、カードをカメラの前にかざすだけでよく、試遊を終えるまでコントローラを一切使わなかった。 なお、試遊時の些細なミスだが、カードを配置する際にバーコード部分に指などを乗せているといつまで経っても認識してくれない。当然といえば当然だが、ゲームに夢中になっているとついついやってしまう。遊ぶ際には頭の片隅にでも置いておいて欲しい。 試遊台は少ないので、早めにブースに行っておかないと、かなり待たされることになりかねない。できることなら、はじめにチェックしておくことをお勧めしておく。
2007年春発売予定で、開発進行度は70%。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ WARHAWK
試遊台は通信対戦が可能で、来場者10人に、他の場所から接続している10人(おそらくSCEJのスタッフだろう)を加えた20人で、10対10でのオンラインプレイができた。ルールはとにかく相手を数多く倒したほうのチームが勝ちというシンプルなもので、試遊時間は10分間。 プレーヤーキャラクタは最初、歩兵としてマップに登場。戦闘機はマップ上にいくつも置かれれており、自由に乗り込める。空に浮き上がって前進を始めたら、あとはコントローラの傾きで機体を操作する。やはり最初は思い通りに動かないが、全身を使って動かすようなつもりでオーバーに扱うと、何となく感覚がつかめてきた。本当は傾きを検知するだけなので、手首だけ動かせばいいのだが……。 あとは普通のフライトシューティングと似たようなもので、敵をロックオンしてミサイルや機銃で攻撃できる。他のプレーヤーもやはり空中戦を試してみたかったようで、十数機の戦闘機があちこちに飛び回っていた。操作に慣れてしまえば、スティックを使うより楽で直感的。意外なほどに気持ちよくフライトシューティングを楽しめた。 空中戦だけでなく、地上戦も可能。こちらは戦車やジープといった乗り物が用意されており、戦闘機と同様に自由に乗り込んで操作できる。ただしこちらはアナログスティックを使う、FPSライクな操作系になっている。感覚的には全く別のゲームというほど違うので、1粒で2度おいしいゲームと言えるかもしれない。
2007年夏発売予定で、開発進行度は50%。
(C)Sony Computer Entertainment America. All rights reserved.
■ RESISTANCE ~人類没落の日~
操作は左右のアナログスティックを使うベーシックなもの。マルチプレイ用試遊台では、プレーヤーは人間とキメラの軍隊に分かれ、マップに点在する拠点を奪い合うゲームモードをプレイできた。 ゲーム自体はスタンダードなFPSといえるが、繊細なキャラクタモデルや、武器のエフェクトなど、ビジュアル表現はなかなかクオリティが高い。それでいて、数人の銃撃が飛び交う戦闘でも十分なフレームレートが維持されている。初めてプレイして、特に不満点もなく遊べたのは、完成度の高さの現れといえるだろう。 ネットワークに関しては、接続形態がわからないのだが、試遊台で気になるようなことはなかった。上の「WARHAWK」ともども、対戦ゲームとしての完成度は既に高いレベルにあるので、あとはネットワークモードの充実に期待したい。
11月11日発売予定で、開発進行度は80%。
Developed by Insomniac Games. (C)Sony Computer Entertainment America Inc. All rights reserved.
■ flOw(仮称)
プランクトンにはいくつか種類があり、食べることでサカナの形状や大きさが変化していく。成長に必要なプランクトンは海の中にいるほかのサカナなどを攻撃すると出現するので、自分が食べられるかも知れないスリルを楽しみながら、他のサカナとのランデブーに挑戦してみるといいだろう。なお、たまに出現する赤いプランクトンは深い海へもぐり、青いプランクトンを食べると海面に向かう仕組みになっている。深い海のほうがエサが豊富にあるので、赤いプランクトンを見つけたら居場所を覚えておき、周囲にめぼしいエサがいなくなったら深いほうへと進めばいい。ゲームショウバージョンでは、最深層にいる巨大なクラゲと戦い、倒したときに出現する特別なプランクトンをサカナに食べさせるとゲーム終了となる。 サカナは通常のキー入力操作のほかに、コントローラを前後左右に傾けることでサカナを操るセンサー入力もできる。下に行くときはコントローラーを奥側に傾け、上に行きたいときはコントローラを上向きにする。左右への移動はそれぞれ左右へ傾ければいい。この操作であれば、まったくゲームをしたことがない人でも直感的に楽しめそうだ。 ヘッドホンを装着してプレイできるのだが、やわらかい音楽と幻想的な画面が融合し、不思議な気持ちよさを体感することができた。PS3の新機能を体感するためにも、プレイする際はセンサーを使用して遊んで欲しい。
発売日は未定。
(C)Sony Computer Entertainment America.
