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【不定期連載第3回】ゲームライフをちょっと研究してみる

海外発のソフトをPSPで試してみる


当連載は、ゲームライフをちょっと豊かにするかもしれない? 提案を行なっていこうという趣旨の企画である。いちおうやっぱりネタに困ったときはお休みしてしまってきたので、不定期連載となる。某研究所ほどみなさんのお役には立たないかもしれないが、ゆるりとお楽しみいただければ幸いだ。今回は、リージョンフリーであるPSPで、海外製タイトルを遊んでみようというレポートだ。



海外製のゲームグッズの輸入発売をはじめ、ゲームソフトの輸入販売も開始した「M-S-Y」のショッピングサイト。こちらでは北米版PSPソフト「Grand Theft Auto: Liberty City」が購入可能だ。ほかにも、海外タイトルを扱うショップはいくつもある
 ここ数年、日本の家庭用ゲームソフト界に少なくない影響を与えているのが「海外製ソフト」の存在だ。「Grand Theft Auto」のローカライズ版のヒットをはじめ、少し前ではXboxの「HALO」シリーズやプレイステーションの「ワイプアウト」シリーズなど、海外で開発されたタイトルが日本で好評を得ている。

 ゲームの世界は海外のアーケードタイトルから始まり、家庭用ハードの時代は日本のメーカーが長くリードしてきた。現在ではそんな日本主導の世界に海外発信のハードといえるマイクロソフトのXbox、Xbox 360が登場し、ビジネス的にも文化的にも新しいグローバルな展開が求められる分野となっている。ちなみにPCゲームの世界は2000年以前より国内と国外のメーカーでは別の歩みを見せており、もとから海外タイトル主導の世界だったと言ってもよいだろう。特にオンラインゲームの開発においては海外がイニシアティブを取り続けていると言える。

 少し前の海外における家庭用ゲームファンの様子を振り返ってみれば、日本で先行して発売されている良質なタイトルの英語版リリースを待ち望む状態であった。だが、現在ではそれが一部逆転しはじめ、日本のゲームファンが海外リリースのローカライズ版発売を首を長くして待つという状況も誕生しつつある。今後は、家庭用ゲーム機の分野でもゲームファンは、国内タイトルだけではなく国外タイトルにも眼を向ける機会が年を重ねるごとに増えていくと思われる。

 さて、そうした背景の中で、今回お伝えするのは、プレイステーションポータブル「PSP」の海外タイトルだ。2004年に発売されて以来、ニンテンドーDSと並んで最新携帯ゲーム機として活躍しているPSPだが、海外の展開においては国内とはまた異なるタイトルがリリースされている。今回ピックアップするのは、それぞれに特徴のある「Grand Theft Auto: Liberty City」、「SOCOM:FIRETEAM BRAVO」、「NAMCO MUSEUM BATTLE COLLECTION」の3タイトル。いずれも北米版であり、ゲーム内の言葉や取り扱い説明書は全て英語が使用されている。英語がほとんどわからない人でも楽しめるのか? というポイントについてもご紹介していきたい。なお、PSPはリージョンフリーのため、海外タイトルも国内タイトル同様にプレイできるのでご安心を(PSPだけでなく、ニンテンドーDS、ゲームボーイアドバンスもリージョンフリーだ)。

 北米版のタイトルを国内で入手するには、北米版「Grand Theft Auto: Liberty City」や海外製ゲームグッズの輸入販売を行なっている「M-S-Y」のショッピングサイトや、秋葉原・メッセサンオーのカオス館やカオス館のWebサイトなど、いくつかのショップにて購入可能だ。


● いつでもどこでもあの「GTA」が遊べる! 北米版PSPソフト「Grand Theft Auto: Liberty City」

「Grand Theft Auto: Liberty City」
購入価格 8,190円
 海外タイトルの中でも、近年に最も話題を呼んだシリーズといえば、やはり「Grand Theft Auto」シリーズが挙がる。PS2やPCで発売されているシリーズは日本語ローカライズ版も登場し、大きな話題を呼んだ。そのGTAシリーズのPSP版タイトルが「Grand Theft Auto: Liberty City(以下、GTA)」だ。このPSP版は北米版のみ発売されており、日本語版は未発売。楽しむには直輸入で入手するほかない。

