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また、同作のイメージキャラクタとして、今年のJリーグを制したガンバ大阪のディフェンダーで、全日本代表でもある宮本恒靖選手を起用。会場には、宮本選手、そして同作で解説を努める元ジェフ市原の宮沢ミシェル氏、実況を担当する倉敷保雄氏のお2人が登壇した。
■ 選手視点ならではの機能が満載された“挑戦”の1作
「従来の『TV中継視点』によるサッカーゲームでは、パス回しの面白さはあるものの、臨場感には欠ける。引いたカメラでは味わうことができない、選手同士のぶつかり合い、ピッチ上での息遣い、パスをもらって通したときの気持ちよさ、相手に囲まれたときに受けるプレッシャーだとか、大歓声の中でプレイする緊張感といった選手が感じているサッカーの面白さを完全に再現する、今までのどのゲームよりも臨場感にあふれる、まさに次の時代のサッカーゲームだと思っている」と続けた。 また、「この視点がもたらす最大のメリットは、たとえば狙い済ましてパスを通したときの気持ちよさ、相手と競り合って勝ったときの気持ちよさ。狙い済ましてシュートを決める。ピンポイントでパスを味方に通した時の気持ちよさは、何倍も強く味わうことができるだろう」と力説。 さらに「ボールを追い回すだけでなく、すべての選手の立場になりきって、それぞれのプレイが可能になる」と述べた。FWの選手のオフサイドラインギリギリの攻防、MFなら試合をコントロールする、演出家としての楽しみ、ディフェンスならディフェンスラインを上げ下げし、相手とのオフサイドの駆け引きを楽しむことができる。こういった選手しかわからない本当のサッカーの面白さをごく簡単にユーザーの皆さんに伝える。これがこのゲームの大きな魅力の1つです」と語ってくれた。 そして、“選手になりきる”視点でありながら、スムーズに操作する選手を切り替える新システムを採用。これにより、パスサッカーを好む人、ドリブルを好む人、初心者といったプレーヤーのスタイルに合わせて遊ぶことができる。1人の選手をずっとプレイすることもできるし、使いこなせば、今までのサッカーゲームから違和感なく乗換えが可能だ。 Xbox 360の右スティックを使うことで、誰にでも簡単にフェイントなどの特殊動作が可能。そのほか、操作している選手以外からパスをもらったり、シュートを打たせたりする機能や、選手同士の声のやり取りによるアシストシステムなど、選手視点ならではの仕掛けを数多く用意しているという。 もう1つ、サブタイトルの「青き戦士たちの軌跡」に関連して、本作のもう1つの柱である「日本代表ストーリー」モードについても解説があった。 このモードには日本代表選手それぞれを主人公として、世界との戦いを体感できる。アジアの戦いから世界への戦いへ……世界を相手にした戦いの中で、選手自身が感じる苦労や困難を乗り切った時の喜びを選手に成り代わって味わえるという。「日本代表を余すことなく楽しむことができることになる。個別契約している選手には、スペシャルなストーリーをいろいろ用意しているので、普段知ることができない選手の素顔をこのゲームの中で味わうことができる」という。 「サッカーゲームの市場が固定化してきて、新しい楽しみ、爽快感が生まれにくくなってきているが、アクションゲームとしての本来の“遊び”を取り入れ、サッカーゲーム界に鋭いドリブルと華麗なフェイントで切り込んでいくといったストーリーが描ければいいなと思っている。選手視点と日本代表ストーリーの2つの柱を基本として、開発スタッフが魂を込めて作っている究極の日本サッカー応援サッカーゲーム。期待してお待ちください」と三小田プロデューサーはプレゼンを締めくくった。 ■ 「選手との距離が近くなる」日本代表ストーリー
ゲームモデルのグラフィックを見ての印象を聞かれて、宮本選手は「皆さんの評価はどうですか? 自分でも似ているんじゃないかと思っているんですが」とテレていたが、「開発度が60%ぐらいらしいんですが、2002年のフェイスガードバージョンも、もしかしたら出てくるかもしれないですよ」と倉敷氏が爆弾発言。宮本選手は「それはぜんぜん知らない……」とびっくりしていた様子。 実際にプレイしてみた感想として、宮本選手は「実際にピッチに立っている感覚に非常に似ていて、思ったようなイメージ通りの動きができたり、正しいポジショニングを取ろうとしている自分がいたりして、本物に近い感覚がありますね」とリアリティを感じていた様子。宮沢氏も「グラウンドの中に自分がいるというのがリアルだし、クロスオーバーしていった選手などとか、ボールを持っていない選手にもなれるわけだから、現役じゃなくてよかったなと。僕はボールを持っていないときいつもサボっていたから(笑)」と語っていた。
倉敷氏は「実況席という高いところから見ていると、全体を見ることでどういう動きがあるかはよくわかるわけですよ。実際の選手としてフィールドに立つと、全体を見渡すことがとても難しいということがよくわかると思うんですよね。勝手なことをいつも言って選手の方に申し訳ないという気持ちを心の中でささげながらいつも実況しているんですが、この視点はすごく難しいですよね」と宮本選手に水を向けた。「難しいです。さらにスピードアップすると視野も狭くなる感覚がありますから試合に近いですし、頭の中に立体的な映像を描けなければ本当に難しいと思います」と答えた。