■ FORMULA ONE CHAMPIONSHIP
画面の質感は非常によくできており、自分の搭乗しているマシンの質感が素材まで見て取れるほど緻密かつ美麗なグラフィックスで表現されている。コース外の芝やグラベルにに乗り上げるとタイヤにゴミが付くのだが、コースに復帰して走行を続けているとタイヤがむけてきれいになるなど、細かいところまで再現されているところにうならされる。 ゲーム中にオプションから設定を変更することで、リアルさを追及か、ゲームとして遊ぶかを切り替えるられる。例えばオプションから“パーツダメージ”の項目をオンにすると、周回数が増えるごとにタイヤが磨耗してグリップ力が低下したり、高速ギアから1速に無理やりシフトダウンするとエンジンブローが発生するなど、実際のクルマを体験しているかのような変化が表われて興味深い。またノーズやウィング、タイヤの破損などもあり、あまりに大きいダメージを受けるとリタイヤとなることもある。 チームやF1パイロットは、実在の名称とデータを採用しているのだが、とことんリアルな設定にしてプレイするとスーパーアグリでは一生マクラーレンに追いつけないという悲しい現実を突きつけられるので覚悟されたし。 筆者はシングルプレイの一番簡単なモードでプレイしたのだが、コース上に走行ラインが表示され、その上をなぞるようにアクセルを踏んでいくと吸い込まれるようにベストラインを走っていってくれるので、非常に気持ちよく遊ぶことができた。雨天走行ではヘルメットのシールドについている水滴が、スピードを上げることで視界の外に流れていく表現がとてもリアルで軽い感動を覚えた。F1が好きな人なら、納得と関心を得られるタイトルだ。
12月発売予定で、開発進行度は60%。
Game (C)2006 Sony computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by SCEE Studio Liverpool. An official product of the FIA FORMULA ONE WORLD CHAMPIONSHIP. FORMULA ONE, FORMULA 1, F1, FIA FORMULA ONE WORLD CHAMPIONSHIP, GRAND PRIX and translations thereof are trademarks of Formula One Licensing BV, a Formula One Group Company. Licensed by Formula One Administration Limited, a Formula one Group Company. All rights reserved.
■ Heavenly Sword ~ヘブンリーソード~
試遊機は5台ほどで、プレイできるのはおおよそ1ステージ分。攻撃は□、△、○をメインで使い、基本は□を連打していると連続で攻撃を繰り出していける。L1やR1ボタンを押すと武器の形態が変化し、L1だと二刀流から鎖鎌のような鎖剣に変化。R1だと両手剣に変化して攻撃の範囲やモーションが大きく変化する。攻撃の合間に武器を変化させながら戦うこともできたので、周囲の状況に合わせて武器を変えていくと楽しい。○の攻撃は投げになっており、□連打による連続攻撃中に○の投げにシフトもできた。打撃から投げといったコンボを決められるとかなり気持ちよく敵を倒していける。 ステージの最後にボスとの一騎打ちになるのだが、トドメを投げで締めくくることになり、その際に投げの演出に合わせて画面に表示されるボタンや方向キーを入力することになる。
2007年春発売予定で、開発進行度は65%。
Heavenly Sword (C)2006-2007 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Ninja Theory Ltd. Heavenly Sword is a trademark of Sony Computer Entertainment Europe. All rights reserved.
■ LAIR(仮称)
ドラゴンの操作は、コントローラを右に傾ければ右旋回、左なら左旋回する。下降はL1&R1ボタン側(いわゆるコントローラ前方部分)を下に傾け、上昇なら逆にコントローラ前方部分を上に向ければOK。慣れてくれば、左右の旋回、上昇下降といった操作も難なくできる。コントローラを握っているというより、飛行機の操縦桿を握っているような感覚でプレイできる。 攻撃は相手をR1でロックしてから、○ボタンで接近後にコントローラを相手のいる方向に傾けて体当たりをする、といったようになかなか忙しい。ドラゴンの操作に加えて攻撃時には激しくコントローラを動かすので、ゲームに夢中になると結構な運動量になりそうだ。
2007年春発売予定で、開発進行度は40%。
(C)Sony Computer Entertainment America.