 GTAは、3つの島で構成されている無法地帯の都市「リバティシティー」を舞台にしたアクション・ゲームだ。特筆すべきはその自由度の高さ。街を行く車やバイクを無理やり止めて奪い取り、自由に走行が可能。街中で入手できる武器に関しても自由。街の設備をどう使おうが自由と、自由尽くしなのである。ゲーム内では基本的にミッションを受けて、完遂、コンプリートしていくことが目標となるが、そのミッションに関しても、遊びたいタイミングで進めればよい。街を車でドライブするもよし、道行く人をなんとなく襲ってもよしだ。

 GTAシリーズの自由度を楽しい体験にしてくれるのは、各所のディティールの細かさだろう。パッと見て最初に気がつく細かさは、街には人が練り歩き、道路には車やバイクが走っている点だろう。車やバイクはきちんと道路を進み、信号では止まり、曲がるときには他の車と接触しないよう減速する。交通量の多い道路の交差点では渋滞までもしっかりと発生するなど、芸が細かい。それらの車やバイクは近づいてボタンを押すことで、運転手を引きずりおろし奪ってしまうことが可能だ。プレーヤーが車やバイクで走る道はなにも道路だけとは限らない。芝生を横切り、対向車線を構わず爆走、歩道だってお構いなしに突っ込んでいく。そんな暴走車が近づけば避けるのが人間だ。道行く人は車が近寄るとパパッと避ける。そんなところに至るまでも細かいのだ。

 PSP版は上記に挙げたようなディティールの細かさをしっかりと再現している。というよりも、ディティールの細かさと自由さは、これがなければ「GTA」ではない! というほど重要なファクターなので当然といえば当然ともいえるだろう。だが、本作が携帯ゲーム機のPSPであることを考慮すると、また素直に「すごい」という印象を受けるはずだ。さすがにグラフィックスの点においては、PSP版だけに多少簡素なものではあるが、ディティールの細かさ同様に、PSPでここまでできるんだ、と感じた次第。

 肝心の英語に関しては、ゲーム開始冒頭やミッションのスタート時には多くの場合、会話シーンが展開されるムービーが流れるのだが、正直に言ってしまうと筆者はそれだけでは何もわからなかった。ムービーは英語ボイスのみで会話がなされ、字幕などもない。そのため、筆者のような英語に疎い人だと内容を掴むのは難しい。だが、その後に挑むミッションにはさして苦労していないのである。

 それはなぜかと言うと、まずムービーで流れる映像部分を見て「多分、こういうことをすればいいんだろう」というのが想像が付いたことが挙げられる。映像には単調な会話シーンだけではなく、目的を視覚的に伝えるシーンが挿入されていることが多いためだ。また、ミッションがスタートしてからはマップに目標地点が表示されるため、とりあえずその場所にいってみれば話が理解できたためだ。ちなみにインターネット上には個人で本作の翻訳を進めているファンサイトなどもあるようなので、いざというときはそちらを頼ってみるのもよいだろう。筆者は本稿を書くにあたり、翻訳の類を一切見ずにプレイしているのだが、それでも楽しめている。ライブ感豊か(と思われる)会話の一字一句がわかればさらに楽しめることうけあいだろう。

 ちなみに本作ではロード時間についても高く評価していきたい。ゲームスタート時に入る15秒から20秒ほどのロードを済ませれば、街中でのプレイには一切ロード時間が入らない。もちろん、ミッションに切り替わるときやムービーが挿入されるときは別なのだが、それらを含めても全体的にプレイのリズムやレスポンスが良く、リバティーシティーへの没入間を損なわせない。

