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発表会には、同社社長の中村純司氏をはじめ、多数のゲストが登場した。中村氏は「単なる商品の発表ということではなく、テクモの既存の理念、重要な戦略として、ゲームを内製で作ってきた。そんな中、海外マーケットを含め弊社に対しての信頼をいただいていると自負している。翻って日本のマーケットを見ていると、近年全体が元気がない。最近の日本市場の景気はホールインワン景気だなと。弊社として、新しい取り組みの姿勢、考え方、商品作り、いろんなリレーションの形を模索した結果、テクモとしてもう1つ新しい機軸ということで取り組んでいこうと考えた」と発表会の開催経緯を説明。 また、「『モンスターファーム』はシリーズとして4作が発表されている。今回は新しい戦略の考え方、切り口をチャレンジングに広げていきたい。新しいシステム、新しい表現の仕方が出てきているのではないか。『モンスターファームPOPバトルオンライン』は、オンラインゲームのフィーチャーを持って、チャレンジしていきたい。最近の携帯端末のスペック向上に即して、いち早く『モンスターファーム』のゲーム性、認知度のなかで生かしてチャレンジしていきたいということ。『BASTARD!! ONLINE』は萩原先生の協力を得ながら、多人数参加型のオンラインゲームをテクモとして本格的に参入する第1弾としたい。新しいフィールド、今までにないフィールドを自ら勇気を持ってやっていってみようということで、その結果日本におけるゲーム業界の活性化に少しでも貢献できればと感じている。3つのタイトルは弊社の新機軸としての戦略をもってチャレンジするに十分な商品だという自負を持っている」と続けた。
■ 今度はサーカス! 井上トロも出演!! PS2「モンスターファーム5 サーカスキャラバン」
「MF5」のオープニングムービーが上映されたあと、壇上に登場した安田氏は「MF5」に関して、「ビジュアルイメージの一新により、ファンタジーとキャラクタを前面に押し出した映像に驚かれた方もいると思う。『MF』については、新機軸にて更なるスケールアップを目指す新プロジェクト『モンスターファームプロジェクト』の本格稼動を本夏開始する」と述べた。
さらに、「『モンスターファームプロジェクト』は2つのコンセプトに基づいて取り組んでいく。1つは『マーケットメイク』。『MF』シリーズは全世界で350万本以上を売り上げたテクモの人気シリーズではあるが、更なる飛躍を目指し、開発、マーチャンダイジングの両面においてこれまでになかった着眼点と創意工夫を凝らし、自らの手で新しい顧客、市場を創造していく」と新たな「MF」についての展望を語ってくれた。 また、「2点目は『メジャーコンテンツ』。『MF』は育成シミュレーションゲームとしては一定の評価をいただいているが、今回からキャラクタデザインを一新し、サーカス団が織り成す冒険の魅力を加えることで、『MF』ファンのみならず、RPG、ファンタジーファンに指示されるようなメジャーコンテンツを目指すということ」と続けた。 「MF5」に関しては、「『MF5』は愛から始まる物語。愛が物語を動かし、愛で物語の幕を閉じる。そして、サーカスが育成の鍵を握ると同時に、ユーザーの皆さんをファンタジーの世界へいざなう。また、「旅」を通じて、キャラクタとモンスターたちが幾多の苦難を乗り越えて成長していくことが遊びの根幹となっている」と今までのシリーズとは趣が異なることを明らかにした。
安田氏に「『トロ』はどうしても出演していただきたかったキャラ。私自身も『トロ』の大ファン。思い切って出演を依頼した」と話を振られた五十峯氏は、「話をいただいたときに、『どこいつ』とゲーム性の違う『MF』にどうやってリンクさせるのかが気になっていたが、実際にお会いしたときにいただいた企画書が、『大会に優勝してトロフィーをもらおう』といったダジャレばかりだった。『ふざけてるのかな』というぐらい。くやしかったんですがそれがツボにハマっちゃいまして(笑)。この人たちと組むのであればどう転んでも面白くなるだろうと。それから、「どこいつ」もおかげさまで5周年を迎えて今年からいろいろチャレンジしていこうということで、かわいい子には旅をさせろ、ともいいますし、今回は『MF』で旅をして社会勉強をしてほしいな」とコラボレートの経緯を説明。 どんな形で「MF」に「トロ」が関わるのかに関しては、「スタッフの方と話し合いをして、無理難題をいいながらも鋭意製作中です。『え? トロがこんなことやっちゃっていいの?』というぐらい大活躍します」と「MF5」でのトロの役どころを軽く語ってくれた。
