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会場:幕張メッセ
入場料:1,200円(前売1,000円)
今回、良くも悪くももっとも注目なのはプレイステーション 3に関する出展だろう。SCEJのブースの構成は約1/3がプレイステーション 2用ソフト、1/3がPSP、そして残りがプレイステーション 3に関する出展となる。今回の東京ゲームショウでプレイステーション 3が出展されたことはそれだけで素晴らしいことではある。しかし、出展内容はすべて映像出展のみ。その映像も若干のバージョンアップ要素は認められるものの、E3と同じ映像が流れるだけのものも多い。これは非常に残念であると言わざるを得ない。 プレイステーション 3の実機が展示されるのではといった憶測もあったが、今回もモックアップのみ。おまけにコントローラの展示物にはわざわざ「Conceptual Design」と書かれている。これから大幅なデザイン変更があるのではと考えてしまう。 もちろん、我々プレスはE3にもPlayStation Meetingにも取材に行き、モックアップを見る機会があったわけだが、一般の来場者にとっては映像にしても今回が初めて目にする機会となる。そういった意味では絶対に確認してほしいブースといえる。巨大なスクリーンと最強の音響設備で、迫力の次世代映像を体感できるのだ。流される映像は約30分程度。もっとも注目なのは、コナミのレポートで取り上げている「Metal Gear Solid4」の実機映像。これはグラフィックスもさることながら、PS3で使用されているCPU“CELL”に関する面白い表現がなされており、小島監督のセンスを感じることができるムービーに仕上がっている。コナミブースでも見ることができると思うが、SCEJブースでも頻繁に流されているのでこちらで体感するという手もある。
前述の通り、自社タイトルのみならず、プラットフォームフォルダーとして他社タイトルも出展されており、たとえばPSP「スーパーロボット大戦MXポータブル(仮)」はここでしかプレイできないタイトルだ。そういった意味でもぜひともチェックしていただきたい。なお、当レポートでは、SCEJの自社制作タイトルのみに絞ってレポートする。
■ PlayStation SpotでPSP用ソフトをダウンロード すでに弊誌のニュースでもお伝えしたが、PSPのゲームシェアリング機能を使い、デモ版をダウンロードすることができるSpotが設置されている。このSpotのそばでゲームシェアリング機能を選択するとダウンロードできるソフトの一覧が表示され、簡単にダウンロードして遊ぶことができる。ダウンロードの所要時間は約30秒から40秒程度。 とかく試遊台には人が集まり行列になってしまうことが多いので、こちらでお手軽にダウンロードして楽しむというのもひとつの手ではないだろうか。ただし、メモリースティックにダウンロードしたデータをセーブすると言ったことはできない。つまり、電源をオフにした時点できれいさっぱりメモリから消去されてしまうわけだ。さらにこれは、複数のデモ版をダウンロードできないという悲しい事実も指し示している。 順番にダウンロードして楽しんで、もっとも気に入ったソフトだけ家に持ち帰ってじっくり楽しむという手もある。とにかく利用しない手はないと思われる機能なので、ぜひともチェレンジしていただきたい。
なお、会場にはシステムソフトを2.0にバージョンアップするコーナーも用意されている。PlayStation Spotを利用するには2.0にしておかなければならないため、ここでアップデートして機能をさっそく利用すると言うことも可能だ。まだバージョンアップをすませていない人は、ぜひとも検討していただきたいところだ。
■ 防音を施した特設ブースで「TALKMAN」を体験!!
