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ビー・ビー・サーブ、「ベルアイル」のオープンβを3月25日から開始
正式サービスは4月27日、30日1,500円を予定

3月18日

会場:アイビーホール青学会館

発表会は建物の中にある教会で行なわれた
ビー・ビー・サーブ代表取締役副社長、国枝信吾氏
 ビー・ビー・サーブ株式会社は本日3月18日、アイビーホール青学会館にてMMORPG「ベルアイル」の記者発表会を行なった。「ベルアイル」は「ディプスファンタジア」などの制作・運営で実績をあげている株式会社ヘッドロックが開発を、株式会社オーアールジーが企画を担当している。昨年の12月からクローズドβテストが行なわれており、今回、オープンβテストの開始と、正式サービスまでのスケジュールがアナウンスされた。

 「ベルアイル」は時間の流れの概念を取り入れたMMORPG。現実の時間での一週間がゲーム内では6時間に相当、つまり8日間で1年が経過する実時間に対応した時間の流れが存在し、すべてのプレーヤーキャラクタは年をとり、やがて老いを迎えるというユニークなシステムを採用している。キャラクタが18才を超えると結婚ができるようになり、男女のプレーヤーキャラクタが結婚することで子供が産まれる。

 子供は親の特性を受け継いでおり、6才になるともう一人のプレーヤーキャラクタとして使用できるようになり、より強く成長していく。ゲームのキャラクタはスキルの構成で表現されるシステムとなっていて、年をとるほどキャラクタはスキルを磨いていけるが、老人になると、病気になることもある。親の資質を受け継がせたキャラクタを幼少期からみっちりと鍛え上げることで、より強力なキャラクタを作ることも可能になるのだ。また、親が生産した武具を子が身につけて冒険に出る、といった親子二代のキャラクタのプレイを楽しむことも可能だ。

 プレーヤーが属する国家もまたプレーヤー達の国家への尽力により変化をしていく。さらに、季節によって収穫物が変わったり、時が進むごとに国家間の戦争や、魔族の侵攻といった大きなイベントが用意されている。ゲームの中で時の流れを確かに感じることのできる作品でなのだ。

 発表会が開催されたアイビーホール青学会館は結婚式場であり、会場となった「グローリーチャペル」は新郎新婦が神父の前で誓いのキスをする教会である。結婚をし、子供を育んでいくことが大きな魅力である「ベルアイル」にぴったりの会場だ。挨拶を行なったビー・ビー・サーブの代表取締役副社長、国枝信吾氏は「教会で『ベルアイル』という作品の発表ができて、非常に光栄だと思っている」と語った。


■正式サービスは4月25日スタート予定 βテストのキャラクタはすべてワイプ

 「ベルアイル」のオープンβテストのユーザー登録、クライアントダウンロードは本日から公式ページで行なうことができる。テストは3月25日から、4月22日までの間に行なわれる。このテストでは後述する子育てシステムなど本作ならではの要素を体験できる。また、携帯電話と連動し、携帯のブラウザからキャラクタの育成やメールの送受信が楽しめるシステムも実装される予定だ。なおこのテストはゲームバランスやシステムの調整、サーバー負荷などを試すために行なわれるもので、正式サービス開始時にはキャラクタのデータは消去される。オープンβテストはクローズドβテストのキャラクタデータは引き継がれているが、正式サービス時にはワイプされる。

 現在多くのMMORPGを運営しているメーカーは、オープンβサービスは有料化の前段階として、できるだけユーザーを集め育てたキャラクタへの愛着を持ってもらい、その感情を維持するために有料会員になってもらうという方針をとっており、今回のようなケースは珍しい。今回のテストではプレーヤー達は、社会が成熟しているというゲームの展開を先取った、いわば未来の時代を体験できるため、正式サービス時にはこれはクリアされるというわけだ。非常にユニークなスタート姿勢といえるだろう。

