【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

バンダイなど、ロボットアニメ「交響詩篇エウレカセブン」制作発表
ロボットアクションアドベンチャーゲームも1作目がこの夏発売予定

【交響詩篇エウレカセブン】
4月17日 (日曜) 7時~放送開始

MBS・TBS系全国ネット

【ゲーム版】
2005年夏発売予定

プレイステーション 2用

「交響詩篇エウレカセブン」のメインビジュアル。右の少年が主人公のレントンで左の少女がエウレカ。バックのロボットがニルヴァーシュ
 株式会社バンダイをはじめとしたグループ各社をはじめ、アニメ制作会社の株式会社ボンズ、株式会社博報堂DYメディアパートナーズによって構成される「Project EUREKA」は、株式会社毎日放送と共同でテレビアニメ「交響詩篇エウレカセブン」を制作すると発表した。放送はMBS・TBS系全国28局ネットを通じ、4月17日から毎週日曜日早朝7時から行なわれる。

 「エウレカセブン」は上記企業だけでなく角川書店、ソニー・ミュージックエンターテインメント、バンダイチャンネル、有線ブロードネットワークスなど数多くのメディアミックス展開を予定しており、かなり規模の大きなプロジェクトとなっている。ターゲットとなる中高生を中心に、男女分け隔てなくアピールしていきたいという。

 制作スタッフも豪華で、力が入っていることが伺われる。原作はBONSが担当。メインスタッフには、監督に京田知己氏、シリーズ構成に佐藤大氏、キャラクタデザインが吉田健一氏、メカニックデザインは河森正治氏という錚々たるメンツとなっている。

 企画のきっかけは、実はバンダイのゲーム制作からスタートしている。2003年の夏頃、バンダイの「機動戦士ガンダム」や「ジオニックフロント機動戦士ガンダム0079」などを制作してきた株式会社ベックの企画で、ロボット物のゲームとしてスタート。ちょうど当時、ボンズでも河森正治氏のメカニックデザインでアニメを制作する企画がスタートしており、ゲームのコンセプトをベースに世界観、ストーリーが組み上げられていったという。

【ストーリー】

 メカニック業を営む祖父のもと、選択肢のない決められた将来に不満を抱きつつも、そこから踏み出せない14歳の少年レントンは、いつか世界を飛びまわりたいと夢見ていた。

 そんなある日、家に幻のLFO・ニルヴァーシュが堕ちてきた。呆然とするレントン。 機体からは美しい少女エウレカが降りてきて、レントンに整備を頼むのだった。

 そんな時、塔州連邦軍のLFO部隊が現れ、エウレカたちと激しい戦闘を繰り広げることに……。運命的な出会いを果たした少年レントンと謎の少女エウレカ、この先ふたりを待ち受けるものは!?



 発表会に出席したバンダイの鵜之沢伸常務取締役は「バンダイはグループで色々とやっているが、縦割りで横の繋がりがない。バンダイビジュアルは映像素材として売れることを考えているが、OVAの購入層がおもちゃの購入に結びつくことは少ない。そういった中、グループを横断してとりまとめるコンテンツプロジェクトを扱う部署ができた」と語り、「『.hack』がうまくいき、海外では桁違いの販売本数を上げている。 (『.hack』スタイルで) 何本か作っていきたいと思った。そのノウハウが活かされている」とコメントした。

 「.hack」を凌ぐ規模のプロジェクトであることは間違いない。「.hack」ではゲームからスタートした初めてのケースということで、後になって派生商品が生まれる展開もあったが、今回は早い時期にコンテンツがリンクしながら発表されていく展開となっている。その中心となるのが4月から放映されるアニメであり、この夏の発売が予定されているゲームだ。

 ゲームは、アニメと同じ世界観を舞台にしているが、主人公が違い、ストーリーも全く違ったものとなる。毎日放送の竹田靑滋テレビ編成部次長は「テレビアニメーションでは、サブカルチャー側から見ているが、ゲームはメインカルチャー側から見たストーリー」だという。これはテレビアニメが、反政府組織を中心に展開するのに対して、ゲームが軍の立場から描かれていくということではないかと思われる。

 ゲームのシナリオはアニメのシリーズ構成を手掛ける佐藤大氏が担当するほか、キャラクタ原案もアニメと同様に吉田健一氏が担当。監督の京田知己氏のかなりのチェックが入っており、統一感のある作品になりそうだ。アニメを見てゲームをプレイすると「なるほどなぁ」と感じるシナリオになっていると言い、シナリオはリンクしているという。さらにテレビアニメのオープニングはFLOWの歌う「DAYS」だが、ゲームの主題歌もFLOWが手掛けることが決定している。なお、実はアニメとゲームには共通のキャラクタがひとり登場するのだという。このキャラクタを通してどのようにリンクしていくのか、楽しみなところだ。

 発表会場では、1分強のゲームのプレイ画面が上映された。3Dで描かれたフィールドで、リアルタイムに人がロボットに乗り降りしながらアドベンチャーや戦闘が行なわれるようだ。敵ロボットが襲いかかってくる中、プレーヤーが自機に乗り込み、そのまま敵に向かっていくシーンがあり、アドベンチャーパートとロボットアクションパートがシームレスに描かれるようだ。細かいシステム面については全く明らかにされていないので、憶測の域を出ないが、「簡単な操作でアクションが行なえる」とバンダイの稲垣氏は説明している。

 ちなみに、ゲームは夏発売を目指してプレイステーション 2用ソフトとして現在制作中で、進行度は30%程度だという。さらに、すでにシリーズ化も決定しており、鵜之沢氏によれば「2本制作するか3本制作するかは決めかねているが、現状では3本制作することを予定している」としている。加えて、「映像をメモリースティックにダウンロードしてPSPで観ることができるようにしたい」と抱負を語った。

【ゲーム版スクリーンショット】
今回公開されたスクリーンショット。詳しいシステムは公開されていないが、会場で公開されたゲーム画面では、3Dフィールドでリアルタイムにロボットに乗り降りしながらアドベンチャーや戦闘が行なわれるようだ。アニメと色々な点でリンクしている
【TVアニメーション版】
【設定画集】
レントン

純情な性格で単細胞な主人公。メカニックの祖父と2人暮らし。閉塞感のある自分の人生に思い悩んでいる
エウレカ

“物の心がわかる”という謎の美少女。レントンはエウレカに逢い、一目惚れしてしまう
ホランド

月光号を中心に反政府活動を行なうカリスマ的なゲッコーステイトのカリスマ的リーダー
タルホ

月光号の操縦を担当するホランドのパートナー。口が悪い
人型機動マシンLFO、ニルヴァーシュ

足に装着した大型リフ・ボードを使用しサーフィンのように空中を舞うことができる。構造などは全く解明されておらず、エウレカなしでは起動しない。右写真は車型に変型したところ。メカニックデザインは河森正治氏


【プロジェクト発表会の模様】
「Project EUREKA」は、バンダイ、ボンズ、毎日放送、ソニー・ミュージックエンターテインメント、角川書店などなど、数多くの企業を巻き込んだビッグプロジェクトとなった プロジェクト発表会には、等身大のニルヴァーシュが置かれていた 1クールめのオープニング「DAYS」を歌うのはFLOW。FLOWはゲーム版の主題歌も歌う予定となっている


(c)2005 BONES/Project EUREKA・MBS

□「交響詩篇エウレカセブン」のホームページ
http://www.eureka-prj.net

(2005年1月31日)

[Reported by 船津稔]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.