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「Electronic Entertainment Expo」は、ゲーム産業が巨大になる課程で「International CES」から独立するような形で'95年に第1回が開催され、これまで12年間、ロサンゼルスやアトランタで開催されてきた。東京ゲームショウがユーザーをターゲットとしたショウであるのに対し、基本的には商談会で、開催時期も最大の商戦時期である年末から逆算して5月に開催されている。 ESAによれば、2007年度に開催を予定している「E3」は、個別商談を中心にターゲットを絞り込んだ内容にするという。具体策は明らかにしていないが、数カ月以内に内容が明らかにされる。同リリースによれば、「プレスイベント、メディアとの小規模ミーティング、小売業者、開発者などを対象とした展示」に留まる予定で、これまでのような大規模なショウではないとしている。 E3は、プレイステーションやセガサターンが発売される以前から開催されているトレードショウとして、これまで拡大を続けた。プレイステーションの登場に始まり、プレイステーション 2の発表後にはピラミッド型の展示台がブース内に設置され、急遽、リアルタイムデモが出展され衝撃を与えた。その後も、任天堂、マイクロソフトなど大手プラットフォームフォルダを始め、大手メーカーは、E3にターゲットを合わせ独自に発表会を開催し、世界中からメディアを集め、業界関係者を対象とした派手なパーティを開催するなど、様々な業種を巻き込み拡大傾向は続いた。 これまでは米国、欧州、日本といった大きなマーケットが中心となっていたが、韓国、台湾、中国といったアジアのマーケットが大きく育つにつれ、ショウ自体が制御できない大きさに育ってきたのも事実で、「E3 2006」では時間制限で入場できるパスを発行するなど、トレードショウとしては限界が近づいていたともいえるだろう。
E3において日本メーカーが今後どう対応していくのかは、今後の開催内容の発表によると思われるが、ひとつの転換点を向かえたと言えるかもしれない。 (2006年8月1日) [Reported by 船津稔]
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