 4月25日からはフロンティアグルーヴから本作のパッケージソフトが発売される。「ベルアイル」をプレイするために必要なクライアントソフトは無料でダウンロードできるが、パッケージ版にはマニュアルや60日間無料のプレイチケット、さらにゲーム内で使用できるパッケージ限定の特典アイテムのIDチケットが同梱される。パッケージは2種類用意されており、「BelleIsle Blue Egg」では戦闘用アイテムが、「BelleIsle Red Egg」では生産用のアイテムが入手できるとのこと。パッケージの価格は3,980円。

 4月27日からは正式サービスが開始される。利用料金は1,500円で30日利用チケットを購入する方法になる予定だ。詳細な料金プランは後日改めて発表される。本作をプレイするためにはBB Gamesの会員になっておく必要があるが、正式サービスを申し込んだYahoo! BB ユーザーは、30日間無料になる。小説などのメディアミックス展開も行なっていく。また、マウスコンピュータージャパンからは「ベルアイル」推奨のPCが発売される。

 「ベルアイル」はチーム「#8」(ナンバーエイト)というBBサーブのオンラインゲーム投資部門の「真・三國無双BB」(仮称)、「Master of Epic」、に続く第3弾のタイトルとなる。ベルアイルでは、#8はマーケティングやプロモーション他、サーバー管理、運営サービスやユーザーサポートなどを行ない、非常に力を入れている印象を受ける。

 特に本作のGMチームには米国製MMORPGのGM経験者から成る「Trinity」というチームが担当する。GMはユーザーサポートチームとイベントの企画運営するふたつのチームを用意し、積極的な活動を行なっていく。大きなGMイベントを1カ月に一回は投入していきたいとのことだ。Trinityとは三位一体を示す言葉。「ユーザー」と「企画開発」、「運営」の三つが一体となったゲーム運営を目指していくという。

ビー・ビー・サーブ、「ベルアイル」プロデューサー、柿添尚弘氏 企画を担当するオーアールジー プランナー中澤光博氏 開発を担当する ヘッドロック ディレクター津屋圭吾氏
ビー・ビー・サーブ、「ベルアイル」リードゲームマスター栗原哲氏 フロンティアグルーヴから発売されるパッケージ版。それぞれ内容の異なるアイテムが入手できる


■オープンβテストで楽しめる子育てシステムとは?

産まれた子供は年齢が進むごとに外見が変化していく。外見も両親の特徴が感じられるものになる。兄弟のキャラクタは、他のキャラクタ・プレーヤーとは違う、特別な感情がうまれるだろう
最初のキャラクタでは体験できない学校生活。生徒が多いほど学習効果が上がる、といったシステムも検討されているという。同級生になる、というのも、他のゲームにはないつながりだ
 「ベルアイル」ではプレーヤーキャラクタは子供に未来を託していく。キャラクタは基本的に寿命はなく、いくらでも年を取ることができる。本作はスキルシステムを導入しており、キャラクタは60以上のスキルによって明確な個性を持つ。スキルを極めることは難しく、長い時間がかかる。基本的にゲーム内で己を高め鍛え上げた、時を長く過ごしたキャラクタの方が強くなる傾向がある。年をとるほどレベルキャップの上限値も高くなり、強力なキャラクタとなれる。

 そのかわり、老人になったキャラクタは病気になりやすくなる。たとえば、「ストーンボーン」という病気は体の関節が石のように堅くなってしまい、走ることができなくなる。病院に通うことでこういった病気には対処できるが、年をとるほど病気にかかりやすくなり、体調管理が必要になっていく。病院に通うため、冒険にでれなくなってしまうといったデメリットが生じるのだ。

 結婚して子供を作ることにより、プレーヤーは新しいキャラクタでゲームをプレイすることができる。プレーヤーは異性のキャラクタ同士を結婚させることで子供を授かる。子供は必ず双子で産まれ、それぞれの第2のプレーヤーキャラクタとなるのである。本作では通常プレーヤーはひとつのサーバーで1人のキャラクタしか持つことができないが、子供を持つことで2人のキャラクタを管理できる。もし、その子供が結婚をし、子供を望んだ場合は、2人のプレーヤーキャラクタのうちどちらかが消滅することになる。このとき誕生するキャラクタは消滅したキャラクタの資質を受け継いで誕生する。