 なんといってもPSP版ということで最も嬉しいのは、いつでも気軽にプレイを開始できるという点に尽きる。部屋の中でゴロゴロと、ベッドの中でお休み前に。ちょっと時間のあるときや気が向いたときに、即リバティーシティで暴れることができる本作は歴代のシリーズでは成し得なかった手軽さと気軽さ、爽快さをハードから手に入れている。今後、日本語ローカライズ版が発売される可能性については正直なにもわからないのだが、いち早くこの面白さを体験してみたい人には強くオススメしていきたい。


● インフラモードでネット対戦が可能! ライバルは世界中に1万人! 「SOCOM:FIRETEAM BRAVO」

「SOCOM:FIRETEAM BRAVO」
購入価格 6,800円
 2本目はPS2版でもおなじみのFPSタイトル「SOCOM:FIRETEAM BRAVO(以下、SOCOM)」だ。北米版PSPタイトルである本作は、「GTA」同様に日本では発売予定のないタイトルだ。だが、このPSP版「SOCOM」には国内PSPタイトルには見られない驚きの大きな特徴が2点もあるのだ。この2点に関しては後述していこう。

 まずは「SOCOM」というタイトルの内容について軽く触れていこう。現代的な兵器や重火器を使用してミッションに挑んだり、対人の対戦を行なえるFPSジャンルのタイトルだ。ミッションでの大きなポイントとして隊員が1名、自分に同行してくれるのが大きい。隊員には○ボタンを押すことで指示を出すことが可能で、建物内に入るときにドアを開けさせたり、敵がいると思われるエリアに先に進ませたり、ミッションの目標物に工作させたりと、様々なアクションを取ってくれるのだ。

 FPSタイトルといえばPCで活発なジャンル。PC用のタイトルでは主にマウスとキーボードによる操作が主流だ。PSP版ではアナログパッドで移動を行ない、照準に関してはRトリガーによるロックオンが採用されており、照準に関してはそこまでシビアに求められていない。とはいえ、十字キーの右を押すことで照準をフリーロック状態にすることもでき、スナイパーライフルの類でヘッドショットを狙うことなども十分に可能となっている。

 グラフィックスに関してはさすがにPSPで可能な範囲のものとなっているが、相当にがんばっているという印象を受ける。ステージも豊富で起伏もあり、銃撃の跳弾や手榴弾の爆発、ライフルのスコープのズームなど、「PSP版なのにこんなところまでしっかり用意されているのか!」と驚くほどだ。

 グラフィックスからくるリアルさ以上に本作を充実させているのは、各種の挙動とサウンド。銃を撃てば、反動で照準があがる。手榴弾を壁に投げればしっかりと跳ね返り自然な位置に落下する。ライフルのスコープをフルズームにすれば、ドクンドクンという緊張状態の心臓の音が聞こえ、銃を構えるキャラクタの息づかいが聞こえてくる。移動中の足音や、手榴弾の跳ねるカチンという細かな音も、しっかりと再現されている。ヘッドフォンでプレイして頂きたいタイトルだ。

 ゲーム内の言語が全てが英語であることに関してだが、筆者は、こちらも「GTA」同様になにも見ずにプレイを進めた。本作においてまずゆるぎないのは「敵がいたら撃つ」という点だ。ただ、肝心なのは1人プレイ時のミッション。ミッション開始前にはブリーフィング、つまり作戦内容を伝える画面があるのだが、当然のように、なんとなくしか内容がつかめない。

 ミッションの多くは敵を排除しつつマップ内のどこかにある重要なアイテムを回収するという内容になっているようなのだが、これについては、遊んでみて内容を把握できた。実際にマップを進んでみると、なにかしらのアクションが可能なポイントでは、青いバーでどのようなアクションが可能かが表示されるのである。それが表示されたときに○ボタンや□ボタンを押すと、アイテムを入手したり、隊員がミッションの目標物を処理してくれる。基本的なミッションのポイントは大体この操作だけで可能なので、まず進めてみればなんとかなってしまうのだ。

 ただし、なぜそれを回収しなければいけないのか? 回収物はどういった重要性を持つものなのか? といった点に関してはいまだにまるで理解せぬままプレイしているのだが、それはあくまでオマケ的な要素だ。ドンパチと戦争ゴッコが楽しめるという最重要の点は素直に楽しめているので、個人的にはあまり問題を感じていない。