「TALKMAN」はバリバリのゲームソフトではない。というよりはむしろコミュニケーション重視の新感覚ソフトと言えるだろう。もちろん、聞き取りテストのゲームや、発音が正しいかチェックしてくれるゲームも用意されている。しかしメインはやっぱり通訳してくれると言うことだ。 しかしこれは単なる通訳ソフトではない。今回プレゼンテーションで説明してくれた説明員は「海外の人とコミュニケーションを取る機会を作るソフト」だという。コミュニケーションは楽しいものだが、どうしてもおっくうになっているというのが現状だろう。特に日本人はそうだ。海外に行ったときにおなかが痛くなって困ったときもこのソフトがあれば大丈夫と言うことだ。 ブースは音を通しにくい防音ブース。しかし、東京ゲームショウというかなりの騒音環境では、やはりそれでも音は漏れ伝わってくるので、若干、PSPが迷うときは発生するようだ。ブースにはいるとまず係員が自己紹介。まずは日本語をしゃべることができる海外の係員が付き添いプレゼンテーションをしてくれる。一通りプレゼンテーションが終わると今度は日本語を理解できない方と「TALKMAN」を使いコミュニケーションを取ることができる。おっくうな人もいるかもしれないが、間違ってしまうのも愛嬌で楽しいものだ(おまけに今回は自分が悪いのではない!)。気軽に楽しんでいただきたい。終わるとアメをひとつプレゼントしてくれる。係員の対応も丁寧で、明るく楽しい気分でブースを出ることができるだろう。
ひとつ注意点があるとすればそれはブースの待ち時間の長さだ。一人一人と丁寧にコミュニケーションを取って説明しなければならないコミュニケーションソフトと言うことで、時間がたっぷり取られている。一人あたり約10分から15分という事で、回転率が若干悪い。ほんの数人待っているだけでも軽く40分待ちといった具合になる。気になる人は早く行って体験するか、それともPlayStation Spotでデモ版をダウンロードしてから待ち行列に並ぶという手もある。いずれにしても十来ると気長に楽しんでいただきたい。 (C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ 壮大なRPG、「ローグギャラクシー」は多数の試遊台を設置 SCEJが年末一押しの大作RPGとして用意しているのが「ローグギャラクシー」だ。今回の東京ゲームショウ2005では、「ブルカカ村からの旅立ち」、「危険な夜の街 マイナ」、「森の賞金首を倒せ」の3つが用意されており、選択して楽しめる。 Level-5渾身の新作と言うことで、そのグラフィックスは非常に丁寧に描かれている。たとえばジャングルであれば、生い茂った木の質感はもちろんのこと、地面から盛り上がっている根の雰囲気など非常にリアル。だが、単にリアルなだけではなく、日本独自の優しいアニメ調の雰囲気も残しており、好感が持てるグラフィックスだ。 森の中を進んでいくとモンスターとエンカウントする。するとまずWARNNINGと表示され、そのまますぐに戦闘に突入。アクション要素の強い戦闘シーンで、たとえば真正面から近距離の打撃系の技を仕掛けると、敵はガードしたりしてくる。戦闘時の位置取り、また、仲間が一緒に戦闘に参加するので、そのキャラクタとの関係性も考えながら戦わなければならないだろう。また、空を飛ぶ敵にはジャンプでたたき落としてから攻撃するなどの工夫も必要だ。
派手な特殊効果もあり、大作RPGファンにはたまらない出来ではないだろうか。SCEJの期待は試遊台の設置台数にも現われている。18台というブース最大の構成となっているので、RPG好きはぜひとも一度チェックしてみてはいかがだろうか。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ グラフィックスに磨きがかかった続編「SIREN2」
ブースは南の端の薄暗いところにわざと設置してあり、ブース内にはいるとヘッドフォンをして、周りから隔絶された状態でのプレイとなる。相変わらず恐ろしい「SIREN2」だが、今回はチュートリアル風の操作を教えてくれる面をプレイ可能。プレイ終了後にはDVD-Videoをプレゼントしてくれるので、忘れずに受け取ろう。
こちらもじっくりプレイするタイプのブースなので、17日と18日は混雑が予想される。なるべく早く向かったほうが無難だろう。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ 再び、めくるめくはてしないバイトの日々が……「バイトヘル2000」 電気グルーヴが制作に参加した「グルーヴ地獄V」を憶えておいでだろうか。基本的には音楽作成ツールなのだが、音楽を作成するための音のパーツはバイトでお金を貯めて、ガチャガチャで集めるという一風変わったソフトだった。 そのバイト部分を抜き出し、パワーアップさせたのがこの「バイトヘル2000」だ。「心霊写真を鑑定する」、「ボールペン工場でキャップをはめ続ける」といった、いずれも脱力系のバイトがそろっていた前作だが、今回もきつめのバイトがズラリ勢揃い。めくるめくバイト三昧の日々を送ることができる。 今回はPSPと言うことで、ネットワーク機能を使用し友人との協力プレイが可能になるなど、確実に進化している……のだが、やはりこの手のゲームはいかに笑わせることができるネタを満載しているかという点につきるだろう。今回体験できるのは前作にも収録されていた「まき割り」、ひよこの雄と雌の選別を延々と続ける「ひよこ鑑定」、そして失敗しようが成功しようが延々と続く、ノックを取り、ファーストに送球しつづけるという気の遠くなるような「地獄!!! 1000本ノック」の3つ。このソフトの面白いところは、たとえば「ひよこ鑑定」で雄と雌だけでなく、時々、天使のわっかが付いたひよこが登場する(つまりもう天に召されている)ブラックな笑いがあるところだ。
