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【Electronic Entertainment Expo 2006 現地レポート】

カプコンブースレポート
~Xbox 360「Lost Planet」と「Dead Rising」に注目が集まる~

5月10日~12日(現地時間) 開催

会場:Los Angeles Convention Center

 カプコンは、ブース内でもっとも目立つ場所に、Xbox 360「Lost Planet」と「Dead Rising」の2タイトルを配置。必然的に、来場者の注目度も2作品に集中するかたちになっていた。出展タイトルはPS2「大神」など国内発売済みのものも多かったため、ここでは要注目作品にしぼってレポートをお届けしよう。



■ Xbox 360「Lost Planet」

 極寒の惑星で生き延びるために戦い続ける人類の姿を描く、SFアクションシューティング。完成版ではXbox Live対応のマルチプレーヤーモードが搭載されるが、E3出展バージョンはシングルプレイモードのみとなっている。

 E3前に公開されたTrailerを見た人(あくまでも筆者周辺の話)が、一様に「これは面白そうだ」と期待感をつのらせた作品だけに「あれがハッタリだったらどうしよう……」などと妙な不安にかられたが、会場でプレイした直後、それが杞憂であることを思い知らされた。雪で覆われた惑星「Lost Planet」に住む人類「雪族」と原生生物Arkidによる、生き残りをかけた激しい戦い。重厚な世界観とグラフィックが、これでもか! とばかりに畳み掛けてくる様子は圧巻の一言だ。

 オブジェクトに打ち込んで自分を高所などに引っ張り上げられる「アンカー(Yボタン)」をのぞけば、操作系で特筆すべき点はない。左アナログスティックがキャラクタの移動、右アナログスティックが照準カーソルの移動、左トリガがグレネード、右トリガが射撃など、3Dアクションシューティングとしては普遍的。だが、ひとたびゲームを始めたら、驚異的なディティールで描かれたキャラクタをコントローラで操作すること「それ自体」が、とても楽しくなる。キャラクタのモーションは、実にリアルかつ質感たっぷりだ。

 奇怪な姿のエイリアンことArkidの襲撃に、主人公は手持ち、もしくは拾った銃火器で応戦する。マシンガン、ショットガン、グレネードランチャーなど、生身で使えるアイテムもふんだんに用意されているが、本作の凄さはそれにくわえて「Vital Suits」と呼ばれる人型の乗り物が多数用意されていること。Arkidには、小さいものから大きなものまで、さまざまなタイプが存在する。状況次第だが、大型のArkidと戦う必要性が生じたとき、近場にあった「Vital Suits」を利用するケースは少なくない。「Vital Suits」の武装と耐久力は非常に頼もしいが、E3会場でプレイした範疇で使えたものは、いずれも機動力の面で生身に及ばないといった印象。登場する敵、アイテムなどのバリエーションが、極限状態の戦場にゲームらしい彩(いろどり)を与えてくれる。

 発売予定は、北米が2007年第1四半期で、国内が2006年未。冒頭でも述べたように、「Lost Planet」の世界観はとても重厚かつ壮大。それに身をゆだねてプレイする快感は、何物にも変えがたい。カプコンは、Xbox Liveマーケットプレースにて、E3開催期間限定で本作の体験版を配信している。百聞は一見にしかず。Xbox 360本体とインターネット接続環境がある人は、体験版から本作の凄さを全身全霊で感じ取っていただきたい。

【スクリーンショット】


(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.



■ Xbox 360「Dead Rising」

 カプコン得意のゾンビが大量に登場するサバイバルアクション。昨年のTGSでプレイアブル出展されたものは完成度が低かったが、E3出展バージョンは見違えたようにブラッシュアップされており、ビジュアルはもちろん操作性の面でも非常に魅力的なものになっている。

 ゲームの主人公は、スクープ命のフォトジャーナリスト「フランク・ウェスト」。郊外の小さな街に向かったフランクが見たものは、大量のゾンビに制圧された街の無残な姿。かろうじて逃げ込んだショッピングセンター。プレーヤーは、センター内にある“ありとあらゆるアイテム”を使ってゾンビを倒し、その発生原因を追求していくことになる。

 本作のポイントは、ゾンビたちとの戦い方に「多彩かつ膨大なバリエーションが用意されている」ということ。つかめるマークが表示されるものは何でも武器になる。床に落ちている椅子はもちろん、テーブル、棚、商品など、何でもアリアリ。しょぼいモップも、先端が折れれば鋭利な槍になる。センター内にはさまざまなショップが軒を連ねているため「え、これが武器として使えるの!?」なんてこともしばしば。

 ソンビたちがジワジワと押し寄せてくる恐怖と圧迫感は、ゲームが進むごとに重くのしかかってくる。数が少ないうちはどんな武器でもボコボコにできるが、ちょっとでも隙をみせると“ズイッ”と地味に間合いを詰めてくる。このあたりをプレーヤーがコントロールしきれるうちは、ある意味「安全」ではあるのだが、攻撃を空振りしたり、裁き切れなかったりすると、とたんに数の暴力がプレーヤーに襲い掛かる。

 妙な被り物などのギャグアイテムが増えていたりと、単なるホラーアクションにとどまらず、お遊び要素の充実、さらには「バカゲー」の領域にも足を踏み込んできている。純粋なホラーが好きな人よりは、ブラックジョークが理解できる人のほうが、本作をより深く楽しめるような気がしてならない。日本での発売予定は、2006年夏頃。Trailerやゾンビ映画でテンションをあげつつ、発売日を心待ちにするとしよう。

【スクリーンショット】


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■ PS2「God Hand」

 大きなキャラクタが派手なモーションで戦う格闘アクション。伝説のパワー「ゴッドハンド」を手にした主人公を操作して、その力を奪おうと襲い掛かってくる悪党どもを片っ端から倒していく。

 操作系はわりとシンプルで、左アナログスティックもしくは方向キーでキャラクタの移動、右アナログスティックで緊急回避“ダッジ”、強弱の攻撃ボタン、R1ボタンでルーレットテクニック、R2ボタンでゴッドハンドパワー発動となっている。ルーレットテクニックは、敵の動きが止まるなど、いくつかの効果がランダムで発生するようだが、失敗すると上から金タライが落ちてくるといったこともある。

 本作のノリを一言で表現するなら、ギャグタッチの「北斗の拳」といったイメージ。荒涼とした世界のなか、伝説のパワーを持つ主人公と群れを成す悪の一味。グラフィックスのタッチも、なにやらそれを強く意識している様子が如実に感じ取れる。ただし、前述の金タライ、台詞回し、ところどころで顔をのぞかせるコミカルな展開が本作のポイント。E3出展バージョンも、よくわからないうちに金的奇襲からの連携ダメージでゲームオーバーになるなど、これがまた一筋縄ではいかない。

 モデリングが荒い、モーションが雑など、出展バージョンの完成度はかなり低いが、それでも画面全体から放たれる怪しいテイストは、コレ系が好きな人たちを確実に魅了するはず。国内発売などは不明だが、北米では2006年第4四半期に発売される予定だ。

【スクリーンショット】


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□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□カプコンE3特設サイト
http://www.capcom.co.jp/game/event/e3_2006/lineup/index.html
□関連情報
【5月10日】Electronic Entertainment Expo 2006 記事リンク集
http://watch.impress.co.jp/docs/20060510/e3link.htm

(2006年5月11日)

[Reported by 豊臣和孝]



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