 一点、英語版の苦しみを挙げるとすれば、慣れるまでが大変という点だろう。「GTA」の時にはあまりなかったのだが、この「SOCOM」は武器の種類や操作などが豊富なのである。インターフェイス面はPSPの操作に向けてシンプルなものになってはいるものの、それでもやはり理解すべきことは多い。筆者はゲームを始めてプレイするときに取扱説明書をまったく見ずに体当たりでプレイを開始するタイプのプレーヤーであるため、なんとなく体で覚えていけたが、取扱説明書をじっくりと見つつ覚えていくというタイプの人は少々つらいかもしれない。もちろん取扱説明書も全て英語で書かれており、ボリュームも比較的多いためだ。

 さて、英語に若干苦しむかも、と書いたもののそれはあくまで操作を含む基本要素とストーリー性がある1人用のミッションにおいての話だ。操作などはめげずに繰り返し触っているとなんとかなるもの。特にFPSというジャンルに触れたことがある人ならばたいしたハードルではないだろう。本作の大きな特徴は英語に苦しむような点ではないのだ。

 最も大きな魅力は、無線LANを使用したインターネット対戦が無料で可能ということだ。国内のPSPタイトルでは「アドホックモード」というアクセスポイントを使用しない近距離の無線LANプレイが可能なタイトルは豊富にあるが、「インフラストラクチャモード」というアクセスポイントを経由してインターネットに接続してのプレイが可能なタイトルは少ない。PSP版「SOCOM」ではそれが楽しめるのである。

 インフラストラクチャを利用したマルチプレイモードでは、16人での同時プレイが可能。マッチングサーバーへの接続も、もちろん国内から問題なく接続できる。ゲームモードは全員が敵となるデスマッチや最大6人チームで争うチームデスマッチなどが楽しめる。驚くのは接続人数の多さだ。マッチングサーバーは最大10万人が接続可能なようで、アメリカ東部、アメリカ西部、カナダなど、地域に合わせて接続先を選択できる。ピーク時ともなるとサーバーには1万人を超えるプレーヤーがログインしており対戦相手に困るようなことはまったく感じられなかったのである。ここで言うピークタイムは日本のそれではなく、世界の時間だ。日本時間で言うと大体深夜1時から朝方が盛況なようだ。

 マッチングサーバーへのログインにはさして多くの手順は必要ない。まず一番初めのログイン時にアカウントとパスワードを登録する。このあたりは入力フォームと文字を見れば察することができるはずだ。あとはアカウントとパスワードがデータとして保存されるため、次からは入力の手間もない。実際にルームへ入り対戦を開始すると驚くのが、ラグなどをほとんど感じさせない快適さだ。海外のプレーヤーと接続し、しかも無線LANで、さらにPSPという携帯ゲーム機で遊んでいるという3つのハードルがあるにも関わらず、快適にFPSが楽しめるのだ。ラグの存在が致命的になるFPSというジャンルだけにこの点は非常に嬉しい。

 もう1点、本作には大きな特徴がある。それは「ボイスチャット」が可能な点だ。日本では未発売だが、純正のPSP用ヘッドセットが別売で用意されているのである。接続はPSPのイヤホンジャックにつなげるだけと簡単。音声の出力だけかと思われていたイヤホンジャックは入力もサポートしていることに驚かされる。ボイスチャットが可能な点もそうだが、音に関してもこのヘッドセットで聞くと迫力があり心地がよいので、本作を購入の際にはぜひ合わせて購入していきたいところだ。ヘッドセットもソフト同様に、輸入販売しているショップで販売されているところもある。

別売されているPSP用ヘッドセット。ステレオのヘッドフォンとマイクが組み合わさった製品だ。接続の様子は写真の右のようになる。購入価格は3,980円ほどだった


 海外のプレーヤーと共に、マップを進み、建物の影に隠れて敵の位置を探る。高い位置の安全を確保し、ほふく前進状態でライフルを構える。ライフルのスコープを拡大し、敵に狙いを定めて、撃つ! ボイスチャットからはチームメイトからのお褒めの言葉らしき生の英語が聞こえてくる。

