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価格:42,000円
レゴはブロックを組み合わせることで、様々なものを作り上げることができることから、クリエイティブな玩具として人気が高い。そのレゴとマサチューセッツ工科大学が共同開発したロボット制作キットが「レゴ マインドストーム」で、'98年に発売されて以来、世界中でファンが増え続けている。ロボットなどの構造を理解することができるほか、プログラミング技術の初歩を学べることから教育用としても使用され、着実にユーザー数が増え続けている。基本的には動作をプログラミングして動かす自立型のロボット。 「NXT」は、従来機のパワーアップ版。これまではビークル (乗り物) タイプのロボットは作りやすかったが、2足歩行タイプのロボットを作るにはパワー不足で、かなりの創意工夫が必要だった。NXTでは、従来製品では2つまでしか繋げることができなかったインタラクティブサーボモーターが、3つまで接続可能となった。また精度の高いものとなっているという。 センサー関係では、「タッチセンサー」、明暗を判断する「光センサー」のほか、新たに「サウンドセンサー」、「超音波センサー」を搭載。人が近づくと反応したり、「音を聴くと、ビックリする動作をする」といったプログラミングも可能となった。また、効果音や英単語を記録しているため、喋らせることが可能だという。会場でも手に付けたタッチセンサーで握手をすると、自己紹介するといったデモを行なっていた。これまでコネクタがアナログ2つで、センサーなどの接続が限られてきたが、6本のデジタルワイヤーケーブルが接続可能となり、拡張されている。 レゴは自由度が高く規格化も行き届いているため、これまで発売されたレゴブロックを使用することが可能で、ユーザーのクリエイティビティに答えて拡張することができる。「NXT」のキットを購入すれば、2足歩行が可能な「Alpharex」を作ることができるほか、サソリのような「Spike」、ビークルタイプの「Tribot」、工業用ロボットのような「Robo Arm T-59」などをすぐに組み立てることができる。 たとえば「Spike」はサソリ型と言うことで、超音波センサーを搭載しており、何かが目の前に近づくと、折りたたんでいたしっぽの部分が前方に伸ばして敵に当てるような仕掛けが施されている。こういった仕組みはユーザーの工夫次第で色々と変更することもできるだろう。同社では「『いくつのロボットが作れるのですか?』と聞かれたら、『無限』と答えるようにしている」ということで、まさにアイディアさえあれば様々なことを実現することができるだろう。 「レゴ マインドストーム」は、セットの中心となる心臓部ともいえるコンピュータ制御のレゴブロックを中心に構成。このブロックにセンサーや実際の動力部となるインタラクティブサーボモーターを接続し動かす。このNXTブロックは従来よりも液晶部分の窓が大きくなっており、発表会のデモでもやっていたが、若干のアニメーションを表示することもできるようだ。 作り上げたロボットを動かすプログラミングはパソコンで作り、赤外線でマインドストーム側に転送する必要があった。今回は従来のWindows版に加えプログラムソフトがついにMacにも対応。さらにPCが無くてもプログラミングが可能など、利便性が増している。さらにBluetoothを搭載しており、BluetoothによるPCからのプログラムダウンロードを行なうことができる (USBでダウンロードすることもできる)。このBluetooth機能を使い、Bluetooth搭載携帯電話とコミュニケーションを取ることも可能となっている。
玩具としては若干高価であることは否めないが、センサー周りだけでなく、パワー、モーターの精度共にパワーアップを果たし、その自由度から長く楽しめることを考えれば、適正価格と考えることもできる。発売は10月ということで若干先となるが、注目していただきたい製品といえるだろう。
(C) 2006 The LEGO Group.
□レゴのホームページ (英文) (2006年6月6日) [Reported by 船津稔]
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