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この事件を時系列で追うと、まず11月11日にクライアントのバージョンの刷新を行なった。このクライアントの入れ替えは、定期的にバージョンアップを行なうMMORPGでは、ごく普通の定例行事のひとつで珍しいことではない。クライアントの刷新作業そのものはGravityが行ない、ガンホーがそれを受け取って11月11日に公式サイトに公開、という流れになる。 問題なのは、そのクライアントの中に、ガンホーが「禁止行為」に認定する多重起動を可能にするプログラムが混入し、同社がそれを見過ごしたまま約1カ月間に渡って公開し続けたことである。11月11日から12月11日までの約1カ月間に公式サイトを通じて、「ラグナロクオンライン」のクライアントを入手し、ゲームをプレイしていたユーザーは、意図のあるなしに関わらず、禁止行為をしてしまう恐れがあったことになる。 現在はすでに問題のあるクライアントは取り下げられ、新しいクライアントが再公開されている。すでにインストールしてしまったユーザーに対しても本日公開したパッチにて対応を終えている。これでもまだ、起動しっぱなしのユーザーに対しては効果がないが、いずれにしても明日のメンテナンスを持って、全面的に解消されることになる。 同社によれば、クライアントの刷新作業およびパッキングのプロセスは完全にGravityサイドの業務のため、事前にチェックできなかったとしている。これが事実なら、Gravity側の重大な過失ということになる。また、ガンホーとGravity間における最新クライアントの刷新プロセスそのものの妥当性も問われてしかるべきだろう。
ガンホーでは、現在、問題の原因究明、他への影響などを調査中としており、再発防止への具体的な対策に関しては、明日にもGravityと直接協議して決めていくという。ユーザー側の不安を払拭するためにも、今回の件に関する事実関係の情報公開が求められるところだ。
□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2005年12月12日) [Reported by 中村聖司]
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