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レゴ ジャパン、進化した「レゴ マインドストーム NXT」
サウンドセンサー、超音波センサーを搭載

10月 発売予定

価格:42,000円

一般販売分「レゴ マインドストーム NXT」の発売は10月を予定。価格は42,000円。教育用レゴ マインドストーム NXT」は、9月から順次リースという形を取る
 レゴ ジャパン株式会社は、「レゴ マインドストーム (LEGO MINDSTORMS)」の次世代機「レゴ マインドストーム NXT」を10月に発売すると発表した。価格は42,000円。教育用も発売され、こちらは9月上旬から発売される。

 レゴはブロックを組み合わせることで、様々なものを作り上げることができることから、クリエイティブな玩具として人気が高い。そのレゴとマサチューセッツ工科大学が共同開発したロボット制作キットが「レゴ マインドストーム」で、'98年に発売されて以来、世界中でファンが増え続けている。ロボットなどの構造を理解することができるほか、プログラミング技術の初歩を学べることから教育用としても使用され、着実にユーザー数が増え続けている。基本的には動作をプログラミングして動かす自立型のロボット。

 「NXT」は、従来機のパワーアップ版。これまではビークル (乗り物) タイプのロボットは作りやすかったが、2足歩行タイプのロボットを作るにはパワー不足で、かなりの創意工夫が必要だった。NXTでは、従来製品では2つまでしか繋げることができなかったインタラクティブサーボモーターが、3つまで接続可能となった。また精度の高いものとなっているという。

 センサー関係では、「タッチセンサー」、明暗を判断する「光センサー」のほか、新たに「サウンドセンサー」、「超音波センサー」を搭載。人が近づくと反応したり、「音を聴くと、ビックリする動作をする」といったプログラミングも可能となった。また、効果音や英単語を記録しているため、喋らせることが可能だという。会場でも手に付けたタッチセンサーで握手をすると、自己紹介するといったデモを行なっていた。これまでコネクタがアナログ2つで、センサーなどの接続が限られてきたが、6本のデジタルワイヤーケーブルが接続可能となり、拡張されている。

 レゴは自由度が高く規格化も行き届いているため、これまで発売されたレゴブロックを使用することが可能で、ユーザーのクリエイティビティに答えて拡張することができる。「NXT」のキットを購入すれば、2足歩行が可能な「Alpharex」を作ることができるほか、サソリのような「Spike」、ビークルタイプの「Tribot」、工業用ロボットのような「Robo Arm T-59」などをすぐに組み立てることができる。

 たとえば「Spike」はサソリ型と言うことで、超音波センサーを搭載しており、何かが目の前に近づくと、折りたたんでいたしっぽの部分が前方に伸ばして敵に当てるような仕掛けが施されている。こういった仕組みはユーザーの工夫次第で色々と変更することもできるだろう。同社では「『いくつのロボットが作れるのですか?』と聞かれたら、『無限』と答えるようにしている」ということで、まさにアイディアさえあれば様々なことを実現することができるだろう。

 「レゴ マインドストーム」は、セットの中心となる心臓部ともいえるコンピュータ制御のレゴブロックを中心に構成。このブロックにセンサーや実際の動力部となるインタラクティブサーボモーターを接続し動かす。このNXTブロックは従来よりも液晶部分の窓が大きくなっており、発表会のデモでもやっていたが、若干のアニメーションを表示することもできるようだ。

 作り上げたロボットを動かすプログラミングはパソコンで作り、赤外線でマインドストーム側に転送する必要があった。今回は従来のWindows版に加えプログラムソフトがついにMacにも対応。さらにPCが無くてもプログラミングが可能など、利便性が増している。さらにBluetoothを搭載しており、BluetoothによるPCからのプログラムダウンロードを行なうことができる (USBでダウンロードすることもできる)。このBluetooth機能を使い、Bluetooth搭載携帯電話とコミュニケーションを取ることも可能となっている。

 玩具としては若干高価であることは否めないが、センサー周りだけでなく、パワー、モーターの精度共にパワーアップを果たし、その自由度から長く楽しめることを考えれば、適正価格と考えることもできる。発売は10月ということで若干先となるが、注目していただきたい製品といえるだろう。

「レゴ マインドストーム NXT」においてスタンダードなタイプの「Alpharex」。発表会では音楽に合わせてダンスをして見せた 「Alpharex」が2台で踊っているところ。その中の1台の背面を捉えた写真だが、各種センサーとNXTの核ともいえるレゴブロックをつなぐコードが色々と見ることができる。また下半身のギア部分などの構造が若干見て取れる ビークルタイプの背面。こちらも足回りなどのインタラクティブサーボモーターとの接続が見られる
握手をすると音声で挨拶するというデモ。NXTの手にあるタッチセンサーに触れるとスピーチがスタートするというプログラミングになっているようだ こちらは、NXTに顔を近づけると超音波センサーが働き、恥ずかしがるというデモ。胸の窓にはハートが表示されている 会場には様々なロボットが展示されていた。同社によれば、「作ることのできるロボットは無限」としている

パッケージ。そして内部には多数の部品が収められている。もちろん、レゴの部品は基本的には全て付けることができるため、想像力に任せてどんどん拡張することが可能

NXTにおいてスタンダードなロボットスタイルともいえる「Alpharex」。さすがに100万円以上のロボットと比べることもできないが、音楽に合わせてリズムを取るといったダンスは軽々と披露してくれる


アイディア次第で工業用ロボットのようなアームを持つタイプや様々なロボットを作り上げることができる。上段写真中央のサソリのようなロボット「Spike」は、会場で公開されたデモムービーで、センサーに反応してしっぽがビヨ~ンと伸びてくるような動きを実現していた
NXTの心臓部ともいえる、コンピュータ制御のレゴブロック。従来製品は8bitだったが、NXTになり32bitとなり、処理容量が増えたことからより繊細な表現などが可能となったという。右写真は、コードで単純に各種センサー・インタラクティブサーボモーターを接続したところ
左がロボットを組み立てているところ。そして「レゴ マインドストーム」においてもう一つの重要な柱がプログラミング。簡単なブロックの組み合わせでプログラミングすることができる。手軽でありながら奥深い動きを再現できる同ソフトは、プログラムの考え方を学ぶためには最適なツールのひとつといえるだろう


(C) 2006 The LEGO Group.

□レゴのホームページ (英文)
http://www.lego.com/eng/default.aspx
□マインドストームのページ (教育用のみ)
http://www.legoeducation.jp/mindstorms/
□関連情報
【6月6日】「レゴ マインドストームNXT」日本語版、今秋に発売
-ムービー付き- (Robot Watch)
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/06/06/30.html

(2006年6月6日)

[Reported by 船津稔]



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