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【Electronic Entertainment Expo 2005 現地レポート】

そこは魔窟か、はたまた宝の山か……
KENTIA HALL潜入記

会期:5月18日~20日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

ディスクの傷を研磨する機器の出展も多い。取り扱いが乱暴な人が多いから市場がある……ということか?
 E3といえば、大手メーカーが軒を連ねる「SOUTH」、「WEST」の各ホールに注目が集まるが、それ以外にもうひとつ、E3を訪れたなら必ず一度はチェックしておきたいホールがある。それが、SOUTHの下に位置する「KENTIA」と呼ばれるホールだ。

 Microsoft、SCEA、NOAや大手サードパーティがひしめくSouth、Westに対し、KENTIAは中小ベンチャー系の企業だけで構成されているのが特徴。出展内容も、ソフトウェア、ハードウェア、周辺機器、コンテンツなど多岐にわたり、なかには街中のゲームショップがそのまま出展してます的な外観のブースも珍しくない。

 KENTIAの魅力は、こうしたマイナーな会社が小さなブースを構えてひしめきあう“混沌”にあるといっても過言ではない。なかには「コレ大丈夫かよ?」といったアイテムもチラホラみかけるが、それもまたKENTIAならではの光景。ここでは“海千山千”といった言葉が似つかわしいKENTIAから、気になった製品をいくつかご紹介しよう。


 KENTIA全体で一番多いのが、周辺機器関連の出展物。純正機器にはない独創的な外観の商品が数多く見受けられるなか、いの一番に筆者の目を引いたのが、Game Elementsから今秋発売予定の“FREAK”コントローラ最新作。

 NINJA、SAMURAI、DRAGONと命名されたコントローラ、その名前の響きもさることながら、大胆なデザインと細かいディティールが迫力満点。ブースで手渡されたカタログを見ると、PS2用のNINJAとSAMURAIは口元を覆うマスクパーツが別途付属する模様。なんて芸が細かい!

 ここまでくると、ある意味“工芸品”といっても差し支えないクオリティで、実用性なんて野暮ったい言葉はどこかに吹き飛んでしまうほどのインパクトを備えている。こうした製品は輸入品を取り扱うゲームショップの目に止まりやすいことから、国内でも入手できる可能性は高い。気になる人はこまめにチェックしておくことをおすすめする。

NINJA(for PS2) SAMURAI(for PS2) DRAGON(for Xbox)



 周辺機器といっても、コントローラなどのインターフェイスばかりとは限らない。こちらは一見するとオルゴール風だが、実はPC、PS2、PS3とUSBケーブルで接続して使用するBrighten Sourceの「USB CONTROLLED JEWERY BOX“QBOX”」。フタの開閉、内蔵LEDの点灯、BGMのオンオフ、鍵の施錠・開錠がUSB接続することで初めて使用可能になる。

 こうした機能の制御は、ネットワーク経由でコントロールが可能。ゲームソフトに同梱させクリア後にオンラインから開錠する、ステージクリア後に異なる音楽やLEDを点灯させる、誕生日プレゼントの演出など、さまざまな用途が考えられるという。現時点ではJEWERY BOX型をしているが、外観や中身を変更すればゲームと連動する周辺機器としても使えるということなのだろう。


名前そのままに「ダンスダンスレボリューション」ソフト販売と周辺機器をセットで行なっている会社、DDR GAMEの製品群。ビニールマット、ウレタン、アーケード仕様の金属製まで幅広いラインナップを取り揃える。上画面右は、持ち運べるようになかのウレタンがジグソーパズルのピースよろしく9分割できる製品で、専用のキャリングバッグまで用意されている

PCと接続して使うゴルフシミュレーター。会場の騒音に耳が慣れていたせいかもしれないが、思いのほかショット音が小さかったのが印象的 世の中には同じようなことを考える人がたくさんいるという見本のような製品。ただし、こちらは縦回転になっているのがポイント 左画像のメーカーは、バットにセンサーを巻いたバッティングマシン、ペダルをこぐと車が走るフィットネスマシンなども出展。ひとつの着眼点から無理やりネタを広げていく強引さが逞しい

コントローラにマウントして使う小型液晶ディスプレイ。小さいのはいいけど、肝心の使い勝手については物凄く微妙じゃないかという気がしてならない DJ気分が味わえるPC用デジタルミュージックミキサー。専用コントローラの作りが若干チープだが、意外と多機能で遊びがいがありそうなツール PCゲームファンにはおなじみのプログラマブルコントローラ。左手を置くコントローラのデザインが超イカス

ミュージックビデオが自作できるPC用周辺機器、その名も「American Idol Digital Camcorder」。豊富かつ多彩な背景やエフェクトが売りだが、被写体がアレだと相当痛い映像が…… ガンタイプのコントローラだけを専門に扱っているブースを発見。日本では対応するゲームソフト自体が少ないため、こうした光景を見ると市場規模の違いに驚いてしまう オリジナルのガワ(外装)を販売しているメーカー。こうしてデコレートしてやれば、無機質なゲーム機もなにやら華やいだ雰囲気につつまれる?

TVと接続するだけで即遊べる体感系のビデオゲームTOYも人気が高い 日本ではありえないほど多くのゲーム専用椅子を見かける。画像の「ULTIMATE GAME CHAIR」はサラウンドスピーカーとフットレストが付属。上画像右は、その上位機種。もはや何がなんだか……



□Electronic Entertainment Expo(E3)のホームページ
http://www.e3expo.com/
□関連情報
【5月20日】Electronic Entertainment Expo 2005 記事リンク集
http://watch.impress.co.jp/docs/20050520/e3link.htm

(2005年5月22日)

[Reported by 豊臣和孝]


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