デジタルコンテンツ協会の副会長を務めるナムコの中村雅哉氏が挨拶を行なった

　都内で行なわれた贈賞式では副会長を務める中村雅哉氏が挨拶するところから始まった。中村氏は19回にもおよぶ賞を振り返り「“コンテンツ”という言葉が根付く前……'86年から始まり、市場の発展に合わせてきた」と時流に合わせて形態を変えてきたと説明。今回は人材育成支援事業として「デジタルクリエイターズコンペティション」が新設されている。

　「第19回デジタルコンテンツグランプリ」は、国内部門としてサービス・システム創出部門とヒットコンテンツ部門があり、このほかに海外部門がある。審査対象は、国内部門は多岐にわたるが、海外部門はデジタル技術を駆使した3分以内の動画となっている。

　今回の賞でゲームに関連した受賞作としては、最もヒットした作品を選定する「ヒットコンテンツ部門」の最も優れた賞として位置づけられる「DCAj会長賞」で、スクウェア・エニックスのPS2ソフト「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」が受賞。贈賞式に出席した堀井雄二氏は、「19年前から『ドラゴンクエスト』を作り続けているが、当時はハードウェアもチープだった。しかし技術が進化し、『ドラゴンクエストVIII』ではまるで自分が冒険しているかのような作品を作ることができるようになり、夢のようだ。その作品が賞を貰うことができ嬉しい」とコメント。

　受賞理由は「ヒット作が集中し、普通の年ならば受賞しているような作品がたくさんある。でも、なんやかんや言っても『ドラクエ』がやっぱりダントツにヒットしているから」ということだという。

　ゲーム関係ではこのほかにも同じ「ヒットコンテンツ部門」で、カプコンのPS2ソフト「鬼武者3」のオープニング シネマティクスを担当した株式会社ROBOTが優秀賞を受賞した。壇上には3作品を通じてCGムービーのプロデューサーをつとめた倉澤幹隆氏が登壇。同作はミニチュアとデジタルを融合しSIGGRAPHでも評価された。映画の世界における最先端技術を投入し、リアルで迫力ある映像を日本において実現したことが評価されたようだ。

　また、サービス・システム創出部門では、任天堂株式会社から昨年末に発売された新型携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」のワイヤレスシステムが受賞。審査を担当した浜野保樹氏は受賞理由として「ゲーム機はやはり重要なインフラ。そのなかで、わかりやすいインターフェイスで、高い年齢層の人にも広めた」と説明した。

デジタルコンテンツグランプリのヒットコンテンツ部門で最も優れたソフトとして「DCAj会長賞」を受賞したのが「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」。贈賞式には堀井雄二氏が出席。歓びのコメントを残した
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ヒットコンテンツ部門の優秀賞に輝いたのが「鬼武者3」でオープニング シネマティクスを担当した株式会社ROBOT。出席したのは3作品を通じてCGムービーのプロデューサーをつとめた倉澤幹隆氏
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サービス・システム創出部門の優秀賞に輝いたのが任天堂株式会社の「ニンテンドーDS」のワイヤレスシステム。授賞式に出席したのは任天堂の桑原雅人氏。「わかりやすいインターフェイスで高い年齢層にまで広めた」という理由から受賞が決定した

□財団法人デジタルコンテンツ協会のホームページ
http://www.dcaj.org/
□ニュースリリース
http://game.watch.impress.co.jp/
□関連情報
【2003年2月4日】デジタルコンテンツグランプリ2002で
UGA「REZ」がサウンドデザイン賞を受賞
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030204/rez.htm
【2004年1月28日】スクウェア・エニックス、「デジタルコンテンツグランプリ2003」で
「剣神ドラゴンクエスト」が「デジタル玩具賞」を受賞
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040128/se.htm

(2005年1月26日)

[Reported by 船津稔]

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