なお、PlayStation Spotでは「まき割り」をダウンロードして楽しめる。そういった意味では他の2つのバイトを会場で楽しみ、「まき割り」は家で(イヤなになるほど)じっくりと楽しんでいただきたい。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ 人気の高い注目作「ワンダと巨像」 SCEJブースで16日一番人気と言っても過言ではなかったのがこの「ワンダと巨像」だろう。独特の世界観を表現するセンスの高いグラフィックスとアクションで注目を集めていた。 巨像のそばによると自分がアリのように小さいことに否応なしに気付かされる。しかしそんなに小さいにもかかわらず、巨像はじっとこちらを無表情に見つめているのだ。これは恐怖感を憶える瞬間だ。その巨体を揺らし、ズシーンと足を落とすとその瞬間に衝撃でショックを受けるほど。そんな巨像に近づき飛び移り上っていく。このときのプレーヤーキャラクタのアニメーションも素晴らしくリアルだ。
馬に乗り巨像に近づき、剣をかざして敵の弱点を探り当てる。そうして初めて巨像にアタックできるのだ。じっくりプレイするタイプのゲームであるため、どうしても行列が長くつながってしまいがちで、そういった意味では早めに行列に並んだほうがイイと思われる。注目作品であるため、17日も18日も混雑は必至だろう。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ LRボタンで左右に傾けて左右に転がす「LocoRoco」 かわいらしいグラフィックとふんわりとしたアクションのアニメーションが魅力的な「LocoRoco」。スライムというか、ビーズの詰まったぬいぐるみがふわふわとフィールドを転がっているという雰囲気の不思議なアクション。この丸いキャラクタは十時キーで操作するのではない。LボタンとRボタンで操作するのだ。Rボタンを押すと左に傾き、Lボタンで右に傾く。すると傾いた方に転がっていくわけだ。 フィールドにはいろいろなギミックや敵がいる。敵にぶつかると少しずつ自分の体が少なくなってしまい最後には分解してゲームオーバー。派手に敵にぶつかれば、衝撃が大きいためかイッパツでゲームオーバーになることも。若干操作にタイムラグがあるように感じるが、そのもどかしさがこのゲームのいい味になっていると感じる。
こちらのソフトもPlayStation Spotでダウンロードし持ち帰ることができる。気になる人は利用してみてはいかがだろうか。カワイイものに目がない人は気に入ることだろう。
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
■ その他のプレイアブルバージョンの出展ゲーム
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
Created and Developed by Insomniac Games, Inc. (C)Sony Computer Entertainment America Inc.
■ その他の映像出展タイトル
・「ガンパレード・オーケストラ 白の章~青森ペンギン伝説~」 (C)Sony Computer Entertainment Inc./BANDAI・BANDAI VISUAL ・「BLEACH~放たれし野望~」 (C)久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ (C)2005 Sony Computer Entertainment Inc. ・「MAWAZA」 (C)Sony Computer Entertainment Inc. ・「ツーリスト・トロフィー」 (C)Sony Computer Entertainment Inc. All manufactures, motorbikes, names, brands and associated imagery featured in this game are trademarks and/or copyrights material of their respective owners. All rights reserved. Any depiction or recreation of real world locations, entities, businesses, or organizations is not intended to be or imply any sponsorsship or endorsement of this game by such party or parties. ・「RULE of ROSE」 (C)Sony Computer Entertainment Inc. ・「BLEACH ~ヒート・ザ・ソウル2~」 (C)久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ (C)2005 Sony Computer Entertainment Inc. ・「モンスターキングダム・ジュエルサモナー」 (C)Sony Computer Entertainment Inc. ・「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX -狩人の領域-」 (C)2002-2005 Shirow Masamune-Production I.G/KODANSHA (C)2005 Sony Computer Entertainment Inc./BANDAI/Production I.G
□コンピュータエンターテインメント協会のホームページ (2005年9月16日) [Reported by 船津稔]
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