 生まれた赤ん坊は、0歳から6歳になるまではNPCとして扱われ、プレーヤーは親として育成を行なっていく。こまめにあやしたり、ご飯をあげるなど愛情たっぷりに育てることで、キャラクタは幼児のころからさまざまなステータスを身につけることも可能になる。6才になるとプレーヤーキャラクタとして使用可能になり、学校に通わせることができる。

 学校では冒険に旅立つためのスキルの学習の他、他のキャラクタと交流も楽しむことができる。学校は、小学校や中学校、さらに高等学校、大学まであり、キャラクタを通わせることができる。ここで問題になるのは「学費」である。上の学校になるほど教育費がかかる。親のキャラクタは子供によりよい教育を受けさせるため、せっせと冒険に出て、教育費を稼がなくてはいけない。一世代犠牲にして、ひたすらお金を稼いで次の世代に託すといったプレーヤーも出てきそうなシステムである。

 学校は「国の繁栄」にも密接に関係している。「ベルアイル」では3つの国家が存在し、キャラクタ達が国の求める献上品を奉納したりすることで国が栄えていく。これは国に所属するキャラクタ達が努力をして初めて達成できる事業である。プレーヤー達の力が足りなければ、例えば大学ができないといったこともおこる。国によって子供の教育機関に差が出る場合もありそうだ。

 オープンβテストでは多くのプレーヤーが育児や能力の継承をスムースに体験できるようにするため、ある程度街(国)が発展した状態からスタートする。プレーヤー達がどんな反応を示すか、運営側はどのようなバランスに調整していくかは非常に興味深い。

 正式サービスでは開始後1カ月ほどで、この結婚・育児システムを実装する予定だ。2カ月目には魔法が追加され、5カ月目にはダンジョンが追加されるという。他にも綿密なアップデート計画が予定されており、スタッフの言葉からは、本作は非常に速いペースでゲームが変化していくという印象を受けた。

 本作はプレーヤーに歴史を体験してもらいたい、というコンセプトで作られたMMORPGである。数多くの意欲的なシステムとともに、国家間の戦争や、さらに世界全体を脅かす魔界の住人「デモニカ」との戦いにもプレーヤーは巻き込まれていく。制作スタッフが非常に盛りだくさんのアイデアを詰め込んでいるだけに、この作品がどのような展開を見せ、プレーヤーがどんな社会を形成していくのか、楽しみなところである。

時の流れがプレーヤーに密接に関係していくシステム。さまざまな要素が絡み合っていく 子供に対して手をかけることで、さまざまなスキルを覚えていく 結婚をすることで生まれる双子。兄弟達はどんな人生を歩むのだろうか?
子供は6才になるとプレーヤーキャラクタに。学校での生活が待っている 本作のキャラクタは携帯やパソコンのブラウザからでも育成可能になるという クローズドβ時に行なわれたGMイベント。100人以上のプレーヤーが集まった
 

Developed by HEADLOCK Inc./ORG Corporation.
Published by BB Serve Inc.
※画面は開発中のものです。

□ビー・ビー・サーブのホームページ
http://www.bb-serve.com/
□「ベルアイル」のページ
http://www.belle-isle.jp/
□マウスコンピュータージャパンのページ
http://www.mouse-jp.co.jp/
□関連情報
【1月6日】PCファーストインプレッション「ベルアイル」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050128/bell.htm
【1月6日】ビー・ビー・サーブ、国産3DMMORPG「ベルアイル」
クローズドβテスターを再募集。弊誌でも1,000名を募集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050128/bell.htm
【2004年12月6日】ビー・ビー・サーブ、国産3DMMORPG「ベルアイル」
12月13日よりクローズドβテスター募集開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041206/belle.htm

(2005年3月18日)

[Reported by 勝田哲也]


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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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