 坑道を境に、敵チームとの手榴弾の投げ合いが行なわれる。遠くから飛んできた手榴弾の爆発により吹き飛ぶ味方。ルールによってリスポーン(所定の位置に復帰すること)と、その場に他のプレーヤーの手によって復帰するリバイブがある本作。リバイブルールのときには、ソロリソロリと自分の安全を伺いつつ倒れている味方に近寄り、リバイブさせる。ボイスチャットで感謝の言葉らしき生の英語が聞こえる。そんなやりとりの後、こんどは自分がやられてしまう。味方が駆け寄りリバイブしてくれた。つたないながらも英語で感謝を伝える筆者。ボイスからは「ノープロブレム」らしき声が返ってくる。

 こんな本格的なFPS体験と素敵なやりとりができてしまうのである。それもPSPで。PSPをはじめとする携帯ゲーム機のよさは、やはりなんといっても、どんな体勢でも楽しめる点に尽きる。寝っ転がって楽しみ、ベッドの上でも楽しめる。リラックスした姿勢でこれだけネット対戦が楽しめるFPSタイトルはまれであろう。ひとつだけご注意頂きたいのは「リラックスした姿勢で楽しむFPSは没入感が凄まじい」ということだ。ただでさえ緊張感のあるやりとりが楽しめるFPSタイトル。リラックスした姿勢でPSPを構えているとのめり込み度がすごいのだ。筆者も一度、敵がいるかどうか定かでない建物内を探索していたときに突然横から撃たれて体が大反応したことがあった。体調がよくないときや心臓の悪いかたは我慢しておいて欲しいところだ。


● 収録タイトル数が日本版よりも大幅に増加! 「NAMCO MUSEUM BATTLE COLLECTION」

「NAMCO MUSEUM BATTLE COLLECTION」
購入価格 5,800円
 最後に紹介するのは、日本版も発売されている「ナムコミュージアム」の北米版「NAMCO MUSEUM BATTLE COLLECTION」だ。このタイトルは海外発というわけではなく、日本のPSP発売当初に国内版の「Vol.1」がリリースされている。北米版はその後に後発で発売されているのだ。それではわざわざ北米版を購入する意味がないのでは? とお考えになると思うが、実はこちらは後発ならではの違いがあるのだ。日本で発売済みのものよりも収録されているタイトル数が多いのである。

 「NAMCO MUSEUM」は、ナムコが過去にリリースした懐かしのアーケードタイトルのオリジナル版やアレンジ版が収録されているオムニバス形式のタイトル。2005年2月に発売された国内版では、オリジナル作品が7タイトル、アレンジタイトルが4タイトルと、計11タイトルが収録されている。比べて後発で発売されている「BATTLE COLLECTION」はというと、日本版の「Vol.1」に収録されている11タイトルに加え、「ゼビウス」や「ドラゴンバスター」などが追加収録。オリジナル版が17タイトル、アレンジ版が「Vol.1」と同じ内容で4タイトルとなっているのである。

 ちなみに日本版では2006年2月23日に発売される「Vol.2」で、「BATTLE COLLECTION」でのみ追加されている10タイトルと「ドラゴンスピリット」を収録、アレンジには「パックマンアレンジメントプラス」と「モトスアレンジメント」の2作が収録される。

Vol.1(日本版)

BATTLE COLLECTION

Vol.2(日本版)

オリジナル作品

オリジナル作品

オリジナル作品

パックマン

パックマン

ディグダグII

Ms.パックマン

Ms.パックマン

ゼビウス

ギャラガ

ギャラガ

モトス

ギャラクシアン

ギャラクシアン

ボスコニアン

ラリーX

ラリーX

マッピー

ニューラリーX

ニューラリーX

グロブダー

ディグダグ

ディグダグ

ローリングサンダー

 

ディグダグII

ドルアーガの塔

 

ゼビウス

ドラゴンバスター

 

モトス

キング&バルーン

 

