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会場:Los Angeles Convention Center
コンピュータ上で完全再現したハワイのオアフ島に、マイカーを持ち込んでカーライフを送っちゃおうという、リアル系ドライブシミュレータ「TESTDRIVE」の最新作がこの「TESTDRIVE UNLIMITED」。 「本作は未だ他に類を見ないMMO-Racingだ」と言い張るだけあって、1つのオアフ島(?)サーバーあたりに1,000人以上のユーザーが参加して、走行中、出会い頭にレーシングが楽しめるようになっている。 登場車種は世界的に有名なラグジュアリー・クラスのスーパースポーツカーを中心に、人気二輪車も含め実車から100台以上を用意。 グラフィックスはかなり気合いが入っており、特にXbox 360版は現存するあらゆるプラットフォームのレーシングゲームのなかでも、トップクラスのビジュアルを再現できていると感じる。ボディ塗装の表現もリアルで、マルチレイヤーペイントの質感が良く出ている。 ホイールもテクスチャではなく、スポークの1本1本、ブレーキディスクやキャリパーに至るまでがジオメトリレベルで再現されているのには圧倒させられる。また、内装も正確に再現されており、レザー、プラスチック、金属と素材ごとに個別なシェーダーが動作しているようだ。運転中の電装系の挙動などもよくできており、グラフィックス面ではTESTDRIVE(試乗)というゲーム名に恥じないできばえだと思う。なお、開発はV-RALLYシリーズを手がけてきた経歴を持つ仏EDEN GAMES。 オアフ島は、道沿い店舗の1つ1つの再現にまでこだわり、道路に至っては総全長1,000マイル再現を実現したという。遙か彼方に見える山の輪郭、地平線に伸びゆく道、風に揺れる草木達のアンサンブルを見ているだけで癒やされる感じで、あえて言うならば本作は「癒し系カーレーシングゲーム」といった感じか。 なお、MMOなので、プレーヤーキャラクタは車に乗る人間キャラクタを制作するところからはじめることになる。このキャラクタが実際に車に乗ることになり、他プレーヤーとのインターフェイスの役割も果たすので強くこだわって作成したいところ。なお、ヒッチハイクで他人の車に乗ることも可能というから恐れ入る。 MMOならではのコミュニティ形成にも力が入っており、参加したプレーヤー同士でレーシングクラブを発足するといったアグレッシブな活動はもちろん、走らずにただフリートークをして過ごすだけのカジュアルな楽しみ方もできる。また、ユーザー間の車の売買もシステム側で許容される。 カッティング・デカールを貼り付けて車のデコレーションを行なったり、足回りや駆動系などのチューンナップは3段階までが可能。 競争は、野良レース形式が基本で、オアフ島を流して走行している間に、出会った車に対してレースを申し込み、画面上の地図で適当な地点をゴールに設定して始められる。コースを規定しなければ「どの道を使ってそこに行くか」という“地の利”を応用する頭脳派レーシングも楽しめる。
Xbox 360版がオリジナルだが、Windows版、PS2版、PSP版のリリースも決定したとのこと。発売は2006年9月を予定している。
■ Neverwinter Nights2 「Dungeons & Dragons Frogotten Realms」世界をコンピュータゲーム化した「Neverwinter Nights」の待望の続編「Neverwinter Nights2」(NW2)が登場。 プレーヤーは10人以上の仲間のキャラクタと遭遇し、最大3人の仲間と冒険を友にすることができ、その仲間との組み合わせで、冒険世界でのストーリー展開が変わってくる。 本作はマルチプレイモードもあるが、いわゆるMMORPGではない。基本的にはスタンドアローンなコンピュータゲームではあるが、そのプレイ感覚をできる限り人間対人間でプレイしているような……テーブルトークRPGに近いものにしようとした努力が集積されているという。 クエストに対するプレーヤーの行動によって、プレーヤーのウワサがゲーム世界に広まり、ゲームに登場するNPC達の態度が変わってくるインタラクティブかつダイナミックなワールドシステムを実装する。 戦闘時にもNPCの仲間たちは、そのパーティにおける自分の役割を常に意識したAIが働き、魔法や打撃攻撃、その他の特殊能力も、最適なタイミングで使うようになっている。もちろん、プレーヤーによるAIのカスタマイズも可能だ。 序盤にプレーヤーが遭遇するNPCは以下の3人。