さらに、「MF」キャラクタのタイアップについても公開された。東京地下鉄株式会社の地下鉄13号線の建設広報活動に「MF」キャラが起用。広報誌「ちかみち13」に「MF」キャラが登場する。
また、東海汽船の伊豆七島航路で活躍中の「さるびあ丸」(4,965トン)の船体に「MF」キャラクタがペイントされ、「モンスターファーム号」として7月中旬より就航している。
最後に、「MF5」のプロモーションキャラクタ「モンスターファームサーカス」も演舞を披露。今後「MF5」のプロモーションで全国を回るという。「MF5」は、パーティバトルシステムを採用し、従来どおり「誕生・育成・対戦バトル」と融合させたものになるというが、「誕生」システムに関する詳細は明らかにされなかった。
(C)TECMO,LTD.2005
■ 「MF5」と連動、リアルタイム対戦が楽しめる「MFPOP バトルオンライン」
「MFPOPバトルオンライン」は、まずFOMA900i/901i向けアプリからサービスを開始し、Vodafone、KDDI向けサービスは現在開発中。ユーザー同士がリアルタイムのバトルマッチングを楽しめるというのが大きな魅力。ユーザーは試合前に戦略AIを設定。試合はAI同士のバトルということになるが、アプリを起動していない相手にバトルを申し込むこともできる。 また、「MF5」とも連動。「MF5」である一定の条件で獲得できるパスワードを「モンスターファームPOPバトルオンライン」に入力することで、レアモンスターを入手できる。
ゲストとして登場した株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ プロダクト&サービス本部 コンテンツ&カスタマ部 コンテンツ担当部長 山口善輝氏は「コンテンツはわくわく感が大事。通信を使っていろんな人とバトルするのは楽しいが、なかなかチャレンジしてもらえない。『零』をはじめとしてテクモさんは携帯電話でもチャレンジしている。他のハードとの融合はユーザーにも好評。『MFPOPバトルオンライン』の『MF5』との連動にも期待している」と「MFPOP」への期待を語ってくれた。
(C)TECMO,LTD.2005
■ 1年以内にベータテスト開始「BASTARD!! ONLINE」
原作となる「バスタード!! -暗黒の破壊神-」は'88年、集英社の週刊「少年ジャンプ」で連載を開始して以来、現在「ウルトラジャンプ」誌上で連載中のファンタジーアクションコミックとしてあまりにも有名な作品。 「コミック、アニメ、ゲームをシンジケートした戦略的なオンラインRPGを目指す」と安田常務は第2部の口火を切った。「軍団システム」を採用した「BASTARD!! ONLINE」は、ガラ、ネイといった好きな原作キャラクタの軍団に所属し、原作と同じ時間軸のパラレルストーリーや「四天王」とのコミュニケーションを楽しむことができるという。また、演出を重視した3次元マジックバトルを実装。ベータテストを1年以内に開始することを目標に開発するとした。 ゲストとして、原作者の萩原一至氏がヨーコ、ネイのコスプレキャンギャルを伴って登場。萩原氏は「今日は、ちょっとした縁があって始まった話から、ゲームを制作することが決定し、僕自身も少し驚いている。ゆだねてお願いすることしかないので、よろしくお願いします」と挨拶。 オンラインゲーム化については「本当にびっくりという感じ。僕自身オンラインゲームは好きなので少し遊んでいるが、原作モノは面白いアプローチができるかもしれないな、と僕自身楽しみに待っている」と感想を述べた。オンラインゲームの魅力については「仕事の合間にちょっと遊ぶぐらいだが、同時性というものが挙げられる。いろんなことをみんなで進めていける面白さがある。美麗なグラフィックでゲーム内で愛でることのできるキャラクタモデルを作っていただいて、みんなで楽しく遊べるゲームにしてほしい」と要望を述べて締めくくった。 また、「BASTARD!! ONLINE」はエヌ・ティ・ティ・カードソリューションの「NET CASH」を課金手段に採用。クレジットカードを利用せずともサービスを利用できる。開発は株式会社シャフトが担当する。
このタイトルに関しては、公式WEBサイト上でアンケートを募集する。ゲームへの要望はこちらで受け付けているので、気になるファンは公式サイトを訪れてみるといいだろう。
(C) Kazushi Hagiwara/SHUEISHA
□テクモのホームページ (2005年7月20日) [Reported by 佐伯憲司]
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