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価格:7,140円
「ドラッグオン ドラグーン 2 -封印の紅、背徳の黒-」は、2003年9月に発売された「ドラッグオン ドラグーン」の続編となる。「ドラッグオン ドラグーン」は30万本を販売し、2003年に発売されたオリジナルタイトルの中ではトップの販売本数を記録した作品。 前作では世界を崩壊へと導く“封印”をめぐる連合軍と帝国軍の戦いの中、連合軍の兵士“カイム”とレッドドラゴン“アンヘル”も女神フリアエを護る戦いに挑んだが、最終封印が解かれ世界の崩壊が始まってしまう。しかし、アンヘルが自らを犠牲にすることで世界を平定に導く……。 「ドラッグオン ドラグーン 2 -封印の紅、背徳の黒-」ではその18年後の世界が描かれることとなる。アンヘルの犠牲によって得られた封印を永遠のものとするために結成された封印機師団。この封印機師団にブラックドラゴン“レグナ”に育てられた少年“ノウェ”が所属していた。今作では彼のストーリーが綴られていく。 シリーズでは、ドラゴンに乗って繰り広げられる空中戦と、地上での剣と魔法を駆使したアクションという、ふたつの全く違ったゲームシステムを融合していた点が新しく、注目を集めていた。今回の作品ではそれらをふまえた上で、大幅に改変されている。
まず、新システムとして、条件が揃うことでブラックドラゴン“レグナ”のスペシャル技が発動する。「ドラゴン・オーバー・ドライブ」と呼ばれるこの技は翼や尻尾、爪といったドラゴンの特長を生かした範囲攻撃となる。また、仲間との交代が無制限になったことで、それぞれの能力を活かした戦略で戦いを挑めるようになった。 ■ 総合プロデューサーなど制作陣が作品をアピール 発表会では、中島美嘉さんの歌うテーマ曲「ひとり」をバックにゲームのシーンが流れるシークレットムービーが上映された。このシークレットムービーは映画館のスクリーンに上映されたのだが、プレイステーション 2クオリティで制作されたムービーが映画館の大きなスクリーンで上映されていることを考えると、若干ジャギーが目に付くものの、そのハイクオリティさに驚きを隠せない。また、そのドラマチックなストーリー展開を思わせるシーンの連続で、10分弱のムービーには目を奪われっぱなしだった。 発表会に出席した総合プロデューサーを務める、柴 貴正氏はサウンドコーポレーションプロデュースを担当した松本良喜氏を壇上に招き入れ制作の裏話を披露。松本氏は大のゲームファンということで、柴氏の仕事の依頼のメールに2時間で「OK」と返答したという。 松本氏は「ひとり」の楽曲提供をはじめ音楽に関わらずゲームの制作に深く関わっていると言うが、プロデューサーが真夜中に自宅に駆けつけ、ゲームの熱い想いを聞くなどして苦労に苦労を重ねて制作していったという。松本氏は「メチャクチャ苦労した。制作するときは、“作る側”より“プレイ”する側に立ってイイものとはなにかと考え、より相乗効果が得られるものを作った」とコメントした。 さらに制作陣として、ディレクターの安井 章氏、キャラクタデザインの藤阪公彦氏、ラインプロデューサーの岩崎拓矢氏が出席。それぞれ作品への想いを語った。 安井氏は「“背徳”を感じさせるシーンが何度が登場するが、そんな場面になったときどのように行動するのか? 背徳感が快感に変わるのを目指した」とコメント。ゲームの制作は熾烈を極めたとかで、夢の中に柴氏が登場したほどだという。 また、柴氏に「おっさんキャラばっかり描いて女の子が描けない」と紹介され苦笑していたキャラクタデザインの藤阪氏は、「重厚な作品の世界観を壊さないように気を付けた」といい、「イイ意味での正当進化。後半は雰囲気が変わるので、じっくり見て欲しい」と作品をアピールした。
