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【METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE】
価格:7,329円
同作は、2004年12月16日に発売された「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」の単なる焼き直しにとどまらず、本編には新しい視点として「3rd Parson Viewカメラ」が追加され、スネークの背後から前方を見渡せるようになるなど、システム的にも大きな追加が施されている。このほかにもカムフラージュやフェイスペイントが追加されているほか、「ヨーロピアンエクストリーム」と呼ばれる難易度も追加されている。 さらにMSX版「メタルギア」、「メタルギア2 ソリッド・スネーク」を復刻収録しているほか、最も重要なのが、ネットワーク対戦が可能となった「オンラインモード」の収録だろう。初回生産版、およびヘッドセット同梱版には、デモ/無線/ゲームプレイ部分を編集し映画のように構成された3時間半にも及ぶ映像作品「EXISTENCE」も収録されている。 ソフトの発売に合わせ、12月22日から同社は各地でイベントの開催を予定している。現在予定されているのは、24日に福岡 (フタバ図書GIGA天神・ビックカメラ天神2号館) ・広島 (フタバ図書TERA広島府中店・ソフマップギガストア広島店) 、25日に名古屋 (ソフマップギガストア名古屋駅ナカ店・ビックカメラ名古屋駅西店) ・新宿 (ヨドバシカメラ新宿西口店)。上記店舗において、サイン会が開催される。時間などは各店舗スタッフなどに確認していただきたい。
このイベントに先駆け、22日には東京において、「“観るMGS3”ディスク『EXISTENCE』」を大きなスクリーンで上映する「プレミアム上映会」が開催されると共に、ヨドバシカメラ マルチメディアAKIBA、ビックカメラ有楽町ではトークショウやサイン会が開催された。 ■“プレミアム上映会”で小島監督と新川氏がコメント
上映後に小島秀夫監督は壇上に立ち「EXISTENCE」の制作した意図について、「長い時間を掛けてどうしてもゲームをクリアできないという人たちもいるので、そういった人たちに向けて、この3時間半の映像を見ればゲームをやったかのような気持ちになれるし、改めてゲームをプレイしてもらえるきっかけになればという気持ちで制作しました」と説明。 また、「METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE」の商品構成を説明。まず本編を収録した「遊ぶMSG3」。何回もオンラインで楽しむことができるオンラインモードを収録した「遊び尽くすMGS3」。そして3枚目が、今回上映された「観るMGS3」となる。 3枚目について小島監督は「これは新しい試みです。“遊ぶ”と“オンライン”と“観る”、(この商品構成が) 10年後くらいの標準になるんじゃないでしょうか。もう次のハードウェアは非常に表現力が高く、グラフィックスでは映画との垣根は無くなります。スタンドアローンで楽しむか、オンラインで楽しむか、観て楽しむか、そういった新しいコンセプトで作らせてもらいました」と語った。 新川洋司氏は「EXISTENCE」について「僕もこの大スクリーンで観て、これまで何十回も見た映像ですが、改めてみると新しい発見というか別の感動があったかなと思います」とコメント。 ここで小島監督は「EXISTENCE」の感想について、「大したこと無いな!」と笑いながら発言。その真意は「これなら『MGS4』は簡単に上をいけるな」と言うことだと続け、会場から拍手喝采が巻き起こった。どうしても凝り性な監督のこと。改めて観るとどうしても色々と気になるようだ。しかし、もちろん「MGS3」があってのことで、「『MGS4』の企画会議をやっていたけど、この映像を観て気分が盛り上がってきた」と語った。 さらに小島監督は、「EXISTENCE」の構成を手がけたスタッフと編集を担当したスタッフを呼び入れてコメントを求めた後、「自分で言うのも変ですが、3枚目のディスクは非常に気に入っているんです。でも、僕はあくまでもゲームデザイナーなので、ブレインとしていっしょに制作しましたが、僕はゲームを作っているのでその映像を編集してはいけないと思い、スタッフにおまかせしてよかったと思う」とゲームデザイナーとしてのこだわりを押し出したコメントを残した。 