また、「日本代表ストーリー」モードに関しても「試合前に何を考えているのか、普段どういった会話をしているかがわかって楽しいと思いますし、僕自身ロッカールームでいろんな選手を見ているんですが、試合前にリラックスして本を読んでいる選手もいたり、1人で音楽をかけて“うるさいよ”と怒られている選手もいますし、いろんな選手を体験してもらいたいと思います」と宮本選手。「それはたまらないよね。選手との距離が近くなる」と宮沢氏が続けると「海外の試合中継では、私生活は別として、ドレッシングルームからピッチに出る直前といったあたりも中継が始まっていますね。このゲームも、選手がリラックスしているのか、緊張しているのか、チーム同士の雰囲気といったものもわかるわけですから、その中でキャプテンマークをつけるであろう宮本選手が、相手のエースやキャプテンとどう向かい合ってチームを引っ張っていくのか、というところを含めて楽しめるゲームですよね」と倉敷氏がまとめてくれた。
さらに「ぜひ、このゲームで宮本選手の気持ちになって、仮想オーストラリア、仮想クロアチア、仮想ブラジル戦をどう戦うのか、というシミュレーションをファンの方にはやってほしいなと思います。自分ならかく守る、かく戦う……向こうも相当分析してくるでしょうから、こちらもこのゲームで負けずに分析してほしいですね。でもオーストラリアのディフェンダーは強そうですねえ」と倉敷氏がワールドカップの話題に話を振ると、宮本選手も「広島にいたポポヴィッチがいたり、大柄な選手が多いです。そういった選手を相手にいい攻略法があれば、ファンの方に教えていただきたいです。1戦1戦積み上げていくしかないですね。リーグ戦が結構厳しくて大変だと思いますけれど」と宮本選手も意気込みを語っていた。 ■ 開発60%ながら「のめりこめる」サッカーゲーム
まず、独特なのが前述の「オフサイドライン」。三人称背後視点なので、ピッチの全体を見回すことは難しい。とくに、ディフェンスライン、オフェンスラインはワイド画面でもチームメイト、相手チームの選手の配置を一望できるのはレーダー画面しかない。そこでオフサイドラインがオレンジで描かれているわけだが、これがきちんと選手に合わせて動くため、パス出しするときに役に立ってくれるわけだ。オフサイドラインギリギリを狙ってパスを出し、ボールに最も近い選手にパスを出した直後など、その選手に操作を切り替えるとカメラが移動するのだが、こういったラインがわかりにくい時には非常にありがたい。すぐにボールにタッチしていいのかそうでないのかがわかりやすいのだ。 基本的にはパス>操作選手切り替え>パス……とつないでいけばいいし、初心者なら1人の選手だけをずーっとプレイしているだけでも十分面白い。選手を切り替えて遊んでいると、ボールの着地点を見失うこともある。あらかじめ状況を把握したいなら、ある程度選手の位置とボールの関係を想像しながらプレイすればいいということだろうが、1人の選手をきっちり操作して、ボールのコントロールを「パスくれ」で行なってもいいわけだ。 また、この視点ならではだと感じたのがドリブルやフェイントを使った突破。相手が攻めてきたときのディフェンスでもフェイントをかけられて抜かれたり、見事に読んでタックルを決めたりするなどの駆け引きがわかりやすい。サイドからの視点でも十分だと思っていたが、足だけや選手の顔だけを見ているとあっさり抜かれたりするし、ときには思わぬところからフォローのパートナーが視界に入ってきて、きれいにパスを出せたときなども充実感が味わえる。
また、セルフシャドウを実現したグラフィックも注目してみたいところだ。ゲームモデルに使われているポリゴン数は劇的に増えているようにはあまり見えないが、顔の再現度や筋肉表現はなかなかのもの。さらにセルフシャドウで陰影が引き立っており、立体感が増している。そして、芝生に映る影もリアルさを感じられた。ゲームモードには「オンライン」、「エキストラ」、「マッチ」、「トレーニング」などの文字が並んでいた。完成が楽しみな1作だ。
画面は開発中のものです。 これらの日本代表選手の画像はゲーム内CGによるものです。 (c)2005 NAMCO LTD., ALL RIGHTS RESERVED. "Pelias", "adidas", the adidas logo, the 3-stripe mark are registered trade marks of the adidas-Salomon group, used with permission. (c)1996 JFA (c)2002 JFA.MAX
□ナムコのホームページ (2005年12月19日) [Reported by 佐伯憲司]
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