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会場:TIME24タイムプラザ
3日の開会式では、BIGLAN実行委員長のKINTAこと長縄実氏により、「BIGLAN socket4」が8月11日~13日に秋葉原で行なわれるという告知と、参加者が主役となれるパーティを作っていきたいという挨拶で幕を開けたBIGLAN。前日の準備日からも含めた全4日間を通したレポートをお伝えする。
■ コンシューマ機ユーザーを積極的に取り込んだ新たなLANパーティの形
今回からはXbox 360も、アンオフィシャルながらXbox情報サイト「XNEWS」主催のイベントをサポートし、ニンテンドーDSの無線対戦も盛んに行なわれるなど、PCゲーム限定ではなく、純粋にゲームを楽しむイベントになりつつある。PCゲームユーザーも連日行なわれたミニトーナメントに積極的に参加し、ビジターを含め様々な参加者がプレイを楽しんでいた。 来場者には、一般の男性ゲーマーだけでなく女性や子供の参加者もいた。中でも初日に行なわれた「DEAD OR ALIVE 4」のトーナメントでは、6歳の男の子が優勝。2日目は「コール オブ デューティ 2」デスマッチ、3日目は「プロジェクトゴッサムレーシング 3」タイムアタックといったトーナメント大会が行なわれた。 これまでPCを持参することが困難なユーザーや、会場を覗きにきた一般来場者は、スポンサーブースの試遊台でしかゲームをプレイできず、各種イベントを観戦したり、会場の友人と話して帰るというパターンが多かった。しかし、今回はXboxを持ち込んだユーザーが複数おり、積極的に台を開放して遊んでいたため、かなりの人がゲームを楽しむことができたようだ。 ただ、Xboxのみを持ち込んだBYOCユーザーからは、じっくり腰をすえてPCゲームをプレイできる環境がほしかったとの声も聞かれた。PCとコンシューマ機のそれぞれのユーザーの遊び方や楽しみ方を見せられる点で、イベントに限らずBYOCでも双方のバランスが取れれば理想的だろう。 また、今回はニンテンドーDSが大人気だった。前回は対戦可能なゲームが限られていたため、あまり見られなかった光景だが、休憩の間や、触っているPCから離れて休憩している間に、誰とも無くニンテンドーDSの通信対戦の輪が広がっていった。
はじめ3、4人程の輪ができ、プレイしているのを見るうちに、ついついPCゲームをプレイする手を休めてカバンからニンテンドーDSを取り出して加わるというパターンだ。BIGLAN初日の閉場時刻も近くなった頃、スタッフ参加者も交え最大で8人同時にテトリスDSをプレイする輪となった。こうした大人数でのプレイが見れたのもゲームイベントならではといったところだ。
■ デコパソもサイバーなデザインからジオラマ風飾り付けが人気に BIGLANで初回から取り組んでいる、ユーザーが思い思いにパソコンを飾り付ける「デコパソコンテスト」。今回もBYOC参加者が自慢のパソコンを持ち込んだ。今回の傾向としては、PC内部にフィギュアやクリスタル、ゲーム内をイメージしたジオラマを入れこむなどデザインの部分に大きな変化が見られた。 具体的には、PC内部に各種光源と組み合わせてゲームやアニメなどのキャラクタフィギュアやグッズを配置するのがトレンドだ。前回まではブラックライトや光源つきのファンを用い、鮮やかな光を見せるだけの幻想的でサイバーなデザインが人気だったが、PC内部の飾り付けのトレンドも「劇場型」が人気となっているようだ。
優勝したLei氏のPCは参加者中唯一ケース全面をアクリル板で構成し、全体を赤基調の光源で整え、「Counter-Strike」シリーズのカウンターテロリストをモチーフにしたジオラマを5インチベイ上部に配置。投資額はかなり額に上るようだが、他の入賞者もインタビューで「スーツ代をデコパソに使いました。」、「うまい棒4万本分使いました」と答えるなど、デコパソもいまや無視できない市場になりつつある印象だ。
■ 年間スポンサーの日本AMD、エンターテイメント向けPCに注力
2日目、3日目とステージでマイクを握ったDavid氏は流暢な日本語で日本AMDがコミュニティに協調し、共に発展していく姿勢を強調し、ユーザーやコミュニティを重視する会社として成長していきたいと述べた。さらに次回、次々回ともBIGLANを支援していくと表明し、「8月のBIGLAN socket4が開催される頃には、Athlon64 x2 5000+、FX-62を皆さんにお見せできるでしょう。e-Sportsのイベントの優勝者にFX-62をプレゼントします」さらに、「友達を10人以上一番誘って来た人にFX-62を差し上げます。」と大盤振る舞いの協力体制をアピールし、会場からは大きな歓声が沸いた。 また、アクティビジョン・ジャパンからは、先日発売された「The Movies 日本語版」を用いて、期間中にショートムービーを作ろうというオフィシャルイベントも実施された。「The Movies 日本語版」は、映画会社のオーナーとして、制作スタジオを構えて発展させていくシュミレーションゲームで、その過程でプレーヤーオリジナルの脚本で映画を作ることができる。 しかし、発売直後ということもあり、「The Movies 日本語版」を熟知している人物がいなかったため、用意された10本のソフトは初日にはほぼすべて貸し出し中となったにもかかわらず、多くの人はムービーを製作する部分にたどり着けず、ショートムービーを完成できたのはわずか3人に過ぎなかった。 筆者もそのひとりで「びぐらん物語」なる3分ほどのムービーを作るのに、他の参加者との試行錯誤を繰り返しながら結局5時間近くかかってしまった。ゲームをスタートさせ映画製作スタジオを作り上げ、ユーザーオリジナルの映画を作れるようになるまでのプロセスで難解な部分があり、大いに戸惑った。こうした新機軸の新作タイトルは、単にユーザーの手元に届けるだけではなく、ゲームをプレイする方法をわかりやすく教えてくれるアドバイザーが必要であると感じた。 最後に、今後のBIGLANの課題としては、新規ユーザーをいかに呼び込むかということであろう。30人強程のBYOC参加者のうちの約半数の顔ぶれが前回と変わらないことから、タイトルの選定以外にも、参加しやすい環境を作っていく必要がありそうだ。
Goodplayer.jpは、今回発表のあったAMDの強力なプッシュ以上に「Quake4」のコミュニティや他のFPSゲームコミュニティだけでなく、広く一般ユーザーに楽しんでプレイしてもらうためのコミュニケーションをとらなければならないだろう。8月11、12、13日に予定されている秋葉原での「BIGLAN socket 4」で、特に新規ユーザー獲得のための新たな施策を期待したい。
□BIGLAN socket3のホームページ (2006年5月8日) [Reported by 三浦尋一]
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