最後に小島監督は「昨年出た『METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER』の焼き直しと取られがちですが、そうではなくて、それはその部分として活かして、METAL GEARサーガのMSX版も収録し、オンラインモードも収録されているので、全てのものが入っているぞと言う意気込みで出しました。ですから、楽しんで欲しい」とアピール。ちなみに「EXISTENCE」の由来は、ボスの気持ちをスネークが伝える (残る) というテーマから来ているのだという。
最後に新川氏は「カメラが別の視点で楽しめるようになっているので、まったく違うゲーム性がその中にあると思いますので、ゲームの方を是非ともプレイして欲しい」とコメントし、締めくくった。 ■ 有楽町では小島秀夫監督、新川洋司氏のトーク&サイン会が開催される 22日の一連のイベントを締めくくるビックカメラ有楽町でのイベントでは、オンラインモードを使用したゲーム大会、そしてトークショウとサイン会が行なわれた。 トークショウに先駆けて行なわれたのは、今回のゲーム大会で優勝したYAMANEKOチームと、先日行なわれたマスコミ大会で優勝した「ファミ通チーム」とのエキシビションマッチ。結果自体は、YAMANEKOチームが粘りかなりの接戦となった1試合目とは裏腹に、「ファミ通チーム」のやり馴れたマップでの対戦となった2試合目は圧倒的な差で「ファミ通チーム」の勝利となり、2対0で終了した。 しかし面白かったのは、この試合を観ていた小島監督の細かい解説。基本的にテクニックの解説に終始したのだが、たとえば段ボールをかぶると弾が当たりにくくなるため坂を上るときなどは段ボールをかぶると良いといったように、様々なテクがあるようだ。このほかにも、BOOKがあるとかがみ込んでしまうが、ローリングして避けることができる。このため、ローリング先にBOOKをもう一つ配置しておくといったテクニックも考えられるという。また、小島監督は「ロックオンすることで、敵に照準を向けたまま移動することができるようになるので、まずはこのテクニックを憶えてください」と、初心者に向けてのアドバイスも忘れなかった。 小島監督はオンラインモードについて、「『METAL GEAR SOLID』はストーリーを楽しむゲームでもあるので、クリアすると中古屋に売られてしまうこともある。それでは悲しいので、毎日新しい楽しさを提供すると言うことで2枚目 (オンラインモード) を製作した」とクリエイターとして語った。 オンラインモードは、この時点ですでに3,000人がアクセスして楽しんでいると言うことだ。Kojima Productionsのメンバーもプレイすることがあるという。Kojima Productionsのメンバーは腕章が描かれており名前が頭上に表示されるため、すぐにわかるという。小島監督も「これからイベントがあるので、来週月曜日くらいからネットでプレイしようかと思う」とコメント。「僕を見たら敬礼してください」ということなので、もし見かけたら挨拶してみてはいかがだろうか。開発者といっしょに楽しめるというのがオンラインゲームの魅力のひとつともいえるかもしれない。 最後にファンへの一言を求められた小島監督は「発売されて非常に嬉しい。初めてプレイする人は1枚目の本編からプレイしてもらい、やったことがある人は3枚目のディスク『EXISTENCE』から見始めて欲しい。すると、ちょっと見方が変わるかもしれない。コアな人は2枚目のMSX版から初めて欲しい。いかにしょぼかったかがわかる。でも中身は変わっていない。それが個人的にはいやなところで、10年経っても中身は変わっていなくて同じ事をやっている。そして、寂しくなったらネットに入ってオンラインモードをプレイしてください」と挨拶。
小島監督は「ひとつ思い出したんですが、BOOKに引っかからないキャラクタが1人だけいます。それはライコフ。なぜなのかは本編をやった人はわかると思います」と最後までテクニックの伝授を忘れない小島監督であった。 (C) 1987 2005 KONAMI
□コナミのホームページ (2005年12月22日) [Reported by 船津稔]
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