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会場:ネクソンジャパン本社
ストーリー要素も充実しており、メインストーリーではパラディンとダークナイトによる「光と闇の戦い」が描かれた。また本作を象徴するキャラクタ“ナオ”のフィギュアが発売されるという展開も見られた。2005年12月15日からは基本料金無料のアイテム課金制に移行している。 チャプター2のメインコンテンツが「新大陸イリア」の実装である。今回実装されるのは大陸の「ラノ地域」と呼ばれるエリアのみだが、ラノ地域だけでも今までの冒険していた「ウルラ大陸」とほぼ同じ大きさがある。最終的にはウルラ大陸の実に5倍の面積を持つ広大な世界が実装されるという。 チャプター2のテーマは「冒険と開拓」である。イリアは未開の世界であり、プレーヤーを初めとしたウルラの人々は「ベースキャンプ」を築いて開拓の拠点としている。大陸のほとんどは人跡未踏の世界であり、棲息している生物やモンスターもまた未知の存在である。 イリアの地図にはプレーヤーの足跡が残されるようになっている。調査した場所は地図で確認できるようになっており、まだ見ぬ世界を求めてプレーヤー達は旅立っていくことになる。ウルラには“ムーンゲート”という瞬時にテレポートできるゲートがあったが、イリアにも“マナトンネル”と名付けられたワープゲートが存在する。冒険者はそれぞれ「探査年表」というメモを持っており、自分の冒険の道筋がこれに記録されていく。 広大な大陸を冒険する際にプレーヤーを助けてくれるのが、今回新たに実装される騎乗動物である。馬の他、野生のダチョウやユニコーン等も登場する。騎乗動物に乗ることができれば速いスピードで移動することができる。グラフィックスエンジンも改良され、より広大な地域が見渡せるようになっており、広い地域を駆け抜けていく爽快感を味わうことができる。 イリアには「遺跡」と呼ばれるダンジョンが存在する。しかしこの遺跡は入り口が隠されており、「Lロッド」という特殊な道具を使わなくては発見することができない。Lロッドは、水脈や鉱脈などを発見する事ができると言われる“ダウジングロッド”のことで、L字型の1対の棒の形をしたアイテム。入り口を探知すると光りだし、同時に共鳴音のようなものを放つ。 チャプター2では、Lロッドによる遺跡発掘が大きな楽しみのひとつになっており、最初に遺跡を発見した冒険者には、その遺跡に名前が記されるという特典がある。しかし遺跡は、1週間ほど経つと入口の場所が変わってしまう。プレーヤー達は遺跡の入口を再び探索しなくてはならない。冒険者達の情報交換が必要不可欠となるだろう。ちなみにLロッドは遺跡の入口以外にも、フィールドに隠された宝箱なども探知することができる。 4月27日のアップデートでは、ラノ地域とそこに住む様々なモンスター、野生動物、遺跡などが実装される。Lロッドの使い方を覚えるクエストの他、指定された原料を採集するクエスト、探検クエストといった新しい世界を体験するものも追加される。 中でも「スケッチクエスト」は注目である。ベースキャンプの掲示板に張り出されるクエストで、「この動物をスケッチしてくれ」というような依頼の元、紙を渡される。プレーヤーはその動物の生息場所を探してイリア大陸を旅することになる。生物の棲息地域、名所の発見、遺跡の入口など、調査と情報の共有そのものが、冒険の醍醐味となっているのである。 「マビノギ」は、断続的なアップデートにより、次々と新要素を導入していくところに特徴がある。今回の発表会でも今後実装される要素が明らかになった。最大の要素として「エルフ」と「ジャイアント」というイリアに住む2つの種族の存在が発表された。この2つの種族は独自の文明を持っており、人間とは友好的だが、お互いは激しく争っているという。プレーヤーは彼らが生活しているところを訪れ、友好を深めることで同盟関係を築き、その種族のキャラクタを作成可能になるという。 エルフかジャイアントのキャラクタは常に敵対種族に襲われる可能性がある。2つの種族のどちらに肩入れすることもなく、中立を守るプレイも可能とのこと。その場合は、エルフとジャイアントの村を行き来して、貿易で儲けることも可能になるという。将来的には「マビノギ」の世界に種族対種族の大規模PvP要素を導入するための布石のひとつのようだ。 この他にも今後の要素として、「漁船」という複数のプレーヤーが乗ることができる船が登場するという。この船に乗ることで釣りをすることができるようになり、釣った魚を料理したり、骨や皮を使って剣やローブといったアイテムを作ることが可能になる。さらに、「サンドワーム」、「平原ドラゴン」、「砂漠ドラゴン」という3つの“フィールドボス”が登場する。これらのボスは多くのプレーヤーが協力しなければ太刀打ちできない存在になるという。 また、集めてプレゼントすることでプレーヤーの前にそれを着て現われるようになるというナオの新コスチュームや、新武器である日本刀の存在も明らかになった。これらの要素は今後、順次導入されていく予定だ。 ゲームを開発するdevCATスタジオ「マビノギ」のディレクター、イ・ヒヨン氏は「ウルラではストーリーを楽しむことができ、イリアでは探検と発見を楽しむことができる。大陸によって異なるゲームをプレイしているような1回のログインで2つのゲームを楽しめるような感覚を提供したい」と語った。 今回の発表会で筆者は改めて「マビノギ」のスタッフの独自性を感じた。韓国のMMORPGは、戦闘、特にPvP要素という同じレイヤーの中で勝負をする作品が多いが、多くのトレンドの取り込みを狙うあまり、最終的には似たようなゲームに収束してしまっている。そんな中で「マビノギ」はプレーヤーの「生活」に注目し、明確な独自性を提示した。そして今回、探検と発見という要素をテーマとして打ち出した。
個人的には冒険に役立つ新大陸ならではの生産要素に期待したいが、プレーヤーをワクワクさせるランダム要素も取り入れた「探検」ゲーム、未知なる世界を隅々まで探索したくなる要素は、まさに冒険の本質であり、その情報をゲーム内で共有できる感覚は、MMORPGの醍醐味といえるだろう。実装されてからのユーザーの反応が楽しみである。独自性を追求し、ユーザーに新しい冒険と生活を提供し続けるスタッフの開発姿勢に今後も期待したい。
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□ネクソンジャパンのホームページ (2006年4月18日) [Reported by 勝田哲也]
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