ボスコニアン

ドラゴンスピリット

 

マッピー

 

 

グロブダー

 

 

ローリングサンダー

 

 

ドルアーガの塔

 

 

ドラゴンバスター

 

 

キング&バルーン

 

アレンジ作品

アレンジ作品

アレンジ作品

パックマンアレンジメント

パックマンアレンジメント

パックマンアレンジメントプラス

ギャラガアレンジメント

ギャラガアレンジメント

モトスアレンジメント

ディグダグアレンジメント

ディグダグアレンジメント

 

ニューラリーXアレンジメント

ニューラリーXアレンジメント

 

 上の収録タイトル数を見てもわかるとおり、「BATTLE COLLECTION」は日本で発売済みの「Vol.1」と2006年2月に発売される「Vol.2」の収録タイトルをほぼカバーしているお得感が強いものだ。これに関しては憶測にはなるが、発売順が「Vol.1>BATTLE COLLECTION>Vol.2」という順であることが大きいだろう。

 さて、そんなボリューム満点、お得感バッチリの「BATTLE COLLECTION」だが、収録タイトルが過去アーケード作品を納めているものだけに、はっきりいって言語の違いで苦しむことがほとんどない。というより、もともと日本語が登場する機会がないタイトルが多いのである。ズラズラーっと英文が表示されるようなことはほとんどなく、もし筆者ががプレイできた範囲外に存在していたとしても、さしてゲームの進行上問題になるようなこともないはずだ。もとよりこれら収録タイトルの時代にはゲーム中に日本語が使用されることのほうが珍しい時代であったのだ。

 お得感をとって「BATTLE COLLECTION」を購入するか、日本だけの収録タイトル3作を含めて日本版の「Vol.1」と「2」を揃えるかは人それぞれ。本稿を見て日本版と北米版で、作品内容が異なることがあることを知って頂ければ幸いだ。ちなみに筆者、年齢的にナムココレクションのアーケードタイトルとはちょっと世代が異なるので、「BATTLE COLLECTION」を遊んで「スーパーゼビウス ガンプの謎」も遊びたくなった。


 北米版PSPソフト3作を一挙に紹介してみたが、まず「GTA」と「SOCOM」に関しては、PSPのタイトル群の中でも屈指の良作と言えるのではないかと思うほど楽しめた。特に「SOCOM」はインフラストラクチャモードによるネット対戦が非常に楽しく、ぜひとも日本語版の登場を期待したい。発売予定のないローカライズ版が待てない! という人は北米版を購入してしまうのもよい。その価値が十分にある3作だ。

 「SOCOM」に関しては、日本の無線LAN事情も踏まえたビジネス的側面の問題で日本語版が発売されていないのではないかと感じるのだが、奇しくも日本ではニンテンドーDSのWi-Fiコネクション対応ソフト「おいでよ どうぶつの森」や「マリオカートDS」がヒットし、携帯ゲームファンの中でも無線LANは急速に普及してきているはずだ。DSのWi-Fiコネクションが楽しめる環境であれば、PSPのインフラストラクチャモードもほとんどの場合追加投資無しに楽しめるはずだ。

 また、「BATTLE COLLECTION」に関しては、日本版と海外版で異なる点が目立つようになってきた一例だ。最近では他にもスクウェア・エニックスの「ドラゴンクエストVIII」が北米版を後発発売し、キャラクタボイスの追加などを行なっている。現在のゲームの世界は日本市場と同じかそれ以上に海外市場を重要に捉えるようになってきた。タイトルによっては、過去と逆転して、日本のゲームファンが海外のタイトルが発売されるのを待ちわびるようにもなってくるのだろう。少々寂しい話題な気もするが、国内のタイトル以外にも遊びたいゲームが増えるだけであり、世界中のゲームファンがある意味対等のスタンスに立っただけとも言える。輸入販売されている海外タイトルにも、今のうちから慣れ親しんでおくとより充実したゲームライフが送れるかもしれない。


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□M-S-Yのページ
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(2006年1月18日)

[Reported by ゲーム環境調査委員会]



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