■ MONSTER KINGDOM UNKNOWN REALMS(仮称)
本作で面白いのは、敵を倒す際のアクション。一般的なアクションゲームの場合だと相手を攻撃して終了であるが、本作ではL1を押して相手の魂(?)を捕らえて吸収できる。この操作がユニークで、相手の魂を捕らえた際に、画面に表示される方向にコントローラを傾ける。何度か左右にコントローラを傾けると、最後に上方向の矢印が表示される。この瞬間にコントローラを上に振ると成功になる。 この操作を何度かしていると、なぜか釣りをしている感覚にとらわれた。実際、他人のプレイを見ていると釣りをしている様子にしか見えない。見ている分には微笑ましいのだが、実際にプレイしてみるとそんなことは言っていられない。思ったよりコントローラを頻繁に左右に傾けることになり、さらに他に敵がいると邪魔をされて、吸収行動を中断させられてしまったりする。吸収したい敵を見つけたら、他の敵を先に倒してから、最後に目的の相手を狙うといった戦略も必要になってくる。 なお、吸収した敵はボタン(○×△□)のどれかに配置され、対応するボタンを押すと吸収した敵を召喚して攻撃ができる。敵によっては、火を噴いたり強烈な体当たりを食らわせたりと、いろいろな攻撃手段がある。さらに特定の敵(特にボス)には決められた攻撃手段を使わないと倒せないようになっており、パズル的な要素もあった。 プレイ時間は15分程度だが、フィールドのボスを倒すと試遊が終了となるので注意して欲しい。
2007年春発売予定で、開発進行度は30%。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ MotorStorm ~モーターストーム~
“ウェポン”と呼ばれるマシンは、オフロードバギー、SUV、トレーラー、モトクロスバイク、ATV、ラリーカーなど、多彩な車種とスペックが用意されている。どの車種を使うかによってレース戦略が大きく異なるのが特徴で、たとえばトレーラーなら車体が大きいため機動性は低いが、丈夫なボディを生かして体当たりで敵を吹き飛ばせる。バイクはその逆で、クラッシュしやすいが加速性と操作性でアップダウンを駆け抜けることができる……といった次第。 用意されているコースも、ルート選択の自由度が非常に高いため、かなりエキサイティングなレースを楽しめるのは間違いない。×ボタンを押すことでブーストが発動し急加速が可能だが、使いすぎるとオーバーヒートを招くので使いどころに注意したい。 特筆すべきは、物理演算が生み出す演出の細やかさだ。コーナリングでの滑り具合や車体バランスの移動はもちろん、本作の目玉であるクラッシュシーンでは、車体からパーツがふきとび炎上するさまや、マシンによってはドライバーが宙を舞いながら岩肌に突き刺さるところをスローモーションで見られる。コース上を走っているライバルたちのマシンももちろんクラッシュするのだが、位置によっては炎上した大型マシンのパーツが自分に向かって高速で飛来して巻き込まれることもあり、スリル満点だ。ゲームでなければ体験できない楽しさを存分に与えてくれるタイトルなので、迷わずアクセル全開でレースに挑戦し、思う存分クラッシュシーンを堪能してほしい。
12月発売予定で、開発進行度は60%。
MotorStorm (C)2006 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc. Developed by Evolution Studios. MotorStorm is a trademark of Sony Computer Entertainment Europe. All rights reserved.
■ ダウンロードゲーム
「PS3ではこういうことができる、というデモ」だそうで、サービスの内容や、PS3とPSPの接続方法などの詳細は答えてもらえなかった。PSPでは既に体験版のダウンロードが行なわれているが、PCか無線LAN環境が必要になる。PS3は、その新しい手段の1つとなるとともに、PS用ソフトなど新たなソフト配信のステーションになる……というアピールだろう。
■ その他のタイトル
中には独自にブースを出していないメーカーもあるため、それらのタイトルはSCEJブースで試遊できる。具体的には、フロム・ソフトウェアの「ARMORED CORE 4」や、音楽館の「Railfan」などだ。「ARMORED CORE 4」については、初日は映像上映のみだったが、一般公開日の2日目以降は試遊できる予定。
(2006年9月22日) [Reported by 迫水紀文 / 渡辺洋二 / 石田賀津男]
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