ラインプロデューサーの岩崎拓矢氏は「シリーズを通してのテーマは『人間の葛藤だと思う』。前作を遊んでもらった感謝の気持ちと18カ月の制作の“葛藤”から生まれた。色々な驚きを詰め込んだので、ぜひ遊んでほしい」と語った。現場では、柴氏のアイディアを現実的なラインに岩崎氏が落とし込むことでうまく機能していったという。 ■ ピーターさん、小雪さんなど豪華声優陣がズラリ 発表会には「ドラッグオン ドラグーン 2 -封印の紅、背徳の黒-」に出演した俳優陣も出席した。シークレットムービーの上映に先駆けて登場したのは、マナ (Manah) を演じている小雪さん、ノウェ (Nowe) を演じる勝地 涼さん、エリス (Eris) を演じる相武紗季さん、アンヘル (Angel) とカイム (Caim) を演じたピーター/池畑慎之介さんの4名。出席が予定されていたが撮影のため欠席となったレグナ (Legna) を演じた原田芳雄さんはビデオレターでコメントを寄せた。 小雪さんは「過去に多くのトラウマを抱えた女性の役で、作品の背景がすごく細かく描かれていて、とてもやっていて興味深かったです。こういったキャラクタの吹き替えをちゃんとやらせてもらったのは今回初めてだったので、楽しかったと同時に勉強になりました。いろんなところを感じながらゲームをプレイしていただけると楽しめると思います」とコメント。また、「人として成長過程が描かれているので、わたしの演じたキャラクタの場合は、小さい頃のトラウマだとか孤独感とかそういったものが相手役の男性に逢うことによって少しづつ、生き方の指針みたいなものが変わっていく深い話なので、きっと楽しめると思います」と作品についての感想を述べた。 勝地さんは、初めての声の仕事ということもあり「ノウェのイメージを壊さないか」と緊張していたと言う。結果的にはスタッフとの連携もあり、リラックスして仕事に臨めたという。台詞を言ったときの感想を求められ「ゲームの世界のセリフなので非現実的なんだけど、男の子心をくすぐられるというか、なりきってやらしてもらえました」と、少し恥ずかしそうに答えた。 相武さんもやはり声の収録が初めてということで、戸惑うことが多かったという。しかし、「エリスが貴族出身の娘ということで演じるのが難しかった分だけ、新しい魅力というか、自分の力を出せたということで良かったと思います。エリスという娘が自分の中でも大切な存在になったので、ゲームをプレイしていただいて、みなさんの中でもエリスがそういう存在になれば嬉しいなと思います。ぜひ楽しんでください」と手応えを感じていたようだった。 1作目に引き続いての出演となったピーター/池畑慎之介さんは1作目を振り返り、「監督からドラゴンのアンヘルとカインは表裏一体で、心の奥底では繋がっているのではないか……と説明を受けたが、いかんせんドラゴンの気持ちまでつかめないので、演じるのに苦労しました (笑) 」と語り、2作目については「ほとんどアンヘルの声だったので、カタカタばっかりのセリフだった。現実にないものの声をやるというのは非常に楽しい経験でした」と笑いを誘うコメントを残した。 このほかにも、ローリーなど個性的な俳優が多数参加しているのだが、その中から我修院達也さんが発表会場に駆けつけた。我修院さんはザンポというキャラクタを演じているが、このキャラを「かわいいなぁ」と評した。ゲームの声については「映画は自分で演じることができるけど、ゲームはすでにグラフィックスが出来上がっていてそれに声をはめ込むことになる」とその違いを説明。しかし、それほど苦労はなかったとかで「ちょっとやり過ぎかなぁと思ってもOKをもらって、すごく演じやすかった」と語った。 総合プロデューサーの柴氏は個性的な声の配役について「キャスティングは1作目において映画的、戯曲的な演出をしたかったので、俳優さんを起用したが、その続編ということでもっと新しいことをしたかった。色々なジャンルのトップの人を集めることで、ケミカル (化学反応) が得られればと思ってキャスティングした。表現が正しいかどうかはわからないが、寄せ鍋というか、究極のなべができたと思う」と俳優陣の演技を称えた。 発表会は最後に、ドラマチックな最新のCMが上映され、その幕を閉じた。
(C)2005 cavia/SQUARE ENIX All Rights Reserved. Character Design : Kimihiko Fujisaka.(cavia) Dragon Design : Taro Hasegawa.(cavia)
□スクウェア・エニックスのホームページ (2005年6月2日) [Reported by 船津稔]
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