・Neeshka(中立、ティーフリング、ならず者)……悪魔と人間の両方の血を受け継ぐティーフリング族である彼女は過酷な人生を歩んできた影響でかなり荒くれた性格を持つ。根っからのトラブルメーカーである彼女を仲間にして何か得することはあるのだろうか。 ・Eanee(生まれながらの正義漢、ウッドエルフ、予言者)……死者の世界を見守るウッドエルフである彼女は俗世界から超越した存在。鋭い眼力を持ち、勇気と正義感に溢れている彼女は冒険の過程で事あるごとに有益の助言をもたらす。
ゲーム世界のありとあらゆるライティングがリアルタイムで処理され、影生成もシャドウマップ方式を採用し、全てのキャラクタ、道に落ちている岩や丸太に至るまで、ゲーム世界の全てにセルフシャドウを含む影生成が行なわれている。HDRレンダリングにも対応し、全てのディテールは法線マップによるバンプマッピングが適用されており、RPGグラフィックスの新たなるベンチマーク的存在となりそうだ。
「Neverwinter Nights」といえば、オリジナルシナリオが作れるワールドエディタも魅力の1つだが、今作にも最大64人までが同時プレイできるエディタが無料で付属する。地形やキャラクタの配置といった設定を全てGUIベースで行なうことができ、できあがるグラフィックスは、シングルプレイのものとほぼ同レベルになるので、美麗な大作RPGを少人数グループで作る……ということも不可能ではない。
■ Arthur and the Minimoys
ゲーム内容は、Minimoy族と呼ばれる森に住む妖精種族が、森の破壊を阻止するためにMinimoy種族存続の運命を賭けて戦うアクションアドベンチャーになる。基本的には映画のメインストーリーを追いかける形の“映画ゲーム”だが、映画では語られない原作ストーリーまでもがゲームでは忠実にゲーム化がなされる予定。 人間よりも遙かに小さいMinimoy族は、その体の小ささを利用して、昆虫に乗って敵を撃退したり、常人では進めないようなところに潜り込んだりすることができる。 ゲームは、主人公アーサー、Minimoy族の王女セレニア、そしてその弟ベータメックの合計3人のメインキャストをプレーヤーが操ることで進行する。プレーヤーが動かすことができるのは3人のうち一人だが、臨機応変かつリアルタイムに操作キャラを変更して、そのキャラクタの特殊能力を活かして謎解きに挑んだり、敵を連係攻撃で撃退していく。エンディングまでの総プレイ時間は約20時間ほどで、全13ステージからなる。 子供も向け映画のゲーム化作品と言うことで、ゲームの対象年齢は8歳から12歳を想定。PS2とPC版の開発はフランスの実力派ゲームスタジオEtranges Libellulesが担当。DS、PSP、GBA用は内容的に少々異なったものになる予定。
■ HOT PXL
ATARIのクラシックアーケードゲームを含む200種類以上のゲームを1枚のUMDに集約。1プレイが10秒以内で終了するものもあり、ワリオ系のミニゲームスイートといった様相を呈している。
ユーザーはインターネット経由でミニゲームを随時追加が可能。発売は2006年末を予定。
■ Alone in the Dark あの3Dホラーアクションゲームの原型ともいえる「アローン・イン・ザ・ダーク」が次世代機にリバイバル・リメイクされてXbox 360、PS3、そしてWindows PC向けに提供されることが決定した。 まだ開発の初期段階で制作発表のみ。ゲーム内容、発売時期については未定。おそらく来年のE3には形になった物が見られると思われる。 今回、予告編を入手できたので詳しくはそちらを参照して欲しい。この予告編の映像は実機の映像だと言うことが強調されており、これを見る限りかなり高いリアリティのホラー作品になることが予想される。
開発は前出の「TESTDRIVE UNLIMITED」を手がけたシェーダーマスター揃いのEDEN GAMES。
□ATARIのホームページ(英語) http://www.atari.com/ □Electronic Entertainment Expoのホームページ(英語) http://www.e3expo.com/ □関連情報 Electronic Entertainment Expo 2006 記事リンク集 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060510/e3link.htm (2006年5月14日) [Reported by トライゼット西川善司]
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